鐵道國有法

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第一條 一般運送ノ用ニ供スル鐵道ハ總テ國ノ所有トス但シ一地方ノ交通ヲ目的トスル鐵道ハ此ノ限リニ在ラス

第二條 政府ハ明治三十九年ヨリ明治四十八年迄ノ間ニ於テ本法ノ規定ニヨリ左ニ掲クル私設鐵道ノ株式會社所屬ノ鐵道ヲ買收スヘシ

一 北海道炭礦鐵道株式會社
一 北海道鐵道株式會社
一 日本鐵道株式會社
一 岩越鐵道株式會社
一 北越鐵道株式會社
一 甲武鐵道株式會社
一 總武鐵道株式會社
一 房總鐵道株式會社
一 七尾鐵道株式會社
一 關西鐵道株式會社
一 參宮鐵道株式會社
一 京都鐵道株式會社
一 西成鐵道株式會社
一 阪鶴鐵道株式會社
一 山陽鐵道株式會社
一 徳島鐵道株式會社
一 九州鐵道株式會社

2 前項ニ掲ケタル各會社ハ他ノ私設鐵道株式會社ト合併シ又ハ他ノ私設鐵道株式會社ノ鐵道ヲ買收スルコトヲ得ス

第三條 前條ニ掲ケタル各鐵道買收ノ期日ハ政府ニ於テコレヲ指定ス

第四條 政府ハ兼業ニ屬スルモノヲ除クノ外買收ノ日ニ於イテ會社ノ現ニ有スル權利義務ヲ承繼ス但シ會社ノ株主ニ對スル權利義務、払込株金ノ支出残額竝收益勘定、積立金勘定及雜勘定ニ屬スルモノハ此ノ限リニ在ラス

第五條 買收價額ハ左ニ掲クルモノトス

一 會社ノ明治三十五年後半期乃至明治三十八年前半期ノ六營業年度間ニ於ケル建設費ニ對スル益金ノ平均割合ヲ買收ノ日ニ於ケル建設費ニ乗ジタル額ヲ二十倍シタル金額
二 貯藏物品ノ実費ヲ時價ニヨリ公債劵面金額ニ換算シタル金額但シ借入金ヲ以テ購入シタルモノヲ除ク

2 前項第一號ニ於テ益金ト稱スルハ營業收入ヨリ營業費、賞與金額及收益勘定以外ノ諸勘定ヨリ生ジタル利息ヲ控除シタルモノヲ謂ヒ益金ノ平均割合ト稱スルハ明治三十五年後半期乃至明治三十八年前半期ノ毎營業年度ニ於ケル建設費合計ヲ以テ同期間ニ於ケル益金ノ合計ヲ除シタルモノノ二倍ヲ謂フ

第六條 借入金ハ建設費ニ使用シタルモノニ限リ時價ニ依リ公債劵面金額ニ換算シ買收價額ヨリコレヲ控除ス

2 會社カ鐵道及附屬物件ノ補修ヲ爲サス又ハ鐵道建設規程ニ依リ期限内ニ改築若ハ改造ヲ爲サザル場合ニ於テハソノ補修、改築又ハ改造ニ要スル金額ハ前項ノ例ニヨリ買收價額ヨリコレヲ控除ス

第七條 資本勘定ニ屬スル支出ハ借入金ヲ以テシタルモノヲ除クノ外順次ニ建設費及貯藏物品ニ對シ之ヲ爲シタルモノト看做ス

第八條 會社カ明治三十八年前半期ノ營業年度末ニ於テ運輸開始後六營業年度ヲ經過シタル線路ヲ有セザル場合又ハ第五條第一項第一號ノ金額カ建設費ニ達セザル場合ニ於テハ政府ハ其ノ建設費以内ニ於テ協定シタル金額ヲ以テ第五條第一項第一號ノ金額ニ代フ

第九條 左ニ掲クル場合ニ於テハ政府ハ審査委員ヲシテ決定ヲ爲サシムヘシ

一 權利義務ノ承繼ニ關シ又ハ計算ニ關シ會社ニ於テ異議アルトキ
二 前條ノ場合ニ於テ協定調ハサルトキ

2 審査委員ノ決定ニ對シ不服アルトキハ會社ハ主務大臣ニ訴願ヲ爲スコトヲ得

3 審査委員ニ關スル規定ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム

第十條 買收ノ執行ハ審査委員ノ審査中ト雖之ヲ停止セス

第十一條 會社カ買收ニ因リテ解散シタルトキハ主務大臣ハ解散ノ登記ヲ登記所ニ嘱託スヘシ

第十二條 買收代價ハ買收ノ日ヨリ五箇年以内ニ於テ劵面金額ニ依リ五分利付公債証書ヲ以テ之ヲ交付ス但シ五十圓未満ノ端數ハ之ヲ五十圓トス

2 會社残剩財産ノ分配ハ前項公債証書ヲ以テス

3 買收後公債証書ノ交付ヲ終ル迄ニ要スル清算人ノ職務ニ關スル會社ノ費用ハ命令ノ定ムル所ニ依リ政府之ヲ支辨ス

第十三條 政府ハ買收ノ日ヨリ公債証書交付ノ日ニ至ル迄買收價額ニ對シ一箇年百分ノ五ノ割合ニ相當スル金額ヲ從前ノ決算期毎ニ會社ニ交付スヘシ

2 前項ニヨリ交付シタル金額ハ清算中ト雖主務大臣ノ許可ヲ受ケ之ヲ株主ニ配當スルコトヲ得

第十四條 政府ハ鐵道買收ノ執行ニ必要ナル額ヲ限度トシ公債ヲ發行ス

第十五條 削除

第十六條 削除

第十七條 第五條第一項第二號及第六條ニ規定シタル公債時價ハ買收期日前六箇月間ニ於ケル帝國五分利公債ノ平均相場ニ依ル

2 前項平均相場ハ日本銀行ノ証明ニ依ル政府之ヲ定ム

第十八條 買收ヲ受クヘキ會社カ兼業ヲ營ム場合ニ於テハ其ノ兼業ニ屬スル資産ヲ併セテ買收スルコトヲ得

2 前項ノ場合ニ於テ買收價額ハ協定ニヨル

3 第九條乃至第十四條ノ規定ハ本條ノ場合ニ之ヲ準用ス

附則[編集]

1 第二條ニ掲クル會社ノ本法發布以後ニ於ケル貯藏物品ノ購入、建設費ノ増減及債務ノ負擔ニ付テハ主務大臣ノ認可ヲ受クヘシ

2 前項ノ認可ヲ受ケサルモノニ付テハ政府之ヲ承繼セス但シ政府ハ其ノ額ヲ査定シ又ハ相當ノ補償ヲ徴シテ之ヲ承繼スルコトヲ得

附則(大正九年八月五日法律第四七号)[編集]

本法施行前鐵道國有法ニ依リ發行シタル國債ノ元金ノ消滅時効ニ付テハ仍從前ノ例ニ依ル

この著作物は、日本国の旧著作権法第11条により著作権の目的とならないため、パブリックドメインの状態にあります。同条は、次のいずれかに該当する著作物は著作権の目的とならない旨定めています。

  1. 法律命令及官公文書
  2. 新聞紙又ハ雑誌ニ掲載シタル雑報及時事ヲ報道スル記事
  3. 公開セル裁判所、議会並政談集会ニ於テ為シタル演述

この著作物はアメリカ合衆国外で最初に発行され(かつ、その後30日以内にアメリカ合衆国で発行されておらず)、かつ、1978年より前にアメリカ合衆国の著作権の方式に従わずに発行されたか1978年より後に著作権表示なしに発行され、かつ、ウルグアイ・ラウンド協定法の期日(日本国を含むほとんどの国では1996年1月1日)に本国でパブリックドメインになっていたため、アメリカ合衆国においてパブリックドメインの状態にあります。