租税特別措置法/第三章/第七節
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第三章 法人税法の特例
[編集]第七節 景気調整のための課税の特例
[編集](確定申告書の提出期限の延長の特例に係る利子税の特例)
第六十六条の三
第六十六条の三
法人税法第七十五条の二第八項(同法第百四十四条の八において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)において準用する同法第七十五条第七項(地方法人税法第十九条第五項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)に規定する利子税の年七・三パーセントの割合は、法人税法第七十五条の二第八項において準用する同法第七十五条第七項の規定及び第九十三条第一項の規定にかかわらず、日本銀行の基準割引率が引き上げられた場合において、当該利子税の割合について景気調整対策上の措置を講ずることが必要であると認められる期間として政令で定める期間内は、政令で定めるところにより、当該基準割引率の引上げに応じ、年十二・七七五パーセントの割合の範囲内で定める割合とする。
第七節の二 国外関連者との取引に係る課税の特例等
[編集](国外関連者との取引に係る課税の特例)
第六十六条の四
第六十六条の四
法人が、昭和六十一年四月一日以後に開始する各事業年度において、当該法人に係る国外関連者(外国法人で、当該法人との間にいずれか一方の法人が他方の法人の発行済株式又は出資(当該他方の法人が有する自己の株式又は出資を除く。)の総数又は総額の百分の五十以上の数又は金額の株式又は出資を直接又は間接に保有する関係その他の政令で定める特殊の関係(次項及び第五項において「特殊の関係」という。)のあるものをいう。以下この条において同じ。)との間で資産の販売、資産の購入、役務の提供その他の取引を行つた場合に、当該取引(当該国外関連者が恒久的施設を有する外国法人である場合には、当該国外関連者の法人税法第百四十一条第一号イに掲げる国内源泉所得に係る取引として政令で定めるものを除く。以下この条において「国外関連取引」という。)につき、当該法人が当該国外関連者から支払を受ける対価の額が独立企業間価格に満たないとき、又は当該法人が当該国外関連者に支払う対価の額が独立企業間価格を超えるときは、当該法人の当該事業年度の所得に係る同法その他法人税に関する法令の規定の適用については、当該国外関連取引は、独立企業間価格で行われたものとみなす。
2 前項に規定する独立企業間価格とは、国外関連取引が次の各号に掲げる取引のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める方法のうち、当該国外関連取引の内容及び当該国外関連取引の当事者が果たす機能その他の事情を勘案して、当該国外関連取引が独立の事業者の間で通常の取引の条件に従つて行われるとした場合に当該国外関連取引につき支払われるべき対価の額を算定するための最も適切な方法により算定した金額をいう。
一 棚卸資産の販売又は購入 次に掲げる方法
イ 独立価格比準法(特殊の関係にない売手と買手が、国外関連取引に係る棚卸資産と同種の棚卸資産を当該国外関連取引と取引段階、取引数量その他が同様の状況の下で売買した取引の対価の額(当該同種の棚卸資産を当該国外関連取引と取引段階、取引数量その他に差異のある状況の下で売買した取引がある場合において、その差異により生じる対価の額の差を調整できるときは、その調整を行つた後の対価の額を含む。)に相当する金額をもつて当該国外関連取引の対価の額とする方法をいう。)
ロ 再販売価格基準法(国外関連取引に係る棚卸資産の買手が特殊の関係にない者に対して当該棚卸資産を販売した対価の額(以下この項において「再販売価格」という。)から通常の利潤の額(当該再販売価格に政令で定める通常の利益率を乗じて計算した金額をいう。)を控除して計算した金額をもつて当該国外関連取引の対価の額とする方法をいう。)
ハ 原価基準法(国外関連取引に係る棚卸資産の売手の購入、製造その他の行為による取得の原価の額に通常の利潤の額(当該原価の額に政令で定める通常の利益率を乗じて計算した金額をいう。)を加算して計算した金額をもつて当該国外関連取引の対価の額とする方法をいう。)
ニ イからハまでに掲げる方法に準ずる方法その他政令で定める方法
二 前号に掲げる取引以外の取引 同号イからニまでに掲げる方法と同等の方法
3 法人が各事業年度において支出した寄附金の額(法人税法第三十七条第七項に規定する寄附金の額をいう。以下この項及び次項において同じ。)のうち当該法人に係る国外関連者に対するもの(恒久的施設を有する外国法人である国外関連者に対する寄附金の額で当該国外関連者の各事業年度の同法第百四十一条第一号イに掲げる国内源泉所得に係る所得の金額の計算上益金の額に算入されるものを除く。)は、当該法人の各事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入しない。この場合において、当該法人に対する同法第三十七条の規定の適用については、同条第一項中「次項」とあるのは、「次項又は租税特別措置法第六十六条の四第三項(国外関連者との取引に係る課税の特例)」とする。
4 第一項の規定の適用がある場合における国外関連取引の対価の額と当該国外関連取引に係る同項に規定する独立企業間価格との差額(寄附金の額に該当するものを除く。)は、法人の各事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入しない。
5 法人が当該法人に係る国外関連者との取引を他の者(当該法人に係る他の国外関連者及び当該国外関連者と特殊の関係のある内国法人を除く。以下この項において「非関連者」という。)を通じて行う場合として政令で定める場合における当該法人と当該非関連者との取引は、当該法人の国外関連取引とみなして、第一項の規定を適用する。
6 法人が、当該事業年度において、当該法人に係る国外関連者との間で国外関連取引を行つた場合には、当該国外関連取引に係る第一項に規定する独立企業間価格を算定するために必要と認められる書類として財務省令で定める書類(その作成に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他の人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下この条において同じ。)の作成がされている場合における当該電磁的記録を含む。)を、当該事業年度の法人税法第七十四条第一項又は第百四十四条の六第一項若しくは第二項の規定による申告書の提出期限までに作成し、又は取得し、財務省令で定めるところにより保存しなければならない。
7 法人が当該事業年度の前事業年度(当該事業年度開始の日の前日を含む事業年度が連結事業年度に該当する場合には、当該法人のその前日を含む連結事業年度。以下この項において「前事業年度等」という。)において当該法人に係る一の国外関連者との間で行つた国外関連取引(前事業年度等がない場合その他の政令で定める場合には、当該事業年度において当該法人と当該一の国外関連者との間で行つた国外関連取引)が次のいずれにも該当する場合又は当該法人が前事業年度等において当該一の国外関連者との間で行つた国外関連取引がない場合として政令で定める場合には、当該法人が当該事業年度において当該一の国外関連者との間で行つた国外関連取引に係る第一項に規定する独立企業間価格を算定するために必要と認められる書類については、前項の規定は、適用しない。
一 一の国外関連者との間で行つた国外関連取引につき、当該一の国外関連者から支払を受ける対価の額及び当該一の国外関連者に支払う対価の額の合計額が五十億円未満であること。
二 一の国外関連者との間で行つた国外関連取引(特許権、実用新案権その他の財務省令で定める資産の譲渡若しくは貸付け(資産に係る権利の設定その他他の者に資産を使用させる一切の行為を含む。)又はこれらに類似する取引に限る。)につき、当該一の国外関連者から支払を受ける対価の額及び当該一の国外関連者に支払う対価の額の合計額が三億円未満であること。
8 国税庁の当該職員又は法人の納税地の所轄税務署若しくは所轄国税局の当該職員が、法人に各事業年度における同時文書化対象国外関連取引(前項の規定の適用がある国外関連取引以外の国外関連取引をいう。以下この項及び第十一項において同じ。)に係る第六項に規定する財務省令で定める書類(その作成又は保存に代えて電磁的記録の作成又は保存がされている場合における当該電磁的記録を含む。以下この項及び第十一項において同じ。)若しくはその写しの提示若しくは提出を求めた場合においてその提示若しくは提出を求めた日から四十五日を超えない範囲内においてその求めた書類若しくはその写しの提示若しくは提出の準備に通常要する日数を勘案して当該職員が指定する日までにこれらの提示若しくは提出がなかつたとき、又は法人に各事業年度における同時文書化対象国外関連取引に係る第一項に規定する独立企業間価格を算定するために重要と認められる書類として財務省令で定める書類(その作成又は保存に代えて電磁的記録の作成又は保存がされている場合における当該電磁的記録を含む。以下この項及び第十一項において同じ。)若しくはその写しの提示若しくは提出を求めた場合においてその提示若しくは提出を求めた日から六十日を超えない範囲内においてその求めた書類若しくはその写しの提示若しくは提出の準備に通常要する日数を勘案して当該職員が指定する日までにこれらの提示若しくは提出がなかつたときは、税務署長は、次の各号に掲げる方法(第二号に掲げる方法は、第一号に掲げる方法を用いることができない場合に限り、用いることができる。)により算定した金額を当該独立企業間価格と推定して、当該法人の当該事業年度の所得の金額又は欠損金額につき法人税法第二条第三十九号に規定する更正(以下この条において「更正」という。)又は同法第二条第四十号に規定する決定(次項及び第二十一項において「決定」という。)をすることができる。
一 当該法人の当該国外関連取引に係る事業と同種の事業を営む法人で事業規模その他の事業の内容が類似するものの当該事業に係る売上総利益率又はこれに準ずる割合として政令で定める割合を基礎とした第二項第一号ロ若しくはハに掲げる方法又は同項第二号に定める方法(同項第一号ロ又はハに掲げる方法と同等の方法に限る。)
二 第二項第一号ニに規定する政令で定める方法又は同項第二号に定める方法(当該政令で定める方法と同等の方法に限る。)に類するものとして政令で定める方法
9 国税庁の当該職員又は法人の納税地の所轄税務署若しくは所轄国税局の当該職員が、法人に各事業年度における同時文書化免除国外関連取引(第七項の規定の適用がある国外関連取引をいう。第十二項において同じ。)に係る第一項に規定する独立企業間価格を算定するために重要と認められる書類として財務省令で定める書類(その作成又は保存に代えて電磁的記録の作成又は保存がされている場合における当該電磁的記録を含む。以下この項及び第十二項において同じ。)又はその写しの提示又は提出を求めた場合において、その提示又は提出を求めた日から六十日を超えない範囲内においてその求めた書類又はその写しの提示又は提出の準備に通常要する日数を勘案して当該職員が指定する日までにこれらの提示又は提出がなかつたときは、税務署長は、前項各号に掲げる方法(同項第二号に掲げる方法は、同項第一号に掲げる方法を用いることができない場合に限り、用いることができる。)により算定した金額を当該独立企業間価格と推定して、当該法人の当該事業年度の所得の金額又は欠損金額につき更正又は決定をすることができる。
10 国税庁の当該職員又は法人の納税地の所轄税務署若しくは所轄国税局の当該職員は、法人と当該法人に係る国外関連者との間の取引に関する調査について必要があるときは、当該法人に対し、当該国外関連者が保存する帳簿書類(その作成又は保存に代えて電磁的記録の作成又は保存がされている場合における当該電磁的記録を含む。以下この条において同じ。)又はその写しの提示又は提出を求めることができる。
11 国税庁の当該職員又は法人の納税地の所轄税務署若しくは所轄国税局の当該職員は、法人に各事業年度における同時文書化対象国外関連取引に係る第六項に規定する財務省令で定める書類若しくはその写しの提示若しくは提出を求めた場合においてその提示若しくは提出を求めた日から四十五日を超えない範囲内においてその求めた書類若しくはその写しの提示若しくは提出の準備に通常要する日数を勘案して当該職員が指定する日までにこれらの提示若しくは提出がなかつたとき、又は法人に各事業年度における同時文書化対象国外関連取引に係る第八項に規定する独立企業間価格を算定するために重要と認められる書類として財務省令で定める書類若しくはその写しの提示若しくは提出を求めた場合においてその提示若しくは提出を求めた日から六十日を超えない範囲内においてその求めた書類若しくはその写しの提示若しくは提出の準備に通常要する日数を勘案して当該職員が指定する日までにこれらの提示若しくは提出がなかつたときに、当該法人の各事業年度における同時文書化対象国外関連取引に係る第一項に規定する独立企業間価格を算定するために必要があるときは、その必要と認められる範囲内において、当該法人の当該同時文書化対象国外関連取引に係る事業と同種の事業を営む者に質問し、当該事業に関する帳簿書類を検査し、又は当該帳簿書類(その写しを含む。)の提示若しくは提出を求めることができる。
12 国税庁の当該職員又は法人の納税地の所轄税務署若しくは所轄国税局の当該職員は、法人に各事業年度における同時文書化免除国外関連取引に係る第九項に規定する財務省令で定める書類又はその写しの提示又は提出を求めた場合において、その提示又は提出を求めた日から六十日を超えない範囲内においてその求めた書類又はその写しの提示又は提出の準備に通常要する日数を勘案して当該職員が指定する日までにこれらの提示又は提出がなかつたときに、当該法人の各事業年度における同時文書化免除国外関連取引に係る第一項に規定する独立企業間価格を算定するために必要があるときは、その必要と認められる範囲内において、当該法人の当該同時文書化免除国外関連取引に係る事業と同種の事業を営む者に質問し、当該事業に関する帳簿書類を検査し、又は当該帳簿書類(その写しを含む。)の提示若しくは提出を求めることができる。
13 国税庁の当該職員又は法人の納税地の所轄税務署若しくは所轄国税局の当該職員は、法人の国外関連取引に係る第一項に規定する独立企業間価格を算定するために必要があるときは、前二項の規定に基づき提出された帳簿書類(その写しを含む。)を留め置くことができる。
14 前三項の規定による当該職員の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
15 国税庁、国税局又は税務署の当該職員は、第十一項又は第十二項の規定による質問、検査又は提示若しくは提出の要求をする場合には、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。
16 次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。
一 第十一項若しくは第十二項の規定による当該職員の質問に対して答弁せず、若しくは偽りの答弁をし、又はこれらの規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
二 第十一項又は第十二項の規定による帳簿書類の提示又は提出の要求に対し、正当な理由がなくこれに応じず、又は偽りの記載若しくは記録をした帳簿書類(その写しを含む。)を提示し、若しくは提出した者
17 法人の代表者(人格のない社団等の管理人を含む。)又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して前項の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対して同項の刑を科する。
18 人格のない社団等について前項の規定の適用がある場合には、その代表者又は管理人がその訴訟行為につきその人格のない社団等を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。
19 法人は、各事業年度において当該法人に係る国外関連者との間で取引を行つた場合には、当該国外関連者の名称及び本店又は主たる事務所の所在地その他財務省令で定める事項を記載した書類を当該事業年度の確定申告書(法人税法第二条第三十一号に規定する確定申告書をいう。)に添付しなければならない。
20 法人が当該法人に係る国外関連者との間で行つた取引につき第一項の規定の適用があつた場合において、同項の規定の適用に関し国税通則法第二十三条第一項第一号又は第三号に掲げる事由が生じたときの法人税及び地方法人税に係る同項(第二号を除く。)の規定の適用については、同項中「五年」とあるのは、「六年」とする。
21 更正若しくは決定(以下この項において「更正決定」という。)又は国税通則法第三十二条第五項に規定する賦課決定(以下この条において「賦課決定」という。)で次の各号に掲げるものは、同法第七十条第一項の規定にかかわらず、当該各号に定める期限又は日から六年を経過する日まで、することができる。この場合において、同条第三項及び第四項並びに同法第七十一条第一項並びに地方法人税法第二十六条第一項及び第三項の規定の適用については、国税通則法第七十条第三項中「前二項の規定により」とあるのは「前二項及び租税特別措置法第六十六条の四第二十一項(国外関連者との取引に係る課税の特例)の規定により」と、「、前二項」とあるのは「、前二項及び同法第六十六条の四第二十一項」と、同条第四項中「第一項又は前項」とあるのは「第一項、前項又は租税特別措置法第六十六条の四第二十一項」と、同法第七十一条第一項中「が前条」とあるのは「が前条及び租税特別措置法第六十六条の四第二十一項(国外関連者との取引に係る課税の特例)」と、「、前条」とあるのは「、前条及び同項」と、地方法人税法第二十六条第一項中「第七十条第三項」とあるのは「第七十条第三項(租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)第六十六条の四第二十一項の規定により読み替えて適用する場合を含む。以下この項において同じ。)」と、「更正の請求(同法」とあるのは「更正の請求(国税通則法」と、「及び第二項の規定」とあるのは「及び第二項の規定並びに租税特別措置法第六十六条の四第二十一項の規定」と、「同条第三項」とあるのは「国税通則法第七十条第三項」と、同条第三項中「限る」とあるのは「限り、租税特別措置法第六十六条の四第二十一項の規定により読み替えて適用する場合を含む」と、「同法」とあるのは「国税通則法」と、「又は第一項の規定」とあるのは「、租税特別措置法第六十六条の四第二十一項の規定又は第一項の規定」と、「及び第一項の規定」とあるのは「、租税特別措置法第六十六条の四第二十一項の規定及び第一項の規定」とする。
一 法人が当該法人に係る国外関連者との取引を第一項に規定する独立企業間価格と異なる対価の額で行つた事実に基づいてする法人税に係る更正決定又は当該更正決定に伴い国税通則法第十九条第一項に規定する課税標準等(以下この項において「課税標準等」という。)若しくは同条第一項に規定する税額等(以下この項において「税額等」という。)に異動を生ずべき法人税に係る更正決定 これらの更正決定に係る法人税の同法第二条第七号に規定する法定申告期限(同法第六十一条第一項に規定する還付請求申告書に係る更正については、当該還付請求申告書を提出した日)
二 前号に規定する事実に基づいてする法人税に係る更正決定若しくは国税通則法第二条第六号に規定する納税申告書(同法第十七条第二項に規定する期限内申告書を除く。以下この項において「納税申告書」という。)の提出又は当該更正決定若しくは当該納税申告書の提出に伴い前号に規定する異動を生ずべき法人税に係る更正決定若しくは納税申告書の提出に伴いこれらの法人税に係る同法第六十九条に規定する加算税(第四号において「加算税」という。)についてする賦課決定 その納税義務の成立の日
三 第一号に掲げる更正決定に伴い課税標準等又は税額等に異動を生ずべき地方法人税に係る更正決定 当該更正決定に係る地方法人税の国税通則法第二条第七号に規定する法定申告期限(第一号の法人税に係る更正が同法第六十一条第一項に規定する還付請求申告書に係る更正である場合には、当該還付請求申告書を提出した日)
四 第一号に掲げる更正決定又は同号に規定する事実に基づいてする法人税に係る納税申告書の提出若しくは同号に規定する異動を生ずべき法人税に係る納税申告書の提出に伴い課税標準等又は税額等に異動を生ずべき地方法人税に係る更正決定又は納税申告書の提出に伴いその地方法人税に係る加算税についてする賦課決定 その納税義務の成立の日
22 法人が当該法人に係る国外関連者との取引を第一項に規定する独立企業間価格と異なる対価の額で行つたことに伴い納付すべき税額が過少となり、又は国税通則法第二条第六号に規定する還付金の額が過大となつた法人税及び地方法人税に係る同法第七十二条第一項に規定する国税の徴収権の時効は、同法第七十三条第三項の規定の適用がある場合を除き、当該法人税及び地方法人税の同法第七十二条第一項に規定する法定納期限(同法第七十条第三項の規定による更正又は賦課決定に係るものを除く。)から一年間は、進行しない。
23 前項の場合においては、国税通則法第七十三条第三項ただし書の規定を準用する。この場合において、同項ただし書中「二年」とあるのは、「一年」と読み替えるものとする。
24 第二十一項の規定により読み替えて適用される国税通則法第七十条第三項の規定による更正又は賦課決定により納付すべき法人税及び地方法人税に係る同法第七十二条第一項の規定の適用については、同項中「第七十条第三項」とあるのは、「租税特別措置法第六十六条の四第二十一項(国外関連者との取引に係る課税の特例)の規定により読み替えて適用される第七十条第三項」とする。
25 第一項の規定の適用がある場合において、法人と当該法人に係る国外関連者(法人税法第二条第十二号の十九ただし書に規定する条約(以下この項及び次条第一項において「租税条約」という。)の規定により租税条約の我が国以外の締約国又は締約者(以下この項及び次条第一項において「条約相手国等」という。)の居住者又は法人とされるものに限る。)との間の国外関連取引に係る第一項に規定する独立企業間価格につき財務大臣が当該条約相手国等の権限ある当局との間で当該租税条約に基づく合意をしたことその他の政令で定める要件を満たすときは、国税局長又は税務署長は、政令で定めるところにより、当該法人が同項の規定の適用により納付すべき法人税に係る延滞税及び地方法人税に係る延滞税のうちその計算の基礎となる期間で財務大臣が当該条約相手国等の権限ある当局との間で合意をした期間に対応する部分に相当する金額を免除することができる。
26 外国法人が国外関連者に該当するかどうかの判定に関する事項その他第一項から第九項まで及び第十三項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(国外関連者との取引に係る課税の特例に係る納税の猶予)
第六十六条の四の二
第六十六条の四の二
法人が租税条約の規定に基づき国税庁長官又は当該租税条約の条約相手国等の権限ある当局に対し当該租税条約に規定する申立てをした場合には、税務署長等(国税通則法第四十六条第一項に規定する税務署長等をいう。以下この条において同じ。)は、当該申立てに係る前条第二十一項第一号に掲げる更正決定により納付すべき法人税の額及び同項第三号に掲げる更正決定により納付すべき地方法人税の額(当該申立てに係る条約相手国等との間の租税条約に規定する協議の対象となるものに限る。)並びに当該法人税の額及び地方法人税の額に係る同法第六十九条に規定する加算税の額として政令で定めるところにより計算した金額を限度として、当該申立てをした者の申請に基づき、その納期限(同法第三十七条第一項に規定する納期限をいい、当該申請が当該納期限後であるときは当該申請の日とする。)から当該条約相手国等の権限ある当局との間の合意に基づく同法第二十六条の規定による更正があつた日(当該合意がない場合その他の政令で定める場合にあつては、政令で定める日)の翌日から一月を経過する日までの期間(第七項において「納税の猶予期間」という。)に限り、その納税を猶予することができる。ただし、当該申請を行う者につき当該申請の時において当該法人税の額及び地方法人税の額以外の国税の滞納がある場合は、この限りでない。
2 税務署長等は、前項の規定による納税の猶予(以下この条において「納税の猶予」という。)をする場合には、その猶予に係る金額に相当する担保を徴さなければならない。ただし、その猶予に係る税額が百万円以下である場合、その猶予の期間が三月以内である場合又は担保を徴することができない特別の事情がある場合は、この限りでない。
3 国税通則法第四十六条第六項の規定は、前項の規定により担保を徴する場合について準用する。
4 国税通則法第四十七条及び第四十八条の規定は、納税の猶予をする場合又は納税の猶予を認めない場合について準用する。この場合において、同法第四十七条第一項中「第四十六条(納税の猶予の要件等)」とあるのは「租税特別措置法第六十六条の四の二第一項(国外関連者との取引に係る課税の特例に係る納税の猶予)」と、同条第二項中「前条第一項から第四項までの規定による申請書の提出があつた」とあるのは「租税特別措置法第六十六条の四の二第一項の申請がされた」と読み替えるものとする。
5 納税の猶予を受けた者が次の各号のいずれかに該当する場合には、税務署長等は、その猶予を取り消すことができる。この場合においては、国税通則法第四十九条第二項及び第三項の規定を準用する。
一 第一項の申立てを取り下げたとき。
二 第一項の協議に必要な書類の提出につき協力しないとき。
三 国税通則法第三十八条第一項各号のいずれかに該当する事実がある場合において、その者がその猶予に係る法人税及び地方法人税を猶予期間内に完納することができないと認められるとき。
四 その猶予に係る法人税及び地方法人税につき提供された担保について税務署長等が国税通則法第五十一条第一項の規定によつてした命令に応じないとき。
五 新たに猶予に係る法人税の額及び地方法人税の額以外の国税を滞納したとき(税務署長等がやむを得ない理由があると認めるときを除く。)。
六 前各号に掲げるもののほか、その者の財産の状況その他の事情の変化によりその猶予を継続することが適当でないと認められるとき。
6 納税の猶予を受けた法人税及び地方法人税についての国税通則法及び国税徴収法の規定の適用については、国税通則法第二条第八号中「納税の猶予又は」とあるのは「納税の猶予(租税特別措置法第六十六条の四の二第一項(国外関連者との取引に係る課税の特例に係る納税の猶予)の規定による納税の猶予を含む。)又は」と、同法第五十二条第一項中「及び納税の猶予」とあるのは「及び納税の猶予(租税特別措置法第六十六条の四の二第一項(国外関連者との取引に係る課税の特例に係る納税の猶予)の規定による納税の猶予を含む。以下この項において同じ。)」と、同法第五十五条第一項第一号及び第七十三条第四項中「納税の猶予」とあるのは「納税の猶予(租税特別措置法第六十六条の四の二第一項(国外関連者との取引に係る課税の特例に係る納税の猶予)の規定による納税の猶予を含む。)」と、国税徴収法第二条第九号中「納税の猶予又は」とあるのは「納税の猶予(租税特別措置法第六十六条の四の二第一項(国外関連者との取引に係る課税の特例に係る納税の猶予)の規定による納税の猶予を含む。)又は」と、同条第十号中「納税の猶予又は」とあるのは「納税の猶予(租税特別措置法第六十六条の四の二第一項の規定による納税の猶予を含む。)又は」と、同法第百五十一条第一項中「納税の猶予の要件等)又は」とあるのは「納税の猶予の要件等)、租税特別措置法第六十六条の四の二第一項(国外関連者との取引に係る課税の特例に係る納税の猶予)又は」と、同法第百五十一条の二第一項中「納税の猶予の要件等)」とあるのは「納税の猶予の要件等)又は租税特別措置法第六十六条の四の二第一項(国外関連者との取引に係る課税の特例に係る納税の猶予)」と、同条第二項第一号中「第三項まで」とあるのは「第三項まで若しくは租税特別措置法第六十六条の四の二第一項」と、同項第二号中「第三項まで」とあるのは「第三項まで若しくは租税特別措置法第六十六条の四の二第一項」と、「同法」とあるのは「国税通則法」と、「含む。)」とあるのは「含む。)又は租税特別措置法第六十六条の四の二第五項第五号」とする。
7 納税の猶予をした場合には、その猶予をした法人税に係る延滞税及び地方法人税に係る延滞税のうち納税の猶予期間(第一項の申請が同項の納期限以前である場合には、当該申請の日を起算日として当該納期限までの期間を含む。)に対応する部分の金額は、免除する。ただし、第五項の規定による取消しの基因となるべき事実が生じた場合には、その生じた日後の期間に対応する部分の金額については、税務署長等は、その免除をしないことができる。
8 納税の猶予に関する申請の手続に関し必要な事項は、政令で定める。
(外国法人の内部取引に係る課税の特例)
第六十六条の四の三
第六十六条の四の三
恒久的施設を有する外国法人の平成二十八年四月一日以後に開始する各事業年度において、当該外国法人の本店等(法人税法第百三十八条第一項第一号に規定する本店等をいう。第三項において同じ。)と恒久的施設との間の同号に規定する内部取引(以下この条において「内部取引」という。)の対価の額とした額が独立企業間価格と異なることにより、当該外国法人の当該事業年度の同法第百四十一条第一号イに掲げる国内源泉所得に係る所得の金額の計算上益金の額に算入すべき金額が過少となるとき、又は損金の額に算入すべき金額が過大となるときは、当該外国法人の当該事業年度の同号イに掲げる国内源泉所得に係る所得に係る同法その他法人税に関する法令の規定の適用については、当該内部取引は、独立企業間価格によるものとする。
2 前項に規定する独立企業間価格とは、内部取引が次の各号に掲げる取引のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める方法のうち、当該内部取引の内容及び当該内部取引の当事者が果たす機能その他の事情を勘案して、当該内部取引が独立の事業者の間で通常の取引の条件に従つて行われるとした場合に当該内部取引の対価の額とされるべき額を算定するための最も適切な方法により算定した金額をいう。
一 棚卸資産の販売又は購入 次に掲げる方法
イ 独立価格比準法(特殊の関係(第六十六条の四第一項に規定する特殊の関係をいう。ロにおいて同じ。)にない売手と買手が、内部取引に係る棚卸資産と同種の棚卸資産を当該内部取引と取引段階、取引数量その他が同様の状況の下で売買した取引の対価の額(当該同種の棚卸資産を当該内部取引と取引段階、取引数量その他に差異のある状況の下で売買した取引がある場合において、その差異により生ずる対価の額の差を調整できるときは、その調整を行つた後の対価の額を含む。)に相当する金額をもつて当該内部取引の対価の額とされるべき額とする方法をいう。)
ロ 再販売価格基準法(内部取引に係る棚卸資産の買手が特殊の関係にない者に対して当該棚卸資産を販売した対価の額(ロにおいて「再販売価格」という。)から通常の利潤の額(当該再販売価格に政令で定める通常の利益率を乗じて計算した金額をいう。)を控除して計算した金額をもつて当該内部取引の対価の額とされるべき額とする方法をいう。)
ハ 原価基準法(内部取引に係る棚卸資産の売手の購入、製造その他の行為による取得の原価の額に通常の利潤の額(当該原価の額に政令で定める通常の利益率を乗じて計算した金額をいう。)を加算して計算した金額をもつて当該内部取引の対価の額とされるべき額とする方法をいう。)
ニ イからハまでに掲げる方法に準ずる方法その他政令で定める方法
二 前号に掲げる取引以外の取引 同号イからニまでに掲げる方法と同等の方法
3 外国法人の各事業年度における内部寄附金の額(当該外国法人の当該事業年度の内部取引において当該外国法人の恒久的施設が当該外国法人の本店等に対して支出した額のうち法人税法第三十七条第七項に規定する寄附金の額に相当するものをいう。)は、当該外国法人の各事業年度の同法第百四十一条第一号イに掲げる国内源泉所得に係る所得の金額の計算上、損金の額に算入しない。この場合において、当該外国法人の当該金額につき同法第百四十二条第二項の規定により同法第三十七条の規定に準じて計算するときは、同条第一項中「次項」とあるのは、「次項又は租税特別措置法第六十六条の四の三第三項(外国法人の内部取引に係る課税の特例)」と読み替えるものとする。
4 当該事業年度において内部取引がある外国法人は、当該内部取引に係る第一項に規定する独立企業間価格を算定するために必要と認められる書類として財務省令で定める書類(その作成に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他の人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下この条において同じ。)の作成がされている場合における当該電磁的記録を含む。)を、当該事業年度の法人税法第百四十四条の六第一項の規定による申告書の提出期限までに作成し、又は取得し、財務省令で定めるところにより保存しなければならない。
5 外国法人の当該事業年度の前事業年度の内部取引(当該外国法人が当該事業年度において恒久的施設を有することとなつた場合には、当該事業年度の内部取引)が次のいずれにも該当する場合又は当該事業年度の前事業年度の内部取引がない場合として政令で定める場合には、当該外国法人の当該事業年度の内部取引に係る第一項に規定する独立企業間価格を算定するために必要と認められる書類については、前項の規定は、適用しない。
一 内部取引の対価の額とした額の合計額が五十億円未満であること。
二 内部取引(特許権、実用新案権その他の財務省令で定める資産の譲渡若しくは貸付け(資産に係る権利の設定その他他の者に資産を使用させる一切の行為を含む。)又はこれらに類似する取引に相当するものに限る。)の対価の額とした額の合計額が三億円未満であること。
6 国税庁の当該職員又は外国法人の納税地の所轄税務署若しくは所轄国税局の当該職員は、外国法人に各事業年度における同時文書化対象内部取引(前項の規定の適用がある内部取引以外の内部取引をいう。以下この項において同じ。)に係る第四項に規定する財務省令で定める書類(その作成又は保存に代えて電磁的記録の作成又は保存がされている場合における当該電磁的記録を含む。以下この項において同じ。)若しくはその写しの提示若しくは提出を求めた場合においてその提示若しくは提出を求めた日から四十五日を超えない範囲内においてその求めた書類若しくはその写しの提示若しくは提出の準備に通常要する日数を勘案して当該職員が指定する日までにこれらの提示若しくは提出がなかつたとき、又は外国法人に各事業年度における同時文書化対象内部取引に係る第一項に規定する独立企業間価格を算定するために重要と認められる書類として財務省令で定める書類(その作成又は保存に代えて電磁的記録の作成又は保存がされている場合における当該電磁的記録を含む。以下この項において同じ。)若しくはその写しの提示若しくは提出を求めた場合においてその提示若しくは提出を求めた日から六十日を超えない範囲内においてその求めた書類若しくはその写しの提示若しくは提出の準備に通常要する日数を勘案して当該職員が指定する日までにこれらの提示若しくは提出がなかつたときに、当該外国法人の各事業年度における同時文書化対象内部取引に係る第一項に規定する独立企業間価格を算定するために必要があるときは、その必要と認められる範囲内において、当該外国法人の当該同時文書化対象内部取引に係る事業と同種の事業を営む者に質問し、当該事業に関する帳簿書類(その作成又は保存に代えて電磁的記録の作成又は保存がされている場合における当該電磁的記録を含む。以下この条において同じ。)を検査し、又は当該帳簿書類(その写しを含む。)の提示若しくは提出を求めることができる。
7 国税庁の当該職員又は外国法人の納税地の所轄税務署若しくは所轄国税局の当該職員は、外国法人に各事業年度における同時文書化免除内部取引(第五項の規定の適用がある内部取引をいう。以下この項において同じ。)に係る第一項に規定する独立企業間価格を算定するために重要と認められる書類として財務省令で定める書類(その作成又は保存に代えて電磁的記録の作成又は保存がされている場合における当該電磁的記録を含む。以下この項において同じ。)又はその写しの提示又は提出を求めた場合において、その提示又は提出を求めた日から六十日を超えない範囲内においてその求めた書類又はその写しの提示又は提出の準備に通常要する日数を勘案して当該職員が指定する日までにこれらの提示又は提出がなかつたときに、当該外国法人の各事業年度における同時文書化免除内部取引に係る第一項に規定する独立企業間価格を算定するために必要があるときは、その必要と認められる範囲内において、当該外国法人の当該同時文書化免除内部取引に係る事業と同種の事業を営む者に質問し、当該事業に関する帳簿書類を検査し、又は当該帳簿書類(その写しを含む。)の提示若しくは提出を求めることができる。
8 国税庁の当該職員又は外国法人の納税地の所轄税務署若しくは所轄国税局の当該職員は、外国法人の内部取引に係る第一項に規定する独立企業間価格を算定するために必要があるときは、前二項の規定に基づき提出された帳簿書類(その写しを含む。)を留め置くことができる。
9 前三項の規定による当該職員の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
10 国税庁、国税局又は税務署の当該職員は、第六項又は第七項の規定による質問、検査又は提示若しくは提出の要求をする場合には、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。
11 次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。
一 第六項若しくは第七項の規定による当該職員の質問に対して答弁せず、若しくは偽りの答弁をし、又はこれらの規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
二 第六項又は第七項の規定による帳簿書類の提示又は提出の要求に対し、正当な理由がなくこれに応じず、又は偽りの記載若しくは記録をした帳簿書類(その写しを含む。)を提示し、若しくは提出した者
12 法人の代表者(人格のない社団等の管理人を含む。)又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して前項の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対して同項の刑を科する。
13 人格のない社団等について前項の規定の適用がある場合には、その代表者又は管理人がその訴訟行為につきその人格のない社団等を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。
14 第六十六条の四第四項、第八項、第九項及び第十九項から第二十五項まで並びに前条の規定は、恒久的施設を有する外国法人の内部取引につき、第一項の規定を適用する場合について準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。
第六十六条の四第四項 | 同項 | 第六十六条の四の三第一項 |
寄附金の額 | 同条第三項に規定する内部寄附金の額 | |
所得 | 法人税法第百四十一条第一号イに掲げる国内源泉所得に係る所得 | |
第六十六条の四第八項 | 同時文書化対象国外関連取引(前項の規定の適用がある国外関連取引以外の国外関連取引 | 同時文書化対象内部取引(第六十六条の四の三第六項に規定する同時文書化対象内部取引 |
第六項 | 同条第四項 | |
同時文書化対象国外関連取引に係る第一項 | 同時文書化対象内部取引に係る同条第一項 | |
として財務省令 | として同条第六項に規定する財務省令 | |
所得 | 法人税法第百四十一条第一号イに掲げる国内源泉所得に係る所得 | |
法人税法 | 同法 | |
第六十六条の四第八項第一号 | 第二項第一号ロ | 第六十六条の四の三第二項第一号ロ |
第六十六条の四第八項第二号 | 第二項第一号ニ | 第六十六条の四の三第二項第一号ニ |
第六十六条の四第九項 | 同時文書化免除国外関連取引(第七項の規定の適用がある国外関連取引 | 同時文書化免除内部取引(第六十六条の四の三第七項に規定する同時文書化免除内部取引 |
第一項 | 同条第一項 | |
財務省令 | 同条第七項に規定する財務省令 | |
前項各号 | 同条第十四項において準用する前項各号 | |
同項第二号 | 同条第十四項において準用する前項第二号 | |
同項第一号 | 同条第十四項において準用する前項第一号 | |
所得 | 法人税法第百四十一条第一号イに掲げる国内源泉所得に係る所得 | |
第六十六条の四第十九項 | 当該国外関連者の名称及び本店又は主たる事務所の | 第六十六条の四の三第一項に規定する本店等の名称及びその |
第六十六条の四第二十項 | 同項の | 第六十六条の四の三第一項の |
第六十六条の四第二十一項 | 租税特別措置法第六十六条の四第二十一項( | 租税特別措置法第六十六条の四の三第十四項(外国法人の内部取引に係る課税の特例)において準用する同法第六十六条の四第二十一項( |
及び同法 | 及び同法第六十六条の四の三第十四項において準用する同法 | |
又は租税特別措置法 | 又は租税特別措置法第六十六条の四の三第十四項において準用する同法 | |
租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号) | 租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)第六十六条の四の三第十四項において準用する同法 | |
並びに租税特別措置法 | 並びに租税特別措置法第六十六条の四の三第十四項において準用する同法 | |
、租税特別措置法 | 、租税特別措置法第六十六条の四の三第十四項において準用する同法 | |
第六十六条の四第二十一項第一号及び第二十二項 | 当該法人に係る国外関連者との取引を第一項に規定する独立企業間価格と異なる対価の額で行つた | 第六十六条の四の三第一項に規定する内部取引の対価の額とした額を同項に規定する独立企業間価格と異なる額とした |
第六十六条の四第二十四項 | 租税特別措置法 | 租税特別措置法第六十六条の四の三第十四項(外国法人の内部取引に係る課税の特例)において準用する同法 |
第六十六条の四第二十五項 | 法人と当該法人に係る国外関連者 | 外国法人の恒久的施設と当該外国法人 |
国外関連取引に係る第一項に規定する | 第六十六条の四の三第一項に規定する内部取引に係る同項に規定する | |
前条第四項 | 第六十六条の四の二第一項( | 第六十六条の四の三第十四項(外国法人の内部取引に係る課税の特例)において準用する同法第六十六条の四の二第一項( |
第六十六条の四の二第一項の | 第六十六条の四の三第十四項において準用する同法第六十六条の四の二第一項の | |
前条第六項 | 第六十六条の四の二第一項( | 第六十六条の四の三第十四項(外国法人の内部取引に係る課税の特例)において準用する同法第六十六条の四の二第一項( |
第六十六条の四の二第一項の | 第六十六条の四の三第十四項において準用する同法第六十六条の四の二第一項の | |
猶予の要件等)、 | 猶予の要件等)の規定、 | |
猶予)又は | 猶予)の規定又は | |
若しくは租税特別措置法 | 若しくは租税特別措置法第六十六条の四の三第十四項において準用する同法 | |
含む。)又は租税特別措置法 | 含む。)又は租税特別措置法第六十六条の四の三第十四項において準用する同法 |
15 第六項及び第七項の帳簿書類(その写しを含む。)の留置きに関する手続その他第一項から第五項まで、第八項及び前項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(特定多国籍企業グループに係る国別報告事項の提供)
第六十六条の四の四
第六十六条の四の四
特定多国籍企業グループの構成会社等である内国法人(最終親会社等又は代理親会社等に該当するものに限る。以下この項において同じ。)は、当該特定多国籍企業グループの各最終親会計年度に係る国別報告事項(特定多国籍企業グループの構成会社等の事業が行われる国又は地域ごとの収入金額、税引前当期利益の額、納付税額その他の財務省令で定める事項をいう。以下この条において同じ。)を、当該各最終親会計年度終了の日の翌日から一年以内に、財務省令で定めるところにより、特定電子情報処理組織を使用する方法(財務省令で定めるところによりあらかじめ税務署長に届け出て行う行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律第三条第一項に規定する電子情報処理組織を使用する方法として財務省令で定める方法をいう。以下この条及び次条において同じ。)により、当該内国法人の本店又は主たる事務所の所在地の所轄税務署長に提供しなければならない。
2 特定多国籍企業グループの構成会社等である内国法人(最終親会社等又は代理親会社等に該当するものを除く。以下この項において同じ。)又は当該構成会社等である恒久的施設を有する外国法人は、当該特定多国籍企業グループの最終親会社等(代理親会社等を指定した場合には、代理親会社等)の居住地国の租税に関する法令を執行する当局が国別報告事項に相当する情報の提供を我が国に対して行うことができないと認められる場合として政令で定める場合に該当するときは、当該特定多国籍企業グループの各最終親会計年度に係る国別報告事項を、当該各最終親会計年度終了の日の翌日から一年以内に、財務省令で定めるところにより、特定電子情報処理組織を使用する方法により、当該内国法人にあつてはその本店又は主たる事務所の所在地、当該外国法人にあつてはその恒久的施設を通じて行う事業に係る事務所、事業所その他これらに準ずるものの所在地(これらが二以上ある場合には、主たるものの所在地)の所轄税務署長に提供しなければならない。
3 前項の規定により同項の特定多国籍企業グループに係る国別報告事項を提供しなければならないこととされる内国法人及び恒久的施設を有する外国法人が複数ある場合において、同項の各最終親会計年度終了の日の翌日から一年以内に、特定電子情報処理組織を使用する方法により、当該内国法人及び恒久的施設を有する外国法人のうちいずれか一の法人がこれらの法人を代表して同項の規定による国別報告事項を提供する法人の名称その他の財務省令で定める事項を当該一の法人に係る同項に規定する所轄税務署長に提供したときは、同項の規定にかかわらず、同項の規定による国別報告事項を代表して提供するものとされた法人以外の法人は、同項の規定による国別報告事項を提供することを要しない。
4 この条及び次条において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 企業グループ 企業集団のうち、その企業集団の連結財務諸表(一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に従つてその企業集団の財産及び損益の状況を連結して記載した計算書類をいう。第四号において同じ。)が作成されるものとして政令で定めるものをいう。
二 多国籍企業グループ 企業グループのうち、その企業グループの構成会社等の居住地国が二以上あるものその他政令で定めるものをいう。
三 特定多国籍企業グループ 多国籍企業グループのうち、直前の最終親会計年度における多国籍企業グループの総収入金額として財務省令で定める金額が千億円以上であるものをいう。
四 構成会社等 企業グループの連結財務諸表にその財産及び損益の状況が連結して記載される会社等(会社、組合その他これらに準ずる事業体(外国におけるこれらに相当するものを含む。)をいう。以下この号及び第八号において同じ。)その他の政令で定める会社等をいう。
五 最終親会社等 企業グループの構成会社等のうち、その企業グループの他の構成会社等の財務及び営業又は事業の方針を決定する機関(株主総会その他これに準ずる機関をいう。)を支配しているものとして政令で定めるもの(以下この号において「親会社等」という。)であつて、その親会社等がないものをいう。
六 代理親会社等 特定多国籍企業グループの最終親会社等以外のいずれか一の構成会社等で、当該特定多国籍企業グループの国別報告事項又はこれに相当する事項を当該構成会社等の居住地国(当該最終親会社等の居住地国以外の国又は地域に限る。)の租税に関する法令を執行する当局に提供するものとして当該最終親会社等が指定したものをいう。
七 最終親会計年度 最終親会社等の財産及び損益の計算の単位となる期間をいう。
八 居住地国 次に掲げる会社等の区分に応じそれぞれ次に定める国又は地域をいう。
イ 外国の法令において、当該外国に本店若しくは主たる事務所又はその事業が管理され、かつ、支配されている場所を有することその他当該外国にこれらに類する場所を有することにより、法人税に相当する税を課されるものとされている会社等(ハに掲げる会社等を除く。) 当該外国
ロ 外国に本店又は主たる事務所を有する会社等(イに掲げる会社等を除く。) 当該外国
ハ 国内に本店又は主たる事務所を有する会社等 我が国
5 特定多国籍企業グループの構成会社等である内国法人又は当該構成会社等である恒久的施設を有する外国法人は、当該特定多国籍企業グループの各最終親会計年度に係る最終親会社等届出事項(特定多国籍企業グループの最終親会社等及び代理親会社等に関する情報として財務省令で定める事項をいう。次項において同じ。)を、当該各最終親会計年度終了の日までに、特定電子情報処理組織を使用する方法により、当該内国法人にあつてはその本店又は主たる事務所の所在地、当該外国法人にあつてはその恒久的施設を通じて行う事業に係る事務所、事業所その他これらに準ずるものの所在地(これらが二以上ある場合には、主たるものの所在地)の所轄税務署長に提供しなければならない。
6 前項の規定により同項の特定多国籍企業グループに係る最終親会社等届出事項を提供しなければならないこととされる内国法人及び恒久的施設を有する外国法人が複数ある場合において、同項の各最終親会計年度終了の日までに、特定電子情報処理組織を使用する方法により、当該内国法人及び恒久的施設を有する外国法人のうちいずれか一の法人がこれらの法人を代表して同項の規定による最終親会社等届出事項を提供する法人の名称その他の財務省令で定める事項を当該一の法人に係る同項に規定する所轄税務署長に提供したときは、同項の規定にかかわらず、同項の規定による最終親会社等届出事項を代表して提供するものとされた法人以外の法人は、同項の規定による最終親会社等届出事項を提供することを要しない。
7 正当な理由がなくて第一項又は第二項の規定による国別報告事項をその提供の期限までに税務署長に提供しなかつた場合には、法人の代表者(人格のない社団等の管理人を含む。次項において同じ。)、代理人、使用人その他の従業者でその違反行為をした者は、三十万円以下の罰金に処する。ただし、情状により、その刑を免除することができる。
8 法人の代表者、代理人、使用人その他の従業者が、その法人の業務に関して前項の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人に対して同項の刑を科する。
9 人格のない社団等について前項の規定の適用がある場合には、その代表者又は管理人がその訴訟行為につきその人格のない社団等を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。
10 前三項に定めるもののほか、第一項から第六項までの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(特定多国籍企業グループに係る事業概況報告事項の提供)
第六十六条の四の五
第六十六条の四の五
特定多国籍企業グループの構成会社等である内国法人又は当該構成会社等である恒久的施設を有する外国法人は、当該特定多国籍企業グループの各最終親会計年度に係る事業概況報告事項(特定多国籍企業グループの組織構造、事業の概要、財務状況その他の財務省令で定める事項をいう。次項及び第三項において同じ。)を、当該各最終親会計年度終了の日の翌日から一年以内に、財務省令で定めるところにより、特定電子情報処理組織を使用する方法により、当該内国法人にあつてはその本店又は主たる事務所の所在地、当該外国法人にあつてはその恒久的施設を通じて行う事業に係る事務所、事業所その他これらに準ずるものの所在地(これらが二以上ある場合には、主たるものの所在地)の所轄税務署長に提供しなければならない。
2 前項の規定により同項の特定多国籍企業グループに係る事業概況報告事項を提供しなければならないこととされる内国法人及び恒久的施設を有する外国法人が複数ある場合において、同項の各最終親会計年度終了の日の翌日から一年以内に、特定電子情報処理組織を使用する方法により、当該内国法人及び恒久的施設を有する外国法人のうちいずれか一の法人がこれらの法人を代表して同項の規定による事業概況報告事項を提供する法人の名称その他の財務省令で定める事項を当該一の法人に係る同項に規定する所轄税務署長に提供したときは、同項の規定にかかわらず、同項の規定による事業概況報告事項を代表して提供するものとされた法人以外の法人は、同項の規定による事業概況報告事項を提供することを要しない。
3 正当な理由がなくて第一項の規定による事業概況報告事項をその提供の期限までに税務署長に提供しなかつた場合には、法人の代表者(人格のない社団等の管理人を含む。次項において同じ。)、代理人、使用人その他の従業者でその違反行為をした者は、三十万円以下の罰金に処する。ただし、情状により、その刑を免除することができる。
4 法人の代表者、代理人、使用人その他の従業者が、その法人の業務に関して前項の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人に対して同項の刑を科する。
5 人格のない社団等について前項の規定の適用がある場合には、その代表者又は管理人がその訴訟行為につきその人格のない社団等を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。
6 前三項に定めるもののほか、第一項及び第二項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
第七節の三 関連者等に係る利子等の課税の特例
[編集]第一款 国外支配株主等に係る負債の利子等の課税の特例
[編集]第六十六条の五
内国法人が、平成四年四月一日以後に開始する各事業年度において、当該内国法人に係る国外支配株主等又は資金供与者等に負債の利子等を支払う場合において、当該事業年度の当該内国法人に係る国外支配株主等及び資金供与者等に対する負債に係る平均負債残高が当該事業年度の当該内国法人に係る国外支配株主等の資本持分の三倍に相当する金額を超えるときは、当該内国法人が当該事業年度において当該国外支配株主等及び資金供与者等に支払う負債の利子等の額のうち、その超える部分に対応するものとして政令で定めるところにより計算した金額は、当該内国法人の当該事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入しない。ただし、当該内国法人の当該事業年度の総負債(負債の利子等の支払の基因となるものに限る。次項及び第三項において同じ。)に係る平均負債残高が当該内国法人の自己資本の額の三倍に相当する金額以下となる場合は、この限りでない。
2 前項の規定を適用する場合において、当該内国法人は、当該内国法人に係る国外支配株主等及び資金供与者等に対する負債のうちに特定債券現先取引等に係る負債があるときは、当該国外支配株主等及び資金供与者等に対する負債に係る平均負債残高から政令で定めるところにより計算した特定債券現先取引等に係る平均負債残高を控除して計算した平均負債残高又は当該事業年度の総負債に係る平均負債残高から政令で定めるところにより計算した特定債券現先取引等に係る平均負債残高を控除して計算した平均負債残高を基礎として政令で定めるところにより計算した国外支配株主等の資本持分又は自己資本の額に係る各倍数を当該内国法人に係る国外支配株主等の資本持分又は当該内国法人の自己資本の額に係る各倍数とし、当該内国法人に係る国外支配株主等及び資金供与者等に支払う負債の利子等の額から政令で定めるところにより計算した特定債券現先取引等に係る負債の利子等の額を控除した金額を当該内国法人に係る国外支配株主等及び資金供与者等に支払う負債の利子等の額とすることができる。この場合において、前項中「三倍」とあるのは、「二倍」とする。
3 第一項の規定を適用する場合において、当該内国法人は、当該内国法人に係る国外支配株主等の資本持分及び当該内国法人の自己資本の額に係る各倍数に代えて、当該内国法人と同種の事業を営む内国法人で事業規模その他の状況が類似するものの総負債の額の純資産の額に対する比率として政令で定める比率に照らし妥当と認められる倍数を用いることができる。
4 第一項の規定は、当該内国法人の当該事業年度に係る同項(第二項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)に規定する超える部分に対応するものとして政令で定めるところにより計算した金額が当該内国法人の当該事業年度に係る次条第一項に規定する超える部分の金額を下回る場合には、適用しない。ただし、同条第四項の規定の適用がある場合には、この限りでない。
5 この条において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 国外支配株主等 第二条第一項第一号の二に規定する非居住者(第九号において「非居住者」という。)又は外国法人で、内国法人との間に、当該非居住者又は外国法人が当該内国法人の発行済株式又は出資(当該内国法人が有する自己の株式又は出資を除く。)の総数又は総額の百分の五十以上の数又は金額の株式又は出資を直接又は間接に保有する関係その他の政令で定める特殊の関係のあるものをいう。
二 資金供与者等 内国法人に資金を供与する者及び当該資金の供与に関係のある者として政令で定める者をいう。
三 負債の利子等 負債の利子(これに準ずるものとして政令で定めるものを含む。以下この号において同じ。)その他政令で定める費用(当該負債の利子その他政令で定める費用で、これらの支払を受ける者の課税対象所得に含まれるものその他政令で定めるものを除く。)をいう。
四 国外支配株主等及び資金供与者等に対する負債 国外支配株主等に対する負債(負債の利子等の支払の基因となるものに限る。)及び資金供与者等に対する政令で定める負債(負債の利子等の支払の基因となるものに限る。)をいう。
五 平均負債残高 負債の額の平均額として政令で定めるところにより計算した金額をいう。
六 国外支配株主等の資本持分 各事業年度の国外支配株主等の内国法人の純資産に対する持分として政令で定めるところにより計算した金額をいう。
七 自己資本の額 各事業年度の純資産の額として政令で定めるところにより計算した金額をいう。
八 特定債券現先取引等 債券現先取引(第四十二条の二第一項に規定する債券現先取引をいう。)及び現金担保付債券貸借取引(現金を担保として債券の借入れ又は貸付けを行う取引をいう。)で、政令で定めるものをいう。
九 課税対象所得 第二条第一項第一号の二に規定する居住者にあつては各年分の各種所得(所得税法第二条第一項第二十一号に規定する各種所得をいう。)をいい、内国法人にあつては各事業年度の所得又は各連結事業年度の連結所得をいい、非居住者又は外国法人にあつては同法第百六十四条第一項第一号イ又は法人税法第百四十一条第一号イに掲げる国内源泉所得のうち政令で定めるものをいう。
6 第二項の規定は、確定申告書等に同項の規定の適用を受ける旨を記載した書面並びに同項の規定により控除する特定債券現先取引等に係る負債に係る平均負債残高及び負債の利子等の額の計算に関する明細書の添付があり、かつ、その計算に関する書類を保存している場合に限り、適用する。
7 税務署長は、前項の書面若しくは明細書の添付のない確定申告書等の提出があり、又は同項の書類を保存していなかつた場合においても、その添付又は保存がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該書面及び明細書並びに書類の提出があつた場合に限り、第二項の規定を適用することができる。
8 第三項の規定は、確定申告書等に同項の規定の適用を受ける旨を記載した書面を添付し、かつ、その用いる倍数が妥当なものであることを明らかにする書類その他の資料(次項において「資料等」という。)を保存している場合に限り、適用する。
9 税務署長は、第三項の規定の適用を受ける旨を記載した書面の添付のない確定申告書等の提出があり、又はその用いる倍数が妥当なものであることを明らかにする資料等を保存していなかつた場合においても、その添付又は保存がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該記載をした書面及び当該資料等の提出があつた場合に限り、同項の規定を適用することができる。
10 第一項に規定する国外支配株主等が二以上ある場合の同項に規定する負債に係る平均負債残高等の計算、同項の規定により損金の額に算入されない金額に係る法人税法の規定の適用その他同項から第五項までの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
第二款 関連者等に係る純支払利子等の課税の特例
[編集](関連者等に係る支払利子等の損金不算入)
第六十六条の五の二
第六十六条の五の二
法人の平成二十五年四月一日以後に開始する各事業年度に関連者支払利子等の額がある場合において、当該法人の当該事業年度の関連者支払利子等の額の合計額から当該事業年度の控除対象受取利子等合計額を控除した残額(以下この項及び第四項第一号において「関連者純支払利子等の額」という。)が当該法人の当該事業年度の調整所得金額(当該関連者純支払利子等の額と比較するための基準とすべき所得の金額として政令で定める金額をいう。)の百分の五十に相当する金額を超えるときは、当該法人の当該事業年度の関連者支払利子等の額の合計額のうちその超える部分の金額に相当する金額は、当該法人の当該事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入しない。
2 この条において「関連者支払利子等の額」とは、法人の関連者等(次に掲げる者をいう。以下この項、第四項第二号及び第九項第一号ロにおいて同じ。)に対する支払利子等(その支払う負債の利子(これに準ずるものとして政令で定めるものを含む。)その他政令で定める費用又は損失をいう。以下この条において同じ。)の額(当該法人との間に連結完全支配関係がある連結法人に対する支払利子等の額を除く。)で、当該関連者等の課税対象所得(当該関連者等が個人又は法人のいずれに該当するかに応じ、それぞれ当該関連者等の所得税又は法人税の課税標準となるべき所得として政令で定めるものをいう。第四項第二号において同じ。)に含まれないもののうち、特定債券現先取引等(前条第五項第八号に規定する特定債券現先取引等をいう。)に係るものとして政令で定める金額以外の金額をいう。
一 当該法人との間にいずれか一方の法人が他方の法人の発行済株式若しくは出資(自己が有する自己の株式又は出資を除く。以下この号において「発行済株式等」という。)の総数若しくは総額の百分の五十以上の数若しくは金額の株式若しくは出資を直接若しくは間接に保有する関係その他の政令で定める特殊の関係又は個人が当該法人の発行済株式等の総数若しくは総額の百分の五十以上の数若しくは金額の株式若しくは出資を直接若しくは間接に保有する関係その他の政令で定める特殊の関係のあるもの
二 当該法人に資金を供与する者及び当該資金の供与に関係のある者として政令で定める者
3 第一項に規定する控除対象受取利子等合計額とは、当該法人の当該事業年度の受取利子等(その支払を受ける利子(これに準ずるものとして政令で定めるものを含む。)をいう。)の額の合計額を当該事業年度の関連者支払利子等の額の合計額の当該事業年度の支払利子等の額(前項に規定する政令で定める金額を除く。)の合計額に対する割合で按 分した金額として政令で定める金額をいう。
4 第一項の規定は、次のいずれかに該当する場合には、適用しない。
一 当該法人の当該事業年度の関連者純支払利子等の額が千万円以下であるとき。
二 当該法人の当該事業年度の関連者支払利子等の額の合計額が当該事業年度の支払利子等の額(当該法人との間に連結完全支配関係がある連結法人に対する支払利子等の額及び当該法人に係る関連者等に対する支払利子等の額で当該関連者等の課税対象所得に含まれるものを除く。)の合計額の百分の五十以下であるとき。
5 前項の規定は、確定申告書等に同項の規定の適用がある旨を記載した書面及びその計算に関する明細書の添付があり、かつ、その計算に関する書類を保存している場合に限り、適用する。
6 税務署長は、前項の書面若しくは明細書の添付のない確定申告書等の提出があり、又は同項の書類を保存していなかつた場合においても、その添付又は保存がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該書面及び明細書並びに書類の提出があつた場合に限り、第四項の規定を適用することができる。
7 内国法人の当該事業年度に係る第一項に規定する超える部分の金額が当該内国法人の当該事業年度に係る前条第一項(同条第二項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)に規定する超える部分に対応するものとして政令で定めるところにより計算した金額以下となる場合には、第一項の規定は、適用しない。
8 内国法人の当該事業年度の第一項に規定する超える部分の金額のうちに当該内国法人に係る第六十六条の六第二項第一号に規定する外国関係会社又は第六十六条の九の二第一項に規定する外国関係法人に係るものとして政令で定める金額(以下この項において「調整対象金額」という。)がある場合において、当該内国法人の当該事業年度に当該外国関係会社に係る第六十六条の六第一項に規定する課税対象金額、同条第六項に規定する部分課税対象金額若しくは同条第八項に規定する金融子会社等部分課税対象金額(当該課税対象金額に係る同条第一項に規定する適用対象金額、当該部分課税対象金額に係る同条第六項に規定する部分適用対象金額又は当該金融子会社等部分課税対象金額に係る同条第八項に規定する金融子会社等部分適用対象金額の計算上、当該調整対象金額に係る関連者支払利子等の額が含まれるものに限る。)があるとき、又は当該外国関係法人に係る第六十六条の九の二第一項に規定する課税対象金額、同条第六項に規定する部分課税対象金額若しくは同条第八項に規定する金融関係法人部分課税対象金額(当該課税対象金額に係る同条第一項に規定する適用対象金額、当該部分課税対象金額に係る同条第六項に規定する部分適用対象金額又は当該金融関係法人部分課税対象金額に係る同条第八項に規定する金融関係法人部分適用対象金額の計算上、当該調整対象金額に係る関連者支払利子等の額が含まれるものに限る。)があるときの当該内国法人の当該事業年度における第一項の規定の適用については、同項中「超える部分の金額」とあるのは、「超える部分の金額から第八項に規定する調整対象金額のうち政令で定める金額を控除した残額」とする。
9 外国法人に係る第一項及び第四項の規定の適用については、次に定めるところによる。
一 第一項及び第四項第二号の関連者支払利子等の額は、当該外国法人の恒久的施設を通じて行う事業に係るものに限るものとし、イに掲げる金額を含み、ロに掲げる金額を除くものとする。
イ 法人税法第百三十八条第一項第一号に規定する内部取引において当該外国法人の当該恒久的施設から当該外国法人の同号に規定する本店等に対する支払利子等に該当することとなる金額
ロ 法人税法第百四十二条の五第一項の規定により当該外国法人の当該事業年度の同法第百四十一条第一号イに掲げる国内源泉所得に係る所得の金額の計算上損金の額に算入されるもののうち、当該外国法人の関連者等に対する支払利子等の額に相当するものとして政令で定める金額
二 第一項の控除対象受取利子等合計額、第四項第一号の関連者純支払利子等の額及び同項第二号の支払利子等の額は、当該外国法人の恒久的施設を通じて行う事業に係るものに限るものとする。
三 第一項の調整所得金額は、当該外国法人の法人税法第百四十一条第一号イに掲げる国内源泉所得に係る所得の金額に係るものに限るものとする。
10 外国法人の当該事業年度に係る第一項に規定する超える部分の金額が当該外国法人の当該事業年度に係る法人税法第百四十二条の四第一項に規定する満たない金額に対応する部分の金額として政令で定めるところにより計算した金額以下となる場合には、第一項の規定は、適用しない。
11 外国法人の当該事業年度に係る第一項に規定する超える部分の金額が当該外国法人の当該事業年度に係る法人税法第百四十二条の四第一項に規定する満たない金額に対応する部分の金額として政令で定めるところにより計算した金額を超える場合(第四項の規定の適用がある場合を除く。)には、同条第一項の規定は、適用しない。
12 第一項の規定により損金の額に算入されない金額に係る法人税法の規定の適用その他同項から第四項まで及び第七項から前項までの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(超過利子額の損金算入)
第六十六条の五の三
第六十六条の五の三
法人の各事業年度開始の日前七年以内に開始した事業年度において前条第一項(同条第八項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定により損金の額に算入されなかつた金額(この項及び次項の規定により当該各事業年度前の事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入されたものを除く。以下この条において「超過利子額」という。)がある場合には、当該超過利子額(次項の規定により当該各事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入されるものを除く。)に相当する金額は、当該法人の当該各事業年度の前条第一項に規定する調整所得金額の百分の五十に相当する金額から同項に規定する関連者純支払利子等の額を控除した残額に相当する金額を限度として、当該法人の当該各事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。
2 法人の各事業年度開始の日前七年以内に開始した事業年度において生じた超過利子額のうちに当該法人に係る次条第二項第一号に規定する外国関係会社又は第六十六条の九の二第一項に規定する外国関係法人に係るものとして政令で定める金額(以下この項において「調整対象超過利子額」という。)がある場合において、当該法人の当該各事業年度に当該外国関係会社に係る次条第一項に規定する課税対象金額、同条第六項に規定する部分課税対象金額若しくは同条第八項に規定する金融子会社等部分課税対象金額(当該課税対象金額に係る同条第一項に規定する適用対象金額、当該部分課税対象金額に係る同条第六項に規定する部分適用対象金額又は当該金融子会社等部分課税対象金額に係る同条第八項に規定する金融子会社等部分適用対象金額の計算上、当該調整対象超過利子額に係る関連者支払利子等の額(前条第二項に規定する関連者支払利子等の額をいう。以下この項において同じ。)が含まれるものに限る。)があるとき、又は当該外国関係法人に係る第六十六条の九の二第一項に規定する課税対象金額、同条第六項に規定する部分課税対象金額若しくは同条第八項に規定する金融関係法人部分課税対象金額(当該課税対象金額に係る同条第一項に規定する適用対象金額、当該部分課税対象金額に係る同条第六項に規定する部分適用対象金額又は当該金融関係法人部分課税対象金額に係る同条第八項に規定する金融関係法人部分適用対象金額の計算上、当該調整対象超過利子額に係る関連者支払利子等の額が含まれるものに限る。)があるときは、当該調整対象超過利子額に相当する金額は、政令で定めるところにより計算した金額を限度として、当該法人の当該各事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。
3 第一項若しくは前項の法人を合併法人とする適格合併が行われた場合又は当該法人との間に法人税法第二条第十二号の七の六に規定する完全支配関係(当該法人による完全支配関係又は同号に規定する相互の関係に限る。)がある他の法人で当該法人が発行済株式若しくは出資の全部若しくは一部を有するもの(内国法人に限る。以下この項において「分配法人」という。)の残余財産が確定した場合において、当該適格合併に係る被合併法人又は当該分配法人(以下この項において「被合併法人等」という。)の当該適格合併の日前七年以内に開始し、又は当該残余財産の確定の日の翌日前七年以内に開始した各事業年度(以下この項において「前七年内事業年度」という。)において生じた超過利子額(当該被合併法人等の当該超過利子額(この項又は次項の規定により当該被合併法人等の超過利子額とみなされたものを含み、第七項の規定によりないものとされたものを除く。第六項において同じ。)に係る事業年度のうち最も古い事業年度以後の各事業年度の確定申告書(同条第三十一号に規定する確定申告書をいう。第五項及び第八項において同じ。)に当該超過利子額に関する明細書の添付があることその他の政令で定める要件を満たしている場合における当該超過利子額に限る。以下この項において「引継対象超過利子額」という。)があるときは、当該適格合併に係る合併法人の当該適格合併の日を含む事業年度又は当該法人(内国法人に限る。以下この項において「被分配法人」という。)の当該残余財産の確定の日の翌日を含む事業年度(以下この項において「合併等事業年度」という。)以後の各事業年度における前二項の規定の適用については、当該前七年内事業年度において生じた引継対象超過利子額(当該分配法人に同条第十四号に規定する株主等が二以上ある場合には、当該引継対象超過利子額を当該分配法人の発行済株式又は出資(当該分配法人が有する自己の株式又は出資を除く。)の総数又は総額で除し、これに当該被分配法人の有する当該分配法人の株式又は出資の数又は金額を乗じて計算した金額)は、それぞれ当該引継対象超過利子額の生じた前七年内事業年度開始の日を含む当該合併法人又は被分配法人の各事業年度(当該合併法人又は被分配法人の合併等事業年度開始の日以後に開始した当該被合併法人等の当該前七年内事業年度において生じた引継対象超過利子額にあつては、当該合併等事業年度の前事業年度)において生じた超過利子額とみなす。
4 法人が、法人税法第四条の五第一項若しくは第二項の規定により同法第四条の二の承認を取り消された場合又は同法第四条の五第三項の承認を受けた場合(以下この項において「承認の取消し等の場合」という。)において、当該承認の取消し等の場合の最終の連結事業年度終了の日の翌日を含む事業年度開始の日前七年以内に開始した各連結事業年度において生じた当該法人の連結超過利子個別帰属額(第六十八条の八十九の三第七項に規定する連結超過利子個別帰属額をいう。以下この項及び次項において同じ。)があるときは、当該翌日を含む事業年度以後の各事業年度における第一項及び第二項の規定の適用については、当該連結超過利子個別帰属額は、当該連結超過利子個別帰属額が生じた連結事業年度開始の日を含む当該法人の事業年度において生じた超過利子額とみなす。
5 第三項の適格合併に係る被合併法人が連結法人(連結子法人にあつては、連結事業年度終了の日の翌日に当該連結子法人を被合併法人とする適格合併を行うものに限る。)である場合又は同項の残余財産が確定した他の法人が連結法人(当該連結法人の連結事業年度終了の日に残余財産が確定した連結子法人に限る。)である場合には、当該被合併法人又は他の法人の当該適格合併の日前七年以内に開始し、又は当該残余財産の確定の日の翌日前七年以内に開始した各連結事業年度において生じた連結超過利子個別帰属額を同項に規定する前七年内事業年度において生じた超過利子額と、連結確定申告書(法人税法第二条第三十二号に規定する連結確定申告書をいう。)を確定申告書と、当該連結超過利子個別帰属額が生じた連結事業年度を当該被合併法人又は他の法人の事業年度とみなして、同項の規定を適用する。
6 前項に規定する場合において、同項の適格合併に係る被合併法人又は残余財産が確定した他の法人となる連結法人に同項に規定する各連結事業年度前の各事業年度で第三項に規定する前七年内事業年度に該当する事業年度において生じた超過利子額があるときは、当該超過利子額については、同項の規定は、適用しない。
7 法人(連結法人に限る。)が法人税法第十五条の二第一項に規定する最初連結事業年度終了の日後に同法第四条の五第一項若しくは第二項の規定により同法第四条の二の承認を取り消された場合又は同法第四条の五第三項の承認を受けた場合の最終の連結事業年度後の各事業年度における第一項及び第二項の規定の適用については、当該連結事業年度前の各事業年度において生じた超過利子額は、ないものとする。
8 第一項又は第二項の規定は、超過利子額に係る事業年度のうち最も古い事業年度(第三項又は第四項の規定により当該法人の超過利子額とみなされた金額につき第一項又は第二項の規定を適用する場合にあつては、第三項の合併等事業年度又は第四項の最終の連結事業年度終了の日の翌日を含む事業年度)以後の各事業年度の確定申告書に当該超過利子額に関する明細書の添付があり、かつ、第一項又は第二項の規定の適用を受けようとする事業年度の確定申告書等に、これらの規定の適用を受ける金額の申告の記載及びその計算に関する明細書の添付がある場合に限り、適用する。この場合において、これらの規定の適用を受ける金額は、当該申告に係るその適用を受けるべき金額に限るものとする。
9 税務署長は、前項の記載又は添付がない確定申告書等の提出があつた場合においても、その記載又は添付がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該記載をした書類及び同項の明細書の提出があつた場合に限り、第一項又は第二項の規定を適用することができる。
10 外国法人に係る第一項の規定の適用については、同項の調整所得金額は当該外国法人の法人税法第百四十一条第一号イに掲げる国内源泉所得に係る所得の金額に係るものに、同項の関連者純支払利子等の額は当該外国法人の恒久的施設を通じて行う事業に係るものに、それぞれ限るものとする。
11 第三項の合併法人が適格合併により設立された法人である場合における第一項及び第二項の規定の適用その他第一項から第八項まで及び前項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
第七節の四 内国法人の外国関係会社に係る所得等の課税の特例
[編集]第一款 内国法人の外国関係会社に係る所得の課税の特例
[編集]第六十六条の六
次に掲げる内国法人に係る外国関係会社のうち、特定外国関係会社又は対象外国関係会社に該当するものが、昭和五十三年四月一日以後に開始する各事業年度において適用対象金額を有する場合には、その適用対象金額のうちその内国法人が直接及び間接に有する当該特定外国関係会社又は対象外国関係会社の株式等(株式又は出資をいう。以下この条において同じ。)の数又は金額につきその請求権(剰余金の配当等(法人税法第二十三条第一項第一号に規定する剰余金の配当、利益の配当又は剰余金の分配をいう。以下この項及び次項において同じ。)を請求する権利をいう。以下この条において同じ。)の内容を勘案した数又は金額並びにその内国法人と当該特定外国関係会社又は対象外国関係会社との間の実質支配関係の状況を勘案して政令で定めるところにより計算した金額(次条及び第六十六条の八において「課税対象金額」という。)に相当する金額は、その内国法人の収益の額とみなして当該各事業年度終了の日の翌日から二月を経過する日を含むその内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入する。
一 内国法人の外国関係会社に係る次に掲げる割合のいずれかが百分の十以上である場合における当該内国法人
イ その有する外国関係会社の株式等の数又は金額(当該外国関係会社と居住者(第二条第一項第一号の二に規定する居住者をいう。以下この項及び次項において同じ。)又は内国法人との間に実質支配関係がある場合には、零)及び他の外国法人を通じて間接に有するものとして政令で定める当該外国関係会社の株式等の数又は金額の合計数又は合計額が当該外国関係会社の発行済株式又は出資(自己が有する自己の株式等を除く。同項、第六項及び第八項において「発行済株式等」という。)の総数又は総額のうちに占める割合
ロ その有する外国関係会社の議決権(剰余金の配当等に関する決議に係るものに限る。ロ及び次項第一号イ(2)において同じ。)の数(当該外国関係会社と居住者又は内国法人との間に実質支配関係がある場合には、零)及び他の外国法人を通じて間接に有するものとして政令で定める当該外国関係会社の議決権の数の合計数が当該外国関係会社の議決権の総数のうちに占める割合
ハ その有する外国関係会社の株式等の請求権に基づき受けることができる剰余金の配当等の額(当該外国関係会社と居住者又は内国法人との間に実質支配関係がある場合には、零)及び他の外国法人を通じて間接に有する当該外国関係会社の株式等の請求権に基づき受けることができる剰余金の配当等の額として政令で定めるものの合計額が当該外国関係会社の株式等の請求権に基づき受けることができる剰余金の配当等の総額のうちに占める割合
二 外国関係会社との間に実質支配関係がある内国法人
三 外国関係会社(内国法人との間に実質支配関係があるものに限る。)の他の外国関係会社に係る第一号イからハまでに掲げる割合のいずれかが百分の十以上である場合における当該内国法人(同号に掲げる内国法人を除く。)
四 外国関係会社に係る第一号イからハまでに掲げる割合のいずれかが百分の十以上である一の同族株主グループ(外国関係会社の株式等を直接又は間接に有する者及び当該株式等を直接又は間接に有する者との間に実質支配関係がある者(当該株式等を直接又は間接に有する者を除く。)のうち、一の居住者又は内国法人、当該一の居住者又は内国法人との間に実質支配関係がある者及び当該一の居住者又は内国法人と政令で定める特殊の関係のある者(外国法人を除く。)をいう。)に属する内国法人(外国関係会社に係る同号イからハまでに掲げる割合又は他の外国関係会社(内国法人との間に実質支配関係があるものに限る。)の当該外国関係会社に係る同号イからハまでに掲げる割合のいずれかが零を超えるものに限るものとし、同号及び前号に掲げる内国法人を除く。)
2 この条において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 外国関係会社 次に掲げる外国法人をいう。
イ 居住者及び内国法人並びに特殊関係非居住者(居住者又は内国法人と政令で定める特殊の関係のある第二条第一項第一号の二に規定する非居住者をいう。)及びロに掲げる外国法人(イにおいて「居住者等株主等」という。)の外国法人に係る次に掲げる割合のいずれかが百分の五十を超える場合における当該外国法人
(1) 居住者等株主等の外国法人(ロに掲げる外国法人を除く。)に係る直接保有株式等保有割合(居住者等株主等の有する当該外国法人の株式等の数又は金額がその発行済株式等の総数又は総額のうちに占める割合をいう。)及び居住者等株主等の当該外国法人に係る間接保有株式等保有割合(居住者等株主等の他の外国法人を通じて間接に有する当該外国法人の株式等の数又は金額がその発行済株式等の総数又は総額のうちに占める割合として政令で定める割合をいう。)を合計した割合
(2) 居住者等株主等の外国法人(ロに掲げる外国法人を除く。)に係る直接保有議決権保有割合(居住者等株主等の有する当該外国法人の議決権の数がその総数のうちに占める割合をいう。)及び居住者等株主等の当該外国法人に係る間接保有議決権保有割合(居住者等株主等の他の外国法人を通じて間接に有する当該外国法人の議決権の数がその総数のうちに占める割合として政令で定める割合をいう。)を合計した割合
(3) 居住者等株主等の外国法人(ロに掲げる外国法人を除く。)に係る直接保有請求権保有割合(居住者等株主等の有する当該外国法人の株式等の請求権に基づき受けることができる剰余金の配当等の額がその総額のうちに占める割合をいう。)及び居住者等株主等の当該外国法人に係る間接保有請求権保有割合(居住者等株主等の他の外国法人を通じて間接に有する当該外国法人の株式等の請求権に基づき受けることができる剰余金の配当等の額がその総額のうちに占める割合として政令で定める割合をいう。)を合計した割合
ロ 居住者又は内国法人との間に実質支配関係がある外国法人
ハ 第六号中「外国関係会社(特定外国関係会社に該当するものを除く。)」とあるのを「外国法人」として同号及び第七号の規定を適用した場合に同号に規定する外国金融機関に該当することとなる外国法人で、同号に規定する外国金融機関に準ずるものとして政令で定める部分対象外国関係会社との間に、当該部分対象外国関係会社が当該外国法人の経営管理を行つている関係その他の特殊の関係がある外国法人として政令で定める外国法人
二 特定外国関係会社 次に掲げる外国関係会社をいう。
イ 次のいずれにも該当しない外国関係会社
(1) その主たる事業を行うに必要と認められる事務所、店舗、工場その他の固定施設を有している外国関係会社(これらを有している外国関係会社と同様の状況にあるものとして政令で定める外国関係会社を含む。)
(2) その本店又は主たる事務所の所在する国又は地域(以下この項、第六項及び第八項において「本店所在地国」という。)においてその事業の管理、支配及び運営を自ら行つている外国関係会社(これらを自ら行つている外国関係会社と同様の状況にあるものとして政令で定める外国関係会社を含む。)
(3) 外国子会社(当該外国関係会社とその本店所在地国を同じくする外国法人で、当該外国関係会社の有する当該外国法人の株式等の数又は金額のその発行済株式等の総数又は総額のうちに占める割合が百分の二十五以上であることその他の政令で定める要件に該当するものをいう。)の株式等の保有を主たる事業とする外国関係会社で、その収入金額のうちに占める当該株式等に係る剰余金の配当等の額の割合が著しく高いことその他の政令で定める要件に該当するもの
(4) 特定子会社(前項各号に掲げる内国法人に係る他の外国関係会社で、部分対象外国関係会社に該当するものその他の政令で定めるものをいう。)の株式等の保有を主たる事業とする外国関係会社で、その本店所在地国を同じくする管理支配会社(当該内国法人に係る他の外国関係会社のうち、部分対象外国関係会社に該当するもので、その本店所在地国において、その役員(法人税法第二条第十五号に規定する役員をいう。次号及び第七号並びに第六項において同じ。)又は使用人がその主たる事業を的確に遂行するために通常必要と認められる業務の全てに従事しているものをいう。(4)及び(5)において同じ。)によつてその事業の管理、支配及び運営が行われていること、当該管理支配会社がその本店所在地国で行う事業の遂行上欠くことのできない機能を果たしていること、その収入金額のうちに占める当該株式等に係る剰余金の配当等の額及び当該株式等の譲渡に係る対価の額の割合が著しく高いことその他の政令で定める要件に該当するもの
(5) その本店所在地国にある不動産の保有、その本店所在地国における石油その他の天然資源の探鉱、開発若しくは採取又はその本店所在地国の社会資本の整備に関する事業の遂行上欠くことのできない機能を果たしている外国関係会社で、その本店所在地国を同じくする管理支配会社によつてその事業の管理、支配及び運営が行われていることその他の政令で定める要件に該当するもの
ロ その総資産の額として政令で定める金額(ロにおいて「総資産額」という。)に対する第六項第一号から第七号まで及び第八号から第十号までに掲げる金額に相当する金額の合計額の割合(第六号中「外国関係会社(特定外国関係会社に該当するものを除く。)」とあるのを「外国関係会社」として同号及び第七号の規定を適用した場合に外国金融子会社等に該当することとなる外国関係会社にあつては総資産額に対する第八項第一号に掲げる金額に相当する金額又は同項第二号から第四号までに掲げる金額に相当する金額の合計額のうちいずれか多い金額の割合とし、第六号中「外国関係会社(特定外国関係会社に該当するものを除く。)」とあるのを「外国関係会社」として同号及び第六項の規定を適用した場合に同項に規定する清算外国金融子会社等に該当することとなる外国関係会社の同項に規定する特定清算事業年度にあつては総資産額に対する同項に規定する特定金融所得金額がないものとした場合の同項第一号から第七号まで及び第八号から第十号までに掲げる金額に相当する金額の合計額の割合とする。)が百分の三十を超える外国関係会社(総資産額に対する有価証券(法人税法第二条第二十一号に規定する有価証券をいう。同項において同じ。)、貸付金その他政令で定める資産の額の合計額として政令で定める金額の割合が百分の五十を超える外国関係会社に限る。)
ハ 次に掲げる要件のいずれにも該当する外国関係会社
(1) 各事業年度の非関連者等収入保険料(関連者(当該外国関係会社に係る第四十条の四第一項各号に掲げる居住者、前項各号に掲げる内国法人、第六十八条の九十第一項各号に掲げる連結法人その他これらの者に準ずる者として政令で定めるものをいう。(2)において同じ。)以外の者から収入するものとして政令で定める収入保険料をいう。(2)において同じ。)の合計額の収入保険料の合計額に対する割合として政令で定めるところにより計算した割合が百分の十未満であること。
(2) 各事業年度の非関連者等支払再保険料合計額(関連者以外の者に支払う再保険料の合計額を関連者等収入保険料(非関連者等収入保険料以外の収入保険料をいう。(2)において同じ。)の合計額の収入保険料の合計額に対する割合で按分した金額として政令で定める金額をいう。)の関連者等収入保険料の合計額に対する割合として政令で定めるところにより計算した割合が百分の五十未満であること。
ニ 租税に関する情報の交換に関する国際的な取組への協力が著しく不十分な国又は地域として財務大臣が指定する国又は地域に本店又は主たる事務所を有する外国関係会社
三 対象外国関係会社 次に掲げる要件のいずれかに該当しない外国関係会社(特定外国関係会社に該当するものを除く。)をいう。
イ 株式等若しくは債券の保有、工業所有権その他の技術に関する権利、特別の技術による生産方式若しくはこれらに準ずるもの(これらの権利に関する使用権を含む。)若しくは著作権(出版権及び著作隣接権その他これに準ずるものを含む。)の提供又は船舶若しくは航空機の貸付けを主たる事業とするもの(次に掲げるものを除く。)でないこと。
(1) 株式等の保有を主たる事業とする外国関係会社のうち当該外国関係会社が他の法人の事業活動の総合的な管理及び調整を通じてその収益性の向上に資する業務として政令で定めるもの(ロにおいて「統括業務」という。)を行う場合における当該他の法人として政令で定めるものの株式等の保有を行うものとして政令で定めるもの
(2) 株式等の保有を主たる事業とする外国関係会社のうち第七号中「部分対象外国関係会社」とあるのを「外国関係会社」として同号の規定を適用した場合に外国金融子会社等に該当することとなるもの(同号に規定する外国金融機関に該当することとなるもの及び(1)に掲げるものを除く。)
(3) 航空機の貸付けを主たる事業とする外国関係会社のうちその役員又は使用人がその本店所在地国において航空機の貸付けを的確に遂行するために通常必要と認められる業務の全てに従事していることその他の政令で定める要件を満たすもの
ロ その本店所在地国においてその主たる事業(イ(1)に掲げる外国関係会社にあつては統括業務とし、イ(2)に掲げる外国関係会社にあつては政令で定める経営管理とする。ハにおいて同じ。)を行うに必要と認められる事務所、店舗、工場その他の固定施設を有していること(これらを有していることと同様の状況にあるものとして政令で定める状況にあることを含む。)並びにその本店所在地国においてその事業の管理、支配及び運営を自ら行つていること(これらを自ら行つていることと同様の状況にあるものとして政令で定める状況にあることを含む。)のいずれにも該当すること。
ハ 各事業年度においてその行う主たる事業が次に掲げる事業のいずれに該当するかに応じそれぞれ次に定める場合に該当すること。
(1) 卸売業、銀行業、信託業、金融商品取引業、保険業、水運業、航空運送業又は物品賃貸業(航空機の貸付けを主たる事業とするものに限る。) その事業を主として当該外国関係会社に係る第四十条の四第一項各号に掲げる居住者、前項各号に掲げる内国法人、第六十八条の九十第一項各号に掲げる連結法人その他これらの者に準ずる者として政令で定めるもの以外の者との間で行つている場合として政令で定める場合
(2) (1)に掲げる事業以外の事業 その事業を主としてその本店所在地国(当該本店所在地国に係る水域で政令で定めるものを含む。)において行つている場合として政令で定める場合
四 適用対象金額 特定外国関係会社又は対象外国関係会社の各事業年度の決算に基づく所得の金額につき法人税法及びこの法律による各事業年度の所得の金額の計算に準ずるものとして政令で定める基準により計算した金額(以下この号において「基準所得金額」という。)を基礎として、政令で定めるところにより、当該各事業年度開始の日前七年以内に開始した各事業年度において生じた欠損の金額及び当該基準所得金額に係る税額に関する調整を加えた金額をいう。
五 実質支配関係 居住者又は内国法人が外国法人の残余財産のおおむね全部を請求する権利を有している場合における当該居住者又は内国法人と当該外国法人との間の関係その他の政令で定める関係をいう。
六 部分対象外国関係会社 第三号イからハまでに掲げる要件の全てに該当する外国関係会社(特定外国関係会社に該当するものを除く。)をいう。
七 外国金融子会社等 その本店所在地国の法令に準拠して銀行業、金融商品取引業(金融商品取引法第二十八条第一項に規定する第一種金融商品取引業と同種類の業務に限る。)又は保険業を行う部分対象外国関係会社(これらの事業を行う部分対象外国関係会社と同様の状況にあるものとして政令で定める部分対象外国関係会社を含む。)でその本店所在地国においてその役員又は使用人がこれらの事業を的確に遂行するために通常必要と認められる業務の全てに従事しているもの(その本店所在地国においてその役員又は使用人が当該業務の全てに従事している部分対象外国関係会社と同様の状況にあるものとして政令で定めるものを含む。)(以下この号において「外国金融機関」という。)及び外国金融機関に準ずるものとして政令で定める部分対象外国関係会社をいう。
3 国税庁の当該職員又は内国法人の納税地の所轄税務署若しくは所轄国税局の当該職員は、内国法人に係る外国関係会社が前項第二号イ(1)から(5)までのいずれかに該当するかどうかを判定するために必要があるときは、当該内国法人に対し、期間を定めて、当該外国関係会社が同号イ(1)から(5)までに該当することを明らかにする書類その他の資料の提示又は提出を求めることができる。この場合において、当該書類その他の資料の提示又は提出がないときは、同項(同号イに係る部分に限る。)の規定の適用については、当該外国関係会社は同号イ(1)から(5)までに該当しないものと推定する。
4 国税庁の当該職員又は内国法人の納税地の所轄税務署若しくは所轄国税局の当該職員は、内国法人に係る外国関係会社が第二項第三号イからハまでに掲げる要件に該当するかどうかを判定するために必要があるときは、当該内国法人に対し、期間を定めて、当該外国関係会社が同号イからハまでに掲げる要件に該当することを明らかにする書類その他の資料の提示又は提出を求めることができる。この場合において、当該書類その他の資料の提示又は提出がないときは、同項(同号又は第六号に係る部分に限る。)の規定の適用については、当該外国関係会社は同項第三号イからハまでに掲げる要件に該当しないものと推定する。
5 第一項の規定は、同項各号に掲げる内国法人に係る次の各号に掲げる外国関係会社につき当該各号に定める場合に該当する事実があるときは、当該各号に掲げる外国関係会社のその該当する事業年度に係る適用対象金額については、適用しない。
一 特定外国関係会社 特定外国関係会社の各事業年度の租税負担割合(外国関係会社の各事業年度の所得に対して課される租税の額の当該所得の金額に対する割合として政令で定めるところにより計算した割合をいう。次号、第十項及び第十一項において同じ。)が百分の三十以上である場合
二 対象外国関係会社 対象外国関係会社の各事業年度の租税負担割合が百分の二十以上である場合
6 第一項各号に掲げる内国法人に係る部分対象外国関係会社(外国金融子会社等に該当するものを除く。以下この項及び次項において同じ。)が、平成二十二年四月一日以後に開始する各事業年度において、当該各事業年度に係る次に掲げる金額(解散により外国金融子会社等に該当しないこととなつた部分対象外国関係会社(以下この項及び次項において「清算外国金融子会社等」という。)のその該当しないこととなつた日から同日以後三年を経過する日(当該清算外国金融子会社等の残余財産の確定の日が当該三年を経過する日前である場合には当該残余財産の確定の日とし、その本店所在地国の法令又は慣行その他やむを得ない理由により当該残余財産の確定の日が当該三年を経過する日後である場合には政令で定める日とする。)までの期間内の日を含む事業年度(次項において「特定清算事業年度」という。)にあつては、第一号から第七号の二までに掲げる金額のうち政令で定める金額(次項において「特定金融所得金額」という。)がないものとした場合の次に掲げる金額。以下この項において「特定所得の金額」という。)を有する場合には、当該各事業年度の特定所得の金額に係る部分適用対象金額のうちその内国法人が直接及び間接に有する当該部分対象外国関係会社の株式等の数又は金額につきその請求権の内容を勘案した数又は金額並びにその内国法人と当該部分対象外国関係会社との間の実質支配関係の状況を勘案して政令で定めるところにより計算した金額(次条及び第六十六条の八において「部分課税対象金額」という。)に相当する金額は、その内国法人の収益の額とみなして当該各事業年度終了の日の翌日から二月を経過する日を含むその内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入する。
一 剰余金の配当等(第一項に規定する剰余金の配当等をいい、法人税法第二十三条第一項第二号に規定する金銭の分配を含む。以下この号及び第十一号イにおいて同じ。)の額(次に掲げる法人から受ける剰余金の配当等の額(当該法人の所得の金額の計算上損金の額に算入することとされている剰余金の配当等の額として政令で定める剰余金の配当等の額を除く。)を除く。以下この号において同じ。)の合計額から当該剰余金の配当等の額を得るために直接要した費用の額の合計額及び当該剰余金の配当等の額に係る費用の額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した残額
イ 当該部分対象外国関係会社の有する他の法人の株式等の数又は金額のその発行済株式等の総数又は総額のうちに占める割合が百分の二十五以上であることその他の政令で定める要件に該当する場合における当該他の法人(ロに掲げる外国法人を除く。)
ロ 当該部分対象外国関係会社の有する他の外国法人(原油、石油ガス、可燃性天然ガス又は石炭(ロにおいて「化石燃料」という。)を採取する事業(自ら採取した化石燃料に密接に関連する事業を含む。)を主たる事業とする外国法人のうち政令で定めるものに限る。)の株式等の数又は金額のその発行済株式等の総数又は総額のうちに占める割合が百分の十以上であることその他の政令で定める要件に該当する場合における当該他の外国法人
二 受取利子等(その支払を受ける利子(これに準ずるものとして政令で定めるものを含む。以下この号において同じ。)をいう。以下この号及び第十一号ロにおいて同じ。)の額(その行う事業に係る業務の通常の過程において生ずる預金又は貯金(所得税法第二条第一項第十号に規定する政令で定めるものに相当するものを含む。)の利子の額、金銭の貸付けを主たる事業とする部分対象外国関係会社(金銭の貸付けを業として行うことにつきその本店所在地国の法令の規定によりその本店所在地国において免許又は登録その他これらに類する処分を受けているものに限る。)でその本店所在地国においてその役員又は使用人がその行う金銭の貸付けの事業を的確に遂行するために通常必要と認められる業務の全てに従事しているものが行う金銭の貸付けに係る利子の額その他政令で定める利子の額を除く。以下この号において同じ。)の合計額から当該受取利子等の額を得るために直接要した費用の額の合計額を控除した残額
三 有価証券の貸付けによる対価の額の合計額から当該対価の額を得るために直接要した費用の額の合計額を控除した残額
四 有価証券の譲渡に係る対価の額(当該部分対象外国関係会社の有する他の法人の株式等の数又は金額のその発行済株式等の総数又は総額のうちに占める割合が、当該譲渡の直前において、百分の二十五以上である場合における当該他の法人の株式等の譲渡に係る対価の額を除く。以下この号において同じ。)の合計額から当該有価証券の譲渡に係る原価の額として政令で定めるところにより計算した金額の合計額及び当該対価の額を得るために直接要した費用の額の合計額を減算した金額
五 デリバティブ取引(法人税法第六十一条の五第一項に規定するデリバティブ取引をいう。以下この号及び第十一号ホにおいて同じ。)に係る利益の額又は損失の額として財務省令で定めるところにより計算した金額(同法第六十一条の六第一項各号に掲げる損失を減少させるために行つたデリバティブ取引として財務省令で定めるデリバティブ取引に係る利益の額又は損失の額、その本店所在地国の法令に準拠して商品先物取引法第二条第二十二項各号に掲げる行為に相当する行為を業として行う部分対象外国関係会社(その本店所在地国においてその役員又は使用人がその行う当該行為に係る事業を的確に遂行するために通常必要と認められる業務の全てに従事しているものに限る。)が行う財務省令で定めるデリバティブ取引に係る利益の額又は損失の額その他財務省令で定めるデリバティブ取引に係る利益の額又は損失の額を除く。)
六 その行う取引又はその有する資産若しくは負債につき外国為替の売買相場の変動に伴つて生ずる利益の額又は損失の額として財務省令で定めるところにより計算した金額(その行う事業(政令で定める取引を行う事業を除く。)に係る業務の通常の過程において生ずる利益の額又は損失の額を除く。)
七 前各号に掲げる金額に係る利益の額又は損失の額(これらに類する利益の額又は損失の額を含む。)を生じさせる資産の運用、保有、譲渡、貸付けその他の行為により生ずる利益の額又は損失の額(当該各号に掲げる金額に係る利益の額又は損失の額及び法人税法第六十一条の六第一項各号に掲げる損失を減少させるために行つた取引として財務省令で定める取引に係る利益の額又は損失の額を除く。)
七の二 イに掲げる金額からロに掲げる金額を減算した金額
イ 収入保険料の合計額から支払つた再保険料の合計額を控除した残額に相当するものとして政令で定める金額
ロ 支払保険金の額の合計額から収入した再保険金の額の合計額を控除した残額に相当するものとして政令で定める金額
八 固定資産(政令で定めるものを除く。以下この号及び第十一号リにおいて同じ。)の貸付け(不動産又は不動産の上に存する権利を使用させる行為を含む。)による対価の額(主としてその本店所在地国において使用に供される固定資産(不動産及び不動産の上に存する権利を除く。)の貸付けによる対価の額、その本店所在地国にある不動産又は不動産の上に存する権利の貸付け(これらを使用させる行為を含む。)による対価の額及びその本店所在地国においてその役員又は使用人が固定資産の貸付け(不動産又は不動産の上に存する権利を使用させる行為を含む。以下この号及び第十一号リにおいて同じ。)を的確に遂行するために通常必要と認められる業務の全てに従事していることその他の政令で定める要件に該当する部分対象外国関係会社が行う固定資産の貸付けによる対価の額を除く。以下この号において同じ。)の合計額から当該対価の額を得るために直接要した費用の額(その有する固定資産に係る償却費の額として政令で定めるところにより計算した金額を含む。)の合計額を控除した残額
九 工業所有権その他の技術に関する権利、特別の技術による生産方式若しくはこれらに準ずるもの(これらの権利に関する使用権を含む。)又は著作権(出版権及び著作隣接権その他これに準ずるものを含む。)(以下この項において「無形資産等」という。)の使用料(自ら行つた研究開発の成果に係る無形資産等の使用料その他の政令で定めるものを除く。以下この号において同じ。)の合計額から当該使用料を得るために直接要した費用の額(その有する無形資産等に係る償却費の額として政令で定めるところにより計算した金額を含む。)の合計額を控除した残額
十 無形資産等の譲渡に係る対価の額(自ら行つた研究開発の成果に係る無形資産等の譲渡に係る対価の額その他の政令で定める対価の額を除く。以下この号において同じ。)の合計額から当該無形資産等の譲渡に係る原価の額の合計額及び当該対価の額を得るために直接要した費用の額の合計額を減算した金額
十一 イからルまでに掲げる金額がないものとした場合の当該部分対象外国関係会社の各事業年度の所得の金額として政令で定める金額から当該各事業年度に係るヲに掲げる金額を控除した残額
イ 支払を受ける剰余金の配当等の額
ロ 受取利子等の額
ハ 有価証券の貸付けによる対価の額
ニ 有価証券の譲渡に係る対価の額の合計額から当該有価証券の譲渡に係る原価の額として政令で定めるところにより計算した金額の合計額を減算した金額
ホ デリバティブ取引に係る利益の額又は損失の額として財務省令で定めるところにより計算した金額
ヘ その行う取引又はその有する資産若しくは負債につき外国為替の売買相場の変動に伴つて生ずる利益の額又は損失の額として財務省令で定めるところにより計算した金額
ト 第一号から第六号までに掲げる金額に係る利益の額又は損失の額(これらに類する利益の額又は損失の額を含む。)を生じさせる資産の運用、保有、譲渡、貸付けその他の行為により生ずる利益の額又は損失の額(当該各号に掲げる金額に係る利益の額又は損失の額を除く。)
チ 第七号の二に掲げる金額
リ 固定資産の貸付けによる対価の額
ヌ 支払を受ける無形資産等の使用料
ル 無形資産等の譲渡に係る対価の額の合計額から当該無形資産等の譲渡に係る原価の額の合計額を減算した金額
ヲ 総資産の額として政令で定める金額に人件費その他の政令で定める費用の額を加算した金額に百分の五十を乗じて計算した金額
7 前項に規定する部分適用対象金額とは、部分対象外国関係会社の各事業年度の同項第一号から第三号まで、第八号、第九号及び第十一号に掲げる金額の合計額(清算外国金融子会社等の特定清算事業年度にあつては、特定金融所得金額がないものとした場合の当該各号に掲げる金額の合計額)と、当該各事業年度の同項第四号から第七号の二まで及び第十号に掲げる金額の合計額(当該合計額が零を下回る場合には零とし、清算外国金融子会社等の特定清算事業年度にあつては特定金融所得金額がないものとした場合の当該各号に掲げる金額の合計額(当該合計額が零を下回る場合には、零)とする。)を基礎として当該各事業年度開始の日前七年以内に開始した各事業年度において生じた同項第四号から第七号の二まで及び第十号に掲げる金額の合計額(当該各事業年度のうち特定清算事業年度に該当する事業年度にあつては、特定金融所得金額がないものとした場合の当該各号に掲げる金額の合計額)が零を下回る部分の金額につき政令で定めるところにより調整を加えた金額とを合計した金額をいう。
8 第一項各号に掲げる内国法人に係る部分対象外国関係会社(外国金融子会社等に該当するものに限る。以下この項及び次項において同じ。)が、平成二十二年四月一日以後に開始する各事業年度において、当該各事業年度に係る次に掲げる金額(以下この項において「特定所得の金額」という。)を有する場合には、当該各事業年度の特定所得の金額に係る金融子会社等部分適用対象金額のうちその内国法人が直接及び間接に有する当該部分対象外国関係会社の株式等の数又は金額につきその請求権の内容を勘案した数又は金額並びにその内国法人と当該部分対象外国関係会社との間の実質支配関係の状況を勘案して政令で定めるところにより計算した金額(次条及び第六十六条の八において「金融子会社等部分課税対象金額」という。)に相当する金額は、その内国法人の収益の額とみなして当該各事業年度終了の日の翌日から二月を経過する日を含むその内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入する。
一 一の内国法人及び当該一の内国法人との間に特定資本関係(いずれか一方の法人が他方の法人の発行済株式等の全部を直接又は間接に保有する関係その他の政令で定める関係をいう。)のある内国法人によつてその発行済株式等の全部を直接又は間接に保有されている部分対象外国関係会社で政令で定める要件を満たすもの(その純資産につき剰余金その他に関する調整を加えた金額として政令で定める金額(以下この号において「親会社等資本持分相当額」という。)の総資産の額として政令で定める金額に対する割合が百分の七十を超えるものに限る。)の親会社等資本持分相当額がその本店所在地国の法令に基づき下回ることができない資本の額を勘案して政令で定める金額を超える場合におけるその超える部分に相当する資本に係る利益の額として政令で定めるところにより計算した金額
二 部分対象外国関係会社について第六項第八号の規定に準じて計算した場合に算出される同号に掲げる金額に相当する金額
三 部分対象外国関係会社について第六項第九号の規定に準じて計算した場合に算出される同号に掲げる金額に相当する金額
四 部分対象外国関係会社について第六項第十号の規定に準じて計算した場合に算出される同号に掲げる金額に相当する金額
五 部分対象外国関係会社について第六項第十一号の規定に準じて計算した場合に算出される同号に掲げる金額に相当する金額
9 前項に規定する金融子会社等部分適用対象金額とは、部分対象外国関係会社の各事業年度の次に掲げる金額のうちいずれか多い金額をいう。
一 前項第一号に掲げる金額
二 前項第二号、第三号及び第五号に掲げる金額の合計額と、同項第四号に掲げる金額(当該金額が零を下回る場合には、零)を基礎として当該各事業年度開始の日前七年以内に開始した各事業年度において生じた同号に掲げる金額が零を下回る部分の金額につき政令で定めるところにより調整を加えた金額とを合計した金額
10 第六項及び第八項の規定は、第一項各号に掲げる内国法人に係る部分対象外国関係会社につき次のいずれかに該当する事実がある場合には、当該部分対象外国関係会社のその該当する事業年度に係る部分適用対象金額(第七項に規定する部分適用対象金額をいう。以下この項において同じ。)又は金融子会社等部分適用対象金額(前項に規定する金融子会社等部分適用対象金額をいう。以下この項において同じ。)については、適用しない。
一 各事業年度の租税負担割合が百分の二十以上であること。
二 各事業年度における部分適用対象金額又は金融子会社等部分適用対象金額が二千万円以下であること。
三 各事業年度の決算に基づく所得の金額に相当する金額として政令で定める金額のうちに当該各事業年度における部分適用対象金額又は金融子会社等部分適用対象金額の占める割合が百分の五以下であること。
11 第一項各号に掲げる内国法人は、当該内国法人に係る次に掲げる外国関係会社の各事業年度の貸借対照表及び損益計算書その他の財務省令で定める書類を当該各事業年度終了の日の翌日から二月を経過する日を含む各事業年度の法人税法第二条第三十一号に規定する確定申告書に添付しなければならない。
一 当該各事業年度の租税負担割合が百分の二十未満である外国関係会社(特定外国関係会社を除く。)
二 当該各事業年度の租税負担割合が百分の三十未満である特定外国関係会社
12 内国法人が外国信託(投資信託及び投資法人に関する法律第二条第二十四項に規定する外国投資信託のうち第六十八条の三の三第一項に規定する特定投資信託に類するものをいう。以下この項において同じ。)の受益権を直接又は間接に有する場合(当該内国法人に係る第二項第一号ロに掲げる外国法人を通じて間接に有する場合を含む。)及び当該外国信託との間に実質支配関係がある場合には、当該外国信託の受託者は、当該外国信託の信託資産等(信託財産に属する資産及び負債並びに当該信託財産に帰せられる収益及び費用をいう。以下この項において同じ。)及び固有資産等(外国信託の信託資産等以外の資産及び負債並びに収益及び費用をいう。)ごとに、それぞれ別の者とみなして、この条から第六十六条の九までの規定を適用する。
13 法人税法第四条の六第二項及び第四条の七の規定は、前項の規定を適用する場合について準用する。
14 財務大臣は、第二項第二号ニの規定により国又は地域を指定したときは、これを告示する。
第六十六条の七
前条第一項各号に掲げる内国法人が、同項又は同条第六項若しくは第八項の規定の適用を受ける場合には、当該内国法人に係る外国関係会社(同条第二項第一号に規定する外国関係会社をいう。以下この項、第三項、第四項及び第六項において同じ。)の所得に対して課される外国法人税(法人税法第六十九条第一項に規定する外国法人税をいう。以下この項及び次項において同じ。)の額(政令で定める外国法人税にあつては、政令で定める金額)のうち、当該外国関係会社の課税対象金額に対応するもの(当該課税対象金額に相当する金額を限度とする。)として政令で定めるところにより計算した金額、当該外国関係会社の部分課税対象金額に対応するもの(当該部分課税対象金額に相当する金額を限度とする。)として政令で定めるところにより計算した金額又は当該外国関係会社の金融子会社等部分課税対象金額に対応するもの(当該金融子会社等部分課税対象金額に相当する金額を限度とする。)として政令で定めるところにより計算した金額は、政令で定めるところにより、当該内国法人が納付する控除対象外国法人税の額(同法第六十九条第一項に規定する控除対象外国法人税の額をいう。第三項において同じ。)とみなして、同法第六十九条(第二十項を除く。)及び地方法人税法第十二条の規定を適用する。この場合において、法人税法第六十九条第十三項中「外国法人税の額につき」とあるのは、「外国法人税の額(租税特別措置法第六十六条の七第一項(内国法人の外国関係会社に係る所得の課税の特例)又は第六十八条の九十一第一項(連結法人の外国関係会社に係る所得の課税の特例)に規定する外国関係会社の所得に対して課される外国法人税の額のうちこれらの規定により当該内国法人が納付するものとみなされる部分の金額を含む。以下この項において同じ。)につき」とする。
2 内国法人が、各連結事業年度において、当該内国法人に係る第六十八条の九十第二項第一号に規定する外国関係会社の同条第一項に規定する個別課税対象金額に相当する金額につき同項の規定の適用を受けた場合、当該外国関係会社の同条第六項に規定する個別部分課税対象金額に相当する金額につき同項の規定の適用を受けた場合又は当該外国関係会社の同条第八項に規定する個別金融子会社等部分課税対象金額に相当する金額につき同項の規定の適用を受けた場合において、その適用を受けた連結事業年度終了の日後に開始する各事業年度の期間において当該外国関係会社の所得に対して外国法人税が課されるとき(前項に規定する政令で定める外国法人税にあつては、政令で定めるとき)は、当該外国関係会社の当該個別課税対象金額、当該個別部分課税対象金額又は当該個別金融子会社等部分課税対象金額は前項に規定する外国関係会社の課税対象金額、部分課税対象金額又は金融子会社等部分課税対象金額と、同号に規定する外国関係会社の所得に対して課される当該外国法人税の額(同項に規定する政令で定める外国法人税にあつては、政令で定める金額)は同項に規定する外国関係会社の所得に対して課される外国法人税の額とそれぞれみなして、同項の規定を適用する。
3 前条第一項各号に掲げる内国法人(前項の内国法人を含む。以下この項において同じ。)が、同条第一項の規定の適用に係る外国関係会社の課税対象金額に相当する金額につき同項の規定の適用を受ける場合、同条第六項の規定の適用に係る外国関係会社の部分課税対象金額に相当する金額につき同項の規定の適用を受ける場合又は同条第八項の規定の適用に係る外国関係会社の金融子会社等部分課税対象金額に相当する金額につき同項の規定の適用を受ける場合において、第一項の規定により法人税法第六十九条第一項から第三項までの規定の適用を受けるときは、第一項の規定により控除対象外国法人税の額とみなされた金額は、当該内国法人の政令で定める事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入する。
4 前条第一項各号に掲げる内国法人が、同項又は同条第六項若しくは第八項の規定の適用を受ける場合には、次に掲げる金額の合計額(次項及び第十一項において「所得税等の額」という。)のうち、当該内国法人に係る外国関係会社の課税対象金額に対応するものとして政令で定めるところにより計算した金額に相当する金額、当該外国関係会社の部分課税対象金額に対応するものとして政令で定めるところにより計算した金額に相当する金額又は当該外国関係会社の金融子会社等部分課税対象金額に対応するものとして政令で定めるところにより計算した金額に相当する金額(第六項及び第十項において「控除対象所得税額等相当額」という。)は、当該内国法人の政令で定める事業年度の所得に対する法人税の額(この項並びに法人税法第六十八条、第六十九条及び第七十条の規定を適用しないで計算した場合の法人税の額とし、附帯税(国税通則法第二条第四号に規定する附帯税をいう。第一号において同じ。)の額を除く。第十項において同じ。)から控除する。
一 当該外国関係会社に対して課される所得税の額(附帯税の額を除く。)、法人税(退職年金等積立金に対する法人税を除く。)の額(附帯税の額を除く。)及び地方法人税(地方法人税法第六条第四号に定める基準法人税額に対する地方法人税を除く。)の額(附帯税の額を除く。)
二 当該外国関係会社に対して課される地方税法第二十三条第一項第三号に掲げる法人税割(同法第一条第二項において準用する同法第四条第二項(第一号に係る部分に限る。)又は同法第七百三十四条第二項(第二号に係る部分に限る。)の規定により都が課するものを含むものとし、退職年金等積立金に対する法人税に係るものを除く。)の額及び同法第二百九十二条第一項第三号に掲げる法人税割(同法第七百三十四条第二項(第二号に係る部分に限る。)の規定により都が課するものを含むものとし、退職年金等積立金に対する法人税に係るものを除く。)の額
5 前項の規定は、確定申告書等、修正申告書又は更正請求書に同項の規定による控除の対象となる所得税等の額、控除を受ける金額及び当該金額の計算に関する明細を記載した書類の添付がある場合に限り、適用する。この場合において、同項の規定により控除される金額の計算の基礎となる所得税等の額は、当該書類に当該所得税等の額として記載された金額を限度とする。
6 前条第一項各号に掲げる内国法人が、同項の規定の適用に係る外国関係会社の課税対象金額に相当する金額につき同項の規定の適用を受ける場合、同条第六項の規定の適用に係る外国関係会社の部分課税対象金額に相当する金額につき同項の規定の適用を受ける場合又は同条第八項の規定の適用に係る外国関係会社の金融子会社等部分課税対象金額に相当する金額につき同項の規定の適用を受ける場合において、第四項の規定の適用を受けるときは、当該内国法人に係る外国関係会社に係る控除対象所得税額等相当額は、当該内国法人の政令で定める事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入する。
7 第四項の規定の適用がある場合には、法人税法第二編第一章第二節第二款の規定による法人税の額からの控除及び同項の規定による法人税の額からの控除については、同項の規定による控除は、同法第六十九条の二の規定による控除をした後に、かつ、同法第七十条の規定による控除をする前に行うものとする。
8 第四項の規定の適用がある場合における法人税法第二編第一章(第二節第二款を除く。)の規定の適用については、次に定めるところによる。
一 法人税法第六十七条第三項に規定する計算した金額の合計額は、当該計算した金額の合計額から第四項の規定による控除をされるべき金額を控除した金額とする。
二 法人税法第七十二条第一項第二号に掲げる金額は、同項に規定する期間を一事業年度とみなして同項第一号に掲げる所得の金額につき同法第二編第一章第二節(第六十七条、第六十八条第三項及び第七十条を除く。)の規定及び第四項の規定を適用するものとした場合に計算される法人税の額とする。
三 法人税法第七十四条第一項第二号に掲げる金額は、同項第一号に掲げる所得の金額につき同法第二編第一章第二節の規定及び第四項の規定を適用して計算した法人税の額とする。
9 第四項の規定の適用がある場合における第四十二条の四第十二項(第四十二条の五第七項、第四十二条の六第十項、第四十二条の九第七項、第四十二条の十第七項、第四十二条の十一第七項、第四十二条の十一の二第六項、第四十二条の十一の三第六項、第四十二条の十二第十項、第四十二条の十二の二第三項、第四十二条の十二の三第十項、第四十二条の十二の四第十項、第四十二条の十二の五第七項又は第四十二条の十二の六第六項において準用する場合を含む。)及び地方法人税法の規定の適用については、第四十二条の四第十二項中「又は第三編第二章第二節(第百四十三条を除く。)の規定」とあるのは「の規定」と、「控除及び」とあるのは「控除、」と、「控除に」とあるのは「控除及び第六十六条の七第四項の規定による法人税の額からの控除に」と、「同法第七十条の二又は第百四十四条の二の三」とあるのは「同条第七項及び同法第七十条の二」と、「法人税法税額控除規定に」とあるのは「第六十六条の七第四項の規定及び法人税法税額控除規定に」と、同法第六条第一号中「まで」とあるのは「まで及び租税特別措置法第六十六条の七第四項」とする。
10 内国法人が各課税事業年度(地方法人税法第七条に規定する課税事業年度をいう。以下この項において同じ。)において第四項の規定の適用を受ける場合において、当該課税事業年度の控除対象所得税額等相当額が同項に規定する政令で定める事業年度の所得に対する法人税の額を超えるときは、その超える金額を当該課税事業年度の所得地方法人税額(同法第十一条に規定する所得地方法人税額をいう。第十二項において同じ。)から控除する。
11 前項の規定は、地方法人税法第二条第十五号に規定する地方法人税中間申告書で同法第十七条第一項各号に掲げる事項を記載したもの、同法第二条第十六号に規定する地方法人税確定申告書、修正申告書又は更正請求書に前項の規定による控除の対象となる所得税等の額、控除を受ける金額及び当該金額の計算に関する明細を記載した書類の添付がある場合に限り、適用する。この場合において、同項の規定により控除される金額の計算の基礎となる所得税等の額は、当該書類に当該所得税等の額として記載された金額を限度とする。
12 第十項の規定の適用がある場合には、地方法人税法第十二条から第十四条までの規定による所得地方法人税額からの控除及び同項の規定による所得地方法人税額からの控除については、同項の規定による控除は、同法第十二条の二の規定による控除をした後に、かつ、同法第十二条の規定による控除をする前に行うものとする。
13 第十項の規定の適用がある場合における地方法人税法の規定の適用については、次に定めるところによる。
一 地方法人税法第十七条第一項第二号に掲げる金額は、同項第一号に掲げる課税標準法人税額につき同法第三章(第十一条及び第十三条を除く。)の規定及び第十項の規定を適用して計算した地方法人税の額とする。
二 地方法人税法第十九条第一項第二号に掲げる金額は、同項第一号に掲げる課税標準法人税額につき同法第三章の規定及び第十項の規定を適用して計算した地方法人税の額とする。
第六十六条の八
内国法人が外国法人(法人税法第二十三条の二第一項に規定する外国子会社に該当するものを除く。以下この項において同じ。)から受ける同法第二十三条第一項第一号に掲げる金額(以下この条において「剰余金の配当等の額」という。)がある場合には、当該剰余金の配当等の額のうち当該外国法人に係る特定課税対象金額に達するまでの金額は、当該内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入しない。
2 内国法人が外国法人から受ける剰余金の配当等の額(法人税法第二十三条の二第一項の規定の適用を受ける部分の金額に限る。以下この項において同じ。)がある場合には、当該剰余金の配当等の額のうち当該外国法人に係る特定課税対象金額に達するまでの金額についての同条第一項の規定の適用については、同項中「剰余金の配当等の額から当該剰余金の配当等の額に係る費用の額に相当するものとして政令で定めるところにより計算した金額を控除した金額」とあるのは、「剰余金の配当等の額」とする。この場合において、この項前段の規定の適用を受ける剰余金の配当等の額に係る同法第三十九条の二に規定する外国源泉税等の額については、同条の規定は、適用しない。
3 内国法人が外国法人から受ける剰余金の配当等の額(法人税法第二十三条の二第二項の規定の適用を受ける部分の金額に限る。以下この項において同じ。)がある場合には、当該剰余金の配当等の額のうち当該外国法人に係る特定課税対象金額に達するまでの金額は、当該内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入しない。
4 前三項に規定する特定課税対象金額とは、次に掲げる金額の合計額をいう。
一 外国法人に係る課税対象金額、部分課税対象金額又は金融子会社等部分課税対象金額で、内国法人が当該外国法人から剰余金の配当等の額を受ける日を含む事業年度において第六十六条の六第一項、第六項又は第八項の規定により当該事業年度の所得の金額の計算上益金の額に算入されるもののうち、当該内国法人の有する当該外国法人の直接保有の株式等の数(内国法人が有する外国法人の株式の数又は出資の金額をいう。次号、第六項及び第十一項において同じ。)及び当該内国法人と当該外国法人との間の実質支配関係(同条第二項第五号に規定する実質支配関係をいう。次号及び第十一項第二号において同じ。)の状況を勘案して政令で定めるところにより計算した金額
二 外国法人に係る課税対象金額、部分課税対象金額又は金融子会社等部分課税対象金額で、内国法人が当該外国法人から剰余金の配当等の額を受ける日を含む事業年度開始の日前十年以内に開始した各事業年度(以下この条において「前十年以内の各事業年度」という。)において第六十六条の六第一項、第六項又は第八項の規定により前十年以内の各事業年度の所得の金額の計算上益金の額に算入されたもののうち、当該内国法人の有する当該外国法人の直接保有の株式等の数及び当該内国法人と当該外国法人との間の実質支配関係の状況を勘案して政令で定めるところにより計算した金額(前十年以内の各事業年度において当該外国法人から受けた剰余金の配当等の額(前三項の規定の適用を受けた部分の金額に限る。以下この号において同じ。)がある場合には、当該剰余金の配当等の額に相当する金額を控除した残額。以下この条において「課税済金額」という。)
5 内国法人が第一項から第三項までに規定する外国法人から剰余金の配当等の額を受ける日を含む事業年度開始の日前十年以内に開始した連結事業年度がある場合において、当該連結事業年度に係る個別課税済金額(第六十八条の九十二第四項第二号に規定する個別課税済金額をいう。以下この条において同じ。)があるときは、前項の規定の適用については、その個別課税済金額は、当該連結事業年度の期間に対応する前十年以内の各事業年度の課税済金額とみなす。
6 内国法人が適格合併、適格分割、適格現物出資又は適格現物分配(以下この項において「適格組織再編成」という。)により被合併法人、分割法人、現物出資法人又は現物分配法人からその有する外国法人の直接保有の株式等の数の全部又は一部の移転を受けた場合には、当該内国法人の当該適格組織再編成の日(当該適格組織再編成が残余財産の全部の分配である場合には、その残余財産の確定の日の翌日)を含む事業年度以後の各事業年度における第四項の規定の適用については、次の各号に掲げる適格組織再編成の区分に応じ当該各号に定める金額は、政令で定めるところにより、当該内国法人の前十年以内の各事業年度の課税済金額とみなす。
一 適格合併又は適格現物分配(適格現物分配にあつては、残余財産の全部の分配に限る。以下この号において「適格合併等」という。) 当該適格合併等に係る被合併法人又は現物分配法人の合併等前十年内事業年度(適格合併等の日(当該適格合併等が残余財産の全部の分配である場合には、その残余財産の確定の日の翌日)前十年以内に開始した各事業年度又は各連結事業年度をいう。)の課税済金額又は個別課税済金額
二 適格分割、適格現物出資又は適格現物分配(適格現物分配にあつては、残余財産の全部の分配を除く。以下この号及び次項において「適格分割等」という。) 当該適格分割等に係る分割法人、現物出資法人又は現物分配法人(同項において「分割法人等」という。)の分割等前十年内事業年度(適格分割等の日を含む事業年度開始の日前十年以内に開始した各事業年度若しくは各連結事業年度又は適格分割等の日を含む連結事業年度開始の日前十年以内に開始した各連結事業年度若しくは各事業年度をいう。同項において同じ。)の課税済金額又は個別課税済金額のうち、当該適格分割等により当該内国法人が移転を受けた当該外国法人の直接保有の株式等の数に対応する部分の金額として第六十六条の六第一項に規定する請求権の内容を勘案して政令で定めるところにより計算した金額
7 適格分割等に係る分割承継法人、被現物出資法人又は被現物分配法人(以下この項において「分割承継法人等」という。)が前項又は第六十八条の九十二第六項の規定の適用を受ける場合には、当該適格分割等に係る分割法人等の当該適格分割等の日を含む事業年度以後の各事業年度における第四項の規定の適用については、当該分割法人等の分割等前十年内事業年度の課税済金額のうち、前項の規定により当該分割承継法人等の前十年以内の各事業年度の課税済金額とみなされる金額及び同条第六項の規定により前十年以内の各連結事業年度(同条第四項第二号に規定する前十年以内の各連結事業年度をいう。)の個別課税済金額とみなされる金額は、ないものとする。
8 内国法人が外国法人(法人税法第二十三条の二第一項に規定する外国子会社に該当するものを除く。以下この項において同じ。)から受ける剰余金の配当等の額がある場合には、当該剰余金の配当等の額(第一項の規定の適用を受ける部分の金額を除く。)のうち当該外国法人に係る間接特定課税対象金額に達するまでの金額は、当該内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入しない。
9 内国法人が外国法人から受ける剰余金の配当等の額(法人税法第二十三条の二第一項の規定の適用を受ける部分の金額に限る。以下この項において同じ。)がある場合には、当該剰余金の配当等の額(第二項の規定の適用を受ける部分の金額を除く。)のうち当該外国法人に係る間接特定課税対象金額に達するまでの金額についての同条第一項の規定の適用については、同項中「剰余金の配当等の額から当該剰余金の配当等の額に係る費用の額に相当するものとして政令で定めるところにより計算した金額を控除した金額」とあるのは、「剰余金の配当等の額」とする。この場合において、この項前段の規定の適用を受ける剰余金の配当等の額に係る同法第三十九条の二に規定する外国源泉税等の額については、同条の規定は、適用しない。
10 内国法人が外国法人から受ける剰余金の配当等の額(法人税法第二十三条の二第二項の規定の適用を受ける部分の金額に限る。以下この項において同じ。)がある場合には、当該剰余金の配当等の額(第三項の規定の適用を受ける部分の金額を除く。)のうち当該外国法人に係る間接特定課税対象金額に達するまでの金額は、当該内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入しない。
11 前三項に規定する間接特定課税対象金額とは、次に掲げる金額のうちいずれか少ない金額をいう。
一 内国法人が外国法人から剰余金の配当等の額を受ける日を含む当該内国法人の事業年度(以下この項において「配当事業年度」という。)開始の日前二年以内に開始した各事業年度又は各連結事業年度(以下この号において「前二年以内の各事業年度等」という。)のうち最も古い事業年度又は連結事業年度開始の日から配当事業年度終了の日までの期間において、当該外国法人が他の外国法人から受けた剰余金の配当等の額(当該他の外国法人の第六十六条の六第一項、第六項若しくは第八項又は第六十八条の九十第一項、第六項若しくは第八項の規定の適用に係る事業年度開始の日前に受けた剰余金の配当等の額として政令で定めるものを除く。)のうち、当該内国法人の有する当該外国法人の直接保有の株式等の数に対応する部分の金額として政令で定める金額(前二年以内の各事業年度等において当該外国法人から受けた剰余金の配当等の額(前三項又は第六十八条の九十二第八項から第十項までの規定の適用を受けた金額のうち、当該外国法人が当該他の外国法人から受けた剰余金の配当等の額に対応する部分の金額に限る。以下この号において同じ。)がある場合には、当該剰余金の配当等の額に相当する金額を控除した残額。第十四項において「間接配当等」という。)
二 次に掲げる金額の合計額
イ 前号の他の外国法人に係る課税対象金額、部分課税対象金額又は金融子会社等部分課税対象金額で、配当事業年度において第六十六条の六第一項、第六項又は第八項の規定により配当事業年度の所得の金額の計算上益金の額に算入されるもののうち、同号の内国法人の有する当該他の外国法人の間接保有の株式等の数(内国法人が外国法人を通じて間接に有するものとして政令で定める他の外国法人の株式の数又は出資の金額をいう。ロにおいて同じ。)及び当該内国法人と当該他の外国法人との間の実質支配関係の状況を勘案して政令で定めるところにより計算した金額
ロ 前号の他の外国法人に係る課税対象金額、部分課税対象金額又は金融子会社等部分課税対象金額で、配当事業年度開始の日前二年以内に開始した各事業年度(以下この号及び次項において「前二年以内の各事業年度」という。)において第六十六条の六第一項、第六項又は第八項の規定により前二年以内の各事業年度の所得の金額の計算上益金の額に算入されたもののうち、前号の内国法人の有する当該他の外国法人の間接保有の株式等の数及び当該内国法人と当該他の外国法人との間の実質支配関係の状況を勘案して政令で定めるところにより計算した金額(前二年以内の各事業年度において同号の外国法人から受けた剰余金の配当等の額(前三項の規定の適用を受けた金額のうち、当該外国法人が当該他の外国法人から受けた剰余金の配当等の額に対応する部分の金額に限る。以下この号において同じ。)がある場合には、当該剰余金の配当等の額に相当する金額を控除した残額。次項及び第十四項において「間接課税済金額」という。)
12 内国法人が第八項から第十項までに規定する外国法人から剰余金の配当等の額を受ける日を含む事業年度開始の日前二年以内に開始した連結事業年度がある場合において、当該連結事業年度に係る個別間接課税済金額(第六十八条の九十二第十一項第二号ロに規定する個別間接課税済金額をいう。以下この項において同じ。)があるときは、前項の規定の適用については、その個別間接課税済金額は、当該連結事業年度の期間に対応する前二年以内の各事業年度の間接課税済金額とみなす。
13 第六項及び第七項の規定は、第八項から第十項まで及び第十一項(前項の規定によりみなして適用する場合を含む。)の規定を適用する場合について準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。
第六項 | 直接保有の株式等の数の | 第十一項第二号イに規定する間接保有の株式等の数(以下この項において「間接保有の株式等の数」という。)の |
第四項 | 第十一項 | |
前十年以内の各事業年度の課税済金額 | 前二年以内の各事業年度等(同項第一号に規定する前二年以内の各事業年度等をいう。次項において同じ。)の間接配当等(第十一項第一号に規定する間接配当等をいう。以下この項及び次項において同じ。)又は前二年以内の各事業年度(第十一項第二号ロに規定する前二年以内の各事業年度をいう。次項において同じ。)の間接課税済金額(第十一項第二号ロに規定する間接課税済金額をいう。以下この項及び次項において同じ。) | |
第六項第一号 | 合併等前十年内事業年度 | 合併等前二年内事業年度 |
前十年以内 | 前二年以内 | |
課税済金額又は個別課税済金額 | 間接配当等若しくは間接課税済金額又は個別間接配当等(第六十八条の九十二第十一項第一号に規定する個別間接配当等をいう。以下この項及び次項において同じ。)若しくは個別間接課税済金額(同条第十一項第二号ロに規定する個別間接課税済金額をいう。以下この項及び次項において同じ。) | |
第六項第二号 | 分割等前十年内事業年度 | 分割等前二年内事業年度 |
前十年以内 | 前二年以内 | |
課税済金額又は個別課税済金額 | 間接配当等若しくは間接課税済金額又は個別間接配当等若しくは個別間接課税済金額 | |
直接保有の株式等の数 | 間接保有の株式等の数 | |
第七項 | 前項又は第六十八条の九十二第六項 | 第十三項において準用する前項又は第六十八条の九十二第十三項において準用する同条第六項 |
第四項の | 第十一項の | |
分割等前十年内事業年度の課税済金額 | 分割等前二年内事業年度の間接配当等又は間接課税済金額 | |
前項の | 第十三項において準用する前項の | |
前十年以内の各事業年度の課税済金額 | 前二年以内の各事業年度等の間接配当等又は前二年以内の各事業年度の間接課税済金額 | |
同条第六項 | 同条第十三項において準用する同条第六項 | |
前十年以内の各連結事業年度(同条第四項第二号に規定する前十年以内の各連結事業年度 | 前二年以内の各連結事業年度等(同条第十一項第一号に規定する前二年以内の各連結事業年度等 | |
個別課税済金額 | 個別間接配当等又は前二年以内の各連結事業年度(同条第十一項第二号ロに規定する前二年以内の各連結事業年度をいう。)の個別間接課税済金額 |
14 第一項から第三項まで及び第八項から第十項までの規定は、課税済金額又は間接配当等若しくは間接課税済金額に係る事業年度又は連結事業年度のうち最も古い事業年度又は連結事業年度以後の各事業年度の法人税法第二条第三十一号に規定する確定申告書又は各連結事業年度の同条第三十二号に規定する連結確定申告書の提出があり、かつ、第一項から第三項まで及び第八項から第十項までの規定の適用を受けようとする事業年度の確定申告書等、修正申告書又は更正請求書にこれらの規定により益金の額に算入されない剰余金の配当等の額及びその計算に関する明細を記載した書類の添付がある場合に限り、適用する。この場合において、これらの規定により益金の額に算入されない金額は、当該金額として記載された金額を限度とする。
15 第一項若しくは第三項又は第八項若しくは第十項の規定の適用がある場合における法人税法の規定の適用については、同法第六十七条第三項第三号中「益金不算入)」とあるのは、「益金不算入)又は租税特別措置法第六十六条の八(内国法人の外国関係会社に係る所得の課税の特例)」とするほか、利益積立金額の計算に関し必要な事項は、政令で定める。
16 第二項前段又は第九項前段の規定の適用がある場合における法人税法の規定の適用については、同法第六十七条第三項第三号中「益金不算入)」とあるのは、「益金不算入)(租税特別措置法第六十六条の八第二項前段又は第九項前段(内国法人の外国関係会社に係る所得の課税の特例)の規定により読み替えて適用する場合を含む。)」とするほか、利益積立金額の計算に関し必要な事項は、政令で定める。
第六十六条の九
内国法人が第六十六条の六第一項各号に掲げる法人に該当するかどうかの判定に関する事項その他前三条の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
第二款 特殊関係株主等である内国法人に係る外国関係法人に係る所得の課税の特例
[編集]第六十六条の九の二
特殊関係株主等(特定株主等に該当する者並びにこれらの者と政令で定める特殊の関係のある個人及び法人をいう。以下この款において同じ。)と特殊関係内国法人との間に当該特殊関係株主等が当該特殊関係内国法人の発行済株式又は出資(自己が有する自己の株式又は出資を除く。以下この条において「発行済株式等」という。)の総数又は総額の百分の八十以上の数又は金額の株式等(株式又は出資をいう。以下この条において同じ。)を間接に有する関係として政令で定める関係(次項において「特定関係」という。)がある場合において、当該特殊関係株主等と特殊関係内国法人との間に発行済株式等の保有を通じて介在するものとして政令で定める外国法人(以下この条において「外国関係法人」という。)のうち、特定外国関係法人又は対象外国関係法人に該当するものが、平成十九年十月一日以後に開始する各事業年度において適用対象金額を有するときは、その適用対象金額のうち当該特殊関係株主等である内国法人の有する当該特定外国関係法人又は対象外国関係法人の直接及び間接保有の株式等の数に対応するものとしてその株式等の請求権(剰余金の配当等(法人税法第二十三条第一項第一号に規定する剰余金の配当、利益の配当又は剰余金の分配をいう。次項第三号イにおいて同じ。)を請求する権利をいう。第六項及び第八項において同じ。)の内容を勘案して政令で定めるところにより計算した金額(次条及び第六十六条の九の四において「課税対象金額」という。)に相当する金額は、当該特殊関係株主等である内国法人の収益の額とみなして当該各事業年度終了の日の翌日から二月を経過する日を含む当該内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入する。
2 この款において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 特定株主等 特定関係が生ずることとなる直前に特定内国法人(当該直前に株主等(法人税法第二条第十四号に規定する株主等をいう。)の五人以下並びにこれらと政令で定める特殊の関係のある個人及び法人によつて発行済株式等の総数又は総額の百分の八十以上の数又は金額の株式等を保有される内国法人をいう。次号において同じ。)の株式等を有する個人及び法人をいう。
二 特殊関係内国法人 特定内国法人又は特定内国法人からその資産及び負債の大部分の移転を受けたものとして政令で定める内国法人をいう。
三 特定外国関係法人 次に掲げる外国関係法人をいう。
イ 次のいずれにも該当しない外国関係法人
(1) その主たる事業を行うに必要と認められる事務所、店舗、工場その他の固定施設を有している外国関係法人
(2) その本店又は主たる事務所の所在する国又は地域(以下この項、第六項及び第八項において「本店所在地国」という。)においてその事業の管理、支配及び運営を自ら行つている外国関係法人
(3) 外国子法人(当該外国関係法人とその本店所在地国を同じくする外国法人で、当該外国関係法人の有する当該外国法人の株式等の数又は金額のその発行済株式等の総数又は総額のうちに占める割合が百分の二十五以上であることその他の政令で定める要件に該当するものをいう。)の株式等の保有を主たる事業とする外国関係法人で、その収入金額のうちに占める当該株式等に係る剰余金の配当等の額の割合が著しく高いことその他の政令で定める要件に該当するもの
(4) 特定子法人(特殊関係株主等である内国法人に係る他の外国関係法人で、部分対象外国関係法人に該当するものその他の政令で定めるものをいう。)の株式等の保有を主たる事業とする外国関係法人で、その本店所在地国を同じくする管理支配法人(当該内国法人に係る他の外国関係法人のうち、部分対象外国関係法人に該当するもので、その本店所在地国において、その役員(法人税法第二条第十五号に規定する役員をいう。第八号及び第六項において同じ。)又は使用人がその主たる事業を的確に遂行するために通常必要と認められる業務の全てに従事しているものをいう。(4)及び(5)において同じ。)によつてその事業の管理、支配及び運営が行われていること、当該管理支配法人がその本店所在地国で行う事業の遂行上欠くことのできない機能を果たしていること、その収入金額のうちに占める当該株式等に係る剰余金の配当等の額及び当該株式等の譲渡に係る対価の額の割合が著しく高いことその他の政令で定める要件に該当するもの
(5) その本店所在地国にある不動産の保有、その本店所在地国における石油その他の天然資源の探鉱、開発若しくは採取又はその本店所在地国の社会資本の整備に関する事業の遂行上欠くことのできない機能を果たしている外国関係法人で、その本店所在地国を同じくする管理支配法人によつてその事業の管理、支配及び運営が行われていることその他の政令で定める要件に該当するもの
ロ その総資産の額として政令で定める金額(ロにおいて「総資産額」という。)に対する第六項第一号から第七号まで及び第八号から第十号までに掲げる金額に相当する金額の合計額の割合(第七号中「外国関係法人(特定外国関係法人に該当するものを除く。)」とあるのを「外国関係法人」として同号及び第八号の規定を適用した場合に外国金融関係法人に該当することとなる外国関係法人にあつては総資産額に対する第八項第一号に掲げる金額に相当する金額又は同項第二号から第四号までに掲げる金額に相当する金額の合計額のうちいずれか多い金額の割合とし、第七号中「外国関係法人(特定外国関係法人に該当するものを除く。)」とあるのを「外国関係法人」として同号及び第六項の規定を適用した場合に同項に規定する清算外国金融関係法人に該当することとなる外国関係法人の同項に規定する特定清算事業年度にあつては総資産額に対する同項に規定する特定金融所得金額がないものとした場合の同項第一号から第七号まで及び第八号から第十号までに掲げる金額に相当する金額の合計額の割合とする。)が百分の三十を超える外国関係法人(総資産額に対する有価証券(法人税法第二条第二十一号に規定する有価証券をいう。同項において同じ。)、貸付金その他政令で定める資産の額の合計額として政令で定める金額の割合が百分の五十を超える外国関係法人に限る。)
ハ 次に掲げる要件のいずれにも該当する外国関係法人
(1) 各事業年度の非関連者等収入保険料(関連者(当該外国関係法人に係る特殊関係内国法人、特殊関係株主等その他これらの者に準ずる者として政令で定めるものをいう。(2)において同じ。)以外の者から収入するものとして政令で定める収入保険料をいう。(2)において同じ。)の合計額の収入保険料の合計額に対する割合として政令で定めるところにより計算した割合が百分の十未満であること。
(2) 各事業年度の非関連者等支払再保険料合計額(関連者以外の者に支払う再保険料の合計額を関連者等収入保険料(非関連者等収入保険料以外の収入保険料をいう。(2)において同じ。)の合計額の収入保険料の合計額に対する割合で按分した金額として政令で定める金額をいう。)の関連者等収入保険料の合計額に対する割合として政令で定めるところにより計算した割合が百分の五十未満であること。
ニ 租税に関する情報の交換に関する国際的な取組への協力が著しく不十分な国又は地域として財務大臣が指定する国又は地域に本店又は主たる事務所を有する外国関係法人
四 対象外国関係法人 次に掲げる要件のいずれかに該当しない外国関係法人(特定外国関係法人に該当するものを除く。)をいう。
イ 株式等若しくは債券の保有、工業所有権その他の技術に関する権利、特別の技術による生産方式若しくはこれらに準ずるもの(これらの権利に関する使用権を含む。)若しくは著作権(出版権及び著作隣接権その他これに準ずるものを含む。)の提供又は船舶若しくは航空機の貸付けを主たる事業とするもの(株式等の保有を主たる事業とする外国関係法人のうち第八号中「部分対象外国関係法人」とあるのを「外国関係法人」として同号の規定を適用した場合に外国金融関係法人に該当することとなるもの(同号に規定する外国金融機関に該当することとなるものを除く。ロにおいて「特定外国金融持株会社」という。)を除く。)でないこと。
ロ その本店所在地国においてその主たる事業(特定外国金融持株会社にあつては、政令で定める経営管理。ハにおいて同じ。)を行うに必要と認められる事務所、店舗、工場その他の固定施設を有していること並びにその本店所在地国においてその事業の管理、支配及び運営を自ら行つていることのいずれにも該当すること。
ハ 各事業年度においてその行う主たる事業が次に掲げる事業のいずれに該当するかに応じそれぞれ次に定める場合に該当すること。
(1) 卸売業、銀行業、信託業、金融商品取引業、保険業、水運業又は航空運送業 その事業を主として当該外国関係法人に係る特殊関係内国法人、特殊関係株主等その他これらの者に準ずる者として政令で定めるもの以外の者との間で行つている場合として政令で定める場合
(2) (1)に掲げる事業以外の事業 その事業を主としてその本店所在地国(当該本店所在地国に係る水域で第六十六条の六第二項第三号ハ(2)に規定する政令で定めるものを含む。)において行つている場合として政令で定める場合
五 適用対象金額 特定外国関係法人又は対象外国関係法人の各事業年度の決算に基づく所得の金額につき法人税法及びこの法律による各事業年度の所得の金額の計算に準ずるものとして政令で定める基準により計算した金額(以下この号において「基準所得金額」という。)を基礎として、政令で定めるところにより、当該各事業年度開始の日前七年以内に開始した各事業年度において生じた欠損の金額及び当該基準所得金額に係る税額に関する調整を加えた金額をいう。
六 直接及び間接保有の株式等の数 第二条第一項第一号の二に規定する居住者又は内国法人が直接に有する外国法人の株式等の数又は金額及び他の外国法人を通じて間接に有するものとして政令で定める当該外国法人の株式等の数又は金額の合計数又は合計額をいう。
七 部分対象外国関係法人 第四号イからハまでに掲げる要件の全てに該当する外国関係法人(特定外国関係法人に該当するものを除く。)をいう。
八 外国金融関係法人 その本店所在地国の法令に準拠して銀行業、金融商品取引業(金融商品取引法第二十八条第一項に規定する第一種金融商品取引業と同種類の業務に限る。)又は保険業を行う部分対象外国関係法人でその本店所在地国においてその役員又は使用人がこれらの事業を的確に遂行するために通常必要と認められる業務の全てに従事しているもの(以下この号において「外国金融機関」という。)及び外国金融機関に準ずるものとして政令で定める部分対象外国関係法人をいう。
3 国税庁の当該職員又は内国法人の納税地の所轄税務署若しくは所轄国税局の当該職員は、内国法人に係る外国関係法人が前項第三号イ(1)から(5)までのいずれかに該当するかどうかを判定するために必要があるときは、当該内国法人に対し、期間を定めて、当該外国関係法人が同号イ(1)から(5)までに該当することを明らかにする書類その他の資料の提示又は提出を求めることができる。この場合において、当該書類その他の資料の提示又は提出がないときは、同項(同号イに係る部分に限る。)の規定の適用については、当該外国関係法人は同号イ(1)から(5)までに該当しないものと推定する。
4 国税庁の当該職員又は内国法人の納税地の所轄税務署若しくは所轄国税局の当該職員は、内国法人に係る外国関係法人が第二項第四号イからハまでに掲げる要件に該当するかどうかを判定するために必要があるときは、当該内国法人に対し、期間を定めて、当該外国関係法人が同号イからハまでに掲げる要件に該当することを明らかにする書類その他の資料の提示又は提出を求めることができる。この場合において、当該書類その他の資料の提示又は提出がないときは、同項(同号又は第七号に係る部分に限る。)の規定の適用については、当該外国関係法人は同項第四号イからハまでに掲げる要件に該当しないものと推定する。
5 第一項の規定は、特殊関係株主等である内国法人に係る次の各号に掲げる外国関係法人につき当該各号に定める場合に該当する事実があるときは、当該各号に掲げる外国関係法人のその該当する事業年度に係る適用対象金額については、適用しない。
一 特定外国関係法人 特定外国関係法人の各事業年度の租税負担割合(外国関係法人の各事業年度の所得に対して課される租税の額の当該所得の金額に対する割合として政令で定めるところにより計算した割合をいう。次号、第十項及び第十一項において同じ。)が百分の三十以上である場合
二 対象外国関係法人 対象外国関係法人の各事業年度の租税負担割合が百分の二十以上である場合
6 特殊関係株主等である内国法人に係る部分対象外国関係法人(外国金融関係法人に該当するものを除く。以下この項及び次項において同じ。)が、平成二十二年四月一日以後に開始する各事業年度において、当該各事業年度に係る次に掲げる金額(解散により外国金融関係法人に該当しないこととなつた部分対象外国関係法人(以下この項及び次項において「清算外国金融関係法人」という。)のその該当しないこととなつた日から同日以後三年を経過する日(当該清算外国金融関係法人の残余財産の確定の日が当該三年を経過する日前である場合には当該残余財産の確定の日とし、その本店所在地国の法令又は慣行その他やむを得ない理由により当該残余財産の確定の日が当該三年を経過する日後である場合には政令で定める日とする。)までの期間内の日を含む事業年度(同項において「特定清算事業年度」という。)にあつては、第一号から第七号の二までに掲げる金額のうち政令で定める金額(同項において「特定金融所得金額」という。)がないものとした場合の次に掲げる金額。以下この項において「特定所得の金額」という。)を有する場合には、当該各事業年度の特定所得の金額に係る部分適用対象金額のうち当該特殊関係株主等である内国法人の有する当該部分対象外国関係法人の直接及び間接保有の株式等の数に対応するものとしてその株式等の請求権の内容を勘案して政令で定めるところにより計算した金額(次条及び第六十六条の九の四において「部分課税対象金額」という。)に相当する金額は、当該特殊関係株主等である内国法人の収益の額とみなして当該各事業年度終了の日の翌日から二月を経過する日を含む当該内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入する。
一 剰余金の配当等(第一項に規定する剰余金の配当等をいい、法人税法第二十三条第一項第二号に規定する金銭の分配を含む。以下この号及び第十一号イにおいて同じ。)の額(当該部分対象外国関係法人の有する他の法人の株式等の数又は金額のその発行済株式等の総数又は総額のうちに占める割合が百分の二十五以上であることその他の政令で定める要件に該当する場合における当該他の法人から受ける剰余金の配当等の額(当該他の法人の所得の金額の計算上損金の額に算入することとされている剰余金の配当等の額として政令で定める剰余金の配当等の額を除く。)を除く。以下この号において同じ。)の合計額から当該剰余金の配当等の額を得るために直接要した費用の額の合計額及び当該剰余金の配当等の額に係る費用の額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した残額
二 受取利子等(その支払を受ける利子(これに準ずるものとして政令で定めるものを含む。以下この号において同じ。)をいう。以下この号及び第十一号ロにおいて同じ。)の額(その行う事業に係る業務の通常の過程において生ずる預金又は貯金(所得税法第二条第一項第十号に規定する政令で定めるものに相当するものを含む。)の利子の額、金銭の貸付けを主たる事業とする部分対象外国関係法人(金銭の貸付けを業として行うことにつきその本店所在地国の法令の規定によりその本店所在地国において免許又は登録その他これらに類する処分を受けているものに限る。)でその本店所在地国においてその役員又は使用人がその行う金銭の貸付けの事業を的確に遂行するために通常必要と認められる業務の全てに従事しているものが行う金銭の貸付けに係る利子の額その他政令で定める利子の額を除く。以下この号において同じ。)の合計額から当該受取利子等の額を得るために直接要した費用の額の合計額を控除した残額
三 有価証券の貸付けによる対価の額の合計額から当該対価の額を得るために直接要した費用の額の合計額を控除した残額
四 有価証券の譲渡に係る対価の額(当該部分対象外国関係法人の有する他の法人の株式等の数又は金額のその発行済株式等の総数又は総額のうちに占める割合が、当該譲渡の直前において、百分の二十五以上である場合における当該他の法人の株式等の譲渡に係る対価の額を除く。以下この号において同じ。)の合計額から当該有価証券の譲渡に係る原価の額として政令で定めるところにより計算した金額の合計額及び当該対価の額を得るために直接要した費用の額の合計額を減算した金額
五 デリバティブ取引(法人税法第六十一条の五第一項に規定するデリバティブ取引をいう。以下この号及び第十一号ホにおいて同じ。)に係る利益の額又は損失の額として財務省令で定めるところにより計算した金額(同法第六十一条の六第一項各号に掲げる損失を減少させるために行つたデリバティブ取引として財務省令で定めるデリバティブ取引に係る利益の額又は損失の額、その本店所在地国の法令に準拠して商品先物取引法第二条第二十二項各号に掲げる行為に相当する行為を業として行う部分対象外国関係法人(その本店所在地国においてその役員又は使用人がその行う当該行為に係る事業を的確に遂行するために通常必要と認められる業務の全てに従事しているものに限る。)が行う財務省令で定めるデリバティブ取引に係る利益の額又は損失の額その他財務省令で定めるデリバティブ取引に係る利益の額又は損失の額を除く。)
六 その行う取引又はその有する資産若しくは負債につき外国為替の売買相場の変動に伴つて生ずる利益の額又は損失の額として財務省令で定めるところにより計算した金額(その行う事業(政令で定める取引を行う事業を除く。)に係る業務の通常の過程において生ずる利益の額又は損失の額を除く。)
七 前各号に掲げる金額に係る利益の額又は損失の額(これらに類する利益の額又は損失の額を含む。)を生じさせる資産の運用、保有、譲渡、貸付けその他の行為により生ずる利益の額又は損失の額(当該各号に掲げる金額に係る利益の額又は損失の額及び法人税法第六十一条の六第一項各号に掲げる損失を減少させるために行つた取引として財務省令で定める取引に係る利益の額又は損失の額を除く。)
七の二 イに掲げる金額からロに掲げる金額を減算した金額
イ 収入保険料の合計額から支払つた再保険料の合計額を控除した残額に相当するものとして政令で定める金額
ロ 支払保険金の額の合計額から収入した再保険金の額の合計額を控除した残額に相当するものとして政令で定める金額
八 固定資産(政令で定めるものを除く。以下この号及び第十一号リにおいて同じ。)の貸付け(不動産又は不動産の上に存する権利を使用させる行為を含む。)による対価の額(主としてその本店所在地国において使用に供される固定資産(不動産及び不動産の上に存する権利を除く。)の貸付けによる対価の額、その本店所在地国にある不動産又は不動産の上に存する権利の貸付け(これらを使用させる行為を含む。)による対価の額及びその本店所在地国においてその役員又は使用人が固定資産の貸付け(不動産又は不動産の上に存する権利を使用させる行為を含む。以下この号及び第十一号リにおいて同じ。)を的確に遂行するために通常必要と認められる業務の全てに従事していることその他の政令で定める要件に該当する部分対象外国関係法人が行う固定資産の貸付けによる対価の額を除く。以下この号において同じ。)の合計額から当該対価の額を得るために直接要した費用の額(その有する固定資産に係る償却費の額として政令で定めるところにより計算した金額を含む。)の合計額を控除した残額
九 工業所有権その他の技術に関する権利、特別の技術による生産方式若しくはこれらに準ずるもの(これらの権利に関する使用権を含む。)又は著作権(出版権及び著作隣接権その他これに準ずるものを含む。)(以下この項において「無形資産等」という。)の使用料(自ら行つた研究開発の成果に係る無形資産等の使用料その他の政令で定めるものを除く。以下この号において同じ。)の合計額から当該使用料を得るために直接要した費用の額(その有する無形資産等に係る償却費の額として政令で定めるところにより計算した金額を含む。)の合計額を控除した残額
十 無形資産等の譲渡に係る対価の額(自ら行つた研究開発の成果に係る無形資産等の譲渡に係る対価の額その他の政令で定める対価の額を除く。以下この号において同じ。)の合計額から当該無形資産等の譲渡に係る原価の額の合計額及び当該対価の額を得るために直接要した費用の額の合計額を減算した金額
十一 イからルまでに掲げる金額がないものとした場合の当該部分対象外国関係法人の各事業年度の所得の金額として政令で定める金額から当該各事業年度に係るヲに掲げる金額を控除した残額
イ 支払を受ける剰余金の配当等の額
ロ 受取利子等の額
ハ 有価証券の貸付けによる対価の額
ニ 有価証券の譲渡に係る対価の額の合計額から当該有価証券の譲渡に係る原価の額として政令で定めるところにより計算した金額の合計額を減算した金額
ホ デリバティブ取引に係る利益の額又は損失の額として財務省令で定めるところにより計算した金額
ヘ その行う取引又はその有する資産若しくは負債につき外国為替の売買相場の変動に伴つて生ずる利益の額又は損失の額として財務省令で定めるところにより計算した金額
ト 第一号から第六号までに掲げる金額に係る利益の額又は損失の額(これらに類する利益の額又は損失の額を含む。)を生じさせる資産の運用、保有、譲渡、貸付けその他の行為により生ずる利益の額又は損失の額(当該各号に掲げる金額に係る利益の額又は損失の額を除く。)
チ 第七号の二に掲げる金額
リ 固定資産の貸付けによる対価の額
ヌ 支払を受ける無形資産等の使用料
ル 無形資産等の譲渡に係る対価の額の合計額から当該無形資産等の譲渡に係る原価の額の合計額を減算した金額
ヲ 総資産の額として政令で定める金額に人件費その他の政令で定める費用の額を加算した金額に百分の五十を乗じて計算した金額
7 前項に規定する部分適用対象金額とは、部分対象外国関係法人の各事業年度の同項第一号から第三号まで、第八号、第九号及び第十一号に掲げる金額の合計額(清算外国金融関係法人の特定清算事業年度にあつては、特定金融所得金額がないものとした場合の当該各号に掲げる金額の合計額)と、当該各事業年度の同項第四号から第七号の二まで及び第十号に掲げる金額の合計額(当該合計額が零を下回る場合には零とし、清算外国金融関係法人の特定清算事業年度にあつては特定金融所得金額がないものとした場合の当該各号に掲げる金額の合計額(当該合計額が零を下回る場合には、零)とする。)を基礎として当該各事業年度開始の日前七年以内に開始した各事業年度において生じた同項第四号から第七号の二まで及び第十号に掲げる金額の合計額(当該各事業年度のうち特定清算事業年度に該当する事業年度にあつては、特定金融所得金額がないものとした場合の当該各号に掲げる金額の合計額)が零を下回る部分の金額につき政令で定めるところにより調整を加えた金額とを合計した金額をいう。
8 特殊関係株主等である内国法人に係る部分対象外国関係法人(外国金融関係法人に該当するものに限る。以下この項及び次項において同じ。)が、平成二十二年四月一日以後に開始する各事業年度において、当該各事業年度に係る次に掲げる金額(以下この項において「特定所得の金額」という。)を有する場合には、当該各事業年度の特定所得の金額に係る金融関係法人部分適用対象金額のうち当該特殊関係株主等である内国法人の有する当該部分対象外国関係法人の直接及び間接保有の株式等の数に対応するものとしてその株式等の請求権の内容を勘案して政令で定めるところにより計算した金額(次条及び第六十六条の九の四において「金融関係法人部分課税対象金額」という。)に相当する金額は、当該特殊関係株主等である内国法人の収益の額とみなして当該各事業年度終了の日の翌日から二月を経過する日を含む当該内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入する。
一 特殊関係株主等である一の内国法人及び当該一の内国法人との間に特定資本関係(いずれか一方の法人が他方の法人の発行済株式等の全部を直接又は間接に保有する関係その他の政令で定める関係をいう。)のある内国法人によつてその発行済株式等の全部を直接又は間接に保有されている部分対象外国関係法人で政令で定める要件を満たすもの(その純資産につき剰余金その他に関する調整を加えた金額として政令で定める金額(以下この号において「親会社等資本持分相当額」という。)の総資産の額として政令で定める金額に対する割合が百分の七十を超えるものに限る。)の親会社等資本持分相当額がその本店所在地国の法令に基づき下回ることができない資本の額を勘案して政令で定める金額を超える場合におけるその超える部分に相当する資本に係る利益の額として政令で定めるところにより計算した金額
二 部分対象外国関係法人について第六項第八号の規定に準じて計算した場合に算出される同号に掲げる金額に相当する金額
三 部分対象外国関係法人について第六項第九号の規定に準じて計算した場合に算出される同号に掲げる金額に相当する金額
四 部分対象外国関係法人について第六項第十号の規定に準じて計算した場合に算出される同号に掲げる金額に相当する金額
五 部分対象外国関係法人について第六項第十一号の規定に準じて計算した場合に算出される同号に掲げる金額に相当する金額
9 前項に規定する金融関係法人部分適用対象金額とは、部分対象外国関係法人の各事業年度の次に掲げる金額のうちいずれか多い金額をいう。
一 前項第一号に掲げる金額
二 前項第二号、第三号及び第五号に掲げる金額の合計額と、同項第四号に掲げる金額(当該金額が零を下回る場合には、零)を基礎として当該各事業年度開始の日前七年以内に開始した各事業年度において生じた同号に掲げる金額が零を下回る部分の金額につき政令で定めるところにより調整を加えた金額とを合計した金額
10 第六項及び第八項の規定は、特殊関係株主等である内国法人に係る部分対象外国関係法人につき次のいずれかに該当する事実がある場合には、当該部分対象外国関係法人のその該当する事業年度に係る部分適用対象金額(第七項に規定する部分適用対象金額をいう。以下この項において同じ。)又は金融関係法人部分適用対象金額(前項に規定する金融関係法人部分適用対象金額をいう。以下この項において同じ。)については、適用しない。
一 各事業年度の租税負担割合が百分の二十以上であること。
二 各事業年度における部分適用対象金額又は金融関係法人部分適用対象金額が二千万円以下であること。
三 各事業年度の決算に基づく所得の金額に相当する金額として政令で定める金額のうちに当該各事業年度における部分適用対象金額又は金融関係法人部分適用対象金額の占める割合が百分の五以下であること。
11 特殊関係株主等である内国法人は、当該内国法人に係る次に掲げる外国関係法人の各事業年度の貸借対照表及び損益計算書その他の財務省令で定める書類を当該各事業年度終了の日の翌日から二月を経過する日を含む各事業年度の法人税法第二条第三十一号に規定する確定申告書に添付しなければならない。
一 当該各事業年度の租税負担割合が百分の二十未満である外国関係法人(特定外国関係法人を除く。)
二 当該各事業年度の租税負担割合が百分の三十未満である特定外国関係法人
12 特殊関係株主等である内国法人に係る外国関係法人が第六十六条の六第二項第一号に規定する外国関係会社に該当し、かつ、当該特殊関係株主等である内国法人が同条第一項各号に掲げる内国法人に該当する場合には、第一項、第六項、第八項及び前項の規定は、適用しない。
13 特殊関係株主等である内国法人が外国信託(投資信託及び投資法人に関する法律第二条第二十四項に規定する外国投資信託のうち第六十八条の三の三第一項に規定する特定投資信託に類するものをいう。以下この項において同じ。)の受益権を直接又は間接に有する場合には、当該外国信託の受託者は、当該外国信託の信託資産等(信託財産に属する資産及び負債並びに当該信託財産に帰せられる収益及び費用をいう。以下この項において同じ。)及び固有資産等(外国信託の信託資産等以外の資産及び負債並びに収益及び費用をいう。)ごとに、それぞれ別の者とみなして、この条から第六十六条の九の五までの規定を適用する。
14 法人税法第四条の六第二項及び第四条の七の規定は、前項の規定を適用する場合について準用する。
15 財務大臣は、第二項第三号ニの規定により国又は地域を指定したときは、これを告示する。
第六十六条の九の三
特殊関係株主等である内国法人が、前条第一項、第六項又は第八項の規定の適用を受ける場合には、当該内国法人に係る外国関係法人(同条第一項に規定する外国関係法人をいう。以下この項、第三項、第四項及び第六項において同じ。)の所得に対して課される外国法人税(法人税法第六十九条第一項に規定する外国法人税をいう。以下この項及び次項において同じ。)の額(政令で定める外国法人税にあつては、政令で定める金額)のうち、当該外国関係法人の課税対象金額に対応するもの(当該課税対象金額に相当する金額を限度とする。)として政令で定めるところにより計算した金額、当該外国関係法人の部分課税対象金額に対応するもの(当該部分課税対象金額に相当する金額を限度とする。)として政令で定めるところにより計算した金額又は当該外国関係法人の金融関係法人部分課税対象金額に対応するもの(当該金融関係法人部分課税対象金額に相当する金額を限度とする。)として政令で定めるところにより計算した金額は、政令で定めるところにより、当該内国法人が納付する控除対象外国法人税の額(同法第六十九条第一項に規定する控除対象外国法人税の額をいう。第三項において同じ。)とみなして、同法第六十九条(第二十項を除く。)及び地方法人税法第十二条の規定を適用する。この場合において、法人税法第六十九条第十三項中「外国法人税の額につき」とあるのは、「外国法人税の額(租税特別措置法第六十六条の九の三第一項(特殊関係株主等である内国法人に係る外国関係法人に係る所得の課税の特例)又は第六十八条の九十三の三第一項(特殊関係株主等である連結法人に係る外国関係法人に係る所得の課税の特例)に規定する外国関係法人の所得に対して課される外国法人税の額のうちこれらの規定により当該内国法人が納付するものとみなされる部分の金額を含む。以下この項において同じ。)につき」とする。
2 特殊関係株主等である内国法人が、各連結事業年度において、当該内国法人に係る第六十八条の九十三の二第一項に規定する外国関係法人の同項に規定する個別課税対象金額に相当する金額につき同項の規定の適用を受けた場合、当該外国関係法人の同条第六項に規定する個別部分課税対象金額に相当する金額につき同項の規定の適用を受けた場合又は当該外国関係法人の同条第八項に規定する個別金融関係法人部分課税対象金額に相当する金額につき同項の規定の適用を受けた場合において、その適用を受けた連結事業年度終了の日後に開始する各事業年度の期間において当該外国関係法人の所得に対して外国法人税が課されるとき(前項に規定する政令で定める外国法人税にあつては、政令で定めるとき)は、当該外国関係法人の当該個別課税対象金額、当該個別部分課税対象金額又は当該個別金融関係法人部分課税対象金額は前項に規定する外国関係法人の課税対象金額、部分課税対象金額又は金融関係法人部分課税対象金額と、同条第一項に規定する外国関係法人の所得に対して課される当該外国法人税の額(前項に規定する政令で定める外国法人税にあつては、政令で定める金額)は前項に規定する外国関係法人の所得に対して課される外国法人税の額とそれぞれみなして、同項の規定を適用する。
3 特殊関係株主等である内国法人が、前条第一項の規定の適用に係る外国関係法人の課税対象金額に相当する金額につき同項の規定の適用を受ける場合、同条第六項の規定の適用に係る外国関係法人の部分課税対象金額に相当する金額につき同項の規定の適用を受ける場合又は同条第八項の規定の適用に係る外国関係法人の金融関係法人部分課税対象金額に相当する金額につき同項の規定の適用を受ける場合において、第一項の規定により法人税法第六十九条第一項から第三項までの規定の適用を受けるときは、第一項の規定により控除対象外国法人税の額とみなされた金額は、当該内国法人の政令で定める事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入する。
4 特殊関係株主等である内国法人が、前条第一項、第六項又は第八項の規定の適用を受ける場合には、次に掲げる金額の合計額(次項及び第十一項において「所得税等の額」という。)のうち、当該内国法人に係る外国関係法人の課税対象金額に対応するものとして政令で定めるところにより計算した金額に相当する金額、当該外国関係法人の部分課税対象金額に対応するものとして政令で定めるところにより計算した金額に相当する金額又は当該外国関係法人の金融関係法人部分課税対象金額に対応するものとして政令で定めるところにより計算した金額に相当する金額(第六項及び第十項において「控除対象所得税額等相当額」という。)は、当該内国法人の政令で定める事業年度の所得に対する法人税の額(この項並びに法人税法第六十八条、第六十九条及び第七十条の規定を適用しないで計算した場合の法人税の額とし、附帯税(国税通則法第二条第四号に規定する附帯税をいう。第一号において同じ。)の額を除く。第十項において同じ。)から控除する。
一 当該外国関係法人に対して課される所得税の額(附帯税の額を除く。)、法人税(退職年金等積立金に対する法人税を除く。)の額(附帯税の額を除く。)及び地方法人税(地方法人税法第六条第四号に定める基準法人税額に対する地方法人税を除く。)の額(附帯税の額を除く。)
二 当該外国関係法人に対して課される地方税法第二十三条第一項第三号に掲げる法人税割(同法第一条第二項において準用する同法第四条第二項(第一号に係る部分に限る。)又は同法第七百三十四条第二項(第二号に係る部分に限る。)の規定により都が課するものを含むものとし、退職年金等積立金に対する法人税に係るものを除く。)の額及び同法第二百九十二条第一項第三号に掲げる法人税割(同法第七百三十四条第二項(第二号に係る部分に限る。)の規定により都が課するものを含むものとし、退職年金等積立金に対する法人税に係るものを除く。)の額
5 前項の規定は、確定申告書等、修正申告書又は更正請求書に同項の規定による控除の対象となる所得税等の額、控除を受ける金額及び当該金額の計算に関する明細を記載した書類の添付がある場合に限り、適用する。この場合において、同項の規定により控除される金額の計算の基礎となる所得税等の額は、当該書類に当該所得税等の額として記載された金額を限度とする。
6 特殊関係株主等である内国法人が、前条第一項の規定の適用に係る外国関係法人の課税対象金額に相当する金額につき同項の規定の適用を受ける場合、同条第六項の規定の適用に係る外国関係法人の部分課税対象金額に相当する金額につき同項の規定の適用を受ける場合又は同条第八項の規定の適用に係る外国関係法人の金融関係法人部分課税対象金額に相当する金額につき同項の規定の適用を受ける場合において、第四項の規定の適用を受けるときは、当該内国法人に係る外国関係法人に係る控除対象所得税額等相当額は、当該内国法人の政令で定める事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入する。
7 第四項の規定の適用がある場合には、法人税法第二編第一章第二節第二款の規定による法人税の額からの控除及び同項の規定による法人税の額からの控除については、同項の規定による控除は、同法第六十九条の二の規定による控除をした後に、かつ、同法第七十条の規定による控除をする前に行うものとする。
8 第四項の規定の適用がある場合における法人税法第二編第一章(第二節第二款を除く。)の規定の適用については、次に定めるところによる。
一 法人税法第六十七条第三項に規定する計算した金額の合計額は、当該計算した金額の合計額から第四項の規定による控除をされるべき金額を控除した金額とする。
二 法人税法第七十二条第一項第二号に掲げる金額は、同項に規定する期間を一事業年度とみなして同項第一号に掲げる所得の金額につき同法第二編第一章第二節(第六十七条、第六十八条第三項及び第七十条を除く。)の規定及び第四項の規定を適用するものとした場合に計算される法人税の額とする。
三 法人税法第七十四条第一項第二号に掲げる金額は、同項第一号に掲げる所得の金額につき同法第二編第一章第二節の規定及び第四項の規定を適用して計算した法人税の額とする。
9 第四項の規定の適用がある場合における第四十二条の四第十二項(第四十二条の五第七項、第四十二条の六第十項、第四十二条の九第七項、第四十二条の十第七項、第四十二条の十一第七項、第四十二条の十一の二第六項、第四十二条の十一の三第六項、第四十二条の十二第十項、第四十二条の十二の二第三項、第四十二条の十二の三第十項、第四十二条の十二の四第十項、第四十二条の十二の五第七項又は第四十二条の十二の六第六項において準用する場合を含む。)及び地方法人税法の規定の適用については、第四十二条の四第十二項中「又は第三編第二章第二節(第百四十三条を除く。)の規定」とあるのは「の規定」と、「控除及び」とあるのは「控除、」と、「控除に」とあるのは「控除及び第六十六条の九の三第四項の規定による法人税の額からの控除に」と、「同法第七十条の二又は第百四十四条の二の三」とあるのは「同条第七項及び同法第七十条の二」と、「法人税法税額控除規定に」とあるのは「第六十六条の九の三第四項の規定及び法人税法税額控除規定に」と、同法第六条第一号中「まで」とあるのは「まで及び租税特別措置法第六十六条の九の三第四項」とする。
10 内国法人が各課税事業年度(地方法人税法第七条に規定する課税事業年度をいう。以下この項において同じ。)において第四項の規定の適用を受ける場合において、当該課税事業年度の控除対象所得税額等相当額が同項に規定する政令で定める事業年度の所得に対する法人税の額を超えるときは、その超える金額を当該課税事業年度の所得地方法人税額(同法第十一条に規定する所得地方法人税額をいう。第十二項において同じ。)から控除する。
11 前項の規定は、地方法人税法第二条第十五号に規定する地方法人税中間申告書で同法第十七条第一項各号に掲げる事項を記載したもの、同法第二条第十六号に規定する地方法人税確定申告書、修正申告書又は更正請求書に前項の規定による控除の対象となる所得税等の額、控除を受ける金額及び当該金額の計算に関する明細を記載した書類の添付がある場合に限り、適用する。この場合において、同項の規定により控除される金額の計算の基礎となる所得税等の額は、当該書類に当該所得税等の額として記載された金額を限度とする。
12 第十項の規定の適用がある場合には、地方法人税法第十二条から第十四条までの規定による所得地方法人税額からの控除及び同項の規定による所得地方法人税額からの控除については、同項の規定による控除は、同法第十二条の二の規定による控除をした後に、かつ、同法第十二条の規定による控除をする前に行うものとする。
13 第十項の規定の適用がある場合における地方法人税法の規定の適用については、次に定めるところによる。
一 地方法人税法第十七条第一項第二号に掲げる金額は、同項第一号に掲げる課税標準法人税額につき同法第三章(第十一条及び第十三条を除く。)の規定及び第十項の規定を適用して計算した地方法人税の額とする。
二 地方法人税法第十九条第一項第二号に掲げる金額は、同項第一号に掲げる課税標準法人税額につき同法第三章の規定及び第十項の規定を適用して計算した地方法人税の額とする。
第六十六条の九の四
特殊関係株主等である内国法人が外国法人(法人税法第二十三条の二第一項に規定する外国子会社に該当するものを除く。以下この項において同じ。)から受ける同法第二十三条第一項第一号に掲げる金額(以下この条において「剰余金の配当等の額」という。)がある場合には、当該剰余金の配当等の額のうち当該外国法人に係る特定課税対象金額に達するまでの金額は、当該内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入しない。
2 特殊関係株主等である内国法人が外国法人から受ける剰余金の配当等の額(法人税法第二十三条の二第一項の規定の適用を受ける部分の金額に限る。以下この項において同じ。)がある場合には、当該剰余金の配当等の額のうち当該外国法人に係る特定課税対象金額に達するまでの金額についての同条第一項の規定の適用については、同項中「剰余金の配当等の額から当該剰余金の配当等の額に係る費用の額に相当するものとして政令で定めるところにより計算した金額を控除した金額」とあるのは、「剰余金の配当等の額」とする。この場合において、この項前段の規定の適用を受ける剰余金の配当等の額に係る同法第三十九条の二に規定する外国源泉税等の額については、同条の規定は、適用しない。
3 特殊関係株主等である内国法人が外国法人から受ける剰余金の配当等の額(法人税法第二十三条の二第二項の規定の適用を受ける部分の金額に限る。以下この項において同じ。)がある場合には、当該剰余金の配当等の額のうち当該外国法人に係る特定課税対象金額に達するまでの金額は、当該内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入しない。
4 前三項に規定する特定課税対象金額とは、次に掲げる金額の合計額をいう。
一 外国法人に係る課税対象金額、部分課税対象金額又は金融関係法人部分課税対象金額で、特殊関係株主等である内国法人が当該外国法人から剰余金の配当等の額を受ける日を含む事業年度において第六十六条の九の二第一項、第六項又は第八項の規定により当該事業年度の所得の金額の計算上益金の額に算入されるもののうち、当該内国法人の有する当該外国法人の直接保有の株式等の数(第六十六条の八第四項第一号に規定する直接保有の株式等の数をいう。次号及び第十項において同じ。)に対応する部分の金額として政令で定める金額
二 外国法人に係る課税対象金額、部分課税対象金額又は金融関係法人部分課税対象金額で、特殊関係株主等である内国法人が当該外国法人から剰余金の配当等の額を受ける日を含む事業年度開始の日前十年以内に開始した各事業年度(以下この号及び次項において「前十年以内の各事業年度」という。)において第六十六条の九の二第一項、第六項又は第八項の規定により前十年以内の各事業年度の所得の金額の計算上益金の額に算入されたもののうち、当該内国法人の有する当該外国法人の直接保有の株式等の数に対応する部分の金額として政令で定める金額(前十年以内の各事業年度において当該外国法人から受けた剰余金の配当等の額(前三項の規定の適用を受けた部分の金額に限る。以下この号において同じ。)がある場合には、当該剰余金の配当等の額に相当する金額を控除した残額。次項において「課税済金額」という。)
5 特殊関係株主等である内国法人が第一項から第三項までに規定する外国法人から剰余金の配当等の額を受ける日を含む事業年度開始の日前十年以内に開始した連結事業年度がある場合において、当該連結事業年度に係る個別課税済金額(第六十八条の九十三の四第四項第二号に規定する個別課税済金額をいう。以下この項において同じ。)があるときは、前項の規定の適用については、その個別課税済金額は、当該連結事業年度の期間に対応する前十年以内の各事業年度の課税済金額とみなす。
6 第六十六条の八第六項、第七項及び第十四項の規定は、第一項から第三項まで及び第四項(前項の規定によりみなして適用する場合を含む。)の規定を適用する場合について準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。
第六十六条の八第六項 | 内国法人が適格合併 | 第六十六条の九の二第二項第二号に規定する特殊関係内国法人(以下この項において「特殊関係内国法人」という。)に係る同条第一項に規定する特殊関係株主等(以下この項において「特殊関係株主等」という。)である内国法人が適格合併 |
により被合併法人 | により当該特殊関係内国法人に係る特殊関係株主等である被合併法人 | |
第四項 | 第六十六条の九の四第四項 | |
課税済金額とみなす | 課税済金額(同項第二号に規定する課税済金額をいう。以下この項、次項及び第十四項において同じ。)とみなす | |
第六十六条の八第六項第一号 | 個別課税済金額 | 個別課税済金額(第六十八条の九十三の四第四項第二号に規定する個別課税済金額をいう。次号及び次項において同じ。) |
第六十六条の八第六項第二号 | 第六十六条の六第一項 | 第六十六条の九の二第一項 |
第六十六条の八第七項 | 前項又は第六十八条の九十二第六項 | 第六十六条の九の四第六項において準用する前項又は第六十八条の九十三の四第六項において準用する第六十八条の九十二第六項 |
第四項の | 第六十六条の九の四第四項の | |
前項の | 同条第六項において準用する前項の | |
同条第六項 | 第六十八条の九十三の四第六項において準用する第六十八条の九十二第六項 | |
同条第四項第二号 | 第六十八条の九十三の四第四項第二号 | |
第六十六条の八第十四項 | 第一項から第三項まで及び第八項から第十項まで | 第六十六条の九の四第一項から第三項まで |
7 特殊関係株主等である内国法人が外国法人(法人税法第二十三条の二第一項に規定する外国子会社に該当するものを除く。以下この項において同じ。)から受ける剰余金の配当等の額がある場合には、当該剰余金の配当等の額(第一項の規定の適用を受ける部分の金額を除く。)のうち当該外国法人に係る間接特定課税対象金額に達するまでの金額は、当該内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入しない。
8 特殊関係株主等である内国法人が外国法人から受ける剰余金の配当等の額(法人税法第二十三条の二第一項の規定の適用を受ける部分の金額に限る。以下この項において同じ。)がある場合には、当該剰余金の配当等の額(第二項の規定の適用を受ける部分の金額を除く。)のうち当該外国法人に係る間接特定課税対象金額に達するまでの金額についての同条第一項の規定の適用については、同項中「剰余金の配当等の額から当該剰余金の配当等の額に係る費用の額に相当するものとして政令で定めるところにより計算した金額を控除した金額」とあるのは、「剰余金の配当等の額」とする。この場合において、この項前段の規定の適用を受ける剰余金の配当等の額に係る同法第三十九条の二に規定する外国源泉税等の額については、同条の規定は、適用しない。
9 特殊関係株主等である内国法人が外国法人から受ける剰余金の配当等の額(法人税法第二十三条の二第二項の規定の適用を受ける部分の金額に限る。以下この項において同じ。)がある場合には、当該剰余金の配当等の額(第三項の規定の適用を受ける部分の金額を除く。)のうち当該外国法人に係る間接特定課税対象金額に達するまでの金額は、当該内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入しない。
10 前三項に規定する間接特定課税対象金額とは、次に掲げる金額のうちいずれか少ない金額をいう。
一 特殊関係株主等である内国法人が外国法人から剰余金の配当等の額を受ける日を含む当該内国法人の事業年度(以下この項において「配当事業年度」という。)開始の日前二年以内に開始した各事業年度又は各連結事業年度(以下この号において「前二年以内の各事業年度等」という。)のうち最も古い事業年度又は連結事業年度開始の日から配当事業年度終了の日までの期間において、当該外国法人が他の外国法人から受けた剰余金の配当等の額(当該他の外国法人の第六十六条の九の二第一項、第六項若しくは第八項又は第六十八条の九十三の二第一項、第六項若しくは第八項の規定の適用に係る事業年度開始の日前に受けた剰余金の配当等の額として政令で定めるものを除く。)のうち、当該内国法人の有する当該外国法人の直接保有の株式等の数に対応する部分の金額として政令で定める金額(前二年以内の各事業年度等において当該外国法人から受けた剰余金の配当等の額(前三項又は第六十八条の九十三の四第七項から第九項までの規定の適用を受けた金額のうち、当該外国法人が当該他の外国法人から受けた剰余金の配当等の額に対応する部分の金額に限る。以下この号において同じ。)がある場合には、当該剰余金の配当等の額に相当する金額を控除した残額)
二 次に掲げる金額の合計額
イ 前号の他の外国法人に係る課税対象金額、部分課税対象金額又は金融関係法人部分課税対象金額で、配当事業年度において第六十六条の九の二第一項、第六項又は第八項の規定により配当事業年度の所得の金額の計算上益金の額に算入されるもののうち、同号の内国法人の有する当該他の外国法人の間接保有の株式等の数(第六十六条の八第十一項第二号イに規定する間接保有の株式等の数をいう。ロにおいて同じ。)に対応する部分の金額として政令で定める金額
ロ 前号の他の外国法人に係る課税対象金額、部分課税対象金額又は金融関係法人部分課税対象金額で、配当事業年度開始の日前二年以内に開始した各事業年度(以下この号及び次項において「前二年以内の各事業年度」という。)において第六十六条の九の二第一項、第六項又は第八項の規定により前二年以内の各事業年度の所得の金額の計算上益金の額に算入されたもののうち、前号の内国法人の有する当該他の外国法人の間接保有の株式等の数に対応する部分の金額として政令で定める金額(前二年以内の各事業年度において同号の外国法人から受けた剰余金の配当等の額(前三項の規定の適用を受けた金額のうち、当該外国法人が当該他の外国法人から受けた剰余金の配当等の額に対応する部分の金額に限る。以下この号において同じ。)がある場合には、当該剰余金の配当等の額に相当する金額を控除した残額。次項において「間接課税済金額」という。)
11 特殊関係株主等である内国法人が第七項から第九項までに規定する外国法人から剰余金の配当等の額を受ける日を含む事業年度開始の日前二年以内に開始した連結事業年度がある場合において、当該連結事業年度に係る個別間接課税済金額(第六十八条の九十三の四第十項第二号ロに規定する個別間接課税済金額をいう。以下この項において同じ。)があるときは、前項の規定の適用については、その個別間接課税済金額は、当該連結事業年度の期間に対応する前二年以内の各事業年度の間接課税済金額とみなす。
12 第六十六条の八第六項、第七項及び第十四項の規定は、第七項から第九項まで及び第十項(前項の規定によりみなして適用する場合を含む。)の規定を適用する場合について準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。
第六十六条の八第六項 | 内国法人が適格合併 | 第六十六条の九の二第二項第二号に規定する特殊関係内国法人(以下この項において「特殊関係内国法人」という。)に係る同条第一項に規定する特殊関係株主等(以下この項において「特殊関係株主等」という。)である内国法人が適格合併 |
により被合併法人 | により当該特殊関係内国法人に係る特殊関係株主等である被合併法人 | |
直接保有の株式等の数の | 第十一項第二号イに規定する間接保有の株式等の数(以下この項において「間接保有の株式等の数」という。)の | |
第四項 | 第六十六条の九の四第十項 | |
前十年以内の各事業年度の課税済金額 | 前二年以内の各事業年度等(同項第一号に規定する前二年以内の各事業年度等をいう。次項において同じ。)の間接配当等(同条第十項第一号に掲げる金額をいう。以下この項、次項及び第十四項において同じ。)又は前二年以内の各事業年度(同条第十項第二号ロに規定する前二年以内の各事業年度をいう。次項において同じ。)の間接課税済金額(同条第十項第二号ロに規定する間接課税済金額をいう。以下この項、次項及び第十四項において同じ。) | |
第六十六条の八第六項第一号 | 合併等前十年内事業年度 | 合併等前二年内事業年度 |
前十年以内 | 前二年以内 | |
課税済金額又は個別課税済金額 | 間接配当等若しくは間接課税済金額又は個別間接配当等(第六十八条の九十三の四第十項第一号に掲げる金額をいう。次号及び次項において同じ。)若しくは個別間接課税済金額(同条第十項第二号ロに規定する個別間接課税済金額をいう。次号及び次項において同じ。) | |
第六十六条の八第六項第二号 | 分割等前十年内事業年度 | 分割等前二年内事業年度 |
前十年以内 | 前二年以内 | |
課税済金額又は個別課税済金額 | 間接配当等若しくは間接課税済金額又は個別間接配当等若しくは個別間接課税済金額 | |
直接保有の株式等の数 | 間接保有の株式等の数 | |
第六十六条の六第一項 | 第六十六条の九の二第一項 | |
第六十六条の八第七項 | 前項又は第六十八条の九十二第六項 | 第六十六条の九の四第十二項において準用する前項又は第六十八条の九十三の四第十二項において準用する第六十八条の九十二第六項 |
第四項の | 第六十六条の九の四第十項の | |
分割等前十年内事業年度の課税済金額 | 分割等前二年内事業年度の間接配当等又は間接課税済金額 | |
前項の | 同条第十二項において準用する前項の | |
前十年以内の各事業年度の課税済金額 | 前二年以内の各事業年度等の間接配当等又は前二年以内の各事業年度の間接課税済金額 | |
同条第六項 | 第六十八条の九十三の四第十二項において準用する第六十八条の九十二第六項 | |
前十年以内の各連結事業年度(同条第四項第二号に規定する前十年以内の各連結事業年度 | 前二年以内の各連結事業年度等(第六十八条の九十三の四第十項第一号に規定する前二年以内の各連結事業年度等 | |
個別課税済金額 | 個別間接配当等又は前二年以内の各連結事業年度(第六十八条の九十三の四第十項第二号ロに規定する前二年以内の各連結事業年度をいう。)の個別間接課税済金額 | |
第六十六条の八第十四項 | 第一項から第三項まで及び第八項から第十項まで | 第六十六条の九の四第七項から第九項まで |
13 第一項若しくは第三項又は第七項若しくは第九項の規定の適用がある場合における法人税法の規定の適用については、同法第六十七条第三項第三号中「益金不算入)」とあるのは、「益金不算入)又は租税特別措置法第六十六条の九の四(特殊関係株主等である内国法人に係る外国関係法人に係る所得の課税の特例)」とするほか、利益積立金額の計算に関し必要な事項は、政令で定める。
14 第二項前段又は第八項前段の規定の適用がある場合における法人税法の規定の適用については、同法第六十七条第三項第三号中「益金不算入)」とあるのは、「益金不算入)(租税特別措置法第六十六条の九の四第二項前段又は第八項前段(特殊関係株主等である内国法人に係る外国関係法人に係る所得の課税の特例)の規定により読み替えて適用する場合を含む。)」とするほか、利益積立金額の計算に関し必要な事項は、政令で定める。
第六十六条の九の五
特殊関係株主等と特殊関係内国法人との間に第六十六条の九の二第一項に規定する特定関係があるかどうかの判定に関する事項その他前三条の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
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