コンテンツにスキップ

飛行第四聯隊編制完結ノ件報告

提供:Wikisource

昭和四年三月十七日 第十二師団長 金山 久松


大正十四年軍備整理要領ニ基ク首題ノ件本日ヲ以テ完結セルニ付同要領細則第十一條ニ依リ別紙ノ通リ報告ス

實施概況 第十二師団

一 大正十四年五月一日、飛行第四大隊ヲ飛行第四聯隊ニ改編第十八師團ノ廃止ニ伴ヒ第十二師團ニ編入
二 爾後着手順序表ニ基キ逐次改編ヲ實施ス
三 大正十五年五月、編制改正ニ伴フ兵舎其他ノ増改築等ヲ完了ス
四 昭和二年五月、同聯隊内ニ創設セル飛行第八聯隊 新衛戊地ニ移轉ス
五 昭和四年一月、初年兵入隊ニ伴ヒ第四中隊ノ二分ノ一及既設中隊増加人員殘部ヲ充實ス
六 昭和四年一月十日、現在ニ於ケル下士以上ノ缼員 下士 八 将校 三(獨立飛行第七中隊附ノ者ヲ含ム)ナリ
七 実施ニ關スル意見
(イ)新設中隊ノ幹部ハ編成未完了ノ時期ト雖モ尚多数配属スルヲ可トス
理由 幹部自身ノ空中勤務ヲ継続演練スルヲ必要トル関係上兵卒教育ニ充テ得ベキ要員ノ外若干ノ余裕アル如ク幹部ノ増加ヲ必要トスレバナリ
(ロ)軍備改編費ハ少額ニシテ教育用物品、圖書等ノ備付ヲ十分ニナラシムルヲ得ズ且大正十五年ニ支給ヲ受ケタルノミニシテ爾後之ノ支給ヲ受ケザル為教育上支障ヲ来セル所尠カラズ

(現代字体・仮名遣いに変更した読み)

飛行第四連隊編制完結の件報告

昭和四年三月十七日 第十二師団長 金山 久松

大正十四年軍備整理要領に基く首題の件本日を以て完結せるに付き 同要領細則第十一条により別紙の通り報告す

実施概況 第十二師団

一 大正十四年五月一日、飛行第四大隊を飛行第四連隊に改編 第十八師団の廃止に伴い第十二師団に編入
二 爾後着手順序表に基き逐次改編を実施す
三 大正十五年五月、編制改正に伴う兵舎その他の増改築等を完了す
四 昭和二年五月、同連隊内に創設せる飛行第八連隊 新衛戊地に移転す
五 昭和四年一月、初年兵入隊に伴い第四中隊の二分の一及既設中隊増加人員残部を充実す
六 昭和四年一月十日、現在における下士以上の欠員 下士 八 将校 三(独立飛行第七中隊付の者を含む)なり
七 実施に関する意見
(イ)新設中隊の幹部は編成未完了の時期といえども尚多数配属するを可とす
理由 幹部自身の空中勤務を継続演練するを必要とする関係上 兵卒教育に充て得べき要員の外 若干の余裕ある如く幹部の増加を必要とすればなり
(ロ)軍備改編費は少額にして教育用物品、図書等の備付を十分にならしむるを得ず 且大正十五年に支給を受けたるのみにして爾後これの支給を受けざるため 教育上支障を来せる所少なからず

この著作物は、日本国の旧著作権法第11条により著作権の目的とならないため、パブリックドメインの状態にあります。同条は、次のいずれかに該当する著作物は著作権の目的とならない旨定めています。

  1. 法律命令及官公󠄁文󠄁書
  2. 新聞紙及定期刊行物ニ記載シタル雜報及政事上ノ論說若ハ時事ノ記事
  3. 公󠄁開セル裁判󠄁所󠄁、議會竝政談集會ニ於󠄁テ爲シタル演述󠄁

この著作物はアメリカ合衆国外で最初に発行され(かつ、その後30日以内にアメリカ合衆国で発行されておらず)、かつ、1978年より前にアメリカ合衆国の著作権の方式に従わずに発行されたか1978年より後に著作権表示なしに発行され、かつ、ウルグアイ・ラウンド協定法の期日(日本国を含むほとんどの国では1996年1月1日)に本国でパブリックドメインになっていたため、アメリカ合衆国においてパブリックドメインの状態にあります。