組織法 (公布時)

提供:Wikisource
ナビゲーションに移動 検索に移動

朕皇天ノ眷命ヲ承ケ帝位ニ即キ茲ニ組織法ヲ制定シ統治組織ノ根本ヲ示ス朕ハ統治ノ權ヲ行フニ當リ此ノ條章ニ循ヒテ愆ラサルヘシ

御名御璽

康德元年三月一日

國務總理大臣 鄭孝胥
民政部大臣 鄭式毅
外交部大臣 謝介石
軍政部大臣 張景惠
財政部大臣 煕 洽
實業部大臣 張燕卿
交通部大臣 丁鑑修
司法部大臣 馮涵淸
文敎部大臣 鄭孝胥


組織法
第一章 皇帝
第一條
滿洲帝國ハ皇帝之ヲ統治ス
帝位ノ繼承ハ別ニ定ムル所ニ依ル
第二條
皇帝ノ尊嚴ハ侵サルルコトナシ
第三條
皇帝ハ國ノ元首ニシテ統治權ヲ總攪シ本法ノ條規ニ依リ之ヲ行フ
第四條
國務總理大臣ハ皇帝ヲ輔弼シ其ノ責ニ任ズ
第五條
皇帝ハ立法院ノ翼贊ニ依リ立法權ヲ行フ
第六條
皇帝ハ法律ニ依リ法院ヲシテ司法權ヲ行ハシム
第七條
皇帝ハ公共ノ安寧福利ヲ維持增進シ又ハ法律ヲ執行スル爲命令ヲ發布シ又ハ發布セシム但シ命令ヲ以テ法律ヲ變更スルコトヲ得ズ
第八條
皇帝ハ公安ヲ維持シ又ハ非常ノ災害ヲ防遏スル爲立法院ヲ召集スルヲ得ザル場合ニ於テハ參議府ニ諮詢シ法律ト同一ノ效力アル勅令ヲ發布スルコトヲ得但シ此ノ勅令ハ次ノ會期ニ於テ立法院ニ報吿スベシ
第九條
皇帝ハ官制ヲ定メ官吏ヲ任免シ及其ノ俸給ヲ定ム但シ本法又ハ法律ニ依リ特ニ定メタルモノハ此ノ限ニ在ラズ
第十條
皇帝ハ戰ヲ宣シ和ヲ媾シ及條約ヲ締結ス
第十一條
皇帝ハ陸海軍ヲ統率ス

第十二條
皇帝ハ勳章其ノ他ノ榮典ヲ授與ス
第十三條
皇帝ハ大赦特赦減刑及復權ヲ命ズ
第二章 參議府
第十四條
參議府ハ參議ヲ以テ之ヲ組織ス
第十五條
參議府ハ左ノ事項ニ關シ皇帝ノ諮詢ヲ承ケテ其ノ意見ヲ上奏ス
一 法律
二 帝室令
三 勅令
四 豫算及豫算外國庫ノ負擔トナルベキ契約ヲ爲スノ件
五 列國交涉ノ條約約束及皇帝ノ名ニ於テ行フ對外宣言
六 重要ナル官吏ノ任命
七 其ノ他重要ナル國務
第十六條
參議府ハ重要ナル國務ニ關シ意見ヲ上奏スルコトヲ得
第三章 立法院
第十七條
立法院ノ組織ハ別ニ法律ノ定ムル所ニ依ル
第十八條
凡テ法律豫算及豫算外國庫ノ負擔トナルベキ契約ヲ爲スノ件ハ立法院ノ翼贊ヲ經ルコトヲ要ス
第十九條
立法院ハ國務ニ關シ國務院ニ建議スルコトヲ得
第二十條
立法院ハ人民ノ請願ヲ受理スルコトヲ得
第二十一條
立法院ハ皇帝每年之ヲ召集ス常會ノ會期ハ一箇月トス但シ必要アル場合ハ皇帝之ヲ延長スルコトヲ得
第二十二條
立法院ハ總議員三分ノ一以上出席スルニ非ザレハ開會スルコトヲ得ズ
第二十三條
立法院ノ議事ハ出席議員ノ過半數ヲ以テ之ヲ決ス可否同數ナルトキハ議長ノ決スル所ニ依ル
第二十四條
立法院ノ會議ハ之ヲ公開ス但シ國務院ノ要求又ハ立法院ノ決議ニ依リ祕密會トスルコトヲ得
第二十五條
立法院ノ議決セル法律豫算及豫算外國庫ノ負擔トナルベキ契約ヲ爲スノ件ハ皇帝之ヲ裁可シ公布施行セシム
立法院法律案豫算案又ハ豫算外國庫ノ負擔トナルベキ契約ヲ爲スノ件ヲ否決セルトキハ理由ヲ示シテ之ヲ再議ニ付シ仍ホ改メザルトキハ參議府ニ諮リテ其ノ可否ヲ決ス
第二十六條
立法院議員ハ院內ニ於ケル言論及表決ニ關シ院外ニ於テ責任ヲ負フコトナシ
第四章 國務院
第二十七條
國務院ハ諸般ノ行政ヲ掌理ス
第二十八條
國務院ハ民政外交軍政財政實業交通司法及文敎ノ各部ヲ以テ之ヲ組織ス
第二十九條
國務院ニ國務總理大臣及各部大臣ヲ置ク
各部大臣ハ主管事務ニ付其ノ責ニ任ズ
第三十條
國務總理大臣及各部大臣ハ何時タリトモ立法院會議ニ出席及發言スルコトヲ得但シ表決ニ加ハルコトヲ得ズ
第三十一條
國務ニ關スル詔書勅書法律及勅令ニハ國務總理大臣及主管各部大臣之ニ副署ス
第五章 法院
第三十二條
法院ハ法律ニ依リ民事及刑事ノ訴訟ヲ審判ス但シ行政訴訟其ノ他ノ特別訴訟ニ關シテハ法律ヲ以テ別ニ之ヲ定ム
第三十三條
法院ノ構成及法官ノ資格ハ法律ヲ以テ之ヲ定ム
第三十四條
法官ハ獨立シテ其ノ職務ヲ行フ
第三十五條
法官ハ刑事又ハ懲戒ノ裁判ニ依ルノ外其ノ職ヲ免ゼラルルコトナシ又其ノ意ニ反シテ停職轉官轉所及減俸セラルルコトナシ
第三十六條
法院ノ對審判決ハ之ヲ公開ス但シ安寧秩序又ハ風俗ヲ害スル虞アルトキハ法律ニ依リ又ハ法院ノ決議ヲ以テ公開ヲ停止スルコトヲ得
第六章 監察院
第三十七條
監察院ハ監祭及審計ヲ行フ
監察院ノ組織及職務ニ關シテハ法律ヲ以テ別ニ之ヲ定ム
第三十八條
監察院ニ監察官及審計官ヲ置ク
第三十九條
監察官及審計官ハ刑事裁判若ハ懲戒處分ニ依ルノ外其ノ職ヲ免ゼラルルコトナシ又其ノ意ニ反シテ停職轉官及減俸セラルルコトナシ
附則
第四十條
本法ハ康德元年三月一日ヨリ之ヲ施行ス
第四十一條
皇帝ハ當分ノ間參議府ノ諮詢ヲ經テ法律ト同一ノ效力ヲ有スル勅令ヲ發布シ豫算ヲ定メ及豫算外國庫ノ負擔トナルベキ契約ヲ爲スコトヲ得
第四十二條
敎令院令其ノ他何等ノ名稱ヲ用ヰタルニ拘ハラズ從前ノ法令ハ總テ仍ホ其ノ效力ヲ有ス

この著作物は、1934年に著作者が亡くなって(団体著作物にあっては公表又は創作されて)いるため、ウルグアイ・ラウンド協定法の期日(回復期日を参照)の時点で著作権の保護期間が著作者(共同著作物にあっては、最終に死亡した著作者)の没後(団体著作物にあっては公表後又は創作後)50年以下である国や地域でパブリックドメインの状態にあります。


この著作物は、アメリカ合衆国外で最初に発行され(かつ、その後30日以内にアメリカ合衆国で発行されておらず)、かつ、1978年より前にアメリカ合衆国の著作権の方式に従わずに発行されたか1978年より後に著作権表示なしに発行され、かつウルグアイ・ラウンド協定法の期日(日本国を含むほとんどの国では1996年1月1日)に本国でパブリックドメインになっていたため、アメリカ合衆国においてパブリックドメインの状態にあります。