議會竝議員保護ノ件

議會竝議員保護ノ件（ぎかいならびぎいんほごのけん）

• 1889（明治22）年11月8日法律第28号
• 施行:公文式第十条ないし第十二条参照
• 廃止:1900（明治41）年10月1日
• 廃止法令:刑法施行法
• 常用漢字表記:議会並議員保護ノ件
• 註: 以下のリストに掲載される漢字はJIS X 0208外の異体字であり、Unicode表のBMP（基本多言語面、0面）が正しく表示できない環境によっては正しく記されない可能性がある。尚U+FA30からU+FA60の文字は、JIS X 0213対応のフォント（IPAフォント等）による記述を行っている。

  • 凡例

    親字 → 異体字 (Unicode番号) ; 異体字の説明。

  • 内 → 內 (U+5167) ; 「人」の部分が「入」となる字形
  • 侮 → 侮 (U+FA30) ; 「毋」の部分が「母」となる字形
  • 者 → 者 (U+FA5B) ; 「偖」の旁部分となる字形
  • 告 → 吿 (U+543F) ; 「靠」の「非」を除いた字形
  • 喝 → 喝 (U+FA36) ; 旁が「曷」となる字形

構成

• 第1条
• 第2条
• 第3条
• 第4条
• 第5条

朕議會竝議員保護ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム

御名御璽

明治二十二年十一月七日

內閣總理大臣公爵三條實美

司　法　大　臣伯爵山田顯義

法律第二十八號

第一條　法律ヲ以テ組織シタル議會ニ對シ公然誹毀侮辱シタル者ハ二月以上二年以下ノ重禁錮ニ處シ十圓以上百圓以下ノ罰金ヲ附加ス但議會ノ吿訴ヲ待テ其罪ヲ論ス

第二條　前條議會ノ議員ニ對シ其公務上ノ言論行爲ニ付公然誹毀侮辱シタル者又ハ議員ニ暴行ヲ加ヘタル者ハ一月以上一年以上ノ重禁錮ニ處シ五圓以上五十圓以下ノ罰金ヲ附加ス

第三條　議員其公務ヲ行フニ當リ暴行脅迫ヲ以テ其言論行爲ヲ妨害シタル者ハ四月以上四年以下ノ重禁錮ニ處シ五圓以上五十圓以下ノ罰金ヲ附加ス

第四條　議員ノ職ヲ辭セシムルノ目的又ハ其公務上ノ言論行爲ヲ妨害セントスル目的ヲ以テ議員ヲ脅迫シ又ハ恐喝シタル者ハ十一日以上二月以下ノ重禁錮ニ處シ二圓以上二十圓以下ノ罰金ヲ附加ス但被害者ノ吿訴ヲ待テ其罰ヲ論ス

第五條　第二條第三條ノ罪ヲ犯シ因テ議員ヲ歐傷シタル者ハ刑法毆打創傷ノ各本條ニ照シ一等ヲ加ヘ重キニ從テ處斷ス