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  • 風(かぜ)を厭(いと)へども風(かぜ)定(さだ)まら、 風(かぜ)起(た)ちて花(はな)蕭索(せうさく)たり、 留春春不駐。春帰人寂寞。厭風風不定。風起花蕭索。 落花古調詩 白居易 ちくゐんにみかんにしてえいじつをせうし、 くわていにわれゑひてざんしゆんをおくる、 竹院(ちくゐん)に君(きみ)閑(かん
    324キロバイト (63,686 語) - 2019年11月19日 (火) 14:37
  • ぼくがにはであそんでゐるとおまはりさんが来て、ぼくによそへあそびに行つたらいかんといひました。お母さんはぼくをもの(物置部屋)にはいれといひました。ここから出るなといつてぼくにみかんをくれました。ぼくはみかんを食ひながらそこにをりました。ねずみが出ててぼくの鼻をかみましたのでぼくはちよくちよくそとへ出てあそび…
    2キロバイト (11,651 語) - 2019年6月25日 (火) 14:12
  • いしてよくはなかったが、みずから好奇(ものずき)に歌などを作って、覚束(おぼつか)ない音楽の知識で、譜を合わせてみたりなんかする。藤村詩集にある「海辺の曲」という譜のついた歌はよく調子に乗った。それから若菜集の中の好きな句を選んで譜をつけてひいてもみた。梅雨(つゆ)の降りしきる夕暮れの田舎道、小さな…
    509キロバイト (98,550 語) - 2023年11月4日 (土) 14:56
  • て、台所の裏手にある井戸のそばで、すがすがしい朝の空気を胸いっぱいに吸い、まず自分の身を浄(きよ)めることを始めた。そして毎朝水垢離(みごり)を取る習慣をつけはじめた。  今は親しいもののだれからも遠い。一、六と定められた役所の休日に、半蔵は多吉方の二階の部屋(へや)にいて、そろそろ梅雨
    731キロバイト (142,362 語) - 2019年9月29日 (日) 05:05
  •  彼の家を再度訪問(おと)れたのは、それからまた二三日経った梅雨晴(つゆばれ)の夕方であった。肥(ふと)った彼は暑いと云って浴衣(ゆかた)の胸を胃の上部まで開け放って坐(すわ)っていた。 「さあどこへ行くかね。まだ海とも山ともめていないんだが」…
    761キロバイト (147,307 語) - 2023年10月17日 (火) 13:49
  • いから、気の毒でならない。「どうもありがとう」と言って寝ている。よし子は風呂敷包(ふろしきづつ)みの中から、蜜柑(みかん)の籠(かご)を出した。 「美禰子さんの御注意があったから買ってました」と正直な事を言う。どっちのお見舞(みやげ)だかわからない。三四郎はよし子に対して礼を述べておいた。…
    534キロバイト (98,327 語) - 2023年10月17日 (火) 13:35
  •  駅を出て二十分ほども雑木林の中を歩くともう病院の生垣(いけが)が見え始めるが、それでもその間には谷のように低まった処や、小高い山のだらだら坂などがあって人家らしいものは一軒も見当たらなかった。東京からわずか二十マイルそこそこの処であるが、奥山へはいったような静けさと、人里離れた気配があった。  梅雨
    72キロバイト (14,580 語) - 2023年10月17日 (火) 13:33
  •  山陽は文化六年十二月二十七日に広島を立つて、二十九日に備後国安那郡(やすなごほり)神辺(かんなべ)の廉塾(れんじゆく)に著、八年閏(うるふ)二月八日に神辺を去つて、十五日に大坂西区両国町の篠崎小竹方に著、数日の後小竹の紹介状を得て大坂を立ち、二十日頃に小石元瑞(げんずゐ)を京都に訪ひ、元瑞の世話で新町に家塾を開いた。思軒は茶…
    1.54メガバイト (342,889 語) - 2024年3月25日 (月) 01:52
  • 他人は気がつく訳もありません。で、同僚の眼には私は矢張君子に見えているのだろうと、そう思い込んでいたことでした。 ところが或(あ)る日―――まだ梅雨が明けれない頃で、鬱陶(うっとう)しい晩のことでしたが、同僚の一人の波川と云う技師が、今度会社から洋行を命ぜられ、その送別会が築地の精養軒で催されたこ…
    576キロバイト (106,275 語) - 2023年10月17日 (火) 13:48