消防法

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第一章 総則[編集]

第一条
この法律は、火災を予防し、警戒し及び鎮圧し、国民の生命、身体及び財産を火災から保護するとともに、火災又は地震等の災害に因る被害を軽減するほか、災害等による傷病者の搬送を適切に行い、もつて安寧秩序を保持し、社会公共の福祉の増進に資することを目的とする。
第二条
  1. この法律の用語は左の例による。
  2. 防火対象物とは、山林又は舟車、船きよ若しくはふ頭に繋留された船舶、建築物その他の工作物若しくはこれらに属する物をいう。
  3. 消防対象物とは、山林又は舟車、船きよ若しくはふ頭に繋留された船舶、建築物その他の工作物又は物件をいう。
  4. 関係者とは、防火対象物又は消防対象物の所有者、管理者又は占有者をいう。
  5. 関係のある場所とは、防火対象物又は消防対象物のある場所をいう。
  6. 舟車とは、船舶安全法第二条第一項の規定を適用しない船舶、端舟、はしけ、被曳船その他の舟及び車両をいう。
  7. 危険物とは、別表第一の品名欄に掲げる物品で、同表に定める区分に応じ同表の性質欄に掲げる性状を有するものをいう。
  8. 消防隊とは、消防器具を装備した消防吏員又は消防団員の一隊又は消防組織法(昭和二十二年法律第二百二十六号)第三十条第三項の規定による都道府県の航空消防隊をいう。
  9. 救急業務とは、災害により生じた事故若しくは屋外若しくは公衆の出入する場所において生じた事故(以下この項において「災害による事故等」という。)又は政令で定める場合における災害による事故等に準ずる事故その他の事由で政令で定めるものによる傷病者のうち、医療機関その他の場所へ緊急に搬送する必要があるものを、救急隊によつて、医療機関(厚生労働省令で定める医療機関をいう。第七章の二において同じ。)その他の場所に搬送すること(傷病者が医師の管理下に置かれるまでの間において、緊急やむを得ないものとして、応急の手当を行うことを含む。)をいう。

第二章 火災の予防[編集]

第三条
  1. 消防長(消防本部を置かない市町村においては、市町村長。第六章及び第三十五条の三の二を除き、以下同じ。)、消防署長その他の消防吏員は、屋外において火災の予防に危険であると認める行為者又は火災の予防に危険であると認める物件若しくは消火、避難その他の消防の活動に支障になると認める物件の所有者、管理者若しくは占有者で権原を有する者に対して、次に掲げる必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
    一  火遊び、喫煙、たき火、火を使用する設備若しくは器具(物件に限る。)又はその使用に際し火災の発生のおそれのある設備若しくは器具(物件に限る。)の使用その他これらに類する行為の禁止、停止若しくは制限又はこれらの行為を行う場合の消火準備
    二  残火、取灰又は火粉の始末
    三  危険物又は放置され、若しくはみだりに存置された燃焼のおそれのある物件の除去その他の処理
    四  放置され、又はみだりに存置された物件(前号の物件を除く。)の整理又は除去
  2. 消防長又は消防署長は、火災の予防に危険であると認める物件又は消火、避難その他の消防の活動に支障になると認める物件の所有者、管理者又は占有者で権原を有するものを確知することができないため、これらの者に対し、前項の規定による必要な措置をとるべきことを命ずることができないときは、それらの者の負担において、当該消防職員(消防本部を置かない市町村においては、消防団員。第四項(第五条第二項及び第五条の三第五項において準用する場合を含む。)及び第五条の三第二項において同じ。)に、当該物件について前項第三号又は第四号に掲げる措置をとらせることができる。この場合において、物件を除去させたときは、消防長又は消防署長は、当該物件を保管しなければならない。
  3. 災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第六十四条第三項から第六項までの規定は、前項の規定により消防長又は消防署長が物件を保管した場合について準用する。この場合において、これらの規定中「市町村長」とあるのは「消防長又は消防署長」と、「工作物等」とあるのは「物件」と、「統轄する」とあるのは「属する」と読み替えるものとする。
  4. 消防長又は消防署長は、第一項の規定により必要な措置を命じた場合において、その措置を命ぜられた者がその措置を履行しないとき、履行しても十分でないとき、又はその措置の履行について期限が付されている場合にあつては履行しても当該期限までに完了する見込みがないときは、行政代執行法(昭和二十三年法律第四十三号)の定めるところに従い、当該消防職員又は第三者にその措置をとらせることができる。
第四条
  1. 消防長又は消防署長は、火災予防のために必要があるときは、関係者に対して資料の提出を命じ、若しくは報告を求め、又は当該消防職員(消防本部を置かない市町村においては、当該市町村の消防事務に従事する職員又は常勤の消防団員。第五条の三第二項を除き、以下同じ。)にあらゆる仕事場、工場若しくは公衆の出入する場所その他の関係のある場所に立ち入つて、消防対象物の位置、構造、設備及び管理の状況を検査させ、若しくは関係のある者に質問させることができる。ただし、個人の住居は、関係者の承諾を得た場合又は火災発生のおそれが著しく大であるため、特に緊急の必要がある場合でなければ、立ち入らせてはならない。
  2. 消防職員は、前項の規定により関係のある場所に立ち入る場合においては、市町村長の定める証票を携帯し、関係のある者の請求があるときは、これを示さなければならない。
  3. 消防職員は、第一項の規定により関係のある場所に立ち入る場合においては、関係者の業務をみだりに妨害してはならない。
  4. 消防職員は、第一項の規定により関係のある場所に立ち入つて検査又は質問を行つた場合に知り得た関係者の秘密をみだりに他に漏らしてはならない。
第四条の二
  1. 消防長又は消防署長は、火災予防のため特に必要があるときは、消防対象物及び期日又は期間を指定して、当該管轄区域内の消防団員(消防本部を置かない市町村においては、非常勤の消防団員に限る。)に前条第一項の立入及び検査又は質問をさせることができる。
  2. 前条第一項ただし書及び第二項から第四項までの規定は、前項の場合にこれを準用する。
第五条
  1. 消防長又は消防署長は、防火対象物の位置、構造、設備又は管理の状況について、火災の予防に危険であると認める場合、消火、避難その他の消防の活動に支障になると認める場合、火災が発生したならば人命に危険であると認める場合その他火災の予防上必要があると認める場合には、権原を有する関係者(特に緊急の必要があると認める場合においては、関係者及び工事の請負人又は現場管理者)に対し、当該防火対象物の改修、移転、除去、工事の停止又は中止その他の必要な措置をなすべきことを命ずることができる。ただし、建築物その他の工作物で、それが他の法令により建築、増築、改築又は移築の許可又は認可を受け、その後事情の変更していないものについては、この限りでない。
  2. 第三条第四項の規定は、前項の規定により必要な措置を命じた場合について準用する。
  3. 消防長又は消防署長は、第一項の規定による命令をした場合においては、標識の設置その他総務省令で定める方法により、その旨を公示しなければならない。
  4. 前項の標識は、第一項の規定による命令に係る防火対象物又は当該防火対象物のある場所に設置することができる。この場合においては、同項の規定による命令に係る防火対象物又は当該防火対象物のある場所の所有者、管理者又は占有者は、当該標識の設置を拒み、又は妨げてはならない。
第五条の二
  1. 消防長又は消防署長は、防火対象物の位置、構造、設備又は管理の状況について次のいずれかに該当する場合には、権原を有する関係者に対し、当該防火対象物の使用の禁止、停止又は制限を命ずることができる。
    一  前条第一項、次条第一項、第八条第三項若しくは第四項、第八条の二第三項、第八条の二の五第三項又は第十七条の四第一項若しくは第二項の規定により必要な措置が命ぜられたにもかかわらず、その措置が履行されず、履行されても十分でなく、又はその措置の履行について期限が付されている場合にあつては履行されても当該期限までに完了する見込みがないため、引き続き、火災の予防に危険であると認める場合、消火、避難その他の消防の活動に支障になると認める場合又は火災が発生したならば人命に危険であると認める場合
    二  前条第一項、次条第一項、第八条第三項若しくは第四項、第八条の二第三項又は第十七条の四第一項の規定による命令によつては、火災の予防の危険、消火、避難その他の消防の活動の支障又は火災が発生した場合における人命の危険を除去することができないと認める場合
  2. 前条第三項及び第四項の規定は、前項の規定による命令について準用する。
第五条の三
  1. 消防長、消防署長その他の消防吏員は、防火対象物において火災の予防に危険であると認める行為者又は火災の予防に危険であると認める物件若しくは消火、避難その他の消防の活動に支障になると認める物件の所有者、管理者若しくは占有者で権原を有する者(特に緊急の必要があると認める場合においては、当該物件の所有者、管理者若しくは占有者又は当該防火対象物の関係者。次項において同じ。)に対して、第三条第一項各号に掲げる必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
  2. 消防長又は消防署長は、火災の予防に危険であると認める物件又は消火、避難その他の消防の活動に支障になると認める物件の所有者、管理者又は占有者で権原を有するものを確知することができないため、これらの者に対し、前項の規定による必要な措置をとるべきことを命ずることができないときは、それらの者の負担において、当該消防職員に、当該物件について第三条第一項第三号又は第四号に掲げる措置をとらせることができる。この場合においては、相当の期限を定めて、その措置を行うべき旨及びその期限までにその措置を行わないときは、当該消防職員がその措置を行うべき旨をあらかじめ公告しなければならない。ただし、緊急の必要があると認めるときはこの限りでない。
  3. 消防長又は消防署長は、前項の規定による措置をとつた場合において、物件を除去させたときは、当該物件を保管しなければならない。
  4. 災害対策基本法第六十四条第三項から第六項までの規定は、前項の規定により消防長又は消防署長が物件を保管した場合について準用する。この場合において、これらの規定中「市町村長」とあるのは「消防長又は消防署長」と、「工作物等」とあるのは「物件」と、「統轄する」とあるのは「属する」と読み替えるものとする。
  5. 第三条第四項の規定は第一項の規定により必要な措置を命じた場合について、第五条第三項及び第四項の規定は第一項の規定による命令について、それぞれ準用する。
第五条の四
第五条第一項、第五条の二第一項又は前条第一項の規定による命令についての審査請求又は異議申立てに関する行政不服審査法(昭和三十七年法律第百六十号)第十四条第一項本文又は第四十五条の期間は、当該命令を受けた日の翌日から起算して三十日以内とする。
第六条
  1. 第五条第一項、第五条の二第一項又は第五条の三第一項の規定による命令又はその命令についての不服申立てに対する裁決若しくは決定の取消しの訴えは、その命令又は裁決若しくは決定を受けた日から三十日を経過したときは、提起することができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。
  2. 第五条第一項又は第五条の二第一項の規定による命令を取り消す旨の判決があつた場合においては、当該命令によつて生じた損失に対しては、時価によりこれを補償するものとする。
  3. 第五条第一項又は第五条の二第一項に規定する防火対象物の位置、構造、設備又は管理の状況がこの法律若しくはこの法律に基づく命令又はその他の法令に違反していないときは、前項の規定にかかわらず、それぞれ第五条第一項又は第五条の二第一項の規定による命令によつて生じた損失に対しては、時価によりこれを補償するものとする。
  4. 前二項の規定による補償に要する費用は、当該市町村の負担とする。
第七条
  1. 建築物の新築、増築、改築、移転、修繕、模様替、用途の変更若しくは使用について許可、認可若しくは確認をする権限を有する行政庁若しくはその委任を受けた者又は建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第六条の二第一項(同法第八十七条第一項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の規定による確認を行う指定確認検査機関(同法第七十七条の二十一第一項に規定する指定確認検査機関をいう。以下この条において同じ。)は、当該許可、認可若しくは確認又は同法第六条の二第一項の規定による確認に係る建築物の工事施工地又は所在地を管轄する消防長又は消防署長の同意を得なければ、当該許可、認可若しくは確認又は同項 の規定による確認をすることができない。ただし、確認(同項の規定による確認を含む。)に係る建築物が都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第八条第一項第五号に掲げる防火地域及び準防火地域以外の区域内における住宅(長屋、共同住宅その他政令で定める住宅を除く。)である場合又は建築主事が建築基準法第八十七条の二において準用する同法第六条第一項の規定による確認をする場合においては、この限りでない。
  2. 消防長又は消防署長は、前項の規定によつて同意を求められた場合において、当該建築物の計画が法律又はこれに基づく命令若しくは条例の規定(建築基準法第六条第四項又は第六条の二第一項(同法第八十七条第一項の規定によりこれらの規定を準用する場合を含む。)の規定により建築主事又は指定確認検査機関が同法第六条の三第一項第一号若しくは第二号に掲げる建築物の建築、大規模の修繕(同法第二条第十四号の大規模の修繕をいう。)、大規模の模様替(同法第二条第十五号の大規模の模様替をいう。)若しくは用途の変更又は同項第三号に掲げる建築物の建築について確認する場合において同意を求められたときは、同項の規定により読み替えて適用される同法第六条第一項の政令で定める建築基準法令の規定を除く。)で建築物の防火に関するものに違反しないものであるときは、同法第六条第一項第四号に係る場合にあつては、同意を求められた日から三日以内に、その他の場合にあつては、同意を求められた日から七日以内に同意を与えて、その旨を当該行政庁若しくはその委任を受けた者又は指定確認検査機関に通知しなければならない。この場合において、消防長又は消防署長は、同意することができない事由があると認めるときは、これらの期限内に、その事由を当該行政庁若しくはその委任を受けた者又は指定確認検査機関に通知しなければならない。
  3. 建築基準法第六十八条の二十第一項(同法第六十八条の二十三第二項において準用する場合を含む。)の規定は、消防長又は消防署長が第一項の規定によつて同意を求められた場合に行う審査について準用する。
第八条
  1. 学校、病院、工場、事業場、興行場、百貨店(これに準ずるものとして政令で定める大規模な小売店舗を含む。以下同じ。)、複合用途防火対象物(防火対象物で政令で定める二以上の用途に供されるものをいう。以下同じ。)その他多数の者が出入し、勤務し、又は居住する防火対象物で政令で定めるものの管理について権原を有する者は、政令で定める資格を有する者のうちから防火管理者を定め、当該防火対象物について消防計画の作成、当該消防計画に基づく消火、通報及び避難の訓練の実施、消防の用に供する設備、消防用水又は消火活動上必要な施設の点検及び整備、火気の使用又は取扱いに関する監督、避難又は防火上必要な構造及び設備の維持管理並びに収容人員の管理その他防火管理上必要な業務を行なわせなければならない。
  2. 前項の権原を有する者は、同項の規定により防火管理者を定めたときは、遅滞なくその旨を所轄消防長又は消防署長に届け出なければならない。これを解任したときも、同様とする。
  3. 消防長又は消防署長は、第一項の防火管理者が定められていないと認める場合には、同項の権原を有する者に対し、同項の規定により防火管理者を定めるべきことを命ずることができる。
  4. 消防長又は消防署長は、第一項の規定により同項の防火対象物について同項の防火管理者の行うべき防火管理上必要な業務が法令の規定又は同項の消防計画に従つて行われていないと認める場合には、同項の権原を有する者に対し、当該業務が当該法令の規定又は消防計画に従つて行われるように必要な措置を講ずべきことを命ずることができる。
  5. 第五条第三項及び第四項の規定は、前二項の規定による命令について準用する。
第八条の二
  1. 高層建築物(高さ三十一メートルを超える建築物をいう。第八条の三第一項において同じ。)その他政令で定める防火対象物で、その管理について権原が分かれているもの又は地下街(地下の工作物内に設けられた店舗、事務所その他これらに類する施設で、連続して地下道に面して設けられたものと当該地下道とを合わせたものをいう。以下同じ。)でその管理について権原が分かれているもののうち消防長若しくは消防署長が指定するものの管理について権原を有する者は、これらの防火対象物について、消防計画の作成その他の防火管理上必要な業務に関する事項で総務省令で定めるものを、協議して、定めておかなければならない。
  2. 前項の権原を有する者は、同項の総務省令で定める事項を定めたときは、遅滞なく、その旨を所轄消防長又は消防署長に届け出なければならない。当該事項を変更したときも、同様とする。
  3. 消防長又は消防署長は、第一項の総務省令で定める事項が定められていないと認める場合には、同項の権原を有する者に対し、同項の規定により当該事項を定めるべきことを命ずることができる。
  4. 第五条第三項及び第四項の規定は、前項の規定による命令について準用する。
第八条の二の二
  1. 第八条第一項の防火対象物のうち火災の予防上必要があるものとして政令で定めるものの管理について権原を有する者は、総務省令で定めるところにより、定期に、防火対象物における火災の予防に関する専門的知識を有する者で総務省令で定める資格を有するもの(次項及び次条第一項において「防火対象物点検資格者」という。)に、当該防火対象物における防火管理上必要な業務、消防の用に供する設備、消防用水又は消火活動上必要な施設の設置及び維持その他火災の予防上必要な事項(次項及び次条第一項及び第三十六条第三項において「点検対象事項」という。)がこの法律又はこの法律に基づく命令に規定する事項に関し総務省令で定める基準(次項及び次条第一項及び第三十六条第三項において「点検基準」という。)に適合しているかどうかを点検させ、その結果を消防長又は消防署長に報告しなければならない。ただし、第十七条の三の三の規定による点検及び報告の対象となる事項については、この限りでない。
  2. 前項の規定による点検(その管理について権原が分かれている防火対象物にあつては、当該防火対象物全体(次条第一項の規定による認定を受けた部分を除く。)についての前項の規定による点検)の結果、防火対象物点検資格者により点検対象事項が点検基準に適合していると認められた防火対象物には、総務省令で定めるところにより、点検を行つた日その他総務省令で定める事項を記載した表示を付することができる。
  3. 何人も、防火対象物に、前項に規定する場合を除くほか同項の表示を付してはならず、又は同項の表示と紛らわしい表示を付してはならない。
  4. 消防長又は消防署長は、防火対象物で第二項の規定によらないで同項の表示が付されているもの又は同項の表示と紛らわしい表示が付されているものについて、当該防火対象物の関係者で権原を有する者に対し、当該表示を除去し、又はこれに消印を付するべきことを命ずることができる。
  5. 第一項の規定は、次条第一項の認定を受けた防火対象物については、適用しない。
第八条の二の三
  1. 消防長又は消防署長は、前条第一項の防火対象物であつて次の要件を満たしているものを、当該防火対象物の管理について権原を有する者の申請により、同項の規定の適用につき特例を設けるべき防火対象物として認定することができる。
    一  申請者が当該防火対象物の管理を開始した時から三年が経過していること。
    二  当該防火対象物について、次のいずれにも該当しないこと。
    イ 過去三年以内において第五条第一項、第五条の二第一項、第五条の三第一項、第八条第三項若しくは第四項、第八条の二の五第三項又は第十七条の四第一項若しくは第二項の規定による命令(当該防火対象物の位置、構造、設備又は管理の状況がこの法律若しくはこの法律に基づく命令又はその他の法令に違反している場合に限る。)がされたことがあり、又はされるべき事由が現にあること。
    ロ 過去三年以内において第六項の規定による取消しを受けたことがあり、又は受けるべき事由が現にあること。
    ハ 過去三年以内において前条第一項の規定にかかわらず同項の規定による点検若しくは報告がされなかつたことがあり、又は同項の報告について虚偽の報告がされたことがあること。
    ニ 過去三年以内において前条第一項の規定による点検の結果、防火対象物点検資格者により点検対象事項が点検基準に適合していないと認められたことがあること。
    三  前号に定めるもののほか、当該防火対象物について、この法律又はこの法律に基づく命令の遵守の状況が優良なものとして総務省令で定める基準に適合するものであると認められること。
  2. 申請者は、総務省令で定めるところにより、申請書に前項の規定による認定を受けようとする防火対象物の所在地その他総務省令で定める事項を記載した書類を添えて、消防長又は消防署長に申請し、検査を受けなければならない。
  3. 消防長又は消防署長は、第一項の規定による認定をしたとき、又は認定をしないことを決定したときは、総務省令で定めるところにより、その旨を申請者に通知しなければならない。
  4. 第一項の規定による認定を受けた防火対象物について、次のいずれかに該当することとなつたときは、当該認定は、その効力を失う。
    一  当該認定を受けてから三年が経過したとき(当該認定を受けてから三年が経過する前に当該防火対象物について第二項の規定による申請がされている場合にあつては、前項の規定による通知があつたとき。)。
    二  当該防火対象物の管理について権原を有する者に変更があつたとき。
  5. 第一項の規定による認定を受けた防火対象物について、当該防火対象物の管理について権原を有する者に変更があつたときは、当該変更前の権原を有する者は、総務省令で定めるところにより、その旨を消防長又は消防署長に届け出なければならない。
  6. 消防長又は消防署長は、第一項の規定による認定を受けた防火対象物について、次のいずれかに該当するときは、当該認定を取り消さなければならない。
    一  偽りその他不正な手段により当該認定を受けたことが判明したとき。
    二  第五条第一項、第五条の二第一項、第五条の三第一項、第八条第三項若しくは第四項、第八条の二の五第三項又は第十七条の四第一項若しくは第二項の規定による命令(当該防火対象物の位置、構造、設備又は管理の状況がこの法律若しくはこの法律に基づく命令又はその他の法令に違反している場合に限る。)がされたとき。
    三  第一項第三号に該当しなくなつたとき。
  7. 第一項の規定による認定を受けた防火対象物(当該防火対象物の管理について権原が分かれているものにあつては、当該防火対象物全体が同項の規定による認定を受けたものに限る。)には、総務省令で定めるところにより、同項の規定による認定を受けた日その他総務省令で定める事項を記載した表示を付することができる。
  8. 前条第三項及び第四項の規定は、前項の表示について準用する。
第八条の二の四
学校、病院、工場、事業場、興行場、百貨店、旅館、飲食店、地下街、複合用途防火対象物その他の防火対象物で政令で定めるものの管理について権原を有する者は、当該防火対象物の廊下、階段、避難口その他の避難上必要な施設について避難の支障になる物件が放置され、又はみだりに存置されないように管理し、かつ、防火戸についてその閉鎖の支障になる物件が放置され、又はみだりに存置されないように管理しなければならない。
第八条の二の五
  1. 第八条第一項の防火対象物のうち多数の者が出入するものであり、かつ、大規模なものとして政令で定めるものの管理について権原を有する者は、政令で定めるところにより、当該防火対象物に自衛消防組織を置かなければならない。
  2. 前項の権原を有する者は、同項の規定により自衛消防組織を置いたときは、遅滞なく自衛消防組織の要員の現況その他総務省令で定める事項を所轄消防長又は消防署長に届け出なければならない。当該事項を変更したときも、同様とする。
  3. 消防長又は消防署長は、第一項の自衛消防組織が置かれていないと認める場合には、同項の権原を有する者に対し、同項の規定により自衛消防組織を置くべきことを命ずることができる。
  4. 第五条第三項及び第四項の規定は、前項の規定による命令について準用する。
第八条の三
  1. 高層建築物若しくは地下街又は劇場、キャバレー、旅館、病院その他の政令で定める防火対象物において使用する防炎対象物品(どん帳、カーテン、展示用合板その他これらに類する物品で政令で定めるものをいう。以下同じ。)は、政令で定める基準以上の防炎性能を有するものでなければならない。
  2. 防炎対象物品又はその材料で前項の防炎性能を有するもの(以下この条において「防炎物品」という。)には、総務省令で定めるところにより、同項の防炎性能を有するものである旨の表示を附することができる。
  3. 何人も、防炎対象物品又はその材料に、前項の規定により表示を附する場合及び工業標準化法 (昭和二十四年法律第百八十五号)その他政令で定める法律の規定により防炎対象物品又はその材料の防炎性能に関する表示で総務省令で定めるもの(以下この条において「指定表示」という。)を附する場合を除くほか、同項の表示又はこれと紛らわしい表示を附してはならない。
  4. 防炎対象物品又はその材料は、第二項の表示又は指定表示が附されているものでなければ、防炎物品として販売し、又は販売のために陳列してはならない。
  5. 第一項の防火対象物の関係者は、当該防火対象物において使用する防炎対象物品について、当該防炎対象物品若しくはその材料に同項の防炎性能を与えるための処理をさせ、又は第二項の表示若しくは指定表示が附されている生地その他の材料からカーテンその他の防炎対象物品を作製させたときは、総務省令で定めるところにより、その旨を明らかにしておかなければならない。
第九条
かまど、風呂場その他火を使用する設備又はその使用に際し、火災の発生のおそれのある設備の位置、構造及び管理、こんろ、こたつその他火を使用する器具又はその使用に際し、火災の発生のおそれのある器具の取扱いその他火の使用に関し火災の予防のために必要な事項は、政令で定める基準に従い市町村条例でこれを定める。
第九条の二
  1. 圧縮アセチレンガス、液化石油ガスその他の火災予防又は消火活動に重大な支障を生ずるおそれのある物質で政令で定めるものを貯蔵し、又は取り扱う者は、あらかじめ、その旨を所轄消防長又は消防署長に届け出なければならない。ただし、船舶、自動車、航空機、鉄道又は軌道により貯蔵し、又は取り扱う場合その他政令で定める場合は、この限りでない。
  2. 前項の規定は、同項の貯蔵又は取扱いを廃止する場合について準用する。
第九条の三
危険物についてその危険性を勘案して政令で定める数量(以下「指定数量」という。)未満の危険物及びわら製品、木毛その他の物品で火災が発生した場合にその拡大が速やかであり、又は消火の活動が著しく困難となるものとして政令で定めるもの(以下「指定可燃物」という。)その他指定可燃物に類する物品の貯蔵及び取扱いの技術上の基準は、市町村条例でこれを定める。

第三章 危険物[編集]

第十条
  1. 指定数量以上の危険物は、貯蔵所(車両に固定されたタンクにおいて危険物を貯蔵し、又は取り扱う貯蔵所(以下「移動タンク貯蔵所」という。)を含む。以下同じ。)以外の場所でこれを貯蔵し、又は製造所、貯蔵所及び取扱所以外の場所でこれを取り扱つてはならない。ただし、所轄消防長又は消防署長の承認を受けて指定数量以上の危険物を、十日以内の期間、仮に貯蔵し、又は取り扱う場合は、この限りでない。
  2. 別表に掲げる品名(第十一条の四第一項において単に「品名」という。)又は指定数量を異にする二以上の危険物を同一の場所で貯蔵し、又は取り扱う場合において、当該貯蔵又は取扱いに係るそれぞれの危険物の数量を当該危険物の指定数量で除し、その商の和が一以上となるときは、当該場所は、指定数量以上の危険物を貯蔵し、又は取り扱つているものとみなす。
  3. 製造所、貯蔵所又は取扱所においてする危険物の貯蔵又は取扱は、政令で定める技術上の基準に従つてこれをしなければならない。
  4. 製造所、貯蔵所及び取扱所の位置、構造及び設備の技術上の基準は、政令でこれを定める。
第十一条
  1. 製造所、貯蔵所又は取扱所を設置しようとする者は、政令で定めるところにより、製造所、貯蔵所又は取扱所ごとに、次の各号に掲げる製造所、貯蔵所又は取扱所の区分に応じ、当該各号に定める者の許可を受けなければならない。製造所、貯蔵所又は取扱所の位置、構造又は設備を変更しようとする者も、同様とする。
    一  消防本部及び消防署を置く市町村(次号及び第三号において「消防本部等所在市町村」という。)の区域に設置される製造所、貯蔵所又は取扱所(配管によつて危険物の移送の取扱いを行うもので政令で定めるもの(以下「移送取扱所」という。)を除く。) 当該市町村長
    二  消防本部等所在市町村以外の市町村の区域に設置される製造所、貯蔵所又は取扱所(移送取扱所を除く。) 当該区域を管轄する都道府県知事
    三  一の消防本部等所在市町村の区域のみに設置される移送取扱所 当該市町村長
    四  前号の移送取扱所以外の移送取扱所 当該移送取扱所が設置される区域を管轄する都道府県知事(二以上の都道府県の区域にわたつて設置されるものについては、総務大臣)
  2. 前項各号に掲げる製造所、貯蔵所又は取扱所の区分に応じ当該各号に定める市町村長、都道府県知事又は総務大臣(以下この章及び次章において「市町村長等」という。)は、同項の規定による許可の申請があつた場合において、その製造所、貯蔵所又は取扱所の位置、構造及び設備が前条第四項の技術上の基準に適合し、かつ、当該製造所、貯蔵所又は取扱所においてする危険物の貯蔵又は取扱いが公共の安全の維持又は災害の発生の防止に支障を及ぼすおそれがないものであるときは、許可を与えなければならない。
  3. 総務大臣は、移送取扱所について第一項第四号の規定による許可をしようとするときは、その旨を関係都道府県知事に通知しなければならない。この場合においては、関係都道府県知事は、当該許可に関し、総務大臣に対し、意見を申し出ることができる。
  4. 関係市町村長は、移送取扱所についての第一項第四号の規定による許可に関し、当該都道府県知事又は総務大臣に対し、意見を申し出ることができる。
  5. 第一項の規定による許可を受けた者は、製造所、貯蔵所若しくは取扱所を設置したとき又は製造所、貯蔵所若しくは取扱所の位置、構造若しくは設備を変更したときは、当該製造所、貯蔵所又は取扱所につき市町村長等が行う完成検査を受け、これらが前条第四項の技術上の基準に適合していると認められた後でなければ、これを使用してはならない。ただし、製造所、貯蔵所又は取扱所の位置、構造又は設備を変更する場合において、当該製造所、貯蔵所又は取扱所のうち当該変更の工事に係る部分以外の部分の全部又は一部について市町村長等の承認を受けたときは、完成検査を受ける前においても、仮に、当該承認を受けた部分を使用することができる。
  6. 製造所、貯蔵所又は取扱所の譲渡又は引渡があつたときは、譲受人又は引渡を受けた者は、第一項の規定による許可を受けた者の地位を承継する。この場合において、同項の規定による許可を受けた者の地位を承継した者は、遅滞なくその旨を市町村長等に届け出なければならない。
  7. 市町村長等は、政令で定める製造所、貯蔵所又は取扱所について第一項の規定による許可(同項後段の規定による許可で総務省令で定める軽易な事項に係るものを除く。)をしたときは、政令で定めるところにより、その旨を国家公安委員会若しくは都道府県公安委員会又は海上保安庁長官に通報しなければならない。
第十一条の二
  1. 政令で定める製造所、貯蔵所若しくは取扱所の設置又はその位置、構造若しくは設備の変更について前条第一項の規定による許可を受けた者は、当該許可に係る工事で政令で定めるものについては、同条第五項の完成検査を受ける前において、政令で定める工事の工程ごとに、当該製造所、貯蔵所又は取扱所に係る構造及び設備に関する事項で政令で定めるもの(以下この条及び次条において「特定事項」という。)が第十条第四項の技術上の基準に適合しているかどうかについて、市町村長等が行う検査を受けなければならない。
  2. 前項に規定する者は、同項の検査において特定事項が第十条第四項の技術上の基準に適合していると認められた後でなければ、当該特定事項に係る製造所、貯蔵所若しくは取扱所の設置又はその位置、構造若しくは設備の変更の工事について、前条第五項の完成検査を受けることができない。
  3. 第一項に規定する者は、同項の検査において第十条第四項の技術上の基準に適合していると認められた特定事項に係る製造所、貯蔵所若しくは取扱所の設置又はその位置、構造若しくは設備の変更の工事につき、前条第五項の完成検査を受けるときは、当該特定事項については、同項の完成検査を受けることを要しない。
第十一条の三
市町村長等は、次の各号に掲げる場合には、当該各号に掲げる事項を危険物保安技術協会(第十四条の三第三項において「協会」という。)に委託することができる。
一  第十一条第二項の場合において、同条第一項の規定による許可の申請に係る貯蔵所が政令で定める屋外タンク貯蔵所(屋外にあるタンクにおいて危険物を貯蔵し、又は取り扱う貯蔵所をいう。以下同じ。)であるとき。 当該屋外タンク貯蔵所に係る構造及び設備に関する事項で政令で定めるものが第十条第四項の技術上の基準に適合するかどうかの審査
二  前条第一項の場合において、同項の貯蔵所が政令で定める屋外タンク貯蔵所であるとき。 当該屋外タンク貯蔵所に係る特定事項のうち政令で定めるものが第十条第四項の技術上の基準に適合するかどうかの審査
第十一条の四
  1. 製造所、貯蔵所又は取扱所の位置、構造又は設備を変更しないで、当該製造所、貯蔵所又は取扱所において貯蔵し、又は取り扱う危険物の品名、数量又は指定数量の倍数(当該製造所、貯蔵所又は取扱所において貯蔵し、又は取り扱う危険物の数量を当該危険物の指定数量で除して得た値(品名又は指定数量を異にする二以上の危険物を貯蔵し、又は取り扱う場合には、当該貯蔵又は取扱いに係るそれぞれの危険物の数量を当該危険物の指定数量で除して得た値の和)をいう。)を変更しようとする者は、変更しようとする日の十日前までに、その旨を市町村長等に届け出なければならない。
  2. 前項の場合において、別表の品名欄に掲げる物品のうち同表第一類の項第十一号、第二類の項第八号、第三類の項第十二号、第五類の項第十一号又は第六類の項第五号の危険物は、当該物品に含有されている当該品名欄の物品が異なるときは、それぞれ異なる品名の危険物とみなす。
  3. 第十一条第七項の規定は、同項に規定する製造所、貯蔵所又は取扱所につき第一項の届出があつた場合について準用する。
第十一条の五
  1. 市町村長等は、製造所、貯蔵所(移動タンク貯蔵所を除く。)又は取扱所においてする危険物の貯蔵又は取扱いが第十条第三項の規定に違反していると認めるときは、当該製造所、貯蔵所又は取扱所の所有者、管理者又は占有者に対し、同項の技術上の基準に従つて危険物を貯蔵し、又は取り扱うべきことを命ずることができる。
  2. 市町村長(消防本部及び消防署を置く市町村以外の市町村の区域においては、当該区域を管轄する都道府県知事とする。次項及び第四項において同じ。)は、その管轄する区域にある移動タンク貯蔵所について、前項の規定の例により、第十条第三項の技術上の基準に従つて危険物を貯蔵し、又は取り扱うべきことを命ずることができる。
  3. 市町村長は、前項の規定による命令をしたときは、当該命令に係る移動タンク貯蔵所につき第十一条第一項の規定による許可をした市町村長等に対し、総務省令で定めるところにより、速やかに、その旨を通知しなければならない。
  4. 市町村長等又は市町村長は、それぞれ第一項又は第二項の規定による命令をした場合においては、標識の設置その他総務省令で定める方法により、その旨を公示しなければならない。
  5. 前項の標識は、第一項又は第二項の規定による命令に係る製造所、貯蔵所又は取扱所に設置することができる。この場合においては、第一項又は第二項の規定による命令に係る製造所、貯蔵所又は取扱所の所有者、管理者又は占有者は、当該標識の設置を拒み、又は妨げてはならない。
第十二条
  1. 製造所、貯蔵所又は取扱所の所有者、管理者又は占有者は、製造所、貯蔵所又は取扱所の位置、構造及び設備が第十条第四項の技術上の基準に適合するように維持しなければならない。
  2. 市町村長等は、製造所、貯蔵所又は取扱所の位置、構造及び設備が第十条第四項の技術上の基準に適合していないと認めるときは、製造所、貯蔵所又は取扱所の所有者、管理者又は占有者で権原を有する者に対し、同項の技術上の基準に適合するように、これらを修理し、改造し、又は移転すべきことを命ずることができる。
  3. 前条第四項及び第五項の規定は、前項の規定による命令について準用する。
第十二条の二
  1. 市町村長等は、製造所、貯蔵所又は取扱所の所有者、管理者又は占有者が次の各号の一に該当するときは、当該製造所、貯蔵所又は取扱所について、第十一条第一項の許可を取り消し、又は期間を定めてその使用の停止を命ずることができる。
    一  第十一条第一項後段の規定による許可を受けないで、製造所、貯蔵所又は取扱所の位置、構造又は設備を変更したとき。
    二  第十一条第五項の規定に違反して、製造所、貯蔵所又は取扱所を使用したとき。
    三  前条第二項の規定による命令に違反したとき。
    四  第十四条の三第一項又は第二項の規定に違反したとき。
    五  第十四条の三の二の規定に違反したとき。
  2. 市町村長等は、製造所、貯蔵所又は取扱所の所有者、管理者又は占有者が次の各号の一に該当するときは、当該製造所、貯蔵所又は取扱所について、期間を定めてその使用の停止を命ずることができる。
    一  第十一条の五第一項又は第二項の規定による命令に違反したとき。
    二  第十二条の七第一項の規定に違反したとき。
    三  第十三条第一項の規定に違反したとき。
    四  第十三条の二十四第一項の規定による命令に違反したとき。
  3. 第十一条の五第四項及び第五項の規定は、前二項の規定による命令について準用する。
第十二条の三
  1. 市町村長等は、公共の安全の維持又は災害の発生の防止のため緊急の必要があると認めるときは、製造所、貯蔵所又は取扱所の所有者、管理者又は占有者に対し、当該製造所、貯蔵所若しくは取扱所の使用を一時停止すべきことを命じ、又はその使用を制限することができる。
  2. 第十一条の五第四項及び第五項の規定は、前項の規定による命令について準用する。
第十二条の四
  1. 関係市町村長は、第十一条第一項第四号の規定による都道府県知事又は総務大臣(以下この条において「知事等」という。)の許可に係る移送取扱所の設置若しくは維持又は当該移送取扱所における危険物の取扱いに関し災害が発生するおそれがあると認めるときは、当該知事等に対し、必要な措置を講ずべきことを要請することができる。
  2. 知事等は、前条第一項の要請があつたときは、必要な調査を行い、その結果必要があると認めるときは、第十一条の五第一項、第十二条第二項又は前条の規定による措置その他必要な措置を講じなければならない。
  3. 知事等は、前項の措置を講じたときは、速やかに、その旨を関係市町村長に通知しなければならない。
第十二条の五
  1. 政令で定める移送取扱所の所有者、管理者又は占有者は、当該取扱所について危険物の流出その他の事故が発生し、危険な状態となつた場合において講ずべき応急の措置について、あらかじめ、関係市町村長と協議しておかなければならない。
第十二条の六
  1. 製造所、貯蔵所又は取扱所の所有者、管理者又は占有者は、当該製造所、貯蔵所又は取扱所の用途を廃止したときは、遅滞なくその旨を市町村長等に届け出なければならない。
第十二条の七
  1. 同一事業所において政令で定める製造所、貯蔵所又は取扱所を所有し、管理し、又は占有する者で、政令で定める数量以上の危険物を貯蔵し、又は取り扱うものは、政令で定めるところにより、危険物保安統括管理者を定め、当該事業所における危険物の保安に関する業務を統括管理させなければならない。
  2. 製造所、貯蔵所又は取扱所を所有し、管理し、又は占有する者は、前項の規定により危険物保安統括管理者を定めたときは、遅滞なくその旨を市町村長等に届け出なければならない。これを解任したときも、同様とする。
第十三条
  1. 政令で定める製造所、貯蔵所又は取扱所の所有者、管理者又は占有者は、甲種危険物取扱者(甲種危険物取扱者免状の交付を受けている者をいう。以下同じ。)又は乙種危険物取扱者(乙種危険物取扱者免状の交付を受けている者をいう。以下同じ。)で、六月以上危険物取扱いの実務経験を有するもののうちから危険物保安監督者を定め、総務省令で定めるところにより、その者が取り扱うことができる危険物の取扱作業に関して保安の監督をさせなければならない。
  2. 製造所、貯蔵所又は取扱所の所有者、管理者又は占有者は、前項の規定により危険物保安監督者を定めたときは、遅滞なくその旨を市町村長等に届け出なければならない。これを解任したときも、同様とする。
  3. 製造所、貯蔵所及び取扱所においては、危険物取扱者(危険物取扱者免状の交付を受けている者をいう。以下同じ。)以外の者は、甲種危険物取扱者又は乙種危険物取扱者が立ち会わなければ、危険物を取り扱つてはならない。
第十三条の二
  1. 危険物取扱者免状の種類は、甲種危険物取扱者免状、乙種危険物取扱者免状及び丙種危険物取扱者免状とする。
  2. 危険物取扱者が取り扱うことができる危険物及び甲種危険物取扱者又は乙種危険物取扱者がその取扱作業に関して立ち会うことができる危険物の種類は、前項に規定する危険物取扱者免状の種類に応じて総務省令で定める。
  3. 危険物取扱者免状は、危険物取扱者試験に合格した者に対し、都道府県知事が交付する。
  4. 都道府県知事は、左の各号の一に該当する者に対しては、危険物取扱者免状の交付を行わないことができる。
    一  次項の規定により危険物取扱者免状の返納を命ぜられ、その日から起算して一年を経過しない者
    二  この法律又はこの法律に基く命令の規定に違反して罰金以上の刑に処せられた者で、その執行を終り、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して二年を経過しないもの
  5. 危険物取扱者がこの法律又はこの法律に基づく命令の規定に違反しているときは、危険物取扱者免状を交付した都道府県知事は、当該危険物取扱者免状の返納を命ずることができる。
  6. 都道府県知事は、その管轄する区域において、他の都道府県知事から危険物取扱者免状の交付を受けている危険物取扱者がこの法律又はこの法律に基づく命令の規定に違反していると認めるときは、その旨を当該他の都道府県知事に通知しなければならない。
  7. 前各項に規定するもののほか、危険物取扱者免状の書換、再交付その他危険物取扱者免状に関し必要な事項は、政令で定める。
第十三条の三
  1. 危険物取扱者試験は、危険物の取扱作業の保安に関して必要な知識及び技能について行う。
  2. 危険物取扱者試験の種類は、甲種危険物取扱者試験、乙種危険物取扱者試験及び丙種危険物取扱者試験とする。
  3. 危険物取扱者試験は、前項に規定する危険物取扱者試験の種類ごとに、毎年一回以上、都道府県知事が行なう。
  4. 次の各号のいずれかに該当する者は、甲種危険物取扱者試験を受けることができる。
    一  学校教育法 (昭和二十二年法律第二十六号)による大学、短期大学又は高等専門学校において化学に関する学科又は課程を修めて卒業した者その他その者に準ずるものとして総務省令で定める者
    二  乙種危険物取扱者免状の交付を受けた後二年以上危険物取扱の実務経験を有する者
  5. 前各項に規定するもののほか、危険物取扱者試験の試験科目、受験手続その他試験の実施細目は、総務省令で定める。
第十三条の四
  1. 都道府県は、危険物取扱者試験の問題の作成、採点その他の事務を行わせるため、条例で、危険物取扱者試験委員を置くことができる。
  2. 前項の危険物取扱者試験委員の組織、任期その他危険物取扱者試験委員に関し必要な事項は、当該都道府県の条例で定める。
第十三条の五
  1. 都道府県知事は、総務大臣の指定する者に、危険物取扱者試験の実施に関する事務(以下この章において「危険物取扱者試験事務」という。)を行わせることができる。
  2. 前項の規定による指定は、危険物取扱者試験事務を行おうとする者の申請により行う。
  3. 都道府県知事は、第一項の規定により総務大臣の指定する者に危険物取扱者試験事務を行わせるときは、危険物取扱者試験事務を行わないものとする。
第十三条の六
  1. 総務大臣は、前条第二項の規定による申請が次の要件を満たしていると認めるときでなければ、同条第一項の規定による指定をしてはならない。
    一  職員、設備、危険物取扱者試験事務の実施の方法その他の事項についての危険物取扱者試験事務の実施に関する計画が危険物取扱者試験事務の適正かつ確実な実施のために適切なものであること。
    二  前号の危険物取扱者試験事務の実施に関する計画の適正かつ確実な実施に必要な経理的及び技術的な基礎を有するものであること。
    三  申請者が、危険物取扱者試験事務以外の業務を行つている場合には、その業務を行うことによつて危険物取扱者試験事務が不公正になるおそれがないこと。
  2. 総務大臣は、前条第二項の規定による申請をした者が、次のいずれかに該当するときは、同条第一項の規定による指定をしてはならない。
    一  民法 (明治二十九年法律第八十九号)第三十四条 の規定により設立された法人以外の者であること。
    二  この法律に違反して、刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して二年を経過しない者であること。
    三  第十三条の十八第一項又は第二項の規定により指定を取り消され、その取消しの日から起算して二年を経過しない者であること。
    四  その役員のうちに、次のいずれかに該当する者があること。
    イ 第二号に該当する者
    ロ 第十三条の九第二項の規定による命令により解任され、その解任の日から起算して二年を経過しない者
第十三条の七
  1. 総務大臣は、第十三条の五第一項の規定による指定をしたときは、当該指定を受けた者の名称及び主たる事務所の所在地並びに当該指定をした日を公示しなければならない。
  2. 第十三条の五第一項の規定による指定を受けた者(以下この章において「指定試験機関」という。)は、その名称又は主たる事務所の所在地を変更しようとするときは、変更しようとする日の二週間前までに、その旨を総務大臣に届け出なければならない。
  3. 総務大臣は、前項の規定による届出があつたときは、その旨を公示しなければならない。
第十三条の八
  1. 第十三条の五第一項の規定により指定試験機関にその危険物取扱者試験事務を行わせることとした都道府県知事(以下「委任都道府県知事」という。)は、その旨を総務大臣に報告するとともに、当該指定試験機関の名称、主たる事務所の所在地及び当該危険物取扱者試験事務を取り扱う事務所の所在地並びに当該指定試験機関に危険物取扱者試験事務を行わせることとした日を公示しなければならない。
  2. 指定試験機関は、その名称、主たる事務所の所在地又は危険物取扱者試験事務を取り扱う事務所の所在地を変更しようとするときは、委任都道府県知事(危険物取扱者試験事務を取り扱う事務所の所在地については、関係委任都道府県知事)に、変更しようとする日の二週間前までに、その旨を届け出なければならない。
  3. 委任都道府県知事は、前項の規定による届出があつたときは、その旨を公示しなければならない。
第十三条の九
  1. 指定試験機関の役員の選任及び解任は、総務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
  2. 総務大臣は、指定試験機関の役員が、この法律(この法律に基づく命令又は処分を含む。)若しくは第十三条の十二第一項の試験事務規程に違反する行為をしたとき、又は危険物取扱者試験事務に関し著しく不適当な行為をしたときは、指定試験機関に対し、その役員を解任すべきことを命ずることができる。
第十三条の十
  1. 指定試験機関は、総務省令で定める要件を備える者のうちから危険物取扱者試験委員を選任し、試験の問題の作成及び採点を行わせなければならない。
  2. 指定試験機関は、前項の危険物取扱者試験委員を選任し、又は解任したときは、遅滞なくその旨を総務大臣に届け出なければならない。
  3. 前条第二項の規定は、第一項の危険物取扱者試験委員の解任について準用する。
第十三条の十一
  1. 指定試験機関の役員若しくは職員(前条第一項の危険物取扱者試験委員を含む。次項において同じ。)又はこれらの職にあつた者は、危険物取扱者試験事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
  2. 危険物取扱者試験事務に従事する指定試験機関の役員及び職員は、刑法 (明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
第十三条の十二
  1. 指定試験機関は、総務省令で定める危険物取扱者試験事務の実施に関する事項について試験事務規程を定め、総務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
  2. 指定試験機関は、前項後段の規定により試験事務規程を変更しようとするときは、委任都道府県知事の意見を聴かなければならない。
  3. 総務大臣は、第一項の規定により認可をした試験事務規程が危険物取扱者試験事務の適正かつ確実な実施上不適当となつたと認めるときは、指定試験機関に対し、これを変更すべきことを命ずることができる。
第十三条の十三
  1. 指定試験機関は、毎事業年度、事業計画及び収支予算を作成し、当該事業年度の開始前に(第十三条の五第一項の規定による指定を受けた日の属する事業年度にあつては、その指定を受けた後遅滞なく)、総務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
  2. 指定試験機関は、事業計画及び収支予算を作成し、又は変更しようとするときは、委任都道府県知事の意見を聴かなければならない。
  3. 指定試験機関は、毎事業年度、事業報告書及び収支決算書を作成し、当該事業年度の終了後三月以内に、総務大臣及び委任都道府県知事に提出しなければならない。
第十三条の十四
指定試験機関は、総務省令で定めるところにより、危険物取扱者試験事務に関する事項で総務省令で定めるものを記載した帳簿を備え、保存しなければならない。
第十三条の十五
  1. 総務大臣は、危険物取扱者試験事務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、指定試験機関に対し、危険物取扱者試験事務に関し監督上必要な命令をすることができる。
  2. 委任都道府県知事は、その行わせることとした危険物取扱者試験事務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、指定試験機関に対し、当該危険物取扱者試験事務の適正な実施のために必要な措置をとるべきことを指示することができる。
第十三条の十六
  1. 総務大臣は、危険物取扱者試験事務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、指定試験機関に対し、危険物取扱者試験事務の状況に関し必要な報告を求め、又はその職員に、指定試験機関の事務所に立ち入り、危険物取扱者試験事務の状況若しくは設備、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
  2. 委任都道府県知事は、その行わせることとした危険物取扱者試験事務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、指定試験機関に対し、当該危険物取扱者試験事務の状況に関し必要な報告を求め、又はその職員に、当該危険物取扱者試験事務を取り扱う指定試験機関の事務所に立ち入り、当該危険物取扱者試験事務の状況若しくは設備、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
  3. 前二項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。
  4. 第一項又は第二項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
第十三条の十七
  1. 指定試験機関は、総務大臣の許可を受けなければ、危険物取扱者試験事務の全部又は一部を休止し、又は廃止してはならない。
  2. 総務大臣は、指定試験機関の危険物取扱者試験事務の全部又は一部の休止又は廃止により危険物取扱者試験事務の適正かつ確実な実施が損なわれるおそれがないと認めるときでなければ、前項の規定による許可をしてはならない。
  3. 総務大臣は、第一項の規定による許可をしようとするときは、関係委任都道府県知事の意見を聴かなければならない。
  4. 総務大臣は、第一項の規定による許可をしたときは、その旨を、関係委任都道府県知事に通知するとともに、公示しなければならない。
第十三条の十八
  1. 総務大臣は、指定試験機関が第十三条の六第二項各号(第三号を除く。)のいずれかに該当するに至つたときは、その指定を取り消さなければならない。
  2. 総務大臣は、指定試験機関が次のいずれかに該当するときは、その指定を取り消し、又は期間を定めて危険物取扱者試験事務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
    一  第十三条の六第一項各号の要件を満たさなくなつたと認められるとき。
    • 二  第十三条の十第一項、第十三条の十三第一項若しくは第三項、第十三条の十四又は前条第一項の規定に違反したとき。
    三  第十三条の九第二項(第十三条の十第三項において準用する場合を含む。)、第十三条の十二第三項又は第十三条の十五第一項の規定による命令に違反したとき。
    四  第十三条の十二第一項の規定により認可を受けた試験事務規程によらないで危険物取扱者試験事務を行つたとき。
    五  不正な手段により第十三条の五第一項の規定による指定を受けたとき。
  3. 総務大臣は、前二項の規定により指定を取り消し、又は前項の規定により危険物取扱者試験事務の全部若しくは一部の停止を命じたときは、その旨を、関係委任都道府県知事に通知するとともに、公示しなければならない。
第十三条の十九
  1. 委任都道府県知事は、指定試験機関に危険物取扱者試験事務を行わせないこととするときは、その三月前までに、その旨を指定試験機関に通知しなければならない。
  2. 委任都道府県知事は、指定試験機関に危険物取扱者試験事務を行わせないこととしたときは、その旨を、総務大臣に報告するとともに、公示しなければならない。
第十三条の二十
  1. 委任都道府県知事は、指定試験機関が第十三条の十七第一項の規定により危険物取扱者試験事務の全部若しくは一部を休止したとき、総務大臣が第十三条の十八第二項の規定により指定試験機関に対し危険物取扱者試験事務の全部若しくは一部の停止を命じたとき、又は指定試験機関が天災その他の事由により危険物取扱者試験事務の全部若しくは一部を実施することが困難となつた場合において総務大臣が必要があると認めるときは、第十三条の五第三項の規定にかかわらず、当該危険物取扱者試験事務の全部又は一部を行うものとする。
  2. 総務大臣は、委任都道府県知事が前項の規定により危険物取扱者試験事務を行うこととなるとき、又は委任都道府県知事が同項の規定により危険物取扱者試験事務を行うこととなる事由がなくなつたときは、速やかにその旨を当該委任都道府県知事に通知しなければならない。
  3. 委任都道府県知事は、前項の規定による通知を受けたときは、その旨を公示しなければならない。
第十三条の二十一
前条第一項の規定により委任都道府県知事が危険物取扱者試験事務を行うこととなつた場合、総務大臣が第十三条の十七第一項の規定により危険物取扱者試験事務の廃止を許可し、若しくは第十三条の十八第一項若しくは第二項の規定により指定を取り消した場合又は委任都道府県知事が指定試験機関に危険物取扱者試験事務を行わせないこととした場合における危険物取扱者試験事務の引継ぎその他の必要な事項は、総務省令で定める。
第十三条の二十二
指定試験機関が行う危険物取扱者試験事務に係る処分又はその不作為については、総務大臣に対し、行政不服審査法 による審査請求をすることができる。
第十三条の二十三
製造所、貯蔵所又は取扱所において危険物の取扱作業に従事する危険物取扱者は、総務省令で定めるところにより、都道府県知事(総務大臣が指定する市町村長その他の機関を含む。)が行なう危険物の取扱作業の保安に関する講習を受けなければならない。
第十三条の二十四
  1. 市町村長等は、危険物保安統括管理者若しくは危険物保安監督者がこの法律若しくはこの法律に基づく命令の規定に違反したとき、又はこれらの者にその業務を行わせることが公共の安全の維持若しくは災害の発生の防止に支障を及ぼすおそれがあると認めるときは、第十二条の七第一項又は第十三条第一項に規定する製造所、貯蔵所又は取扱所の所有者、管理者又は占有者に対し、危険物保安統括管理者又は危険物保安監督者の解任を命ずることができる。
  2. 第十一条の五第四項及び第五項の規定は、前項の規定による命令について準用する。
第十四条
政令で定める製造所、貯蔵所又は取扱所の所有者、管理者又は占有者は、危険物施設保安員を定め、総務省令で定めるところにより、当該製造所、貯蔵所又は取扱所の構造及び設備に係る保安のための業務を行わせなければならない。
第十四条の二
  1. 政令で定める製造所、貯蔵所又は取扱所の所有者、管理者又は占有者は、当該製造所、貯蔵所又は取扱所の火災を予防するため、総務省令で定める事項について予防規程を定め、市町村長等の認可を受けなければならない。これを変更するときも、同様とする。
  2. 市町村長等は、予防規程が、第十条第三項の技術上の基準に適合していないときその他火災の予防のために適当でないと認めるときは、前項の認可をしてはならない。
  3. 市町村長等は、火災の予防のため必要があるときは、予防規程の変更を命ずることができる。
  4. 第一項に規定する製造所、貯蔵所又は取扱所の所有者、管理者又は占有者及びその従業者は、予防規程を守らなければならない。
  5. 第十一条の五第四項及び第五項の規定は、第三項の規定による命令について準用する。
第十四条の三
  1. 政令で定める屋外タンク貯蔵所又は移送取扱所の所有者、管理者又は占有者は、政令で定める時期ごとに、当該屋外タンク貯蔵所又は移送取扱所に係る構造及び設備に関する事項で政令で定めるものが第十条第四項の技術上の基準に従つて維持されているかどうかについて、市町村長等が行う保安に関する検査を受けなければならない。
  2. 政令で定める屋外タンク貯蔵所の所有者、管理者又は占有者は、当該屋外タンク貯蔵所について、不等沈下その他の政令で定める事由が生じた場合には、当該屋外タンク貯蔵所に係る構造及び設備に関する事項で政令で定めるものが第十条第四項の技術上の基準に従つて維持されているかどうかについて、市町村長等が行う保安に関する検査を受けなければならない。
  3. 第一項(屋外タンク貯蔵所に係る部分に限る。)又は前項の場合には、市町村長等は、これらの規定に規定する屋外タンク貯蔵所に係る構造及び設備に関する事項で政令で定めるものが第十条第四項の技術上の基準に従つて維持されているかどうかの審査を協会に委託することができる。
第十四条の三の二
政令で定める製造所、貯蔵所又は取扱所の所有者、管理者又は占有者は、これらの製造所、貯蔵所又は取扱所について、総務省令で定めるところにより、定期に点検し、その点検記録を作成し、これを保存しなければならない。
第十四条の四
同一事業所において政令で定める製造所、貯蔵所又は取扱所を所有し、管理し、又は占有する者で政令で定める数量以上の危険物を貯蔵し、又は取り扱うものは、政令で定めるところにより、当該事業所に自衛消防組織を置かなければならない。
第十五条
常時映画を上映する建築物その他の工作物に設けられた映写室で緩燃性でない映画を映写するものは、政令で定める技術上の基準に従い、構造及び設備を具備しなければならない。
第十六条
危険物の運搬は、その容器、積載方法及び運搬方法について政令で定める技術上の基準に従つてこれをしなければならない。
第十六条の二
  1. 移動タンク貯蔵所による危険物の移送は、当該危険物を取り扱うことができる危険物取扱者を乗車させてこれをしなければならない。
  2. 前項の危険物取扱者は、移動タンク貯蔵所による危険物の移送に関し政令で定める基準を遵守し、かつ、当該危険物の保安の確保について細心の注意を払わなければならない。
  3. 危険物取扱者は、第一項の規定により危険物の移送をする移動タンク貯蔵所に乗車しているときは、危険物取扱者免状を携帯していなければならない。
第十六条の三
  1. 製造所、貯蔵所又は取扱所の所有者、管理者又は占有者は、当該製造所、貯蔵所又は取扱所について、危険物の流出その他の事故が発生したときは、直ちに、引き続く危険物の流出及び拡散の防止、流出した危険物の除去その他災害の発生の防止のための応急の措置を講じなければならない。
  2. 前項の事態を発見した者は、直ちに、その旨を消防署、市町村長の指定した場所、警察署又は海上警備救難機関に通報しなければならない。
  3. 市町村長等は、製造所、貯蔵所(移動タンク貯蔵所を除く。)又は取扱所の所有者、管理者又は占有者が第一項の応急の措置を講じていないと認めるときは、これらの者に対し、同項の応急の措置を講ずべきことを命ずることができる。
  4. 市町村長(消防本部及び消防署を置く市町村以外の市町村の区域においては、当該区域を管轄する都道府県知事とする。次項及び第六項において準用する第十一条の五第四項において同じ。)は、その管轄する区域にある移動タンク貯蔵所について、前項の規定の例により、第一項の応急の措置を講ずべきことを命ずることができる。
  5. 市町村長等又は市町村長は、それぞれ第三項又は前項の規定により応急の措置を命じた場合において、その措置を命ぜられた者がその措置を履行しないとき、履行しても十分でないとき、又はその措置の履行について期限が付されている場合にあつては履行しても当該期限までに完了する見込みがないときは、行政代執行法 の定めるところに従い、当該消防事務に従事する職員又は第三者にその措置をとらせることができる。
  6. 第十一条の五第四項及び第五項の規定は、第三項又は第四項の規定による命令について準用する。
第十六条の三の二
  1. 市町村長等は、製造所、貯蔵所又は取扱所において発生した危険物の流出その他の事故(火災を除く。以下この条において同じ。)であつて火災が発生するおそれのあつたものについて、当該事故の原因を調査することができる。
  2. 市町村長等は、前項の調査のため必要があるときは、当該事故が発生した製造所、貯蔵所若しくは取扱所その他当該事故の発生と密接な関係を有すると認められる場所の所有者、管理者若しくは占有者に対して必要な資料の提出を命じ、若しくは報告を求め、又は当該消防事務に従事する職員に、これらの場所に立ち入り、所在する危険物の状況若しくは当該製造所、貯蔵所若しくは取扱所その他の当該事故に関係のある工作物若しくは物件を検査させ、若しくは関係のある者に質問させることができる。
  3. 第四条第一項ただし書及び第二項から第四項までの規定は、前項の場合について準用する。
  4. 消防庁長官は、第一項の規定により調査をする市町村長等(総務大臣を除く。)から求めがあつた場合には、同項の調査をすることができる。この場合においては、前二項の規定を準用する。
第十六条の四
  1. 総務大臣が行う移送取扱所の設置若しくは変更の許可、完成検査(第十一条第五項ただし書の承認を含む。)又は保安に関する検査を受けようとする者は、政令で定めるところにより、実費を勘案して政令で定める額の手数料を、国に納めなければならない。
  2. 第十三条の二十三の規定により総務大臣が指定する機関で市町村長以外のもの(以下この条において「指定講習機関」という。)が行う危険物の取扱作業の保安に関する講習を受けようとする者は、政令で定めるところにより、実費を勘案して政令で定める額の手数料を当該指定講習機関に納めなければならない。
  3. 前項の規定により指定講習機関に納められた手数料は、当該指定講習機関の収入とする。
  4. 都道府県は、地方自治法 (昭和二十二年法律第六十七号)第二百二十七条 の規定に基づき危険物取扱者試験に係る手数料を徴収する場合においては、第十三条の五第一項の規定により指定試験機関が行う危険物取扱者試験を受けようとする者に、条例で定めるところにより、当該手数料を当該指定試験機関へ納めさせ、その収入とすることができる。
第十六条の五
  1. 市町村長等は、第十六条の三の二第一項及び第二項に定めるもののほか、危険物の貯蔵又は取扱に伴う火災の防止のため必要があると認めるときは、指定数量以上の危険物を貯蔵し、若しくは取り扱つていると認められるすべての場所(以下この項において「貯蔵所等」という。)の所有者、管理者若しくは占有者に対して資料の提出を命じ、若しくは報告を求め、又は当該消防事務に従事する職員に、貯蔵所等に立ち入り、これらの場所の位置、構造若しくは設備及び危険物の貯蔵若しくは取扱いについて検査させ、関係のある者に質問させ、若しくは試験のため必要な最少限度の数量に限り危険物若しくは危険物であることの疑いのある物を収去させることができる。
  2. 消防吏員又は警察官は、危険物の移送に伴う火災の防止のため特に必要があると認める場合には、走行中の移動タンク貯蔵所を停止させ、当該移動タンク貯蔵所に乗車している危険物取扱者に対し、危険物取扱者免状の提示を求めることができる。この場合において、消防吏員及び警察官がその職務を行なうに際しては、互いに密接な連絡をとるものとする。
  3. 第四条第二項から第四項までの規定は、前二項の場合にこれを準用する。
第十六条の六
  1. 市町村長等は、第十条第一項ただし書の承認又は第十一条第一項前段の規定による許可を受けないで指定数量以上の危険物を貯蔵し、又は取り扱つている物に対して、当該貯蔵又は取扱いに係る危険物の除去その他危険物による災害防止のための必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
  2. 第十一条の五第四項及び第五項の規定は前項の規定による命令について、第十六条の三第五項の規定は前項の規定による必要な措置を命じた場合について、それぞれ準用する。
第十六条の七
消防本部若しくは消防署の設置若しくは廃止又は市町村の廃置分合若しくは境界変更があつたことにより、新たに消防本部及び消防署が置かれることとなつた市町村若しくは消防本部及び消防署が置かれないこととなつた市町村の区域又は当該廃置分合若しくは境界変更に係る市町村の区域に係る第十一条、第十一条の二、第十一条の四、第十一条の五第一項及び第二項、第十二条第二項、第十二条の二から第十二条の四まで、第十二条の六、第十二条の七第二項、第十三条第二項、第十四条の二第一項及び第三項、第十四条の三、第十六条の三第三項及び第四項並びに前条の規定による権限を有する行政庁に変更があつた場合における変更前の行政庁がした許可その他の処分又は受理した届出の効力その他この章の規定の適用に係る特例については、政令で定める。
第十六条の八
この章に規定する総務大臣の権限に属する事務の一部は、政令で定めるところにより、都道府県知事又は市町村長が行うこととすることができる。
第十六条の八の二
総務大臣は、公共の安全の維持又は災害の発生の防止のため緊急の必要があると認めるときは、政令で定めるところにより、都道府県知事又は市町村長に対し、この章又は前条の規定に基づく政令の規定により都道府県知事又は市町村長が行うこととされる事務のうち政令で定めるものの処理について指示することができる。
第十六条の九
この章の規定は、航空機、船舶、鉄道又は軌道による危険物の貯蔵、取扱い又は運搬には、これを適用しない。

第三章の二 危険物保安技術協会[編集]

第一節 総則[編集]

第十六条の十
危険物保安技術協会は、第十一条の三又は第十四条の三第三項の規定による市町村長等の委託に基づく屋外タンク貯蔵所に係る審査を行い、あわせて危険物又は指定可燃物(以下この章において「危険物等」という。)の貯蔵、取扱い又は運搬(航空機、船舶、鉄道又は軌道によるものを除く。以下この章において同じ。)の安全に関する試験、調査及び技術援助等を行い、もつて危険物等の貯蔵、取扱い又は運搬に関する保安の確保を図ることを目的とする。
第十六条の十一
危険物保安技術協会(以下この章において「協会」という。)は、法人とする。
第十六条の十二
協会は、一を限り、設立されるものとする。
第十六条の十三
  1. 協会は、その名称中に危険物保安技術協会という文字を用いなければならない。
  2. 協会でない者は、その名称中に危険物保安技術協会という文字を用いてはならない。
第十六条の十四
  1. 協会は、政令で定めるところにより、登記しなければならない。
  2. 前項の規定により登記しなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。
第十六条の十五
民法第四十四条 及び第五十条 の規定は、協会について準用する。

第二節 設立[編集]

第十六条の十六
協会を設立するには、都道府県知事の全国的連合組織の推薦する都道府県知事、市長の全国的連合組織の推薦する市長、町村長の全国的連合組織の推薦する町村長及び危険物等の貯蔵、取扱い又は運搬に関する保安について学識経験を有する者十五人以上が発起人となることを必要とする。
第十六条の十七
  1. 発起人は、定款及び事業計画書を総務大臣に提出して、設立の認可を申請しなければならない。
  2. 協会の設立当初の役員は、定款で定めなければならない。
  3. 第一項の事業計画書に記載すべき事項は、総務省令で定める。
第十六条の十八
総務大臣は、設立の認可をしようとするときは、前条第一項の規定による認可の申請が次の各号に適合するかどうかを審査して、これをしなければならない。
一  設立の手続並びに定款及び事業計画書の内容が法令の規定に適合するものであること。
二  定款又は事業計画書に虚偽の記載がないこと。
三  職員、業務の方法その他の事項についての業務の実施に関する計画が適正なものであり、かつ、その計画を確実に遂行するに足りる経理的及び技術的な基礎を有すると認められること。
四  前号に定めるもののほか、事業の運営が健全に行われ、危険物等の貯蔵、取扱い又は運搬に関する保安の確保に資することが確実であると認められること。
第十六条の十九
(削除)
第十六条の二十
第十六条の十八の規定による設立の認可があつたときは、発起人は、遅滞なく、その事務を理事長となるべき者に引き継がなければならない。
第十六条の二十一
  1. 理事長となるべき者は、前条の規定による事務の引継ぎを受けたときは、遅滞なく、政令で定めるところにより、設立の登記をしなければならない。
  2. 協会は、設立の登記をすることによつて成立する。

第三節 管理[編集]

第十六条の二十二
  1. 協会の定款には、次の事項を記載しなければならない。
    一  目的
    二  名称
    三  事務所の所在地
    四  役員の定数、任期、選任の方法その他の役員に関する事項
    五  評議員会に関する事項
    六  業務及びその執行に関する事項
    七  財務及び会計に関する事項
    八  定款の変更に関する事項
    九  公告の方法
  2. 協会の定款の変更は、総務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
第十六条の二十三
協会に、役員として、理事長、理事及び監事を置く。
第十六条の二十四
  1. 理事長は、協会を代表し、その業務を総理する。
  2. 理事は、定款で定めるところにより、理事長を補佐して協会の業務を掌理し、理事長に事故があるときはその職務を代理し、理事長が欠員のときはその職務を行う。
  3. 監事は、協会の業務を監査する。
  4. 監事は、監査の結果に基づき、必要があると認めるときは、理事長又は総務大臣に意見を提出することができる。
第十六条の二十五
役員の選任及び解任は、総務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
第十六条の二十六
次の各号の一に該当する者は、役員となることができない。
一  政府又は地方公共団体の職員(非常勤の者を除く。)
二  製造所、貯蔵所若しくは取扱所の所有者、管理者若しくは占有者若しくは製造所、貯蔵所若しくは取扱所の工事の請負を業とする者又はこれらの者が法人であるときはその役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む。)
三  前号に掲げる事業者の団体の役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む。)
第十六条の二十七
協会は、役員が前条各号の一に該当するに至つたときは、その役員を解任しなければならない。
第十六条の二十八
  1. 総務大臣は、役員が、この法律(この法律に基づく命令又は処分を含む。)、定款、業務方法書若しくは第十六条の三十七第一項に規定する審査事務規程に違反する行為をしたとき、又は協会の業務に関し著しく不適当な行為をしたときは、協会に対し、期間を指定して、その役員を解任すべきことを命ずることができる。
  2. 総務大臣は、役員が第十六条の二十六各号の一に該当するに至つた場合において協会がその役員を解任しないとき、又は協会が前項の規定による命令に従わなかつたときは、当該役員を解任することができる。
第十六条の二十九
役員は、営利を目的とする団体の役員となり、又は自ら営利事業に従事してはならない。ただし、総務大臣の承認を受けたときは、この限りでない。
第十六条の三十
協会と理事長との利益が相反する事項については、理事長は、代表権を有しない。この場合には、監事が協会を代表する。
第十六条の三十の二
  1. 協会に、その運営に関する重要事項を審議する機関として、評議員会を置く。
  2. 評議員会は、評議員十人以内で組織する。
  3. 評議員は、都道府県知事の全国的連合組織の推薦する者、市長の全国的連合組織の推薦する者、町村長の全国的連合組織の推薦する者及び危険物等の貯蔵、取扱い又は運搬に関する保安について学識経験を有する者のうちから、総務大臣の認可を受けて、理事長が任命する。
第十六条の三十一
協会の職員は、理事長が任命する。
第十六条の三十二
協会の役員若しくは職員又はこれらの職にあつた者は、その職務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。
第十六条の三十三
協会の役員及び職員は、刑法 その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。

第四節 業務[編集]

第十六条の三十四
  1. 協会は、第十六条の十の目的を達成するため、次の業務を行う。
    一  第十一条の三又は第十四条の三第三項の規定による市町村長等の委託に基づく屋外タンク貯蔵所に係る審査を行うこと。
    二  危険物等の貯蔵、取扱い又は運搬の安全に関する試験、調査、技術援助並びに情報の収集及び提供を行うこと。
    三  危険物等の貯蔵、取扱い又は運搬の安全に関する教育を行うこと。
    四  前三号に掲げる業務に附帯する業務を行うこと。
    五  前各号に掲げるもののほか、第十六条の十の目的を達成するために必要な業務を行うこと。
  2. 協会は、前項第五号に掲げる業務を行おうとするときは、総務大臣の認可を受けなければならない。
  3. 協会は、第一項の業務を行うほか、当該業務の円滑な遂行に支障のない範囲において、総務大臣の認可を受けて、危険物等の貯蔵、取扱い又は運搬の安全に関する業務を行うために有する機械設備又は技術を活用して行う審査、試験等の業務その他協会が行うことが適切であると認められる業務を行うことができる。
第十六条の三十五
  1. 協会は、業務の開始前に、業務方法書を作成し、総務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
  2. 前項の業務方法書に記載すべき事項は、総務省令で定める。
第十六条の三十六
  1. 協会は、市町村長等から第十一条の三又は第十四条の三第三項の規定による屋外タンク貯蔵所に係る審査の委託に係る契約の申込みがあつたときは、正当な理由がなければ、これを拒んではならない。
  2. 協会は、前項の契約が成立したときは、遅滞なく、当該契約に係る同項の審査を行わなければならない。
第十六条の三十七
  1. 協会は、第十六条の三十四第一項第一号に掲げる業務(以下「審査事務」という。)の開始前に、審査事務の実施に関する規程(以下「審査事務規程」という。)を定め、総務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
  2. 総務大臣は、前項の認可をした審査事務規程が、審査事務の適正かつ確実な実施上不適当となつたと認めるときは、協会に対し、その審査事務規程を変更すべきことを命ずることができる。
  3. 審査事務規程で定めるべき事項は、総務省令で定める。
第十六条の三十八
  1. 協会は、審査事務を行うときは、政令で定める資格を有する者に実施させなければならない。
  2. 審査事務を実施する者(以下「検査員」という。)は、誠実にその職務を行わなければならない。
  3. 総務大臣は、検査員がこの法律若しくはこの法律に基づく命令若しくは審査事務規程に違反したとき、又はその者にその職務を行わせることが審査事務の適正な実施に支障を及ぼすおそれがあると認めるときは、協会に対し、検査員の解任を命ずることができる。
第十六条の三十九
国及び地方公共団体は、協会の業務の円滑な運営が図られるように、適当と認める人的及び技術的援助について必要な配慮を加えるものとする。

第五節 財務及び会計[編集]

第十六条の四十
協会の事業年度は、毎年四月一日に始まり、翌年三月三十一日に終わる。
第十六条の四十一
協会は、毎事業年度、予算及び事業計画を作成し、当該事業年度の開始前に、総務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
第十六条の四十二
  1. 協会は、毎事業年度、財産目録、貸借対照表及び損益計算書(次項において「財務諸表」という。)を作成し、当該事業年度の終了後三月以内に総務大臣に提出しなければならない。
  2. 協会は、前項の規定により財務諸表を総務大臣に提出するときは、これに当該事業年度の事業報告書及び予算の区分に従い作成した決算報告書並びに財務諸表及び決算報告書に関する監事の意見書を添付しなければならない。
第十六条の四十三
(削除)
第十六条の四十四
(削除)
第十六条の四十五
(削除)
第十六条の四十六
この法律に規定するもののほか、協会の財務及び会計に関し必要な事項は、総務省令で定める。

第六節 監督[編集]

第十六条の四十七
総務大臣は、この章の規定を施行するため必要があると認めるときは、協会に対し、その業務に関し監督上必要な命令をすることができる。
第十六条の四十八
  1. 総務大臣は、この章の規定を施行するため必要があると認めるときは、協会に対しその業務に関し報告をさせ、又はその職員に協会の事務所その他の事業所に立ち入り、業務の状況若しくは帳簿、書類その他の必要な物件を検査させることができる。
  2. 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係のある者に提示しなければならない。
  3. 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

第七節 解散[編集]

第十六条の四十九
協会の解散については、別に法律で定める。

第四章 消防の設備等[編集]

第十七条
  1. 学校、病院、工場、事業場、興行場、百貨店、旅館、飲食店、地下街、複合用途防火対象物その他の防火対象物で政令で定めるものの関係者は、政令で定める技術上の基準に従つて、政令で定める消防の用に供する設備、消防用水及び消火活動上必要な施設(以下「消防用設備等」という。)を設置し、及び維持しなければならない。
  2. 市町村は、その地方の気候又は風土の特殊性により、前項の消防用設備等の技術上の基準に関する政令又はこれに基づく命令の規定のみによつては防火の目的を充分に達し難いと認めるときは、条例で、同項の消防用設備等の技術上の基準に関して、当該政令又はこれに基づく命令の規定と異なる規定を設けることができる。
第十七条の二
  1. 前条第一項の消防用設備等の技術上の基準に関する政令若しくはこれに基づく命令又は同条第二項の規定に基づく条例の規定の施行又は適用の際、現に存する同条第一項の防火対象物における消防用設備等(消火器、避難器具その他政令で定めるものを除く。以下この条及び次条において同じ。)又は現に新築、増築、改築、移転、修繕若しくは模様替えの工事中の同条同項の防火対象物に係る消防用設備等がこれらの規定に適合しないときは、当該消防用設備等については、当該規定は、適用しない。この場合においては、当該消防用設備等の技術上の基準に関する従前の規定を適用する。
  2. 前項の規定は、消防用設備等で次の各号の一に該当するものについては、適用しない。
    一  前条第一項の消防用設備等の技術上の基準に関する政令若しくはこれに基づく命令又は同条第二項の規定に基づく条例を改正する法令による改正(当該政令若しくは命令又は条例を廃止すると同時に新たにこれに相当する政令若しくは命令又は条例を制定することを含む。)後の当該政令若しくは命令又は条例の規定の適用の際、当該規定に相当する従前の規定に適合していないことにより同条第一項の規定に違反している同条同項の防火対象物における消防用設備等
    二  工事の着手が前条第一項の消防用設備等の技術上の基準に関する政令若しくはこれに基づく命令又は同条第二項の規定に基づく条例の規定の施行又は適用の後である政令で定める増築、改築又は大規模の修繕若しくは模様替えに係る同条第一項の防火対象物における消防用設備等
    三  前条第一項の消防用設備等の技術上の基準に関する政令若しくはこれに基づく命令又は同条第二項の規定に基づく条例の規定に適合するに至つた同条第一項の防火対象物における消防用設備等
    四  前三号に掲げるもののほか、前条第一項の消防用設備等の技術上の基準に関する政令若しくはこれに基づく命令又は同条第二項の規定に基づく条例の規定の施行又は適用の際、現に存する百貨店、旅館、病院、地下街、複合用途防火対象物(政令で定めるものに限る。)その他同条第一項の防火対象物で多数の者が出入するものとして政令で定めるもの(以下「特定防火対象物」という。)における消防用設備等又は現に新築、増築、改築、移転、修繕若しくは模様替えの工事中の特定防火対象物に係る消防用設備等
第十七条の三
  1. 前条に規定する場合のほか、第十七条第一項の防火対象物の用途が変更されたことにより、当該用途が変更された後の当該防火対象物における消防用設備等がこれに係る同条同項の消防用設備等の技術上の基準に関する政令若しくはこれに基づく命令又は同条第二項の規定に基づく条例の規定に適合しないこととなるときは、当該消防用設備等については、当該規定は、適用しない。この場合においては、当該用途が変更される前の当該防火対象物における消防用設備等の技術上の基準に関する規定を適用する。
  2. 前項の規定は、消防用設備等で次の各号の一に該当するものについては、適用しない。
    一  第十七条第一項の防火対象物の用途が変更された際、当該用途が変更される前の当該防火対象物における消防用設備等に係る同条同項の消防用設備等の技術上の基準に関する政令若しくはこれに基づく命令又は同条第二項の規定に基づく条例の規定に適合していないことにより同条第一項の規定に違反している当該防火対象物における消防用設備等
    二  工事の着手が第十七条第一項の防火対象物の用途の変更の後である政令で定める増築、改築又は大規模の修繕若しくは模様替えに係る当該防火対象物における消防用設備等
    三  第十七条第一項の消防用設備等の技術上の基準に関する政令若しくはこれに基づく命令又は同条第二項の規定に基づく条例の規定に適合するに至つた同条第一項の防火対象物における消防用設備等
    四  前三号に掲げるもののほか、第十七条第一項の防火対象物の用途が変更され、その変更後の用途が特定防火対象物の用途である場合における当該特定防火対象物における消防用設備等
第十七条の三の二
第十七条第一項の防火対象物のうち特定防火対象物その他の政令で定めるものの関係者は、同項の政令若しくはこれに基づく命令又は同条第二項の規定に基づく条例で定める技術上の基準(第十七条の二第一項前段又は前条第一項前段に規定する場合には、それぞれ第十七条の二第一項後段又は前条第一項後段の規定により適用されることとなる技術上の基準とする。以下「設備等技術基準」という。)に従つて設置しなければならない消防用設備等(政令で定めるものを除く。)を設置したときは、総務省令で定めるところにより、その旨を消防長又は消防署長に届け出て、検査を受けなければならない。
第十七条の三の三
第十七条第一項の防火対象物(政令で定めるものを除く。)の関係者は、当該防火対象物における消防用設備等(第八条の二の二第一項の防火対象物にあつては、消防用設備等の機能)について、総務省令で定めるところにより、定期に、当該防火対象物のうち政令で定めるものにあつては消防設備士免状の交付を受けている者又は総務省令で定める資格を有する者に点検させ、その他のものにあつては自ら点検し、その結果を消防長又は消防署長に報告しなければならない。
第十七条の四
  1. 消防長又は消防署長は、第十七条第一項の防火対象物における消防用設備等が設備等技術基準に従つて設置され、又は維持されていないと認めるときは、当該防火対象物の関係者で権原を有するものに対し、当該設備等技術基準に従つてこれを設置すべきこと、又はその維持のため必要な措置をなすべきことを命ずることができる。
  2. 第五条第三項及び第四項の規定は、前項の規定による命令について準用する。
第十七条の五
消防設備士免状の交付を受けていない者は、第十条第四項の技術上の基準若しくは設備等技術基準に従つて設置しなければならない消防用設備等の当該設置に係る工事又は当該消防用設備等の整備のうち、政令で定めるものを行つてはならない。
第十七条の六
  1. 消防設備士免状の種類は、甲種消防設備士免状及び乙種消防設備士免状とする。
  2. 甲種消防設備士免状の交付を受けている者(以下「甲種消防設備士」という。)が行うことができる工事又は整備の種類及び乙種消防設備士免状の交付を受けている者(以下「乙種消防設備士」という。)が行うことができる整備の種類は、これらの消防設備士免状の種類に応じて総務省令で定める。
第十七条の七
  1. 消防設備士免状は、消防設備士試験に合格した者に対し、都道府県知事が交付する。
  2. 第十三条の二第四項から第七項までの規定は、消防設備士免状について準用する。
第十七条の八
  1. 消防設備士試験は、消防用設備等の設置及び維持に関して必要な知識及び技能について行なう。
  2. 消防設備士試験の種類は、甲種消防設備士試験及び乙種消防設備士試験とする。
  3. 消防設備士試験は、前項に規定する消防設備士試験の種類ごとに、毎年一回以上、都道府県知事が行う。
  4. 次の各号のいずれかに該当する者でなければ、甲種消防設備士試験を受けることができない。
    一  学校教育法 による大学、短期大学、高等専門学校、高等学校又は中等教育学校において機械、電気、工業化学、土木又は建築に関する学科又は課程を修めて卒業した者
    二  乙種消防設備士免状の交付を受けた後二年以上消防用設備等の整備(第十七条の五の規定に基づく政令で定めるものに限る。)の経験を有する者
    三  前二号に掲げる者に準ずるものとして総務省令で定める者
  5. 前各項に定めるもののほか、消防設備士試験の試験科目、受験手続その他試験の実施細目は、総務省令で定める。
第十七条の九
  1. 都道府県知事は、総務大臣の指定する者に、消防設備士試験の実施に関する事務を行わせることができる。
  2. 前項の規定による指定は、消防設備士試験の実施に関する事務を行おうとする者の申請により行う。
  3. 都道府県知事は、第一項の規定により総務大臣の指定する者に消防設備士試験の実施に関する事務を行わせるときは、消防設備士試験の実施に関する事務を行わないものとする。
  4. 第十三条の六の規定は第一項の規定による指定について、第十三条の七、第十三条の九から第十三条の十八まで及び第十三条の二十二の規定は同項の規定による指定を受けた者について、第十三条の八、第十三条の十九及び第十三条の二十の規定は同項の規定により総務大臣の指定する者にその消防設備士試験の実施に関する事務を行わせることとした都道府県知事について、第十三条の二十一の規定は消防設備士試験の実施に関する事務の引継ぎその他の必要な事項について、準用する。この場合において、これらの規定中「危険物取扱者試験事務」とあるのは「消防設備士試験の実施に関する事務」と、第十三条の六中「前条第二項」とあるのは「第十七条の九第二項」と、第十三条の七第一項及び第二項並びに第十三条の八第一項中「第十三条の五第一項」とあるのは「第十七条の九第一項」と、第十三条の十及び第十三条の十一第一項中「危険物取扱者試験委員」とあるのは「消防設備士試験委員」と、第十三条の十三第一項及び第十三条の十八第二項第五号中「第十三条の五第一項」とあるのは「第十七条の九第一項」と、第十三条の二十第一項中「第十三条の五第三項」とあるのは「第十七条の九第三項」と読み替えるものとする。
第十七条の十
消防設備士は、総務省令で定めるところにより、都道府県知事(総務大臣が指定する市町村長その他の機関を含む。)が行う消防用設備等の工事又は整備に関する講習を受けなければならない。
第十七条の十一
  1. 前条の規定により総務大臣が指定する機関で市町村長以外のもの(以下この条において「指定講習機関」という。)が行う消防用設備等の工事又は整備に関する講習を受けようとする者は、政令で定めるところにより、実費を勘案して政令で定める額の手数料を当該指定講習機関に納めなければならない。
  2. 前項の規定により指定講習機関に納められた手数料は、当該指定講習機関の収入とする。
  3. 都道府県は、地方自治法第二百二十七条 の規定に基づき消防設備士試験に係る手数料を徴収する場合においては、第十七条の九第一項の規定による指定を受けた者(以下この項において「指定試験機関」という。)が行う消防設備士試験を受けようとする者に、条例で定めるところにより、当該手数料を当該指定試験機関へ納めさせ、その収入とすることができる。
第十七条の十二
消防設備士は、その業務を誠実に行ない、消防用設備等の質の向上に努めなければならない。
第十七条の十三
消防設備士は、その業務に従事するときは、消防設備士免状を携帯していなければならない。
第十七条の十四
甲種消防設備士は、第十七条の五の規定に基づく政令で定める工事をしようとするときは、その工事に着手しようとする日の十日前までに、総務省令で定めるところにより、消防用設備等の種類、工事の場所その他必要な事項を消防長又は消防署長に届け出なければならない。
第十八条
  1. 何人も、みだりに火災報知機、消火栓、消防の用に供する貯水施設又は消防の用に供する望楼若しくは警鐘台を使用し、損壊し、撤去し、又はその正当な使用を妨げてはならない。
  2. 何人も、みだりに総務省令で定める消防信号又はこれに類似する信号を使用してはならない。
第十九条
削除
第二十条
  1. 消防に必要な水利の基準は、消防庁がこれを勧告する。

3消防に必要な水利施設は、当該市町村がこれを設置し、維持し及び管理するものとする。但し、水道については、当該水道の管理者が、これを設置し、維持し及び管理するものとする。

第二十一条
  1. 消防長又は消防署長は、池、泉水、井戸、水そうその他消防の用に供し得る水利についてその所有者、管理者又は占有者の承諾を得て、これを消防水利に指定して、常時使用可能の状態に置くことができる。
  2. 消防長又は消防署長は、前項の規定により指定をした消防水利には、総務省令で定めるところにより、標識を掲げなければならない。
  3. 第一項の水利を変更し、撤去し、又は使用不能の状態に置こうとする者は、予め所轄消防長又は消防署長に届け出なければならない。

第四章の二 消防の用に供する機械器具等の検定等[編集]

第一節 検定対象機械器具等の検定[編集]

第二十一条の二
  1. 消防の用に供する機械器具若しくは設備、消火薬剤又は防火塗料、防火液その他の防火薬品(以下「消防の用に供する機械器具等」という。)のうち、一定の形状、構造、材質、成分及び性能(以下「形状等」という。)を有しないときは火災の予防若しくは警戒、消火又は人命の救助等のために重大な支障を生ずるおそれのあるものであり、かつ、その使用状況からみて当該形状等を有することについてあらかじめ検査を受ける必要があると認められるものであつて、政令で定めるもの(以下「検定対象機械器具等」という。)については、この節に定めるところにより検定をするものとする。
  2. この節において「型式承認」とは、検定対象機械器具等の型式に係る形状等が総務省令で定める検定対象機械器具等に係る技術上の規格に適合している旨の承認をいう。
  3. この節において「個別検定」とは、個々の検定対象機械器具等の形状等が型式承認を受けた検定対象機械器具等の型式に係る形状等と同一であるかどうかについて行う検定をいう。
  4. 検定対象機械器具等は、第二十一条の九第一項(第二十一条の十一第三項又は第四項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の規定による表示が付されているものでなければ、販売し、又は販売の目的で陳列してはならず、また、検定対象機械器具等のうち消防の用に供する機械器具又は設備は、第二十一条の九第一項の規定による表示が付されているものでなければ、その設置、変更又は修理の請負に係る工事に使用してはならない。
第二十一条の三
  1. 型式承認を受けようとする者は、あらかじめ、日本消防検定協会(以下この節において「協会」という。)又は総務大臣の指定する者の行う検定対象機械器具等についての試験を受けなければならない。
  2. 前項の試験を受けようとする者は、総務省令で定めるところにより、申請書に総務省令で定める検定対象機械器具等の見本及び書類を添えて、協会又は同項の規定による指定を受けた者(以下この章において「指定検定機関」という。)に申請しなければならない。
  3. 協会又は指定検定機関は、前項の申請があつたときは、総務省令で定めるところにより、前条第二項に規定する技術上の規格に基づき、当該申請に係る検定対象機械器具等についての試験を行い、その試験結果に意見を付してこれを前項の申請をした者に通知しなければならない。
  4. 前項の試験の実施業務に従事する協会又は指定検定機関の職員は、政令で定める資格を有する者でなければならない。
第二十一条の四
  1. 前条第三項(第二十一条の十一第三項又は第四項において準用する場合を含む。)の試験結果の通知を受けた者が型式承認を受けようとするときは、総務省令で定めるところにより、申請書に当該試験結果及び意見を記載した書面を添えて、総務大臣に申請しなければならない。
  2. 総務大臣は、前項の申請があつたときは、同項の試験結果及び意見を記載した書面により、当該申請に係る検定対象機械器具等の型式に係る形状等が第二十一条の二第二項に規定する技術上の規格に適合しているかどうかを審査し、当該形状等が同項に規定する技術上の規格に適合しているときは、当該型式について型式承認をしなければならない。
  3. 総務大臣は、前項の規定により型式承認をしたときは、その旨を第一項の申請をした者に通知するとともに、公示しなければならない。
第二十一条の五
  1. 総務大臣は、第二十一条の二第二項に規定する技術上の規格が変更され、既に型式承認を受けた検定対象機械器具等の型式に係る形状等が当該変更後の同項に規定する技術上の規格に適合しないと認めるときは、当該型式承認の効力を失わせ、又は一定の期間が経過した後に当該型式承認の効力が失われることとするものとする。
  2. 総務大臣は、前項の規定により、型式承認の効力を失わせたとき、又は一定の期間が経過した後に型式承認の効力が失われることとしたときは、その旨を公示するとともに、当該型式承認を受けた者に通知しなければならない。
  3. 第一項の規定による処分は、前項の規定による公示によりその効力を生ずる。
第二十一条の六
  1. 総務大臣は、型式承認を受けた者が次の各号のいずれかに該当するときは、当該型式承認の効力を失わせることができる。
    一  不正の手段により当該型式承認を受けたとき。
    二  正当な理由がなく、当該型式承認を受けた検定対象機械器具等に係る個別検定の申請を、当該型式承認をした旨の通知を受けた日から二年以内にしないとき、又は引き続き二年以上しないとき。
  2. 前条第二項の規定は前項の規定により型式承認の効力を失わせたときについて、同条第三項の規定は前項の規定による処分の効力の発生について準用する。
第二十一条の七
第二十一条の四第二項の規定により型式承認を受けた者が当該型式承認に係る検定対象機械器具等に係る個別検定を受けようとするときは、総務省令で定めるところにより、協会又は指定検定機関に申請しなければならない。
第二十一条の八
  1. 協会又は指定検定機関は、前条の申請があつたときは、当該申請に係る検定対象機械器具等について個別検定を行い、当該申請に係る検定対象機械器具等の形状等が第二十一条の四第二項の規定により型式承認を受けた検定対象機械器具等の型式に係る形状等と同一であるときは、当該申請に係る検定対象機械器具等を、個別検定に合格したものとしなければならない。
  2. 前項の個別検定の実施業務に従事する協会又は指定検定機関の職員は、政令で定める資格を有する者でなければならない。
第二十一条の九
  1. 協会又は指定検定機関は、前条第一項の規定により個別検定に合格した検定対象機械器具等に、総務省令で定めるところにより、当該検定対象機械器具等の型式は第二十一条の四第二項の規定により型式承認を受けたものであり、かつ、当該検定対象機械器具等は前条第一項の規定により個別検定に合格したものである旨の表示を付さなければならない。
  2. 何人も、消防の用に供する機械器具等に、前項に規定する場合を除くほか同項の表示を付してはならず、又は同項の表示と紛らわしい表示を付してはならない。
第二十一条の十
型式承認の効力が第二十一条の五第一項の規定による型式承認の効力を失わせる処分、同項に規定する期間の経過又は第二十一条の六第一項の規定による処分により失われたときは、当該型式承認に係る検定対象機械器具等に係る協会又は指定検定機関の既に行つた個別検定の合格の効力は、失われるものとする。
第二十一条の十一
  1. 総務大臣は、協会が、検定対象機械器具等についての試験又は個別検定を行う機能の全部又は一部を喪失したことにより、当該試験又は個別検定に関する業務を行うことが困難となつた場合において、特別の必要があると認めるときは、型式承認を受けようとする者の申請に基づき検定対象機械器具等についての試験を行い、又は型式承認を受けた者で個別検定を受けようとするものの申請に基づき検定対象機械器具等の個別検定を行うことができる。この場合において、総務大臣は、独立行政法人消防研究所(以下この節において「研究所」という。)に当該試験又は個別検定の全部又は一部を行わせることができる。
  2. 総務大臣は、前項の規定により試験若しくは個別検定を自ら行い、又は研究所に行わせる場合は、あらかじめ、当該試験若しくは個別検定を自ら行うか又は研究所に行わせるかの別、当該試験若しくは個別検定を行い、又は行わせる検定対象機械器具等の種類及び当該試験若しくは個別検定を行い、又は行わせる期間を公示しなければならない。
  3. 第二十一条の三第二項及び第三項の規定は第一項前段の規定により総務大臣が試験を行う場合に、第二十一条の七、第二十一条の八第一項及び第二十一条の九の規定は第一項前段の規定により総務大臣が検定対象機械器具等の個別検定を行う場合に、前条の規定は同項前段の規定により総務大臣が行つた個別検定の合格の効力について準用する。
  4. 第二十一条の三第二項及び第三項の規定は第一項後段の規定により研究所が試験を行う場合に、第二十一条の七、第二十一条の八第一項及び第二十一条の九の規定は第一項後段の規定により研究所が検定対象機械器具等の個別検定を行う場合に、前条の規定は同項後段の規定により研究所が行つた個別検定の合格の効力について、第二十一条の五十四及び第二十一条の五十五の規定は同項後段の規定により研究所が検定対象機械器具等についての試験又は個別検定を行う場合に準用する。
  5. 協会は、第二項の規定により公示された期間中は、同項の規定により公示された種類の検定対象機械器具等については、試験を行い、又は個別検定をすることができない。
第二十一条の十二
総務大臣は、第二十一条の九第一項(前条第三項又は第四項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定による表示が付されている検定対象機械器具等で第二十一条の十(前条第三項又は第四項において準用する場合を含む。)の規定によりその個別検定の合格の効力が失われたもの又は消防の用に供する機械器具等で第二十一条の九第一項の規定によらないで同項の表示が付されているもの若しくは同項の表示と紛らわしい表示が付されているもののうち、消防の用に供する機械器具等の販売を業とする者又は消防の用に供する機械器具若しくは設備の設置、変更若しくは修理の請負に係る工事を業とする者(以下「販売業者等」という。)の事務所、事業所又は倉庫にあるものについて、その職員に当該表示を除去させ、又はこれに消印を付させることができる。
第二十一条の十三
  1. 総務大臣は、前条に規定する権限を行使するために必要な限度において、販売業者等に対してその業務に関し報告をさせ、又はその職員に販売業者等の事務所、事業所若しくは倉庫に立ち入り、消防の用に供する機械器具等、帳簿、書類その他の物件を検査させ、若しくは関係のある者に質問させることができる。
  2. 前項の職員は、同項の規定により立ち入る場合においては、その身分を示す証明書を関係のある者に提示しなければならない。
  3. 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
第二十一条の十四
削除
第二十一条の十五
  1. 第二十一条の三第三項若しくは第二十一条の八第一項の規定により協会若しくは指定検定機関の行う試験若しくは個別検定、第二十一条の十一第一項前段の規定により総務大臣の行う試験若しくは個別検定又は同項後段の規定により研究所の行う試験若しくは個別検定を受けようとする者は、政令で定めるところにより、実費を勘案して政令で定める額の手数料を納付しなければならない。
  2. 前項の手数料は、協会の行う試験又は個別検定に係るものについては協会の、指定検定機関の行う試験又は個別検定に係るものについては指定検定機関の、総務大臣の行う試験又は個別検定に係るものについては国庫の、研究所の行う試験又は個別検定に係るものについては研究所の収入とする。
第二十一条の十六
協会、指定検定機関又は研究所の行う個別検定に関する処分に不服がある者は、総務大臣に対して行政不服審査法 による審査請求をすることができる。

第二節 自主表示対象機械器具等の表示等[編集]

第二十一条の十六の二
検定対象機械器具等以外の消防の用に供する機械器具等のうち、一定の形状等を有しないときは火災の予防若しくは警戒、消火又は人命の救助等のために重大な支障を生ずるおそれのあるものであつて、政令で定めるもの(以下「自主表示対象機械器具等」という。)は、次条第一項の規定による表示が付されているものでなければ、販売し、又は販売の目的で陳列してはならず、また、自主表示対象機械器具等のうち消防の用に供する機械器具又は設備は、同項の規定による表示が付されているものでなければ、その設置、変更又は修理の請負に係る工事に使用してはならない。
第二十一条の十六の三
  1. 自主表示対象機械器具等の製造又は輸入を業とする者は、当該自主表示対象機械器具等でその形状等が総務省令で定める自主表示対象機械器具等に係る技術上の規格に適合するものに、総務省令で定めるところにより、当該技術上の規格に適合するものである旨の表示を付することができる。
  2. 何人も、消防の用に供する機械器具等に、前項に規定する場合を除くほか同項の表示を付してはならず、又は同項の表示と紛らわしい表示を付してはならない。
第二十一条の十六の四
  1. 自主表示対象機械器具等の製造又は輸入を業とする者は、当該自主表示対象機械器具等に前条第一項の表示を付そうとするときは、あらかじめ、総務省令で定めるところにより、次に掲げる事項を総務大臣に届け出なければならない。
    一  氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
    二  当該自主表示対象機械器具等の種類その他の総務省令で定める事項
  2. 前項の規定による届出を行つた者は、同項各号に掲げる事項に変更があつたとき、又は自主表示対象機械器具等の製造若しくは輸入の事業を廃止したときは、遅滞なく、その旨を、総務省令で定めるところにより、総務大臣に届け出なければならない。
第二十一条の十六の五
総務大臣は、消防の用に供する機械器具等で第二十一条の十六の三第一項の規定によらないで同項の表示が付されているもの又は同項の表示と紛らわしい表示が付されているもののうち、販売業者等の事務所、事業所又は倉庫にあるものについて、当該販売業者等に対し、当該表示を除去し、又はこれに消印を付するべきことを命ずることができる。
第二十一条の十六の六
  1. 総務大臣は、前条に規定する権限を行使するために必要な限度において、販売業者等に対してその業務に関し報告をさせ、又はその職員に販売業者等の事務所、事業所若しくは倉庫に立ち入り、消防の用に供する機械器具等、帳簿、書類その他の物件を検査させ、若しくは関係のある者に質問させることができる。
  2. 前項の職員は、同項の規定により立ち入る場合においては、その身分を示す証明書を関係のある者に提示しなければならない。
  3. 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

第三節 日本消防検定協会[編集]

第一款 総則[編集]

第二十一条の十七
日本消防検定協会は、検定対象機械器具等についての試験及び個別検定並びに消防の用に供する機械器具等に関する研究、調査及び試験等を行い、もつて火災その他の災害による被害の軽減に資することを目的とする。
第二十一条の十八
日本消防検定協会(以下この節において「協会」という。)は、法人とする。
第二十一条の十九
  1. 協会は、主たる事務所を東京都に置く。
  2. 協会は、必要な地に従たる事務所を置くことができる。
第二十一条の二十
  1. 協会の定款には、次の事項を記載しなければならない。
    一  目的
    二  名称
    三  事務所の所在地
    四  役員の定数、任期、選任の方法その他の役員に関する事項
    五  評議員会に関する事項
    六  業務及びその執行に関する事項
    七  財務及び会計に関する事項
    八  定款の変更に関する事項
    九  公告の方法
  2. 協会の定款の作成又は変更は、総務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
第二十一条の二十一
  1. 協会は、政令で定めるところにより、登記しなければならない。
  2. 前項の規定により登記しなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。
第二十一条の二十二
協会でない者は、日本消防検定協会という名称を用いてはならない。
第二十一条の二十三
民法第四十四条 及び第五十条 の規定は、協会について準用する。

第二款 役員等[編集]

第二十一条の二十四
協会に、役員として、理事長、理事及び監事を置く。
第二十一条の二十五
  1. 理事長は、協会を代表し、その業務を総理する。
  2. 理事は、理事長の定めるところにより、理事長を補佐して協会の業務を掌理し、理事長に事故があるときはその職務を代理し、理事長が欠員のときはその職務を行なう。
  3. 監事は、協会の業務を監査する。
  4. 監事は、監査の結果に基づき、必要があると認めるときは、理事長又は総務大臣に意見を提出することができる。
第二十一条の二十六
役員の選任及び解任は、総務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
第二十一条の二十七
次の各号の一に該当する者は、役員となることができない。
一  政府又は地方公共団体の職員(非常勤の者を除く。)
二  販売業者等又はこれらの者が法人であるときはその役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む。)
三  販売業者等の団体の役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む。)
第二十一条の二十八
協会は、役員が前条各号の一に該当するに至つたときは、その役員を解任しなければならない。
第二十一条の二十九
  1. 総務大臣は、役員が、この法律(この法律に基づく命令又は処分を含む。)、定款若しくは業務方法書に違反する行為をしたとき、又は協会の業務に関し著しく不適当な行為をしたときは、協会に対し、期間を指定して、その役員を解任すべきことを命ずることができる。
  2. 総務大臣は、役員が第二十一条の二十七各号の一に該当するに至つた場合において協会がその役員を解任しないとき、又は協会が前項の規定による命令に従わなかつたときは、当該役員を解任することができる。
第二十一条の三十
役員は、営利を目的とする団体の役員となり、又は自ら営利事業に従事してはならない。ただし、非常勤の役員にあつては、総務大臣の承認を受けたときは、この限りでない。
第二十一条の三十一
協会と理事長との利益が相反する事項については、理事長は、代表権を有しない。この場合には、監事が協会を代表する。
第二十一条の三十二
理事長は、理事又は協会の職員のうちから、協会の従たる事務所の業務に関し一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有する代理人を選任することができる。
第二十一条の三十二の二
  1. 協会に、その運営に関する重要事項を審議する機関として、評議員会を置く。
  2. 評議員会は、評議員十人以内で組織する。
  3. 評議員は、協会の業務の適正な運営に必要な学識経験を有する者のうちから、総務大臣の認可を受けて、理事長が任命する。
第二十一条の三十三
協会の職員は、理事長が任命する。
第二十一条の三十四
協会の役員若しくは職員又はこれらの職にあつた者は、その職務に関して知り得た秘密をもらし、又は盗用してはならない。
第二十一条の三十五
協会の役員及び職員は、刑法 その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。

第三款 業務[編集]

第二十一条の三十六
  1. 協会は、第二十一条の十七の目的を達成するため、次の業務を行う。
    一  第二十一条の三の規定により検定対象機械器具等についての試験を行うこと。
    二  第二十一条の八の規定により個別検定を行うこと。
    三  検定対象機械器具等に関する技術的な事項について総務大臣に意見を申し出ること。
    四  消防の用に供する機械器具等に関する研究、調査及び試験を行うこと。
    五  消防の用に供する機械器具等の鑑定を行うこと。
    六  消防の用に供する機械器具等の適正な設置及び管理に関する講習を行うこと。
    七  前各号に掲げる業務に附帯する業務を行うこと。
    八  前各号に掲げるもののほか、第二十一条の十七の目的を達成するために必要な業務を行うこと。
  2. 協会は、前項第八号に掲げる業務を行おうとするときは、総務大臣の認可を受けなければならない。
第二十一条の三十七
  1. 協会は、業務の開始の際、業務方法書を作成し、総務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
  2. 前項の業務方法書に記載すべき事項は、総務省令で定める。

 

第四款 財務及び会計[編集]

第二十一条の三十八
協会の事業年度は、毎年四月一日に始まり、翌年三月三十一日に終わる。
第二十一条の三十九
協会は、毎事業年度、予算及び事業計画を作成し、当該事業年度の開始前に、総務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
第二十一条の四十
  1. 協会は、毎事業年度、財産目録、貸借対照表及び損益計算書(以下「財務諸表」という。)を作成し、当該事業年度の終了後三月以内に総務大臣に提出しなければならない。
  2. 協会は、前項の規定により財務諸表を総務大臣に提出するときは、これに当該事業年度の事業報告書及び予算の区分に従い作成した決算報告書を添え、並びに財務諸表及び決算報告書に関する監事の意見をつけなければならない。
第二十一条の四十一
この法律に規定するもののほか、協会の財務及び会計に関し必要な事項は、総務省令で定める。

第五款 監督[編集]

第二十一条の四十二
  1. 協会は、総務大臣が監督する。
  2. 総務大臣は、この章の規定を施行するため必要があると認めるときは、協会に対して、その業務に関し監督上必要な命令をすることができる。
第二十一条の四十三
  1. 総務大臣は、この章の規定を施行するため必要があると認めるときは、協会に対してその業務に関し報告をさせ、又はその職員に協会の事務所その他の事業所に立ち入り、業務の状況若しくは帳簿、書類その他の必要な物件を検査させることができる。
  2. 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係のある者に提示しなければならない。
  3. 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

第六款 雑則[編集]

第二十一条の四十四
協会の解散については、別に法律で定める。

第四節 指定検定機関[編集]

第二十一条の四十五
第二十一条の三第一項の規定による指定は、検定対象機械器具等についての試験及び個別検定(以下この節において「検定等」という。)を行おうとする者の申請により行う。
第二十一条の四十六
  1. 総務大臣は、前条の規定による申請が次の要件を満たしていると認めるときでなければ、第二十一条の三第一項の規定による指定をしてはならない。
    一  その職員及び設備が、総務省令で定める検定等の業務を適正かつ確実に実施するために必要な基準に適合していること。
    二  検定等の業務を適正かつ確実に実施するために必要な経理的基礎を有していること。
    三  申請者が法人であつて、その役員又は法人の種類に応じて総務省令で定める構成員の構成が、検定等の業務の公正な実施に支障を及ぼすおそれがないものであること。
    四  前号に定めるもののほか、検査等の業務が不公正になるおそれがないものとして、総務省令で定める基準に適合するものであること。
  2. 総務大臣は、前条の規定による申請をした者が次のいずれかに該当するときは、第二十一条の三第一項の規定による指定をしてはならない。
    一  この法律に違反して、刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して二年を経過しない者であること。
    二  第二十一条の五十七第一項又は第二項の規定により指定を取り消され、その取消しの日から起算して二年を経過しない者であること。
    三  その役員のうちに、次のいずれかに該当する者があること。
    イ 第一号に該当する者
    ロ 第二十一条の四十九第二項の規定による命令により解任され、その解任の日から起算して二年を経過しない者
第二十一条の四十七
  1. 総務大臣は、第二十一条の三第一項の規定による指定をしたときは、当該指定検定機関の名称及び主たる事務所の所在地並びに当該指定をした日を公示しなければならない。
  2. 指定検定機関は、その名称又は主たる事務所の所在地を変更しようとするときは、変更しようとする日の二週間前までに、その旨を総務大臣に届け出なければならない。
  3. 総務大臣は、前項の規定による届出があつたときは、その旨を公示しなければならない。
第二十一条の四十八
指定検定機関は、検定等を行うべきことを求められたときは、正当な理由がある場合を除き、遅滞なく、検定等を行わなければならない。
第二十一条の四十九
  1. 指定検定機関の役員の選任及び解任は、総務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
  2. 総務大臣は、指定検定機関の役員が、この法律(この法律に基づく命令又は処分を含む。)若しくは第二十一条の五十一第一項に規定する業務規程に違反する行為をしたとき、又は検定等の業務に関し著しく不適当な行為をしたときは、指定検定機関に対し、その役員を解任すべきことを命ずることができる。
第二十一条の五十
  1. 指定検定機関の役員若しくは職員又はこれらの職にあつた者は、その職務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。
  2. 検定等の業務に従事する指定検定機関の役員及び職員は、刑法 その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
第二十一条の五十一
  1. 指定検定機関は、総務省令で定める検定等の業務の実施に関する事項について業務規程を定め、総務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
  2. 総務大臣は、前項の規定により認可をした業務規程が検定等の業務の適正かつ確実な実施上不適当となつたと認めるときは、指定検定機関に対し、これを変更すべきことを命ずることができる。
第二十一条の五十二
  1. 指定検定機関は、毎事業年度、事業計画及び収支予算を作成し、当該事業年度の開始前に(第二十一条の三第一項の規定による指定を受けた日の属する事業年度にあつては、その指定を受けた後遅滞なく)、総務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
  2. 指定検定機関は、毎事業年度、事業報告書及び収支決算書を作成し、当該事業年度の終了後三月以内に、総務大臣に提出しなければならない。
第二十一条の五十三
指定検定機関は、総務省令で定めるところにより、検定等の業務に関する事項で総務省令で定めるものを記載した帳簿を備え、保存しなければならない。
第二十一条の五十四
総務大臣は、検定等の業務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、指定検定機関に対し、検定等の業務に関し監督上必要な命令をすることができる。
第二十一条の五十五
  1. 総務大臣は、検定等の業務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、指定検定機関に対し、検定等の業務に関し必要な報告を求め、又はその職員に、指定検定機関の事務所に立ち入り、検定等の業務の状況若しくは設備、帳簿、書類その他の必要な物件を検査させることができる。
  2. 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係のある者に提示しなければならない。
  3. 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
第二十一条の五十六
  1. 指定検定機関は、総務大臣の許可を受けなければ、検定等の業務の全部又は一部を休止し、又は廃止してはならない。
  2. 総務大臣は、前項の許可をしたときは、その旨を公示しなければならない。
第二十一条の五十七
  1. 総務大臣は、指定検定機関が第二十一条の四十六第二項第一号又は第三号に該当するに至つたときは、その指定を取り消さなければならない。
  2. 総務大臣は、指定検定機関が次のいずれかに該当するときは、その指定を取り消し、又は期間を定めて検定等の業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
    一  第一節又はこの節の規定に違反したとき。
    二  第二十一条の四十六第一項各号の要件を満たさなくなつたと認められるとき。
    三  第二十一条の四十九第二項、第二十一条の五十一第二項又は第二十一条の五十四の規定による命令に違反したとき。
    四  第二十一条の五十一第一項の規定により認可を受けた業務規程によらないで検定等の業務を行つたとき。
    五  不正な手段により第二十一条の三第一項の指定を受けたとき。
  3. 総務大臣は、前二項の規定により指定を取り消し、又は前項の規定により検定等の業務の全部若しくは一部の停止を命じたときは、その旨を公示しなければならない。

第五章 火災の警戒[編集]

第二十二条
  1. 気象庁長官、管区気象台長、沖縄気象台長、地方気象台長又は測候所長は、気象の状況が火災の予防上危険であると認めるときは、その状況を直ちにその地を管轄する都道府県知事に通報しなければならない。
  2. 都道府県知事は、前項の通報を受けたときは、直ちにこれを市町村長に通報しなければならない。
  3. 市町村長は、前項の通報を受けたとき又は気象の状況が火災の予防上危険であると認めるときは、火災に関する警報を発することができる。
  4. 前項の規定による警報が発せられたときは、警報が解除されるまでの間、その市町村の区域内に在る者は、市町村条例で定める火の使用の制限に従わなければならない。
第二十三条
市町村長は、火災の警戒上特に必要があると認めるときは、期間を限つて、一定区域内におけるたき火又は喫煙の制限をすることができる。
第二十三条の二
  1. ガス、火薬又は危険物の漏えい、飛散、流出等の事故が発生した場合において、当該事故により火災が発生するおそれが著しく大であり、かつ、火災が発生したならば人命又は財産に著しい被害を与えるおそれがあると認められるときは、消防長又は消防署長は、火災警戒区域を設定して、その区域内における火気の使用を禁止し、又は総務省令で定める者以外の者に対してその区域からの退去を命じ、若しくはその区域への出入を禁止し、若しくは制限することができる。
  2. 前項の場合において、消防長若しくは消防署長又はこれらの者から委任を受けて同項の職権を行なう消防吏員若しくは消防団員が現場にいないとき又は消防長若しくは消防署長から要求があつたときは、警察署長は、同項の職権を行なうことができる。この場合において、警察署長が当該職権を行なつたときは、警察署長は、直ちにその旨を消防長又は消防署長に通知しなければならない。

第六章 消火の活動[編集]

第二十四条
  1. 火災を発見した者は、遅滞なくこれを消防署又は市町村長の指定した場所に通報しなければならない。
  2. すべての人は、前項の通報が最も迅速に到達するように協力しなければならない。
第二十五条
  1. 火災が発生したときは、当該消防対象物の関係者その他総務省令で定める者は、消防隊が火災の現場に到着するまで消火若しくは延焼の防止又は人命の救助を行わなければならない。
  2. 前項の場合においては、火災の現場附近に在る者は、前項に掲げる者の行う消火若しくは延焼の防止又は人命の救助に協力しなければならない。
  3. 火災の現場においては、消防吏員又は消防団員は、当該消防対象物の関係者その他総務省令で定める者に対して、当該消防対象物の構造、救助を要する者の存否その他消火若しくは延焼の防止又は人命の救助のため必要な事項につき情報の提供を求めることができる。
第二十六条
  1. 消防車が火災の現場に赴くときは、車馬及び歩行者はこれに道路を譲らなければならない。
  2. 消防車の優先通行については、道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第四十条、第四十一条の二第一項及び第二項並びに第七十五条の六第二項の定めるところによる。
  3. 消防車は、火災の現場に出動するとき及び訓練のため特に必要がある場合において一般に公告したときに限り、サイレンを用いることができる。
  4. 消防車は、消防署等に引き返す途中その他の場合には、鐘又は警笛を用い、一般交通規則に従わなければならない。
第二十七条
消防隊は、火災の現場に到着するために緊急の必要があるときは、一般交通の用に供しない通路若しくは公共の用に供しない空地及び水面を通行することができる。
第二十八条
  1. 火災の現場においては、消防吏員又は消防団員は、消防警戒区域を設定して、総務省令で定める者以外の者に対してその区域からの退去を命じ、又はその区域への出入を禁止し若しくは制限することができる。
  2. 消防吏員又は消防団員が火災の現場にいないとき又は消防吏員又は消防団員の要求があつたときは、警察官は、前項に規定する消防吏員又は消防団員の職権を行うことができる。
  3. 火災現場の上席消防員の指揮により消防警戒区域を設定する場合には、現場に在る警察官は、これに援助を与える義務がある。
第二十九条
  1. 消防吏員又は消防団員は、消火若しくは延焼の防止又は人命の救助のために必要があるときは、火災が発生せんとし、又は発生した消防対象物及びこれらのものの在る土地を使用し、処分し又はその使用を制限することができる。
  2. 消防長若しくは消防署長又は消防本部を置かない市町村においては消防団の長は、火勢、気象の状況その他周囲の事情から合理的に判断して延焼防止のためやむを得ないと認めるときは、延焼の虞がある消防対象物及びこれらのものの在る土地を使用し、処分し又はその使用を制限することができる。
  3. 消防長若しくは消防署長又は消防本部を置かない市町村においては消防団の長は、消火若しくは延焼の防止又は人命の救助のために緊急の必要があるときは、前二項に規定する消防対象物及び土地以外の消防対象物及び土地を使用し、処分し又はその使用を制限することができる。この場合においては、そのために損害を受けた者からその損失の補償の要求があるときは、時価により、その損失を補償するものとする。
  4. 前項の規定による補償に要する費用は、当該市町村の負担とする。
  5. 消防吏員又は消防団員は緊急の必要があるときは、火災の現場附近に在る者を消火若しくは延焼の防止又は人命の救助その他の消防作業に従事させることができる。
第三十条
  1. 火災の現場に対する給水を維持するために緊急の必要があるときは、消防長若しくは消防署長又は消防本部を置かない市町村においては消防団の長は、水利を使用し又は用水路の水門、樋門若しくは水道の制水弁の開閉を行うことができる。
  2. 消防長若しくは消防署長又は消防本部を置かない市町村においては消防団の長は、火災の際の水利の使用及び管理について当該水利の所有者、管理者又は占有者と予め協定することができる。

第七章 火災の調査[編集]

第三十一条
消防長又は消防署長は、消火活動をなすとともに火災の原因並びに火災及び消火のために受けた損害の調査に着手しなければならない。
第三十二条
  1. 消防長又は消防署長は、前条の規定により調査をするため必要があるときは、関係のある者に対して質問をすることができる。
  2. 消防長又は消防署長は、前条の調査について、関係のある官公署に対し必要な事項の通報を求めることができる。
第三十三条
消防長又は消防署長及び関係保険会社の認めた代理者は、火災の原因及び損害の程度を決定するために火災により破損され又は破壊された財産を調査することができる。
第三十四条
  1. 消防長又は消防署長は、前条の規定により調査をするために必要があるときは、関係者に対して必要な資料の提出を命じ、若しくは報告を求め、又は当該消防職員に関係のある場所に立ち入つて、火災により破損され又は破壊された財産の状況を検査させることができる。
  2. 第四条第一項ただし書及び第二項から第四項までの規定は、前項の場合にこれを準用する。
第三十五条
  1. 放火又は失火の疑いのあるときは、その火災の原因の調査の主たる責任及び権限は、消防長又は消防署長にあるものとする。
  2. 消防長又は消防署長は、放火又は失火の犯罪があると認めるときは、直ちにこれを所轄警察署に通報するとともに必要な証拠を集めてその保全につとめ、消防庁において放火又は失火の犯罪捜査の協力の勧告を行うときは、これに従わなければならない。
第三十五条の二
  1. 消防長又は消防署長は、警察官が放火又は失火の犯罪の被疑者を逮捕し又は証拠物を押収したときは、事件が検察官に送致されるまでは、前条第一項の調査をするため、その被疑者に対し質問をし又はその証拠物につき調査をすることができる。
  2. 前項の質問又は調査は、警察官の捜査に支障を来すこととなつてはならない。
第三十五条の三
  1. 消防本部を置かない市町村の区域にあつては、当該区域を管轄する都道府県知事は、当該市町村長から求めがあつた場合及び特に必要があると認めた場合に限り、第三十一条又は第三十三条の規定による火災の原因の調査をすることができる。
  2. 第三十二条及び第三十四条から前条までの規定は、前項の場合について準用する。この場合において、第三十四条第一項中「当該消防職員」とあるのは「当該都道府県の消防事務に従事する職員」と、第三十五条第一項中「消防長又は消防署長」とあるのは「市町村長のほか、都道府県知事」と読み替えるものとする。
第三十五条の三の二
  1. 消防庁長官は、消防長又は前条第一項の規定に基づき火災の原因の調査をする都道府県知事から求めがあつた場合及び特に必要があると認めた場合に限り、第三十一条又は第三十三条の規定による火災の原因の調査をすることができる。
  2. 第三十二条、第三十四条、第三十五条第一項及び第二項(勧告に係る部分を除く。)並びに第三十五条の二の規定は、前項の場合について準用する。この場合において、第三十四条第一項中「当該消防職員」とあるのは「消防庁の職員」と、第三十五条第一項中「消防長又は消防署長」とあるのは「消防本部を置く市町村の区域にあつては、消防長又は消防署長のほか、消防庁長官に、当該区域以外の区域であつて第三十五条の三第一項の規定により都道府県知事が火災の原因の調査を行う場合にあつては、市町村長及び都道府県知事のほか、消防庁長官に、当該区域以外の区域であつて同項の規定にかかわらず都道府県知事が火災の原因の調査を行わない場合にあつては、市町村長のほか、消防庁長官」と読み替えるものとする。
第三十五条の三の三
  1. 消防庁長官は、前条第一項の規定により火災の原因の調査を行う場合において、当該火災の規模その他の状況から判断して必要があると認めるときは、独立行政法人消防研究所(以下この章において「研究所」という。)に、当該調査の全部又は一部を行わせることができる。
  2. 第三十二条及び第三十四条の規定は、前項の規定により研究所が火災の原因の調査を行う場合について準用する。この場合において、第三十四条第一項中「当該消防職員」とあるのは「第三十五条の三の三第一項に規定する研究所の役員又は職員」と、同条第二項において準用する第四条第二項中「市町村長の定める証票」とあるのは「身分を示す証票及び消防庁長官が交付する証票」と読み替えるものとする。
第三十五条の三の四
消防庁長官は、前条第一項の規定により研究所に火災の原因の調査を行わせる場合において、当該調査の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、研究所に対し、当該調査に関し必要な命令をすることができる。
第三十五条の三の五
第三十五条の三の三第二項において準用する第三十四条第一項の規定による処分に不服がある者は、消防庁長官に対して行政不服審査法 による審査請求をすることができる。
第三十五条の四
  1. 本章の規定は、警察官が犯罪(放火及び失火の犯罪を含む。)を捜査し、被疑者(放火及び失火の犯罪の被疑者を含む。)を逮捕する責任を免れしめない。
  2. 放火及び失火絶滅の共同目的のために消防吏員及び警察官は、互に協力しなければならない。

第七章の二 救急業務[編集]

第三十五条の五
  1. 都道府県は、消防機関による救急業務としての傷病者(第二条第九項に規定する傷病者をいう。以下この章において同じ。)の搬送(以下この章において「傷病者の搬送」という。)及び医療機関による当該傷病者の受入れ(以下この章において「傷病者の受入れ」という。)の迅速かつ適切な実施を図るため、傷病者の搬送及び傷病者の受入れの実施に関する基準(以下この章において「実施基準」という。)を定めなければならない。
  2. 実施基準においては、都道府県の区域又は医療を提供する体制の状況を考慮して都道府県の区域を分けて定める区域ごとに、次に掲げる事項を定めるものとする。
    一  傷病者の心身等の状況(以下この項において「傷病者の状況」という。)に応じた適切な医療の提供が行われることを確保するために医療機関を分類する基準
    二  前号に掲げる基準に基づき分類された医療機関の区分及び当該区分に該当する医療機関の名称
    三  消防機関が傷病者の状況を確認するための基準
    四  消防機関が傷病者の搬送を行おうとする医療機関を選定するための基準
    五  消防機関が傷病者の搬送を行おうとする医療機関に対し傷病者の状況を伝達するための基準
    六  前二号に掲げるもののほか、傷病者の受入れに関する消防機関と医療機関との間の合意を形成するための基準その他傷病者の受入れを行う医療機関の確保に資する事項
    七  前各号に掲げるもののほか、傷病者の搬送及び傷病者の受入れの実施に関し都道府県が必要と認める事項
  3. 実施基準は、医学的知見に基づき、かつ、医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第三十条の四第一項に規定する医療計画との調和が保たれるように定められなければならない。
  4. 都道府県は、実施基準を定めるときは、あらかじめ、第三十五条の八第一項に規定する協議会の意見を聴かなければならない。
  5. 都道府県は、実施基準を定めたときは、遅滞なく、その内容を公表しなければならない。
  6. 前三項の規定は、実施基準の変更について準用する。
第三十五条の六
総務大臣及び厚生労働大臣は、都道府県に対し、実施基準の策定又は変更に関し、必要な情報の提供、助言その他の援助を行うものとする。
第三十五条の七
  1. 消防機関は、傷病者の搬送に当たつては、実施基準を遵守しなければならない。
  2. 医療機関は、傷病者の受入れに当たつては、実施基準を尊重するよう努めるものとする。
第三十五条の八
  1. 都道府県は、実施基準に関する協議並びに実施基準に基づく傷病者の搬送及び傷病者の受入れの実施に係る連絡調整を行うための協議会(以下この条において「協議会」という。)を組織するものとする。
  2. 協議会は、次に掲げる者をもつて構成する。
    一 消防機関の職員
    二 医療機関の管理者又はその指定する医師
    三 診療に関する学識経験者の団体の推薦する者
    四 都道府県の職員
    五 学識経験者その他の都道府県が必要と認める者
  3. 協議会は、必要があると認めるときは、関係行政機関に対し、資料の提供、意見の表明、説明その他の協力を求めることができる。
  4. 協議会は、都道府県知事に対し、実施基準並びに傷病者の搬送及び傷病者の受入れの実施に関し必要な事項について意見を述べることができる。
第三十五条の九
  1. 都道府県知事は、救急業務を行つていない市町村の区域に係る道路の区間で交通事故の発生が頻繁であると認められるものについて当該交通事故により必要とされる救急業務を、関係市町村の意見を聴いて、救急業務を行つている他の市町村に実施するよう要請することができる。この場合において、その要請を受けた市町村は、当該要請に係る救急業務を行うことができる。
  2. 都道府県は、救急業務を行つていない市町村の区域に係る高速自動車国道又は一般国道のうち交通事故により必要とされる救急業務が特に必要な区間として政令で定める区間(前項の要請により救急業務が行われている道路の区間を除く。)について、当該救急業務を行つていない市町村の意見を聴いて、当該救急業務を行うものとする。この場合において、当該救急業務に従事する吏員その他の職員は、地方公務員法 (昭和二十五年法律第二百六十一号)の適用については、消防職員とする。
第三十五条の十
  1. 救急隊員は、緊急の必要があるときは、傷病者の発生した現場付近に在る者に対し、救急業務に協力することを求めることができる。
  2. 救急隊員は、救急業務の実施に際しては、常に警察官と密接な連絡をとるものとする。
第三十五条の十一
  1. 第二十七条の規定は、救急隊について準用する。この場合において、同条中「火災の現場に到着する」とあるのは、「救急業務を実施する」と読み替えるものとする。
  2. 消防組織法(昭和二十二年法律第二百二十六号)第二十一条 の規定は、第三十五条の九第二項の規定により都道府県が救急業務を行なう場合について準用する。この場合において、同法第二十一条中「市町村」とあるのは「市町村及び都道府県」と、「消防」とあるのは「救急業務」と、「市町村長」とあるのは「市町村長及び都道府県知事」と読み替えるものとする。
第三十五条の十二
この章に規定するもののほか、救急隊の編成及び装備の基準その他救急業務の処理に関し必要な事項は、政令で定める。

第八章 雑則[編集]

第三十五条の十三
総務大臣、都道府県知事、市町村長、消防長又は消防署長は、法律に特別の定めがあるものを除くほか、この法律の規定に基づく事務に関し、関係のある官公署に対し、照会し、又は協力を求めることができる。
第三十六条
  1. 第八条から第八条の二の三までの規定は、火災以外の災害で政令で定めるものによる被害の軽減のため特に必要がある建築物その他の工作物として政令で定めるものについて準用する。この場合において、第八条第一項から第四項までの規定中「防火管理者」とあるのは「防災管理者」と、同条第一項中「、政令」とあるのは「、火災その他の災害の被害の軽減に関する知識を有する者で政令」と、「消火、通報及び避難の訓練の実施、消防の用に供する設備、消防用水又は消火活動上必要な施設の点検及び整備、火気の使用又は取扱いに関する監督、避難又は防火上必要な構造及び設備の維持管理並びに収容人員の管理その他防火管理上」とあるのは「避難の訓練の実施その他防災管理上」と、同条第四項、第八条の二第一項及び第八条の二の二第一項中「防火管理上」とあるのは「防災管理上」と、同項中「火災の予防に」とあるのは「火災以外の災害で政令で定めるものによる被害の軽減に」と、「、消防の用に供する設備、消防用水又は消火活動上必要な施設の設置及び維持その他火災の予防上」とあるのは「その他火災以外の災害で政令で定めるものによる被害の軽減のために」と、同項、同条第二項及び第八条の二の三第一項第二号ニ中「防火対象物点検資格者」とあるのは「防災管理点検資格者」と、同号イ及び同条第六項第二号中「又は第十七条の四第一項若しくは第二項」とあるのは「、第十七条の四第一項若しくは第二項又は第三十六条第一項において準用する第八条第三項若しくは第四項」と読み替えるものとする。
  2. 前項の建築物その他の工作物のうち第八条第一項の防火対象物であるものにあつては、当該建築物その他の工作物の管理について権原を有する者は、同項の規定にかかわらず、前項において読み替えて準用する同条第一項の防災管理者に、同項の防火管理者の行うべき防火管理上必要な業務を行わせなければならない。
  3. 第一項の建築物その他の工作物のうち第八条の二の二第一項の防火対象物であるものにあつては、同条第二項及び第一項において準用する同条第二項の規定にかかわらず、同条第一項の規定による点検と併せて第一項において準用する同条第一項の規定による点検(その管理について権原が分かれている建築物その他の工作物にあつては、当該建築物その他の工作物全体(第八条の二の三第一項又は第一項において準用する同条第一項の規定による認定を受けた部分を除く。)についての第八条の二の二第一項の規定による点検と併せて第一項において準用する同条第一項の規定による点検)が行われ、その結果、防火対象物点検資格者及び防災管理点検資格者により点検対象事項がいずれの点検基準にも適合していると認められた場合に限り、総務省令で定めるところにより、点検を行つた日その他総務省令で定める事項を記載した表示を付することができる。
  4. 第一項の建築物その他の工作物のうち第八条の二の二第一項の防火対象物であるものにあつては、第八条の二の三第七項及び第一項において準用する同条第七項の規定にかかわらず、同条第一項の規定による認定と併せて第一項において準用する同条第一項の規定による認定を受けた場合(当該建築物その他の工作物の管理について権原が分かれているものにあつては、当該建築物その他の工作物全体が同項の規定による認定と併せて第一項において準用する同条第一項の規定による認定を受けた場合に限る。)に限り、総務省令で定めるところにより、当該認定を受けた日その他総務省令で定める事項を記載した表示を付することができる。
  5. 第八条の二の二第三項及び第四項の規定は、前二項の表示について準用する。
  6. 第一項の建築物その他の工作物に第八条の二の五第一項の自衛消防組織が置かれている場合には、当該自衛消防組織は、火災その他の災害の被害の軽減のために必要な業務を行うものとする。
  7. 第十八条第二項、第二十二条及び第二十四条乃至第二十九条の規定は、水災を除く他の災害に関してこれを準用する。
第三十六条の二
市町村は、人口その他の条件を考慮して総務省令で定める基準に従い、この法律の規定による人命の救助を行うため必要な特別の救助器具を装備した消防隊を配置するものとする。
第三十六条の二の二
第二十七条及び第三十条の規定は、大規模地震対策特別措置法(昭和五十三年法律第七十三号)第二条第十三号の警戒宣言が発せられた場合に準用する。この場合において、第二十七条中「火災の現場」とあるのは「大規模地震対策特別措置法第二条第三号の地震予知情報に係る地震が発生したならば人命又は財産に被害(水災による被害を除く。)が生ずるおそれが著しく大であると認められる場所」と、第三十条第一項中「火災の現場」とあるのは「大規模地震対策特別措置法第二条第三号の地震予知情報に係る地震が発生したならば火災が発生するおそれが著しく大であると認められる場所」と読み替えるものとする。
第三十六条の三
  1. 第二十五条第二項(第三十六条第七項において準用する場合を含む。)又は第二十九条第五項(第三十条の二及び第三十六条第七項において準用する場合を含む。)の規定により、消火若しくは延焼の防止若しくは人命の救助その他の消防作業に従事した者又は第三十五条の十第一項の規定により市町村が行なう救急業務に協力した者が、そのため死亡し、負傷し、若しくは疾病にかかり又は障害の状態となつた場合においては、市町村は、政令で定める基準に従い条例の定めるところにより、その者又はその者の遺族がこれらの原因によつて受ける損害を補償しなければならない。
  2. 消防対象物が構造上区分された数個の部分で独立して住居、店舗、事務所又は倉庫その他建物としての用途に供することができるもの(以下この条において「専有部分」という。)がある建築物その他の工作物であり、かつ、専有部分において火災が発生した場合であつて、第二十五条第一項の規定により、消火若しくは延焼の防止又は人命の救助に従事した者のうち、次に掲げる者以外の者が、そのため死亡し、負傷し、若しくは疾病にかかり又は障害の状態となつたときも、前項と同様とする。
    一  火災が発生した専有部分の各部分の所有者、管理者、占有者その他の総務省令で定める者
    二  火災が発生した専有部分の各部分及び当該各部分以外の部分を、一の者が、総務省令で定めるところにより、住居、店舗、事務所又は倉庫その他建物としての用途に一体として供している場合には、これらの用途に一体として供されている専有部分の各部分の所有者、管理者、占有者その他の総務省令で定める者(前号に掲げる者を除く。)
  3. 第一項の規定は、都道府県が行う救急業務に協力した者について準用する。
第三十六条の四
この法律の規定に基づき政令又は総務省令を制定し、又は改廃する場合においては、それぞれ、政令又は総務省令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
第三十七条
特別区の存する区域においては、この法律中市町村、市町村長又は市町村条例とあるのは、夫々これを都、都知事又は都条例と読み替えるものとする。

第九章 罰則[編集]

第三十八条
第十八条第一項の規定に違反して、みだりに消防の用に供する望楼又は警鐘台を損壊し、又は撤去した者は、これを七年以下の懲役に処する。
第三十九条
第十八条第一項の規定に違反して、みだりに火災報知機、消火栓又は消防の用に供する貯水施設を損壊し、又は撤去した者は、これを五年以下の懲役に処する。
第三十九条の二
  1. 製造所、貯蔵所又は取扱所から危険物を漏出させ、流出させ、放出させ、又は飛散させて火災の危険を生じさせた者は、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。ただし、公共の危険が生じなかつたときは、これを罰しない。
  2. 前項の罪を犯し、よつて人を死傷させた者は、七年以下の懲役又は五百万円以下の罰金に処する。
第三十九条の二の二
  1. 第五条の二第一項の規定による命令に違反した者は、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。
  2. 前項の罪を犯した者に対しては、情状により懲役及び罰金を併科することができる。
第三十九条の三
  1. 業務上必要な注意を怠り、製造所、貯蔵所又は取扱所から危険物を漏出させ、流出させ、放出させ、又は飛散させて火災の危険を生じさせた者は、二年以下の懲役若しくは禁錮又は二百万円以下の罰金に処する。ただし、公共の危険が生じなかつたときは、これを罰しない。
  2. 前項の罪を犯し、よつて人を死傷させた者は、五年以下の懲役若しくは禁錮又は三百万円以下の罰金に処する。
第三十九条の三の二
  1. 第五条第一項の規定による命令に違反した者は、二年以下の懲役又は二百万円以下の罰金に処する。
  2. 前項の罪を犯した者に対しては、情状により懲役及び罰金を併科することができる。
第四十条
  1. 次のいずれかに該当する者は、二年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
    一  第二十六条第一項の規定による消防車の通過を故意に妨害した者
    二  消防団員が消火活動又は水災を除く他の災害の警戒防及び救護に従事するに当たり、その行為を妨害した者
    三  第二十五条(第三十六条第七項において準用する場合を含む。)又は第二十九条第五項(第三十条の二及び第三十六条第七項において準用する場合を含む。)の規定により消火若しくは延焼の防止又は人命の救助に従事する者に対し、その行為を妨害した者
  2. 前項の罪を犯した者に対しては、情状により懲役及び罰金を併科することができる。ただし、刑法に正条がある場合にはこれを適用しない。
  3. 第一項の罪を犯し、よつて人を死傷に至らしめた者は、この法律又は刑法 により、重きに従つて処断する。
第四十一条
  1. 次のいずれかに該当する者は、これを一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
    一  第五条の三第一項の規定による命令に違反した者
    二  第八条第四項(第三十六条第一項において準用する場合を含む。)の規定による命令に違反した者
    三  第十条第一項の規定に違反した者
    四  第十五条の規定に違反した者
    五  第十七条の四第一項の規定による命令に違反して消防用設備等を設置しなかつた者
  2. 前項の罪を犯した者に対しては、情状により懲役及び罰金を併科することができる。
第四十一条の二
第十三条の十一第一項(第十七条の九第四項において準用する場合を含む。)の規定に違反した者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
第四十一条の三
第十三条の十八第二項(第十七条の九第四項において準用する場合を含む。)の規定による危険物取扱者試験又は消防設備士試験の実施に関する事務の停止の命令に違反したときは、その違反行為をした第十三条の五第一項又は第十七条の九第一項の規定による指定を受けた者の役員又は職員は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
第四十一条の四
第十六条の三十二又は第二十一条の三十四の規定に違反した者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
第四十一条の五
第二十一条の五十第一項の規定に違反した者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
第四十一条の六
第二十一条の五十七第二項の規定による検定対象機械器具等についての試験及び個別検定の業務の停止の命令に違反したときは、その違反行為をした第二十一条の三第一項の規定による指定を受けた者の役員又は職員は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
第四十二条
  1. 次のいずれかに該当する者は、六月以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
    一  第八条第三項(第三十六条第一項において準用する場合を含む。)の規定による命令に違反した者
    二  第十一条第一項の規定に違反した者
    三  第十一条第五項の規定に違反した者
    四  第十二条の二第一項又は第二項の規定による命令に違反した者
    五  第十二条の三第一項の規定による命令又は処分に違反した者
    六  第十三条第一項の規定に違反して危険物保安監督者を定めないで事業を行つた者
    七  第十三条第三項の規定に違反した者
    八  第十四条の二第一項の規定に違反して危険物を貯蔵し、若しくは取り扱つた者又は同条第三項の規定による命令に違反した者
    九  第十六条の三第三項又は第四項の規定による命令に違反した者
    十  第十七条の五の規定に違反した者
    十一  第二十五条第三項(第三十条の二及び第三十六条第七項において準用する場合を含む。)の規定による情報の提供を求められて、正当な理由がなく情報の提供をせず、又は虚偽の情報を提供した者
  2. 前項の罪を犯した者に対しては、情状により懲役及び罰金を併科することができる。
第四十三条
  1. 次のいずれかに該当する者は、三月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。
    一  第十条第三項の規定に違反した者
    二  第十六条の規定に違反した者
    三  第十六条の二第一項の規定に違反した者
  2. 前項の罪を犯した者に対しては、情状により懲役及び罰金を併科することができる。
第四十三条の二
次のいずれかに該当するときは、その違反行為をした第十三条の五第一項又は第十七条の九第一項の規定による指定を受けた者の役員又は職員は、三十万円以下の罰金に処する。
一  第十三条の十四(第十七条の九第四項において準用する場合を含む。)の規定に違反して帳簿を備えず、帳簿に記載せず、若しくは帳簿に虚偽の記載をし、又は帳簿を保存しなかつたとき。
二  第十三条の十六第一項又は第二項(第十七条の九第四項において準用する場合を含む。)の規定による報告を求められて、報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又はこれらの規定による立入り若しくは検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。
三  第十三条の十七第一項(第十七条の九第四項において準用する場合を含む。)の規定による許可を受けないで、危険物取扱者試験又は消防設備士試験の実施に関する事務の全部を廃止したとき。
第四十三条の三
第十六条の四十八第一項若しくは第二十一条の四十三第一項の規定による報告を求められて、報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又はこれらの規定による立入り若しくは検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した場合には、その違反行為をした危険物保安技術協会又は日本消防検定協会の役員又は職員は、三十万円以下の罰金に処する。
第四十三条の四
第二十一条の二第四項又は第二十一条の十六の二の規定に違反した者は、三十万円以下の罰金に処する。
第四十三条の五
次のいずれかに該当するときは、その違反行為をした第二十一条の三第一項の規定による指定を受けた者の役員又は職員は、三十万円以下の罰金に処する。
一  第二十一条の五十三の規定に違反して帳簿を備えず、帳簿に記載せず、若しくは帳簿に虚偽の記載をし、又は帳簿を保存しなかつたとき。
二  第二十一条の五十五第一項の規定による報告を求められて、報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による立入り若しくは検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。
三  第二十一条の五十六第一項の規定による許可を受けないで、検定対象機械器具等についての試験及び個別検定の業務の全部を廃止したとき。
第四十三条の六
第二十一条の十一第四項において準用する第二十一条の五十五第一項の規定による報告を求められて、報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による立入り若しくは検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した場合には、その違反行為をした独立行政法人消防研究所の役員又は職員は、三十万円以下の罰金に処する。
第四十四条
次のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金又は拘留に処する。
一  第三条第一項の規定による命令に従わなかつた者
二  第四条第一項、第十六条の三の二第二項(同条第四項において準用する場合を含む。)、第十六条の五第一項若しくは第三十四条第一項(第三十五条の三第二項又は第三十五条の三の二第二項において準用する場合を含む。)の規定による資料の提出若しくは報告を求められて、資料の提出をせず、虚偽の資料を提出し、報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又はこれらの規定による立入り、検査若しくは収去を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
三  第八条の二の二第三項(第八条の二の三第八項において準用する場合を含む。)、第八条の三第三項、第二十一条の九第二項(第二十一条の十一第三項又は第四項において準用する場合を含む。)又は第二十一条の十六の三第二項の規定に違反した者
三の二  第十四条の三第一項若しくは第二項又は第十七条の三の二の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者
三の三  第十四条の三の二の規定による点検記録を作成せず、虚偽の点検記録を作成し、又は点検記録を保存しなかつた者
四  第十六条の二第三項の規定に違反した者
五  第十六条の五第二項の規定による消防吏員又は警察官の停止に従わず、又は提示の要求を拒んだ者
六  第八条第二項、第九条の二第一項(同条第二項において準用する場合を含む。)、第十一条第六項、第十一条の四第一項、第十二条の六、第十二条の七第二項、第十三条第二項、第十七条の三の二又は第十七条の十四の規定による届出を怠つた者
七  第十三条の二第五項(第十七条の七第二項において準用する場合を含む。)の規定による命令に違反した者
七の二  故なく消防署、第十六条の三第二項の規定により市町村長の指定した場所、警察署又は海上警備救難機関に同条第一項の事態の発生について虚偽の通報をした者
七の三  第八条の二の二第一項又は第十七条の三の三の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者
八  第十七条の四第一項の規定による命令に違反して消防用設備等の維持のため必要な措置をしなかつた者
九  第十八条第一項の規定に違反し、みだりに火災報知機、消火栓、消防の用に供する貯水施設又は消防の用に供する望楼若しくは警鐘台を使用し、又はその正当な使用を妨げた者
十  第十八条第二項の規定に違反した者
十一  第二十一条第三項の規定による届出をしないで消防水利を使用不能の状態に置いた者
十二  第二十一条の十三第一項又は第二十一条の十六の六第一項の規定による報告を求められて、報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又はこれらの規定による立入り若しくは検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
十二の二  第八条の二の二第四項(第八条の二の三第八項において準用する場合を含む。)及び第二十一条の十六の五の規定による命令に違反した者
十三  第二十二条第四項又は第二十三条の規定による制限に違反した者
十四  第二十三条の二の規定による火気の使用の禁止、退去の命令又は出入の禁止若しくは制限に従わなかつた者
十五  故なく消防署又は第二十四条(第三十六条において準用する場合を含む。)の規定による市町村長の指定した場所に火災発生の虚偽の通報又は第二条第九項の傷病者に係る虚偽の通報をした者
十六  第二十八条第一項又は第二項(第三十六条において準用する場合を含む。)の規定による退去の命令又は出入の禁止若しくは制限に従わなかつた者
十七  第三十三条の規定による火災後の被害状況の調査を拒んだ者
第四十五条
法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、次の各号に掲げる規定の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人に対して当該各号に定める罰金刑を、その人に対して各本条の罰金刑を科する。
一  第三十九条の二の二第一項又は第三十九条の三の二第一項 一億円以下の罰金刑
二  第四十一条第一項第三号又は第五号 三千万円以下の罰金刑
三  第三十九条の二第一項若しくは第二項、第三十九条の三第一項若しくは第二項、第四十一条第一項(同項第三号及び第五号を除く。)、第四十二条第一項(同項第七号及び第十号を除く。)、第四十三条第一項、第四十三条の四又は前条第一号、第三号、第十一号若しくは第十二号 各本条の罰金刑
第四十六条
第九条の三の規定に基づく条例には、これに違反した者に対し、三十万円以下の罰金に処する旨の規定を設けることができる。
第四十六条の二
次の各号の一に該当する場合には、その違反行為をした危険物保安技術協会又は日本消防検定協会の役員又は職員は、二十万円以下の過料に処する。
一  この法律により総務大臣の認可又は承認を受けなければならない場合において、その認可又は承認を受けなかつたとき。
二  第十六条の十四第一項又は第二十一条の二十一第一項の政令の規定に違反して登記することを怠つたとき。
三  第十六条の三十四第一項及び第三項又は第二十一条の三十六第一項に規定する業務以外の業務を行つたとき。
四  第十六条の四十七又は第二十一条の四十二第二項の規定による総務大臣の命令に違反したとき。
第四十六条の三
次の各号の一に該当するときは、その違反行為をした独立行政法人消防研究所の役員は、二十万円以下の過料に処する。
一  第二十一条の十一第四項において準用する第二十一条の五十四の規定による総務大臣の命令に違反したとき。
二  第三十五条の三の四の規定による消防庁長官の命令に違反したとき。
第四十六条の四
第十六条の十三第二項又は第二十一条の二十二の規定に違反した者は、十万円以下の過料に処する。
第四十六条の五
第八条の二の三第五項(第三十六条第一項において準用する場合を含む。)、第十七条の二の三第四項又は第二十一条の十六の四第一項若しくは第二項の規定による届出を怠つた者は、五万円以下の過料に処する。

附 則[編集]

第四十七条
この法律は、昭和二十三年八月一日から、これを施行する。
第四十八条
この法律により許可を受け、又は届出をなさなければならない事項で、この法律施行前に警視庁令又は都道府県令により許可又は認可を受け、又は届出をなし、その後事情の変更しないものについては、これをこの法律により当該許可又は認可を受け、又は当該届出をなしたものとみなす。
第四十九条
消防法及び消防組織法の一部を改正する法律(昭和六十一年法律第二十号)の施行後においては、日本消防検定協会については、総務省設置法(平成十一年法律第九十一号)第四条第十五号の規定並びに同条第十九号及び第二十一号の規定(同条第十九号ニに掲げる業務に関する事務に係る部分を除く。)は、適用しない。

   附 則 (昭和二四年六月四日法律第一九三号) 抄

  1. この法律は、公布の日から起算して六十日を経過した日から施行する。

   附 則 (昭和二五年五月一七日法律第一八六号)

  1. この法律は、公布の日から施行する。
  2. この法律施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (昭和二五年五月二四日法律第二〇一号) 抄 (施行期日)

  1. この法律は、公布の日から起算して三月をこえ六月をこえない期間内において政令で定める日から施行する。

   附 則 (昭和二七年七月三一日法律第二五八号) 抄

  1. この法律は、昭和二十七年八月一日から施行する。

   附 則 (昭和二七年八月一日法律第二九三号)

  1. この法律は、公布の日から起算して三月を経過した日から施行する。


   附 則 (昭和二九年六月八日法律第一六三号) 抄 (施行期日)

  1. この法律中、第五十三条の規定は交通事件即決裁判手続法の施行の日から、その他の部分は、警察法(昭和二十九年法律第百六十二号。同法附則第一項但書に係る部分を除く。)の施行の日から施行する。

   附 則 (昭和三一年五月二一日法律第一〇七号) 抄 (施行期日)

第一条
この法律は、公布の日から起算して六月をこえない範囲内で政令で定める日から施行する。

   附 則 (昭和三一年六月一一日法律第一四一号) 抄

  1. この法律は、昭和三十一年七月一日から施行する。

   附 則 (昭和三四年四月一日法律第八六号) 抄

  1. この法律は、公布の日から起算して六月をこえない範囲内で政令で定める日から施行する。
  2. この法律の施行の際、この法律による改正前の第三章の規定に基く市町村条例によりなされている許可の申請、届出その他の手続又は同章の規定に基く市町村条例によりなされた許可その他の処分は、それぞれこの法律による改正後の相当規定に基いてなされた手続又は処分とみなす。
  3. この法律の施行の際、この法律による改正前の第三章の規定に基く市町村条例が制定されていない市町村の区域において設置されている製造所、貯蔵所又は取扱所については、この法律の施行の日から起算して三月間は、この法律による改正後の第十条第一項から第三項までの規定、第十一条第一項から第三項までの規定及び第十二条第一項の規定は、適用しない。この場合において、製造所、貯蔵所又は取扱所の所有者、管理者又は占有者が、命令で定めるところにより、その期間内に市町村長等に届け出たときは、その者は、この法律による改正後の第十一条第一項及び第三項の規定により、当該製造所、貯蔵所又は取扱所について設置の許可及び完成検査を受けて使用しているものとみなす。
  4. この法律の施行の際、現にこの法律による改正前の第十三条第二項又は第十四条第一項の規定に基き市町村条例で定める取扱主任者又は映写技術者の資格を有する者は、この法律による改正後の第十三条の二第三項又は第十四条第三項の規定にかかわらず、昭和三十六年三月三十一日までの間は、この法律により危険物取扱主任者免状又は映写技術者免状の交付を受けた者とみなす。
  5. 前項の取扱主任者又は映写技術者が、昭和三十六年三月三十一日までの間において都道府県知事の指定する講習を修了したときは、その者は、この法律による改正後の第十三条の二第三項又は第十四条第三項に規定する試験に合格した者とみなされ、それぞれ危険物取扱主任者免状又は映写技術者免状の交付を受けることができる。
  6. この法律の施行の際、この法律による改正前の第三章の規定に基く市町村条例が制定されていない市町村の区域において、現に製造所、貯蔵所又は取扱所に係る危険物の取扱作業に関して保安の監督をしている者又は映写室の映写機を操作している者は、この法律による改正後の第十三条の二第三項又は第十四条第三項の規定にかかわらず、この法律の施行の日から起算して一年間は、当該市町村の区域に限つて、この法律により危険物取扱主任者免状又は映写技術者免状の交付を受けた者とみなす。ただし、この法律の施行の日から起算して三月以内に市町村長等に届け出なかつたときは、この限りでない。
  7. この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (昭和三四年四月二四日法律第一五六号) 抄 (施行期日)

  1. この法律は、公布の日から起算して八月をこえない範囲内において各規定につき政令で定める日から施行する。

   附 則 (昭和三五年六月三〇日法律第一一三号) 抄 (施行期日)

第一条
  1. この法律は、昭和三十五年七月一日から施行する。

   附 則 (昭和三五年七月二日法律第一一七号)

  1. この法律は、公布の日から起算して九月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
  2. この法律による改正後の消防法(以下「新法」という。)第八条第一項の政令で定める防火対象物の管理について権原を有する者は、この法律の施行の日から起算して一年間は、同条同項の規定にかかわらず、同条同項の政令で定める資格を有しない者のうちから防火管理者を定めることができる。
  3. この法律の施行の際、現に存する新法第十七条第一項の防火対象物における消防用設備等又は現に新築、増築、改築、移転、修繕若しくは模様替えの工事中である同条同項の防火対象物に係る消防用設備等で同法第十七条の二第一項の消火器、避難器具その他政令で定めるものについては、この法律の施行の日から起算して二年間は、当該防火対象物の関係者が命令で定めるところにより消防長(消防長を置かない市町村においては市町村長)又は消防署長に届け出た場合に限り、同法第十七条第一項の消防用設備等の技術上の基準に関する政令若しくはこれに基づく命令又は同条第二項の規定に基づく条例の規定のうち当該消防用設備等に係る部分は、適用しない。この場合において、当該消防用設備等の技術上の基準については、なお従前の例による。

   附 則 (昭和三六年六月一七日法律第一四五号) 抄

この法律は、学校教育法の一部を改正する法律(昭和三十六年法律第百四十四号)の施行の日から施行する。


   附 則 (昭和三七年五月一六日法律第一四〇号) 抄

  1. この法律は、昭和三十七年十月一日から施行する。
  2. この法律による改正後の規定は、この附則に特別の定めがある場合を除き、この法律の施行前に生じた事項にも適用する。ただし、この法律による改正前の規定によつて生じた効力を妨げない。
  3. この法律の施行の際現に係属している訴訟については、当該訴訟を提起することができない旨を定めるこの法律による改正後の規定にかかわらず、なお従前の例による。
  4. この法律の施行の際現に係属している訴訟の管轄については、当該管轄を専属管轄とする旨のこの法律による改正後の規定にかかわらず、なお従前の例による。
  5. この法律の施行の際現にこの法律による改正前の規定による出訴期間が進行している処分又は裁決に関する訴訟の出訴期間については、なお従前の例による。ただし、この法律による改正後の規定による出訴期間がこの法律による改正前の規定による出訴期間より短い場合に限る。
  6. この法律の施行前にされた処分又は裁決に関する当事者訴訟で、この法律による改正により出訴期間が定められることとなつたものについての出訴期間は、この法律の施行の日から起算する。
  7. この法律の施行の際現に係属している処分又は裁決の取消しの訴えについては、当該法律関係の当事者の一方を被告とする旨のこの法律による改正後の規定にかかわらず、なお従前の例による。ただし、裁判所は、原告の申立てにより、決定をもつて、当該訴訟を当事者訴訟に変更することを許すことができる。
  8. 前項ただし書の場合には、行政事件訴訟法第十八条後段及び第二十一条第二項から第五項までの規定を準用する。

   附 則 (昭和三七年九月一五日法律第一六一号) 抄

  1. この法律は、昭和三十七年十月一日から施行する。
  2. この法律による改正後の規定は、この附則に特別の定めがある場合を除き、この法律の施行前にされた行政庁の処分、この法律の施行前にされた申請に係る行政庁の不作為その他この法律の施行前に生じた事項についても適用する。ただし、この法律による改正前の規定によつて生じた効力を妨げない。
  3. この法律の施行前に提起された訴願、審査の請求、異議の申立てその他の不服申立て(以下「訴願等」という。)については、この法律の施行後も、なお従前の例による。この法律の施行前にされた訴願等の裁決、決定その他の処分(以下「裁決等」という。)又はこの法律の施行前に提起された訴願等につきこの法律の施行後にされる裁決等にさらに不服がある場合の訴願等についても、同様とする。
  4. 前項に規定する訴願等で、この法律の施行後は行政不服審査法による不服申立てをすることができることとなる処分に係るものは、同法以外の法律の適用については、行政不服審査法による不服申立てとみなす。
  5. 第三項の規定によりこの法律の施行後にされる審査の請求、異議の申立てその他の不服申立ての裁決等については、行政不服審査法による不服申立てをすることができない。
  6. この法律の施行前にされた行政庁の処分で、この法律による改正前の規定により訴願等をすることができるものとされ、かつ、その提起期間が定められていなかつたものについて、行政不服審査法による不服申立てをすることができる期間は、この法律の施行の日から起算する。
8.この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
9.前八項に定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 (昭和三八年四月一五日法律第八八号) 抄 (施行期日)

第一条
この法律は、公布の日から施行する。ただし、第十九条の改正規定及び第四章の次に一章を加える改正規定中第二十一条の二から第二十一条の十六までに関する部分並びに附則第十九条の規定中自治省設置法(昭和二十七年法律第二百六十一号)第二十六条の表に関する部分(附則第七条において「第十九条等の改正規定」という。)は昭和三十九年一月一日から、第二条に一項を加える改正規定、第七章の次に一章を加える改正規定、第三十六条の二の改正規定並びに附則第十二条及び附則第十三条の規定はこの法律の公布の日から起算して一年をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。

(協会の設立)

第五条
協会は、設立の登記をすることによつて成立する。

(土地等をその目的とする出資)

第六条
  1. 政府は、この法律(附則第一条本文に係る部分をいう。以下同じ。)の施行の際現に国が消防の用に供する機械器具等の検定の用に供している土地又は建物その他の土地の定着物(以下「土地等」という。)で協会の業務に必要があると認められるものを出資の目的として協会に出資することができる。
  2. 前項の規定により出資する土地等の価額は、出資の日現在における時価を基準として評価委員が評価した価額とする。
  3. 前項の評価委員その他同項の規定による評価に関し必要な事項は、政令で定める。

(経過規定)

第七条
  1. 第十九条等の改正規定の施行の際、改正前の消防法(以下「旧法」という。)第十九条第一項の規定により勧告されている規格は、改正後の消防法(以下「新法」という。)第二十一条の二第二項に規定する技術上の規格とみなす。
  2. 第十九条等の改正規定の施行の際、旧法第十九条及びこれに基づく命令の規定によりなされている処分又は申請その他の手続は、それぞれ新法の相当規定に基づいてなされた処分又は申請その他の手続とみなす。
第十一条
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (昭和三八年四月一五日法律第九〇号) 抄

  1. この法律は、公布の日から起算して三月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
3.この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (昭和四〇年五月一四日法律第六五号) 抄

  1. この法律は、公布の日から施行する。ただし、第一条中消防法第十条第一項ただし書及び第十三条第一項の改正規定、同法第十四条の次に二条を加える改正規定、同法第十六条の三の改正規定(危険物を仮に貯蔵し、又は取り扱う場合の承認に関する部分に限る。)及び同法第二十一条の改正規定並びに第二条の規定は昭和四十年十月一日から、第一条中消防法第十七条の四の次に八条を加える改正規定(第十七条の六から第十七条の九までに関する部分を除く。以下同じ。)は昭和四十一年十月一日から施行する。
  2. 第一条中消防法第十条第一項ただし書の改正規定の施行の際、現に第一条による改正前の消防法第十条第一項ただし書の指定を受けている者は、当該指定を受けた日から起算して十日間(当該改正規定の施行の日前に経過した期間を除く。)に限り、この法律による改正後の消防法(以下「新法」という。)第十条第一項ただし書の承認を受けた者とみなす。
5.この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (昭和四二年七月二五日法律第八〇号) 抄 (施行期日)

  1. この法律は、公布の日から施行する。ただし、第一条中消防法第九条の二を第九条の三とし、第九条の次に一条を加える改正規定及び同法第四十六条の改正規定並びに第二条中消防組織法第四条第一号及び第二号に係る改正規定並びに同法第十八条の二の改正規定は、昭和四十三年四月一日から施行する。

   附 則 (昭和四三年六月一〇日法律第九五号) 抄

  1. この法律は、公布の日から施行する。ただし、第一条中消防法第八条の次に二条を加える改正規定及び第二条中消防組織法第十四条の三の改正規定は、昭和四十四年四月一日から施行する。
  2. 第一条の規定による改正後の消防法第八条の三の規定は、同条に係る改正規定の施行の際現に使用する同条の物品については、昭和四十八年六月三十日までの間、適用しない。

   附 則 (昭和四五年六月一日法律第一一一号) 抄 (施行期日)

  1. この法律は、公布の日から施行する。

   附 則 (昭和四六年六月一日法律第九七号) 抄 (施行期日)

  1. この法律は、公布の日から施行する。ただし、別表の改正規定は昭和四十七年一月一日から、第十六条の二及び第十六条の四の改正規定、第四十三条第一項の改正規定(同項第一号に係る部分を除く。)並びに第四十四条の改正規定は同年十月一日から施行する。

(経過措置)

  1. この法律の施行の日(別表の改正規定にあつては、当該改正規定の施行の日。以下「施行日」という。)前に改正前の消防法(以下「旧法」という。)の規定に基づいてされている許可の申請、届出その他の手続又は旧法の規定に基づいてされた許可その他の処分は、別段の定めがあるものを除き、改正後の消防法(以下「新法」という。)の相当規定に基づいてされた手続又は処分とみなす。
  2. 昭和四十七年一月一日において現に設置されている製造所、貯蔵所又は取扱所で、新たに新法第十一条第一項の規定による許可を受けなければならないこととなるものについては、同項の規定は、同年十二月三十一日までの間、適用しない。
  3. 昭和四十七年一月一日において現に旧法第十一条の規定により許可を受けて設置されている製造所、貯蔵所又は取扱所で、その位置、構造及び設備が新法第十条第四項の技術上の基準に適合しないものについては、同年十二月三十一日までの間、同項の規定にかかわらず、なお従前の例による。
  4. この法律の施行の際現に旧法第十三条の二第三項の規定により甲種危険物取扱主任者免状又は乙種危険物取扱主任者免状の交付を受けている者は、それぞれ新法第十三条の二第三項の規定により甲種危険物取扱者免状又は乙種危険物取扱者免状の交付を受けている者とみなす。
  5. この法律の施行の際現に旧法第十三条の三第二項に規定する甲種危険物取扱主任者試験又は乙種危険物取扱主任者試験に合格している者は、それぞれ新法第十三条の三第二項に規定する甲種危険物取扱者試験又は乙種危険物取扱者試験に合格した者とみなす。
  6. 都道府県知事は、新法第十三条の三第二項に規定する丙種危険物取扱者試験を、施行日から昭和四十七年九月三十日までの間において、少なくとも二回以上行なうように努めなければならない。
  7. 施行日前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (昭和四六年六月二日法律第九八号) 抄 (施行期日)

第一条
この法律は、公布の日から起算して六月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。

   附 則 (昭和四六年一二月三一日法律第一三〇号) 抄 (施行期日)

  1. この法律は、琉球諸島及び大東諸島に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の効力発生の日から施行する。

   附 則 (昭和四七年六月二三日法律第九四号) 抄

  1. この法律は、公布の日から施行する。ただし、第一条中消防法第八条の三の改正規定(同条第二項及び第三項の規定として加える部分に限る。)並びに第四十四条及び第四十五条の改正規定は昭和四十七年十月一日から、同法第八条の三の改正規定(同条第四項及び第五項の規定として加える部分に限る。)は昭和四十九年一月一日から施行する。

   附 則 (昭和四九年六月一日法律第六四号)

  1. この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に掲げる日から施行する。
    一  第八条に一項を加える改正規定、第十七条第一項の改正規定、第十七条の五の改正規定(「(他人の求めに応じ、報酬を得て行なわれるものに限る。)」を削る部分に限る。)、第十七条の八の次に一条を加える改正規定及び第十七条の九の改正規定 昭和四十九年七月一日
    二  第十七条の三の次に二条を加える改正規定 昭和五十年四月一日
    三  第十七条の二第二項及び第十七条の三第二項の改正規定中百貨店、地下街及び複合用途防火対象物に係る消防用設備等に係る部分 昭和五十二年四月一日
    四  第十七条の二第二項及び第十七条の三第二項の改正規定中前号に規定する防火対象物以外の防火対象物に係る消防用設備等に係る部分 昭和五十四年四月一日
  2. 改正前の消防法(以下「旧法」という。)の規定により、配管によつて危険物の移送の取扱いを行う取扱所のうち改正後の消防法(以下「新法」という。)第十一条第一項第四号に掲げる移送取扱所に該当するものについて市町村長がした許可その他の処分又は受理した届出は、新法の相当規定に基づいて都道府県知事又は自治大臣がした許可その他の処分又は受理した届出とみなす。
  3. 旧法第十四条の二第一項の規定による認可を受けた予防規程は、新法第十四条の二第一項の規定による認可を受けた予防規程とみなす。
  4. 昭和五十二年四月一日(新法第十七条の二第二項第四号に規定する特定防火対象物(以下この項において「特定防火対象物」という。)で百貨店、地下街及び複合用途防火対象物以外のものにあつては、昭和五十四年四月一日。以下「一部施行日」という。)において現に存する特定防火対象物又は現に新築、増築、改築、移転、修繕若しくは模様替えの工事中の特定防火対象物に係る消防用設備等で、一部施行日の前日において旧法第十七条の二第一項又は第十七条の三第一項の規定の適用を受けていたものについては、一部施行日以後、新法第十七条の二第一項又は第十七条の三第一項の規定は、適用しない。
  5. この法律の施行の日から昭和五十年三月三十一日までの間に限り、新法第十七条の四及び第十七条の五の規定の適用については、これらの規定中「設備等技術基準」とあるのは、「第十七条第一項の政令若しくはこれに基づく命令又は同条第二項の規定に基づく条例で定める技術上の基準(第十七条の二第一項前段又は第十七条の三第一項前段に規定する場合にあつては、それぞれ第十七条の二第一項後段又は第十七条の三第一項後段の規定により適用されることとなる技術上の基準とする。)」とする。
  6. 国及び地方公共団体は、附則第四項の規定により、一部施行日以後新法第十七条の二第一項又は第十七条の三第一項の規定の適用を受けないこととなる消防用設備等に係る防火対象物の関係者が新法第十七条の規定による技術上の基準に適合させるために行う当該消防用設備等の設置に係る工事又は整備について、必要な資金のあつせん、技術的な助言その他の措置を講ずるよう努めるものとする。
  7. この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (昭和五〇年一二月一七日法律第八四号) 抄 (施行期日等)

  1. この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

   附 則 (昭和五一年五月二九日法律第三七号) 抄 (施行期日)

第一条
この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第十一条の二から第十一条の五までに係る改正規定、第十二条の二、第十二条の四第二項、第十四条の三、第十六条の四、第十六条の七並びに第四十四条第三号の二及び第六号の改正規定並びに次条及び附則第三条の規定は、公布の日から起算して九月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(経過措置)

第二条
この法律による改正後の消防法(以下「新法」という。)第十一条の二及び第十一条の三の規定は、前条ただし書に定める日(以下「一部施行日」という。)以後に、新法第十一条第一項の規定による許可の申請があつた製造所、貯蔵所若しくは取扱所の設置又はその位置、構造若しくは設備の変更について適用する。
第三条
新法第十六条の七の規定は、一部施行日以後に、消防本部若しくは消防署の設置若しくは廃止又は市町村の廃置分合若しくは境界変更があつた場合について適用し、一部施行日前に、消防本部若しくは消防署の設置若しくは廃止又は市町村の廃置分合若しくは境界変更があつた場合については、なお従前の例による。

(経過措置)

第四条
この法律の施行の際現にその名称中に危険物保安技術協会という文字を用いている者については、新法第十六条の十三第二項の規定は、この法律の施行後六月間は、適用しない。
第五条
  1. 危険物保安技術協会(以下「協会」という。)の最初の事業年度は、新法第十六条の四十の規定にかかわらず、その成立の日に始まり、翌年三月三十一日に終わるものとする。
  2. 協会の最初の事業年度の予算、事業計画及び資金計画については、新法第十六条の四十一中「当該事業年度の開始前に」とあるのは、「協会の成立後遅滞なく」とする。

(罰則に関する経過措置)

第十二条
この法律の施行前にした行為及びこの法律の施行後に消防法第十一条第一項又は石油コンビナート等災害防止法第五条第一項若しくは第七条第一項の規定に違反してされたこれらの規定に規定する設置、新設又は変更で当該設置、新設又は変更のための工事がこの法律の施行前に開始されたものに対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (昭和五三年六月一五日法律第七三号) 抄 (施行期日)

第一条
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

   附 則 (昭和五七年七月一六日法律第六六号)

この法律は、昭和五十七年十月一日から施行する。


   附 則 (昭和五七年七月二三日法律第六九号) 抄 (施行期日等)

この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。
  1. 七  第三条及び第三十六条の規定 公布の日から起算して六月を経過した日

   附 則 (昭和五八年五月二〇日法律第四四号) 抄 (施行期日)

  1. この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

   附 則 (昭和五八年一二月一〇日法律第八三号) 抄 (施行期日)

第一条
この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。
一から六まで  略
七  第二十七条及び第五十八条の規定並びに附則第七条及び第二十一条の規定 公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日

(その他の処分、申請等に係る経過措置)

第十四条
この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下この条及び第十六条において同じ。)の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定によりされた許可等の処分その他の行為(以下この条において「処分等の行為」という。)又はこの法律の施行の際現に改正前のそれぞれの法律の規定によりされている許可等の申請その他の行為(以下この条において「申請等の行為」という。)で、この法律の施行の日においてこれらの行為に係る行政事務を行うべき者が異なることとなるものは、附則第二条から前条までの規定又は改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の経過措置に関する規定に定めるものを除き、この法律の施行の日以後における改正後のそれぞれの法律の適用については、改正後のそれぞれの法律の相当規定によりされた処分等の行為又は申請等の行為とみなす。

(罰則に関する経過措置)

第十六条
この法律の施行前にした行為及び附則第三条、第五条第五項、第八条第二項、第九条又は第十条の規定により従前の例によることとされる場合における第十七条、第二十二条、第三十六条、第三十七条又は第三十九条の規定の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (昭和六〇年一二月二四日法律第一〇二号) 抄 (施行期日)

第一条
この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。
一から六まで  略
七  第十条中消費生活用製品安全法別表の改正規定、第二十一条の規定(電波法第三十七条の改正規定を除く。)及び第二十六条の規定 公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日

(罰則に関する経過措置)

第八条
この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定)の施行前にした行為及び附則第四条の規定により従前の例によることとされる場合における第十一条の規定の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (昭和六一年四月一五日法律第二〇号) 抄 (施行期日)

第一条
この法律は、昭和六十二年一月一日から施行する。ただし、第二条(消防組織法第四条第十八号の次に一号を加える改正規定を除く。)並びに次条及び附則第四条の規定は、公布の日から施行する。

(危険物保安技術協会に関する経過措置)

第二条
この法律の公布の日に現に存する危険物保安技術協会は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)までに、その定款を第一条の規定による改正後の消防法(以下「新法」という。)第十六条の二十二第一項の規定に適合するように変更し、自治大臣の認可を受けるものとする。この場合において、その認可の効力は、施行日から生ずるものとする。
第三条
  1. この法律の施行の際現に在職する危険物保安技術協会の理事長、理事又は監事は、それぞれ新法第十六条の二十五の規定によりその選任について自治大臣の認可を受けた理事長、理事又は監事とみなす。
  2. 前項の規定によりその選任について自治大臣の認可を受けたものとみなされる危険物保安技術協会の役員の任期は、第一条の規定による改正前の消防法(以下「旧法」という。)第十六条の二十六第一項の規定により任期が終了すべき日に終了するものとする。

(日本消防検定協会に関する経過措置)

第四条
日本消防検定協会は、施行日までに、新法第二十一条の二十第一項に規定する定款を作成し、自治大臣の認可を受けるものとする。この場合において、その認可の効力は、施行日から生ずるものとする。
第五条
日本消防検定協会は、旧法第二十一条の二十に規定する資本金に相当する金額を、昭和六十二年三月三十一日までに、国庫に納付しなければならない。
第六条
  1. この法律の施行の際現に在職する日本消防検定協会の理事長、理事又は監事は、それぞれ新法第二十一条の二十六の規定によりその選任について自治大臣の認可を受けた理事長、理事又は監事とみなす。
  2. 前項の規定によりその選任について自治大臣の認可を受けたものとみなされる日本消防検定協会の役員の任期は、旧法第二十一条の二十七第一項の規定により任期が終了すべき日に終了するものとする。

(罰則に関する経過措置)

第七条
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (昭和六一年一二月二六日法律第一〇九号) 抄 (施行期日)

第一条
この法律は、公布の日から施行する。

   附 則 (昭和六三年五月二四日法律第五五号) 抄 (施行期日)

第一条
この法律は、公布の日から施行する。ただし、第十三条の三の改正規定は昭和六十四年四月一日から、第二条第七項、第九条の三、第十条第二項、第十一条の四、第十六条の十及び別表の改正規定並びに附則第三条から第七条までの規定は公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日(以下「一部施行日」という。)から施行する。

(経過措置)

第二条
この法律の施行の日(第十三条の三の改正規定にあつては昭和六十四年四月一日、第二条第七項、第十条第二項、第十一条の四及び別表の改正規定にあつては一部施行日)前に改正前の消防法(以下「旧法」という。)の規定に基づいてされている許可の申請、届出その他の手続又は旧法の規定に基づいてされた許可その他の処分は、別段の定めがあるものを除き、改正後の消防法(以下「新法」という。)の相当規定に基づいてされた手続又は処分とみなす。
第三条
一部施行日において現に設置されている製造所、貯蔵所若しくは取扱所又は現に旧法第十一条第一項の規定により許可を受けて設置されている製造所、貯蔵所若しくは取扱所で、新たに新法第十一条第一項の規定による許可を受けなければならないこととなるものについては、一部施行日から起算して一年間は、同項の規定による許可を受けることを要しない。
第四条
一部施行日において現に旧法第十一条第一項の規定により許可を受けて設置されている製造所、貯蔵所又は取扱所で、その位置、構造及び設備が新法第十条第四項の技術上の基準に適合しないものに係る同項の技術上の基準については、同項の規定にかかわらず、一部施行日から起算して一年以内において新たに新法第十一条第一項の規定による許可を受けるまでの間、なお従前の例による。
第五条
  1. 一部施行日の前日において現に旧法第十一条第一項の規定により許可を受けて設置されている製造所、貯蔵所又は取扱所で、新法第十一条第一項の規定による許可を受けることを要しないこととなるものの所有者、管理者又は占有者は、一部施行日から起算して三月以内にその旨を新法第十一条第二項に規定する市町村長等(以下「市町村長等」という。)に届け出なければならない。ただし、次項に規定する届出をする場合は、この限りでない。
  2. 前項の所有者、管理者又は占有者で、当該製造所、貯蔵所又は取扱所の位置、構造又は設備を変更しないで、引き続き新法第九条の三に規定する指定数量以上の危険物を貯蔵し、又は取り扱おうとするものは、一部施行日から起算して三月以内にその旨を市町村長等に届け出なければならない。
  3. 前項の場合において、旧法第十一条第一項の規定による許可は、新法第十一条第一項の規定による許可とみなす。
第六条
一部施行日において現に旧法第十一条第一項の規定により許可を受けて設置されている製造所、貯蔵所又は取扱所で、新法第十一条の四に規定する指定数量の倍数が旧法第十一条第一項の規定による許可又は旧法第十一条の四の規定による届出に係る指定数量の倍数(当該製造所、貯蔵所又は取扱所において貯蔵し、又は取り扱う危険物の数量を当該危険物の指定数量で除して得た値(旧法別表に掲げる品名を異にする二以上の危険物を貯蔵し、又は取り扱う場合には、当該貯蔵又は取扱いに係るそれぞれの危険物の数量を当該危険物の指定数量で除して得た値の和)をいう。)を超えることとなるものの所有者、管理者又は占有者は、一部施行日から起算して三日以内にその旨を市町村長等に届け出なければならない。
第七条
  1. 一部施行日において現に旧法第十三条の二第三項の規定により乙種危険物取扱者免状の交付を受けている者で、新法第十三条の二第二項の規定によりその者が取り扱うことができる危険物以外の危険物(以下この項において「対象外危険物」という。)を一部施行日の前日において当該乙種危険物取扱者免状に基づき取り扱い、又は当該危険物の取扱作業に関して立ち会い、若しくは保安の監督をしているものは、一部施行日から起算して二年を経過する日までの間に限り、新法第十三条第一項及び第三項、第十三条の二第二項並びに第十六条の二第一項の規定にかかわらず、当該対象外危険物(次項において「取扱危険物」という。)を取り扱い、又は当該危険物の取扱作業に関して立ち会い、若しくは保安の監督をすることができる。
  2. 前項の危険物取扱者が、一部施行日から起算して二年を経過する日までの間において都道府県知事(当該都道府県知事が旧法第十三条の五第一項の規定により危険物取扱者試験事務を旧法第十三条の七第二項に規定する指定試験機関(以下この条において「指定試験機関」という。)に行わせている場合にあつては、当該指定試験機関。以下同じ。)の指定する講習(以下この条において「指定講習」という。)を修了したときは、その者は、新法第十三条の三第三項に規定する試験に合格した者とみなされ、取扱危険物を取り扱うことのできる乙種危険物取扱者免状の交付を受けることができる。
  3. 新法第十三条の十二第一項、第十三条の十五から第十三条の十七まで、第十三条の十八第二項第四号、同条第三項及び第四項、第十三条の二十から第十三条の二十二まで並びに第十六条の四の規定は、指定試験機関の指定講習の実施に関する事務について準用する。
  4. 都道府県知事は、指定講習を、一部施行日から起算して二年を経過する日までの間において、少なくとも二回以上(指定試験機関にあつては、都道府県の区域ごとに少なくとも二回以上)行うように努めなければならない。
第八条
附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

(罰則に関する経過措置)

第九条
この法律の施行前にした行為及びこの法律の附則においてなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (平成五年一一月一二日法律第八九号) 抄 (施行期日)

第一条
この法律は、行政手続法(平成五年法律第八十八号)の施行の日から施行する。

(諮問等がされた不利益処分に関する経過措置)

第二条
この法律の施行前に法令に基づき審議会その他の合議制の機関に対し行政手続法第十三条に規定する聴聞又は弁明の機会の付与の手続その他の意見陳述のための手続に相当する手続を執るべきことの諮問その他の求めがされた場合においては、当該諮問その他の求めに係る不利益処分の手続に関しては、この法律による改正後の関係法律の規定にかかわらず、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)

第十三条
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(聴聞に関する規定の整理に伴う経過措置)

第十四条
この法律の施行前に法律の規定により行われた聴聞、聴問若しくは聴聞会(不利益処分に係るものを除く。)又はこれらのための手続は、この法律による改正後の関係法律の相当規定により行われたものとみなす。

(政令への委任)

第十五条
附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 (平成六年六月二二日法律第三七号) 抄 (施行期日)

第一条
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一  第三十九条の二から第四十四条まで及び第四十六条から第四十六条の三までの改正規定並びに本則中第四十六条の三の次に一条を加える改正規定並びに附則第三条の規定 公布の日から起算して二十日を経過した日
二  第十三条の三及び第十七条の八の改正規定並びに次条の規定 平成七年四月一日

(経過措置)

第二条
平成七年四月一日前に、改正前の消防法(以下この条において「旧法」という。)第十三条の三第四項第一号の規定に基づいて都道府県知事が認定した者(都道府県知事が旧法第十三条の五第一項の規定に基づき自治大臣の指定する者に危険物取扱者試験の実施に関する事務を行わせている場合にあつては、当該自治大臣の指定する者が認定した者)は当該認定に係る試験については中央省庁等改革関係法施行法(平成十一年法律第百六十号)による改正後の消防法(以下この条において「新法」という。)第十三条の三第四項第一号の総務省令で定める者と、旧法第十七条の八第四項第三号の規定に基づいて都道府県知事が認定した者(都道府県知事が旧法第十七条の九第一項の規定に基づき自治大臣の指定する者に消防設備士試験の実施に関する事務を行わせている場合にあつては、当該自治大臣の指定する者が認定した者)は当該認定に係る試験については新法第十七条の八第四項第三号に掲げる者とそれぞれみなす。

(罰則に関する経過措置)

第三条
附則第一条第一号に掲げる規定の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (平成一〇年六月一二日法律第一〇〇号) 抄 (施行期日)

第一条
この法律は、公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第一条の規定は公布の日から、第二条並びに次条から附則第六条まで、第八条から第十二条まで、第十四条及び第十五条の規定は公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

   附 則 (平成一〇年六月一二日法律第一〇一号) 抄 (施行期日)

第一条
この法律は、平成十一年四月一日から施行する。

   附 則 (平成一一年七月一六日法律第八七号) 抄 (施行期日)

第一条
この法律は、平成十二年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一  第一条中地方自治法第二百五十条の次に五条、節名並びに二款及び款名を加える改正規定(同法第二百五十条の九第一項に係る部分(両議院の同意を得ることに係る部分に限る。)に限る。)、第四十条中自然公園法附則第九項及び第十項の改正規定(同法附則第十項に係る部分に限る。)、第二百四十四条の規定(農業改良助長法第十四条の三の改正規定に係る部分を除く。)並びに第四百七十二条の規定(市町村の合併の特例に関する法律第六条、第八条及び第十七条の改正規定に係る部分を除く。)並びに附則第七条、第十条、第十二条、第五十九条ただし書、第六十条第四項及び第五項、第七十三条、第七十七条、第百五十七条第四項から第六項まで、第百六十条、第百六十三条、第百六十四条並びに第二百二条の規定 公布の日

(共済組合に関する経過措置等)

第百五十八条
  1. 施行日前に社会保険関係地方事務官又は職業安定関係地方事務官であった者に係る地方公務員等共済組合法又は地方公務員等共済組合法の長期給付等に関する施行法の規定による長期給付(これに相当する給付で政令で定めるものを含む。以下この条において同じ。)のうち、その給付事由が施行日前に生じた長期給付で政令で定めるものに係る地方公務員等共済組合法第三条第一項第一号に規定する地方職員共済組合(以下この条において「地方職員共済組合」という。)の権利義務は、政令で定めるところにより、施行日において国家公務員共済組合法(昭和三十三年法律第百二十八号)第二十一条第一項に規定する国家公務員共済組合連合会(以下この条において「国の連合会」という。)が承継するものとする。施行日前に社会保険関係地方事務官又は職業安定関係地方事務官であった者に係る地方公務員等共済組合法又は地方公務員等共済組合法の長期給付等に関する施行法の規定による長期給付のうち、その給付事由が施行日以後に生ずる長期給付で政令で定めるものに係る地方職員共済組合の権利義務についても、同様とする。
  2. 地方職員共済組合は、附則第七十一条の規定により相当の地方社会保険事務局又は社会保険事務所の職員となる者及び附則第百二十三条の規定により相当の都道府県労働局の職員となる者並びに前項の規定によりその長期給付に係る地方職員共済組合の権利義務が国の連合会に承継されることとなる者に係る積立金に相当する金額を、政令で定めるところにより、国家公務員共済組合法第三条第二項の規定に基づき同項第四号ロに規定する職員をもって組織する国家公務員共済組合(以下「厚生省社会保険関係共済組合」という。)若しくは同条第一項の規定に基づき労働省の職員をもって組織する国家公務員共済組合(以下この条において「労働省共済組合」という。)又は国の連合会に移換しなければならない。この場合において、地方公務員等共済組合法第百四十三条第三項の規定は、適用しない。
  3. 施行日の前日において地方公務員等共済組合法第百四十四条の二第一項後段の規定により地方職員共済組合の組合員であるものとみなされていた者(施行日前に退職し、施行日の前日以後同項前段の規定による申出をすることにより同項後段の規定により引き続き地方職員共済組合の組合員であるものとみなされることとなる者を含む。)のうち、退職の日において社会保険関係地方事務官又は職業安定関係地方事務官であった者は、施行日において、当該資格を喪失し、国家公務員共済組合法第百二十六条の五第一項後段の規定によりそれぞれ厚生省社会保険関係共済組合又は労働省共済組合の組合員であるものとみなされる者となるものとする。この場合において、同条第五項第一号及び第一号の二中「任意継続組合員となつた」とあるのは、「地方公務員等共済組合法第百四十四条の二第一項後段の規定により地方職員共済組合の組合員であるものとみなされる者となつた」とする。
  4. 施行日前に地方職員共済組合の組合員であって、退職の日において社会保険関係地方事務官又は職業安定関係地方事務官であったものについては、施行日以後は、地方公務員等共済組合法附則第十八条第一項の規定を適用せず、これらの者にあっては、政令で定めるところにより、それぞれ厚生省社会保険関係共済組合又は労働省共済組合の組合員であった者とみなして、国家公務員共済組合法附則第十二条第一項の規定を適用する。

(国等の事務)

第百五十九条
この法律による改正前のそれぞれの法律に規定するもののほか、この法律の施行前において、地方公共団体の機関が法律又はこれに基づく政令により管理し又は執行する国、他の地方公共団体その他公共団体の事務(附則第百六十一条において「国等の事務」という。)は、この法律の施行後は、地方公共団体が法律又はこれに基づく政令により当該地方公共団体の事務として処理するものとする。

(処分、申請等に関する経過措置)

第百六十条
  1. この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下この条及び附則第百六十三条において同じ。)の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定によりされた許可等の処分その他の行為(以下この条において「処分等の行為」という。)又はこの法律の施行の際現に改正前のそれぞれの法律の規定によりされている許可等の申請その他の行為(以下この条において「申請等の行為」という。)で、この法律の施行の日においてこれらの行為に係る行政事務を行うべき者が異なることとなるものは、附則第二条から前条までの規定又は改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の経過措置に関する規定に定めるものを除き、この法律の施行の日以後における改正後のそれぞれの法律の適用については、改正後のそれぞれの法律の相当規定によりされた処分等の行為又は申請等の行為とみなす。
  2. この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定により国又は地方公共団体の機関に対し報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項で、この法律の施行の日前にその手続がされていないものについては、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、これを、改正後のそれぞれの法律の相当規定により国又は地方公共団体の相当の機関に対して報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項についてその手続がされていないものとみなして、この法律による改正後のそれぞれの法律の規定を適用する。

(不服申立てに関する経過措置)

第百六十一条
  1. 施行日前にされた国等の事務に係る処分であって、当該処分をした行政庁(以下この条において「処分庁」という。)に施行日前に行政不服審査法に規定する上級行政庁(以下この条において「上級行政庁」という。)があったものについての同法による不服申立てについては、施行日以後においても、当該処分庁に引き続き上級行政庁があるものとみなして、行政不服審査法の規定を適用する。この場合において、当該処分庁の上級行政庁とみなされる行政庁は、施行日前に当該処分庁の上級行政庁であった行政庁とする。
  2. 前項の場合において、上級行政庁とみなされる行政庁が地方公共団体の機関であるときは、当該機関が行政不服審査法の規定により処理することとされる事務は、新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。

(手数料に関する経過措置)

第百六十二条
施行日前においてこの法律による改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の規定により納付すべきであった手数料については、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)

第百六十三条
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)

第百六十四条
  1. この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
  2. 附則第十八条、第五十一条及び第百八十四条の規定の適用に関して必要な事項は、政令で定める。

(検討)

第二百五十条
新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務については、できる限り新たに設けることのないようにするとともに、新地方自治法別表第一に掲げるもの及び新地方自治法に基づく政令に示すものについては、地方分権を推進する観点から検討を加え、適宜、適切な見直しを行うものとする。
第二百五十一条
政府は、地方公共団体が事務及び事業を自主的かつ自立的に執行できるよう、国と地方公共団体との役割分担に応じた地方税財源の充実確保の方途について、経済情勢の推移等を勘案しつつ検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
第二百五十二条
政府は、医療保険制度、年金制度等の改革に伴い、社会保険の事務処理の体制、これに従事する職員の在り方等について、被保険者等の利便性の確保、事務処理の効率化等の視点に立って、検討し、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

   附 則 (平成一一年一二月二二日法律第一六〇号) 抄 (施行期日)

第一条
この法律(第二条及び第三条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。

   附 則 (平成一一年一二月二二日法律第一六三号) 抄 (施行期日)

第一条
この法律は、平成十三年一月六日から施行する。ただし、附則第八条の規定は、同日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

   附 則 (平成一三年七月四日法律第九八号) (施行期日)

第一条
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一  別表備考第十六号及び第十七号の改正規定並びに附則第五条の規定 公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日
二  第九条の改正規定 公布の日から起算して一年六月を超えない範囲内において政令で定める日

(経過措置)

第二条
この法律(前条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下この条及び附則第七条において同じ。)の施行前に改正前の消防法(以下「旧法」という。)の規定によりされた許可その他の処分又はこの法律の施行の際現に旧法の規定によりされている許可の申請、届出その他の手続は、別段の定めがあるものを除き、改正後の消防法(以下「新法」という。)の相当規定によりされた処分又は手続とみなす。
第三条
この法律の施行の日(以下「施行日」という。)において現に設置されている製造所、貯蔵所若しくは取扱所又は現に旧法第十一条第一項の規定により許可を受けて設置されている製造所、貯蔵所若しくは取扱所で、新たに新法第十一条第一項の規定による許可を受けなければならないこととなるものについては、施行日から起算して六月間は、同項の規定による許可を受けることを要しない。
第四条
施行日において現に旧法第十一条第一項の規定により許可を受けて設置されている製造所、貯蔵所又は取扱所で、その位置、構造及び設備が新法第十条第四項の技術上の基準に適合しないものに係る同項の技術上の基準については、同項の規定にかかわらず、施行日から起算して六月以内において新たに新法第十一条第一項の規定による許可を受けるまでの間、なお従前の例による。
第五条
  1. 附則第一条第一号に掲げる規定の施行の日(以下この条において「一部施行日」という。)の前日において現に旧法第十一条第一項の規定により許可を受けて設置されている製造所、貯蔵所又は取扱所で、新法第十一条第一項の規定による許可を受けることを要しないこととなるものの所有者、管理者又は占有者は、一部施行日から起算して三月以内にその旨を同条第二項に規定する市町村長等(以下「市町村長等」という。)に届け出なければならない。ただし、次項の規定による届出をする場合は、この限りでない。
  2. 前項の所有者、管理者又は占有者で、当該製造所、貯蔵所又は取扱所の位置、構造又は設備を変更しないで、引き続き新法第九条の三に規定する指定数量以上の危険物を貯蔵し、又は取り扱おうとするものは、一部施行日から起算して三月以内にその旨を市町村長等に届け出なければならない。
  3. 前項の規定による届出があった場合において、旧法第十一条第一項の規定による許可は、新法第十一条第一項の規定による許可とみなす。
第六条
施行日において現に旧法第十一条第一項の規定により許可を受けて設置されている製造所、貯蔵所又は取扱所で、新法第十一条の四に規定する指定数量の倍数が旧法第十一条第一項の規定による許可又は旧法第十一条の四の規定による届出に係る同条に規定する指定数量の倍数を超えることとなるものの所有者、管理者又は占有者は、施行日から起算して三月以内にその旨を市町村長等に届け出なければならない。

(罰則に関する経過措置)

第七条
この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)

第八条
附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

   附 則 (平成一四年四月二六日法律第三〇号) (施行期日)

第一条
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第八条の二の次に三条を加える改正規定(第八条の二の四に関する部分を除く。)、第十七条の三の三の改正規定、第四十四条第三号及び第七号の三の改正規定、第四十五条の改正規定(第四十四条第三号及び第七号の三に関する部分に限る。)並びに第四十六条の五の改正規定は、公布の日から起算して一年六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(経過措置)

第二条
この法律の施行前にされた改正前の消防法第五条の規定による命令については、なお従前の例による。
第三条
附則第一条ただし書に規定する規定の施行の日から起算して三年を経過するまでの間は、改正後の消防法第八条の二の三第一項第二号の規定の適用については、同号中「又は第十七条の四第一項若しくは第二項」とあるのは、「若しくは第十七条の四第一項若しくは第二項又は消防法の一部を改正する法律(平成十四年法律第三十号)による改正前の消防法第五条、第八条第三項若しくは第十七条の四」とする。

(罰則に関する経過措置)

第四条
この法律(附則第一条ただし書に規定する規定については、当該規定)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)

第五条
前三条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

   附 則 (平成一五年六月一八日法律第八四号) 抄 (施行期日)

第一条
この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一  第一条中消防組織法第三章中第十八条の二の次に一条を加える改正規定、同法第二十四条の三の改正規定、同法第二十四条の四の次に三条を加える改正規定(同法第二十四条の七に関する部分に限る。)、同法第二十五条の改正規定及び同法第二十五条の次に一条を加える改正規定並びに第二条中消防法第二条第八項の改正規定、同法第三十条の次に一条を加える改正規定並びに同法第三十五条の八、第三十六条、第三十六条の三、第四十条及び第四十四条第十六号の改正規定並びに附則第五条の規定 平成十六年四月一日
二  第二条中消防法目次の改正規定、同法第二条第七項、第五条の二、第八条の二の三、第十条、第十一条の四、第十三条の三、第十七条及び第十七条の二の改正規定、同条を同法第十七条の二の五とし、同法第十七条の次に四条を加える改正規定、同法第十七条の三の二から第十七条の五まで、第十七条の八、第十七条の十から第十七条の十二まで、第十七条の十四、第二十一条の三、第二十一条の七から第二十一条の十一まで、第二十一条の十五及び第二十一条の十六の改正規定、同法第二十一条の十六の六の次に章名を付する改正規定、同法第二十一条の十七、第二十一条の三十六及び第二十一条の四十の改正規定、同法第四章の二第三節を同法第四章の三第一節とする改正規定、同法第四章の二第四節の節名の改正規定、同法第二十一条の四十五及び第二十一条の四十六の改正規定、同法第二十一条の四十九を削る改正規定、同法第二十一条の四十八の改正規定、同条を同法第二十一条の四十九とする改正規定、同法第二十一条の四十七の改正規定、同条を同法第二十一条の四十八とし、同法第二十一条の四十六の次に一条を加える改正規定、同法第二十一条の五十から第二十一条の五十七まで、同法第四章の二第四節を同法第四章の三第二節とする改正規定、同法第四十一条、第四十一条の六、第四十三条の五、第四十四条第八号、第四十六条の二及び第四十六条の五の改正規定、同条を同法第四十六条の六とし、同法第四十六条の四を同法第四十六条の五とし、同法第四十六条の三を同法第四十六条の四とし、同法第四十六条の二の次に一条を加える改正規定、同法別表を同法別表第一とし、同表の次に二表を加える改正規定並びに附則第六条から第八条までの規定 公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日

(経過措置)

第二条
第二条の規定による改正後の消防法(以下「新法」という。)第十七条の二第一項又は第二十一条の三第一項の登録を受けようとする法人は、この法律の施行前においても、その申請を行うことができる。新法第二十一条の五十一第一項の規定による業務規程の認可の申請についても、同様とする。

(罰則に関する経過措置)

第三条
この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該規定)の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(経過措置の政令への委任)

第四条
前二条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

   附 則 (平成一六年六月二日法律第六五号) (施行期日)

第一条
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一  第一条中消防法第九条の三に一項を加える改正規定並びに第二条中石油コンビナート等災害防止法第十六条第四項の改正規定、同法第十九条の次に一条を加える改正規定、同法第二十一条第一項第三号及び第二十四条第一項の改正規定、同法第二十五条第一項の改正規定(「又は共同防災組織」を「、共同防災組織又は広域共同防災組織」に改める部分に限る。)、同法第二十七条第三項第六号及び第三十一条第二項第九号の改正規定、同法第四十六条第一項中第三号を削り、第二号を第三号とし、第一号の次に一号を加える改正規定、同法第四十六条第二項第一号の改正規定(「の規定による届出、」を「若しくは第十九条の二第四項の規定による届出、」に改める部分及び「又は」を「、第十九条の二第三項の広域共同防災規程又は」に改める部分に限る。)、同法第四十九条第三号の改正規定(同法第十九条の二第八項において準用する第十八条第三項に係る部分に限る。)並びに同法第五十条第三号の改正規定(同法第十九条の二第六項に係る部分に限る。) 公布の日から起算して一年六月を超えない範囲内において政令で定める日
二  第一条中消防法第九条の三を同法第九条の四とし、同法第九条の二を同法第九条の三とし、同法第九条の次に一条を加える改正規定、同法第四十四条及び第四十六条の改正規定並びに次条の規定 公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日

(住宅用防災機器に関する経過措置)

第二条
前条第二号に掲げる規定の施行の際、現に存する改正後の消防法第九条の二第一項に規定する住宅(以下この条において「住宅」という。)における同項に規定する住宅用防災機器(以下この条において「住宅用防災機器」という。)又は現に新築、増築、改築、移転、修繕若しくは模様替えの工事中の住宅に係る住宅用防災機器が同条第二項の規定による住宅用防災機器の設置及び維持に関する基準に適合しないときは、当該住宅用防災機器については、市町村(特別区の存する区域においては、都)の条例で定める日までの間、同条第一項の規定は、適用しない。

(罰則に関する経過措置)

第三条
この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該規定)の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(経過措置の政令への委任)

第四条
前二条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

   附 則 (平成一六年六月九日法律第八四号) 抄 (施行期日)

第一条
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(検討)

第五十条
政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、新法の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

   附 則 (平成一七年三月三一日法律第二一号) 抄 (施行期日)

第一条
この法律は、平成十七年四月一日から施行する。

(その他の経過措置の政令への委任)

第八十九条
この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 (平成一七年七月二六日法律第八七号) 抄

この法律は、会社法の施行の日から施行する。


   附 則 (平成一八年三月三一日法律第二二号) 抄 (施行期日)

  1. この法律は、平成十八年四月一日から施行する。

   附 則 (平成一八年六月二日法律第五〇号)

この法律は、一般社団・財団法人法の施行の日から施行する。


   附 則 (平成一八年六月七日法律第五三号) 抄 (施行期日)

第一条
この法律は、平成十九年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一  第百九十五条第二項、第百九十六条第一項及び第二項、第百九十九条の三第一項及び第四項、第二百五十二条の十七、第二百五十二条の二十二第一項並びに第二百五十二条の二十三の改正規定並びに附則第四条、第六条、第八条から第十条まで及び第五十条の規定 公布の日
二  第九十六条第一項の改正規定、第百条の次に一条を加える改正規定並びに第百一条、第百二条第四項及び第五項、第百九条、第百九条の二、第百十条、第百二十一条、第百二十三条、第百三十条第三項、第百三十八条、第百七十九条第一項、第二百七条、第二百二十五条、第二百三十一条の二、第二百三十四条第三項及び第五項、第二百三十七条第三項、第二百三十八条第一項、第二百三十八条の二第二項、第二百三十八条の四、第二百三十八条の五、第二百六十三条の三並びに第三百十四条第一項の改正規定並びに附則第二十二条及び第三十二条の規定、附則第三十七条中地方公営企業法(昭和二十七年法律第二百九十二号)第三十三条第三項の改正規定、附則第四十七条中旧市町村の合併の特例に関する法律(昭和四十年法律第六号)附則第二条第六項の規定によりなおその効力を有するものとされる同法第五条の二十九の改正規定並びに附則第五十一条中市町村の合併の特例等に関する法律(平成十六年法律第五十九号)第四十七条の改正規定 公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日

   附 則 (平成一八年六月一四日法律第六四号) 抄 (施行期日)

第一条
この法律は、公布の日から施行する。

   附 則 (平成一九年六月二二日法律第九三号) 抄 (施行期日)

第一条
この法律は、公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(経過措置の政令への委任)

第二条
この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

(検討)

第三条
政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

   附 則 (平成二〇年五月二八日法律第四一号) 抄 (施行期日)

第一条
この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(施行前にされた命令等に関する経過措置)

第二条
この法律の施行前にされた第一条の規定による改正前の消防法第十六条の五第一項の規定による資料の提出の命令、報告の徴収、立入検査及び物の収去については、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)

第三条
この法律の施行前にした行為及び前条の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(検討)

第四条
政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、第一条の規定による改正後の規定の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

   附 則 (平成二一年五月一日法律第三四号) 抄 (施行期日)

第一条
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

   附 則 (平成二三年六月二四日法律第七四号) 抄 (施行期日)

第一条
この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。

   附 則 (平成二四年六月二七日法律第三八号) (施行期日)

第一条
この法律は、平成二十五年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一  附則第五条及び第七条の規定 公布の日
二  第五条の二第一項各号、第八条第一項、第八条の二、第八条の二の二第一項、第三十六条、第三十六条の三第一項、第四十条第一項第三号及び第四十二条第一項第十一号の改正規定、第四十四条第三号の改正規定(「第五項」を「第六項」に改める部分に限る。)並びに同条第十七号、第二十号及び第二十一号の改正規定 平成二十六年四月一日

(統括防火管理者の選任に係る届出に関する経過措置)

第二条
  1. この法律による改正前の消防法(次条において「旧法」という。)第八条の二第一項に規定する防火対象物の管理について権原を有する者は、前条第二号に掲げる規定の施行の日(次項において「一部施行日」という。)前においても、この法律による改正後の消防法(以下「新法」という。)第八条の二第一項の規定の例により同項に規定する統括防火管理者を定め、同条第四項の規定の例によりその旨を所轄消防長又は消防署長に届け出ることができる。
  2. 一部施行日前に前項の規定によりされた届出は、一部施行日において新法第八条の二第四項の規定によりされた届出とみなす。
  3. 前二項の規定は、新法第三十六条第一項において読み替えて準用する新法第八条の二第一項の統括防災管理者について準用する。

(型式適合検定に関する経過措置)

第三条
  1. この法律の施行の日(以下「施行日」という。)前に旧法第二十一条の八(旧法第二十一条の十一第三項において準用する場合を含む。)の規定により個別検定に合格した検定対象機械器具等は、新法第二十一条の八第一項(新法第二十一条の十一第三項において準用する場合を含む。)の規定により型式適合検定に合格した検定対象機械器具等とみなす。
  2. この法律の施行の際現にされている旧法第二十一条の七(旧法第二十一条の十一第三項において準用する場合を含む。)の規定による個別検定の申請は、新法第二十一条の七(新法第二十一条の十一第三項において準用する場合を含む。)の規定による型式適合検定の申請とみなす。

(自主表示対象機械器具等の検査に関する経過措置)

第四条
新法第二十一条の十六の三第一項及び第三項の規定は、平成二十五年五月一日以後に自主表示対象機械器具等(新法第二十一条の十六の二に規定する自主表示対象機械器具等をいう。以下この条において同じ。)に係る技術上の規格に適合するものである旨の表示を付する自主表示対象機械器具等について適用し、同日前に自主表示対象機械器具等に係る技術上の規格に適合するものである旨の表示を付する自主表示対象機械器具等については、なお従前の例による。

(登録検定機関の申請に関する経過措置)

第五条
新法第二十一条の三第一項の登録を受けようとする法人で新法第二十一条の四十六第一項の要件を満たしているものは、施行日前においても、その申請を行うことができる。新法第二十一条の五十一第一項の規定による業務規程の認可の申請についても、同様とする。

(罰則に関する経過措置)

第六条
この法律(附則第一条第二号に掲げる規定については、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及び附則第四条の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)

第七条
附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

(検討)

第八条
政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律による改正後の規定の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

別表[編集]

参照:

消防法(昭和二十三年七月二十四日法律第百八十六号)日本政府 法令データ提供システム



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