Page:小亞細亞横斷旅行談 02.pdf/15

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のでニコメヂアと稱せられた歴史的の古都である、今なほ當時の遺物があります、即ち街の周圍の壁の一部に古代の残影が遺つて居るのです、尚ほニコメヂア灣の北岸に沿ふて西の方に進んで行とやがてボスポラス海峡に達します、海峡の向側は君士坦丁堡で、こちら側はスクタリであります、エスキシエヒールからスクタリまで鐵路三百十七粁です、

以上は私が叙利亜を去て君士但丁堡に着しました間の順路の概略の御話であります。誠に時間 が不十分なのと、それから調も十分盡して居りませぬので甚だ雜駁な御話でありました、尚ほ私は、土耳其に参りまして暫く君士塩丁堡を調査し、一度ブルツサに遊び、それから小亜細亜の西海岸の昔の希臘の殖民地地方即ちペルガモン、エフエソス、プリエネ、ミレトス、ヂヂモイ等を歴訪しました、何れ又機を見て御話申すことに致します(完結)