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  • 『月ごろ、風病重きに堪へかねて、極熱の草薬を服して、いと臭きによりなむ、え対面賜はらぬ。目のあたりならずとも、さるべからむ雑事は承らむ』 と、いとあはれにむべむべしく言ひはべり。答へに何とかは。ただ、『承りぬ』とて、立ち出ではべるに、さうざうしくやおぼえけむ、 『この香失せなむ時に立ち寄りたまへ』と高やかに言ふを、聞き過…
    66キロバイト (14,372 語) - 2022年12月1日 (木) 08:10
  • らむ。この年ごろ、うけたまはりて、なりぬるにや」 と、聞こえたまへば、 「さるやうはべることなり。詳しきさまは、かの大臣もおのづから尋ね聞きたまうてむ。くだくだしき直人の仲ひに似たることにはべれば、明かさむにつけても、うがはしう人言ひ伝へはべらむ
    39キロバイト (8,300 語) - 2022年12月1日 (木) 08:14
  • はざらむほど、うしろやすかべく」 と聞こえたまへば、「いとよく思し寄るかな」と思して、「さなむ」と、あなたにも語ひのたまひければ、いみじくうれしく、思ふこと叶ひはべる心地して、人の装束、何かのことも、やむごとなき御ありさまに劣るまじくいそぎたつ。 尼君なむ、なほこの御生ひ先見たてまつらむ
    32キロバイト (6,884 語) - 2022年12月1日 (木) 08:14
  • く聞きつけて、宿直人めく男、なまかたくなしき、出で来たり。 「しかしかなむ籠もりおはします。御消息をこそ聞こえさせめ」と申す。 「何か。しか限りある御行ひのほどを、紛はしきこえさせむにあいなし。かく濡れ濡れ参りて、いたづに帰らむ愁へを、姫君の御方に聞こえて、あはれとのたまはせばなむ、慰むべき」…
    53キロバイト (11,512 語) - 2022年12月1日 (木) 08:11
  • う涼しげなるに、をかしき額つきの透影、あまた見えて覗く。立ちさまよふらむ下つ方思ひやるに、あながちに丈高き心地ぞする。いかなる者の集へらむと、やうかはりて思さる。 御車もいたくやつしたまへり、前駆も追はせたまはず、誰れとか知らむとうちとけたまひて、すこしさし覗きたまへれば、門は蔀のやうなる、押し…
    68キロバイト (14,694 語) - 2022年12月1日 (木) 08:09
  • 松の葉をすきて勤む山伏だに、生ける身の捨てがたさによりてこそ、仏の御教へをも、道々別れては行ひなすなれ、などやうの、よからぬことを聞こえ知らせ、若き御心ども乱れたまひぬべきこと多くはべるめれど、たわむべくもものしたまはず、中の宮をなむ、いかで人めかしくも扱ひなしたてまつらむ、と思ひきこえたまふべかめる。…
    127キロバイト (27,499 語) - 2022年12月1日 (木) 08:13
  • で、世間(せけん)は裏屋(うや)に限(かぎ)れるものと定(さだ)め、我家(わがや)のほかに天地(てんち)のなしと思(おも)はゞ、はかなき思(おも)ひに胸(むね)も燃(も)えじを、暫時(しばし)がほども交(まじは)りし社會(しやくわい)は夢(ゆめ)に天上(てんじやう)に遊(あそ)べる
    25キロバイト (4,375 語) - 2019年9月29日 (日) 05:29
  • 「今朝、この人びとの戯れ交はしつる、いとうやましく見えつるを、上にはわれ見せたてまつらむ」 とて、乱れたる事どもすこしうち混ぜつつ、祝ひきこえたまふ。 「薄氷解けぬる池の鏡には 世に曇りなき影ぞ並べる」 げに、めでたき御あはひどもなり。 「曇りなき池の鏡によろづ代を すむべき影ぞしく見えける」…
    20キロバイト (4,248 語) - 2022年12月1日 (木) 08:09
  • むべき。また時の間の煙ともなりなむとぞうち見るよりもおもはゝ。大かたは家居にこそことざまはおしはかられ。後德大寺の大臣〈實定〉の寢殿に鳶ゐさせじとて繩をはれたりけるを、西行が見て、「鳶のゐたらむ何かは苦しかるべき。この殿の御心さばかりにこそ」とてその後は參ざりけると聞きはんべる
    457バイト (41,862 語) - 2020年7月26日 (日) 02:55
  • 下品上 わづかに一節あるなり。 吹くからに野邊の草木の萎ればむべ山風をあらしといふらむ あら潮のみつの潮あひに燒く鹽のからくも我は老いにけるかな 下品中 ことの心無下に知ぬにもあらず。 今よりは植ゑてだに見じ花すゝき穗にいづ秋はわびしかりけり 我駒は早く行きませまつち山待つらむ妹を行きてはや見む 下品下 詞とゞこほりてをかしき所なきなり。…
    3キロバイト (652 語) - 2021年12月5日 (日) 12:17
  • む道の重きほだしなるべくおぼえしかば、とざまかうざまに紛はしつつ過ぐしつるを、つひに、 「なほ、世に立ちまふべくもおぼえぬもの思ひの、一方ならず身に添ひにたるは、我より他に誰かはつき、心づからもてそこなひつにこそあめれ」 と思ふに、恨むべき人もなし。 「神、仏をもかこたむ方なきは、これ皆さるべ…
    57キロバイト (12,465 語) - 2022年12月1日 (木) 08:11
  • は、むべなりけり」と見たてまつるに、あやしき道に出で立ちて、夢の心地しつる嘆きもさめにけり。いとうつくしううたうおぼえて、扱ひきこゆ。 子持ちの君も、月ごろものをのみ思ひ沈みて、いとど弱れる心地に、生きたらむともおぼえざりつるを、この御おきての、すこしもの思ひ慰め
    46キロバイト (10,030 語) - 2022年12月1日 (木) 08:11
  • はせはべるを、さのごとき非常のことのさぶはむをば、いかでか承ぬやうははべらむ』 となむ申させはべりつる。用意してさぶへ。便なきこともあらば、重く勘当せしめたまふべきよしなむ、仰せ言はべりつれば、いかなる仰せ言にかと、恐れ申しはんべる」 と言ふを聞くに、梟の鳴かむよりも、いともの恐ろし。いへもやらで、…
    100キロバイト (21,494 語) - 2022年12月1日 (木) 08:11
  • 「法の師と尋ぬる道をしべにて 思はぬ山に踏み惑ふかな この人は、見や忘れたまひぬらむ。ここには、行方なき御形見に見る物にてなむ」 など、こまやかなり。 かくつぶつぶと書きたまへさまの、紛はさむ方なきに、さりとて、その人にもあらぬさまを、思ひの外に見つけれきこえたらむ
    24キロバイト (5,270 語) - 2022年12月1日 (木) 08:10
  • き心地よげなるに、前斎院はつれづれと眺めたまふを、前なる桂の下風、なつかしきにつけても、若き人びとは思ひ出づことどもあるに、大殿より、 「御禊の日は、いかにのどやかに思さるらむ」 と、訪ひきこえさせたまへり。 「今日は、 かけきやは川瀬の波もたちかへり 君が禊の藤のやつれを」…
    72キロバイト (15,561 語) - 2022年12月1日 (木) 08:07
  • 御調度どもを、いと古代になれたるが、昔やうにてうるはしきを、なまもののゆゑ知らむと思へる人、さるもの要じて、わざとその人かの人にせさせたまへと尋ね聞きて、案内するも、おのづからかかる貧しきあたりと思ひあなづりて言ひ来るを、例の女ばら、 「いかがはせむ。そこそは世の常のこと」 とて、取り紛はしつつ、目に近き今日明日の見苦しさを繕は…
    33キロバイト (7,114 語) - 2022年12月1日 (木) 08:14
  • るるとて、下人のまかり出づをも、見とがめ問ひはべるなれば、ことづくことなくて、時方まかりたらむを、ものの聞こえはべらば、思し合はすることなどやはべらむ。さて、にはかに人の亡せたまへらむ所は、論なう騒がしう、人しげくはべらむを」と聞こゆ。 「さりとては、いとおぼつかなくてやあらむ
    82キロバイト (17,612 語) - 2022年12月1日 (木) 08:14
  • ひは、いかにあはれならむ」 などのたまふついでに、「この夢語りも思し合はすることもや」と思ひて、 「いとあやしき梵字とかいふやうなる跡にはべめれど、御覧じとどむべき節もや混じりはべるとてなむ。今はとて別れはべりにしかど、なほこそ、あはれは残りはべるものなりけれ」 とて、さまよくうち泣きたまふ。寄りたまひて、…
    146キロバイト (31,415 語) - 2022年12月1日 (木) 08:13
  • むべかりければ、「故朱雀院の御領にて、宇治の院と言ひし所、このわたりならむ」と思ひ出でて、院守、僧都知りたまへりければ、「一、二日宿らむ」と言ひにやりたまへりければ、 「初瀬になむ、昨日皆詣りにける」 とて、いとあやしき宿守の翁を呼びて率て来たり。 「おはしまさば、はや。いたづ
    96キロバイト (20,672 語) - 2022年12月1日 (木) 08:10
  • むべき方なく堪へがたきは、いかにすべきわざにかとも、問ひあはすべき人だになきを、忍びては参りたまひなむや。若宮のいとおぼつかなく、露けき中に過ぐしたまふも、心苦しう思さるるを、とく参りたまへ』など、はかばかしうものたまはせやらず、むせかへせたまひつつ、かつは人も心弱く見たてまつるらむ
    35キロバイト (7,721 語) - 2022年12月1日 (木) 08:11
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