象牙の雑草II (牧野虚太郎)

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透明が糊屋である
ドングリが妖精になる
園丁がセルパンが死骸を持つて來た
ダテウになる博物館
屠殺者とデザイナアの對立
手袋はコドモである
マリエッヂリングを眞直にして下さい
猿とオウムはズボンの長さに從つて歩き
憂欝な戀人たちをつめたパイプをまげる
長靴が多すぎた
部屋には窓がなかつた
タコにも似て イカの如き
帽子を冠り 靴を脱ぎ
ヴェエルを忘れ 靴下を用意した
肩に雜草
腰に象牙
クスグッタイマッチから
明日をまねたヒゲダラケの水の中まで
何ごとも言わず
すべてのことを言ひながら
ガラスの上に刺繍がなされ
ペンは軟体動物を料理した