明治元訳新約聖書(大正4年)/路加傳福音書

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[千七百三十九]
しんやくぜんしょルカでんふくいんしょ

第一章[編集]

[1] われらうちあつしんぜられたることはじめよりしたしみちつかへたるもの
2 われらつたへごとかきつらねんとおほくひとゞゝこれをとれゆゑたふとテヨピロ
3 われはじめよりすべてことつまびらかおしたづねたれバしだいなしなんぢかきおくり
4 なんぢをしへられしところまことさとらせんとおもへ


5 ユダヤわうヘロデときアビアくみなるさいしザカリアいへものありそのつまアロンすえにてエリサベツいふ
6 ともかみまへにてただしきひとなりすべしゅいましめおきてかけなくおこなへり
7 エリサベツはらみなきがゆゑかれらなしまたふたりともとしおい
8 ザカリアそのくみのまはりあたりかみまへさいしつとめおこなとき
9 さいしならはししたがくじとりしゅみやにいりかうたくことを
10 かうたきけるときあつまりひとゞゝハみなそといのれり
11 しゅつかひかうだんみぎたちザカリアあらはれしかバ
12 ザカリアこれあわておそ
13 つかひかれにいひけるハザカリアおそるゝなかなんぢねがひすでにきゝたまへりなんぢつまエリサベツなんしうまそのなヨハ子なづくべし
14 なんぢよろこびたのしみあらんおほくひとまたそのうまるゝによりよろこあら
15 それこのこしゅまへおほいならんまたぶどうしゅこきさけとをのまはゝたいよりうまれいでせいれいみたさる
16 またイスラエルたみおほくひとしゅなるそのかみかへらべければなり
17 かれエリヤこゝろちからしゅさきゆかこれちゝこゝろおもハせもとれるものただしきひとさとりかへらしゅためあらたなるたみそなへんとなり
18 ザカリアつかひいひけるハわれガブリエルとてかみまへたつものなりなんぢかたりてこのよろこびおとづれつげためつかはされたれバ
20 そのときいたりてかならなるべきことばしんぜざるによりなんぢおふしとなりてこのことなるひまでものいふこと
[千七百四十] あたハじ
21 たみザカリアまちゐてそのみやうちひさしきあやし
22 ザカリアいでものいふことあたハざりしかバかれらそのみやうちにていしょうたることさとりたりザカリアひとゞゝかうべしめつひおふしとなれり
23 そのつとめひみちけれバいへかへりぬ
24 こののちそのつまエリサベツはらみかくれをりしことご げつにして
25 いひけるハしゅわがはぢひとなかすゝがせんためかへりみたまふときかくごとわれなせ


26 このろく げつあたりガリラヤナザレなづけたるむら
27 ダビデいへヨセフいへひといひなづけせしところをとめかみよりガブリエルといふつかひつかはされたりそのをとめマリアいへ
28 つかひこのをとめきたりいひけるハめでたしめぐまるゝものしゅなんぢとともいまなんぢをんなうちにてさいはひなるものなり
29 をとめそのことばいぶかりこのあいさついかなることぞとおもへり
30 つかひいひけるハマリアおそるゝなかなんぢかみよりめぐみたり
31 なんぢはらみなんしうまそのなイエスなづくべし
32 かれおほいなるものなりいとたかきものとなへられんまたしゅたるかみそのせんぞダビデわうくらゐかれあたふれバ
33 ヤコブいへかぎりなくしはいすべくかつそのくにをはることあらざるべし
34 マリアつかひいひけるハわれいまだにひとゆかざるにいかにしてこのことあるべき
35 つかひこたへていひけるハせいれいなんぢにきたいとたかきものいきほひなんぢをおほはこのゆゑなんぢうむところのせいなるものかみとなへらるべし
36 それなんぢしんせきエリサベツかれとしおいなんしはらめもとはらみなきものいはれたりしがいますでにろく げつになりぬ
37 そはかみおいてあたはざることなけれバなり
38 マリアいひけるハわれこれしゅつかひめなりなんぢいへごとわれあれかしつかひつひにかれされ


39 そのときマリアたちすみやかにやまざとなるユダむらゆき
40 ザカリアいへいりエリサベツあいさつしたりしに
41 エリサベツマリアあいさつきゝしかバそのはらみごはらうちにてをどりたりエリサベツせいれいみたされ
42 おほごゑよびいひけるハをんな
[千七百四十一] のうちにてなんぢさいはひなるものなりまたはらめところものさいはひなり
43 わがしゅはゝわれにきたるわれなによりてかこのこと
44 それなんぢあいさつこえわがみゝいりしときはらみごよろこびてわがはらうちをどれり
45 しゅことしんぜしものさいはひなりそはしゅかたりたまひしごとかならなるべけれバなり
46 マリアいひけるハわがこゝろしゅあが
47 わがたましひハわがすくひぬしなるかみよろこ
48 これそのつかひめいやしきをもかへりみたまふがゆゑなりいまよりのちよろずよまでもわれさいはひなるものとなふべし
49 それちからもちたまへるものわれにおほいなることなせそのなきよく
50 そのあはれみよゝかれをおそるゝものおよバん
51 そのひぢちからあらはしてこゝろおごれものちら
52 いきほひあるものくらいよりおろいやしきものあげ
53 うゑたるものよきものあかとめものむなしかへらせたま
54 アブラハムそのすゑかぎりなくあはれむことをわすれずして
55 そのしもべイスラエルたすけたまへりこれわれらのせんぞいひたまひしがごとくなり
56 マリアエリサベツをりしことさん げつばかりにておのいへかへりたりき


57 さてエリサベツうみどきみちてなんしうめ
58 そのもよりものまたしんせきのものしゅエリサベツおほいなるじひたれたまひしこときゝともよろこべり
59 だいやうかおよびけれバかれらこかつれいせんとてきたそのちゝよりザカリアなづけんとせしに
60 そのはゝこたへてしかべからずヨハ子なづくべしといひけれバ
61 かれらエリサベツむかひいひけるハなんぢしんせきうちにハこのななづけものなし
62 かれらつひそのちゝかうべにてしめしいかになづけんとおもふとひたるに
63 ザカリアかきいたもとめそのなヨハ子かきしるしゝかバみなあやしめり
64 ザカリアくちたゝだちにひらけしたとけものいひてかみほめたり
65 そのもよりすみたるひとゞゝみなおそれまたすべてこのことあまねユダヤやまざといひふらされしかバ
66 きくものみなこれをこゝろとめこのこいかなるものにかならんといへさてしゅかれとともあり
67 ちゝザカリヤせいれいみたされよげんしていひけるハ
68 しゅなるイスラエル
[千七百四十二] のかみほむべきかなこれそのたみかへりみあがなひ
69 われらためすくひつのそのしもべダビデいへたてたまへバなり
70 いにしへよりせいなるよげんしゃくちいひたまひしがごと
71 すなはわれらてきまたすべわれらにくものよりいだすくひなり
72 めぐみわれらせんぞほどこまたそのきよきちかひわすれじとなり
73 これわれらせんぞアブラハムたてところちかひにして
74 われらてきよりすくわれらしょうがい
75 せいおいおそれなくしゅつかへしめんとなり
76 をさなごなんぢいとたかきものよげんしゃとなへられんそはなんぢしゅさきだちてゆきそのみちそなへんとすれバなり
77 かみふかあはれみよりそのつみゆるされてすくはれんことそのたみしめさんためなり
78 そのあはれみよりあさひひかりうへより
79 くらきしのかげすめものてらわれらあしみちびきてやすらかなるみちいたらせんとてのぞめり


80 かくをさなごやゝせいちゃうせいしんますゝゝすこやかにしてイスラエルあらはるゝのまでをれ


第二章[編集]

[1] そのころてんかこせきしらぶみことのりカイザルアウグストよりいでたり
2 このこせきしらべクレニオスリヤをさめときはじめおこなハれたりしなり
3 ひとみなこせきつかんとておのゝゝそのふるさとかへりたり
4 ヨセフダビデいへすぢまたちすぢなれバこせきつかんとて
5 すではらめそのいひなづけつまマリアともガリラヤむらナザレよりいでユダヤのぼダビデむらベテレヘムといふところいたれり
6 こゝをりつきみちけれバ
7 うひごうみそれをぬのつゝみむまぶねふさせたりはたごやかれらをるところなかりしがゆゑなり


8 このあたりひつじかふものありけるがをりよるそのむれまもりたりしに
9 しゅつかひきたりてしゅえいくわうかれらをめぐりてらしけれバかふものおほいにおそれたり
10 つかひこれにいひけるハおそるることなかれわればんみんかかはりたるおほいなるよろこびおとづれなんぢらつぐべし
11 それこんにちダビデむらおいなんぢらためすくひぬしうまれ
[千七百四十三] たまへりこれしゅたるキリストなり
12 なんぢらぬのにてつゝみをさなごむまぶねふしたるをこれそのしるしなり
13 たちまおほくてんぐんあらハれつかひともかみほめいひけるハ
14 いとたかきところにハえいくわうかみにあれにハおだやかひとにハめぐみあれ
15 つかひたちかれらをさりてんゆきけれバひつじかふものたがひいひけるハいざベテレヘムにゆきしゅしめたまへるそのありことんとて
16 いそいたマリアヨセフまたむまぶねふしたるをさなごたづねあへ
17 すでこのこにつきつかひかたりことつげひろめけれバ
18 きくものみなひつじかふものかたれことあやしみたり
19 マリアすべこれらことこゝろとめおもひめぐらしぬ
20 ひつじかふものそのみきゝせるところみなおのれかたりところごとくなるによりかみあがめかつほめかへれり


21 かつれいおこなふべきやうかいたりけれバそのいまだたいやどらざるさきてんつかひとなへごとイエスとなへたり


22 モーセおきてしたがひてきよめひみちけれバをさなごたづさへしゅさゝげんがためエルサレムのぼれり
23 これしゅおきてはじめうまるゝなんししゅきよきものとなふべしとしるされたるがごと
24 またしゅおきてやまばとひとつがひあるひハわかきいへばとふたつそなふべしといへるにしたがひてまつりなさためなり


25 さてエルサレムシメオンいへひとありこのひとたゞしくかつつゝしみありてイスラエルたみなぐさめられんことまてものなりせいれいそのうへをれ
26 またしゅキリストざるうちしなじとせいれいにてしめさる
27 かれせいれいかんじてみやいれふたおやそのイエスおきてならはししたがひておこなハんとたづさへきたりしに
28 シメオンをさなごいだかみほめいひけるハ
29 しゅいまそのことばしたがひてしもべあんぜんをバさらたま
30 わがめすでにばんみんまへまうけたまひしすくひたり
31 これいはうじんてらさんひかりなり
32 またなんぢたみイスラエルほまれなり
33 そのちゝはゝをさなごついかたれことあやしみをれり
34 またシメオンかれらいはひそのはゝマリアいひけるハこのをさなごイスラエルおほくひとほろびかつおこらん
[千七百四十四] こといひさからひうけそのしるしたてらる
35 これおほくこゝろおもひあらはれんがためなりまたつるぎなんぢがこゝろをもさしとほすべし


36 アセルやからパヌエルむすめアンナいへよげんしゃありかれいととしよりなりそのをとめなりしときおっとゆきともにをりたり
37 このおよなよはひおほよそはちじふしさいやもめなりしがみやはなれひるだんじききたうかみつか
38 このときこのおよなかたはらたちしゅさんびまたエルサレムにてあがなひのぞめすべてひとこのこことかたれり


39 しゅおきてしたがひてことごとをはりけれバガリラヤおのむらナザレかへりたり
40 そのこやゝせいちゃうしてせいしんすこやかちゑにみちかみめぐみそのうへをれ


41 さてそのふたおやとしごとすぎこしいはひエルサレムゆきしが
42 かれじふにさいときまたいはひれいしたがエルサレムのぼれ
43 いはひひをはりかへりゆきけるにそのこイエスエルサレムとどまりぬしかるにヨセフはゝこれをしら
44 みちづれうちをるならんとおもいちにちりゆきしんせきしるべものたづねしが
45 あはざりけれバかれたづねエルサレムかへ
46 みっかののちみやにてあふかれけうしなかかつきゝかつとひゐたり
47 きくものみなそのさときそのこたへとをあやしとせり
48 ふたおやこれをおどろはゝかれにいひけるハなんわれらかくなしたるやなんぢちゝわれうれへなんぢたづねたり
49 イエスこたへけるハなにゆゑわれをたづぬるやわれわがちゝことつとむべきをしらざる
50 されふたおやそのかたれことさとら
51 イエスこれとともくだりナザレかへりかれらしたがをれそのはゝこれらのすべてことこゝろとめ
52 イエスちゑよはひいやまさかみひとますゝゝあいせられたり


第三章[編集]

[1] テベリオカイザルざいゐじゅうごねんポンテオピラトユダヤつかさとなりヘロデガリラヤわけもちきみなれそのきゃうだいピリポイツリアおよびテラコニテわけもちきみとなりルサニアアビネレわけもちきみなれ
2 アンナスカヤパさいしをさなりたりしときザカリアヨハネをりかみめいれいうけ
3 ヨルダンほとりなるすべてきたつみゆるしさせんがためくいあらためのバプテスマをのべつたへたり
4 よげんしゃイザヤことばしるしたるふみよべひとこえありいはしゅみちそなへそのみちすぢなほくせよ
5 すべてたにうめられすべてやまおかたいらげられまがりたるハなほけはしきやすくせられ
6 ひとゞゝみなかみすくひみることをんとあるごと
7 こゝにバプテスマをうけんとてきたれるひとゞゝヨハ子いひけるハあゝまむしすゑなんぢらきたらんとするいかりさくべきことつげしや
8 さらくいあらためかなへむすぶべしなんぢらこゝろわれらせんぞアブラハムありおもふことなかれわれなんぢらつげかみよくこのいしアブラハムならしむべし
9 いまおのおかゆゑすべよきみむすばざるきられてなげいれらるゝなり
10 ひとゞゝヨハ子とふいひけるハさらわれらなになすべき
11 こたへいひけるハふたつうはぎもてものもたものわけあたへしょくもつもてものまたしかすべし
12 みつぎとりもバプテスマをうけんとてきたいひけるハわれらなになすべきか
13 こたへいひけるハさだまりみつぎほかおほとることなか
14 へいそつまたとふいひけるハわれらなになすべきやこたへいひけるハひとおびやかあるひしひうったふることをなすなかれうるところのきふれうたれりとべし


15 たみまちをりときなれバひとゞゝみなこゝろヨハ子キリストなるやいなかんがへたりしに
16 ヨハ子これこたへいひけるハわれみづてバプテスマをなんぢらおこなへりわれよりちからあるものきたらんわれそのくつのひもとくにもたらかれせいれいてバプテスマをなんぢらおこなはん
17 にはもちそのうちばきよむぎあつめそのくらにいれからきえざるにてやくべし
18 ヨハ子またおほくのことすすめをなしふくいんたみのべつたへたり
19 さてわけもちきみなるヘロデそのきゃうだいピリポつまヘロデヤことおよびおこなところすべてあしきことヨハ子いさめられけれバ
20 なほあしきわざくはヨハ子ひとやいれたり
21 たみみなバ
[千七百四十六] プテスマをうけけるにイエスまたバプテスマをうけいのれるときてんひらけ
22 せいれいはとごとかたちにてそのうへくだりまたてんよりこえありいはくなんぢはわがあいしわがよろこところものなり


23 ときイエスとしおほよそさんじふにしてふくいんのべはじひとゞゝヨセフおもはたまへり
24 そのちゝマッタテそのちゝレビそのちゝメルキそのちゝヤンナそのちゝヨセフ
25 そのちゝマタテヤそのちゝアモスそのちゝナオムそのちゝヱスリそのちゝナムガイ
26 そのちゝマアツそのちゝマタテヤそのちゝセメイそのちゝヨセフそのちゝユダ
27 そのちゝヨハンナそのちゝレサそのちゝゼルバベルそのちゝシアテルそのちゝネリ
28 そのちゝメルキそのちゝアツデそのちゝコサムそのちゝエルモダムそのちゝエル
29 そのちゝヨセそのちゝヱリヱゼルそのちゝヨオレムそのちゝマッタテそのちゝレビ
30 そのちゝシメオンそのちゝユダそのちゝヨセフそのちゝヨナンそのちゝヱリアキム
31 そのちゝメレアそのちゝマイナンそのちゝマタッタそのちゝナタンそのちゝダビデ
32 そのちゝエッサイそのちちオベデそのちちボアズそのちゝサルモンそのちゝナアソン
33 そのちゝアミダナブそのちゝアラムそのちゝエスロンそのちゝパレスそのちゝユダ
34 そのちゝヤコブそのちゝイサクそのちゝアブラハムそのちゝテラそのちゝナコル[ナホル]
35 そのちゝサルク[セレグ]そのちゝラガヲ[レウ]そのちゝパレク[ペレグ]そのちゝヘベル[ヱベル]そのちゝサラ[シェラハ]
36 そのちゝカイナンそのちゝアパサデ[アルパクシャド]そのちゝセムそのちゝノアそのちゝラメク[レメク]
37 そのちゝマトセラ[メトセラ]そのちゝエノクそのちゝヤレドそのちゝマレレエル[マハラルエル]そのちゝカイナン
[38] そのちゝエノス[エノシュ]そのちゝセツそのちゝアダムアダムすなはかみなり


第四章[編集]

[1] さてイエスせいれいみたされてヨルダンよりかへみたまみちびかれゆき
2 しじふにちあくまこころみらるこのあひだなにをもくらはしじふにちをはりてのちうゑたり
3 あくまかれにいひけるハなんぢもしかみならバこのいし
[千七百四十七] めいじてパンとならせよ
4 イエスこたへけるハひとハパンのみにていくものあらただかみことばよるしるされたり
5 あくままたかれたかきやまつれゆきまばたきのまてんかばんこくしめして
6 いひけるハこのすべてのけんゐえいぐわなんぢあたへわれこれをまかされたれバこのものこれあたふべし
7 ゆゑもしわがまへひれふさことゞゝなんぢものとならん
8 イエスこたへけるハサタンわがうしろしりぞただしゅたるなんぢかみひれふしこれにのみつかふべしとしるされたり
9 あくままたイエスエルサレムつれゆきみやいたゞきたていひけるハなんぢもしかみならバこゝよりおのなげ
10 そはかみそのつかひたちめいじてなんぢまもらせん
11 なんぢあしいしふれざるやうかれらてにてさゝふべしとしるさる
12 イエスこたへけるハしゅたるなんぢかみこゝろべからずといひおけり
13 あくまこのこゝろみみなをはりしばらかれはなれたり
14 イエスせいれいちからガリラヤかへりしにそのきこえあまねくまはりひろがりぬ
15 かくかれらくわいだうにてをしへなしすべてのひとゞゝほまれたり


16 そのそだちところなるナザレきたいつもごとあんそくにちくわいだういりせいしょよまんとてたちけれバ
17 よげんしゃイザヤふみあたへしにイエスそのふみひらきかくしるされたるところみいだせり
18 しゅみたまわれにいまゆゑまづしきものふくいんのべつたへことわれあぶらそゝぎにんこゝろいためものいやまためしうどゆるさことめしひさせんことしめまたおさへらるゝものはな
19 しゅよろこばしきとしのべひろめんがためわれつかはせり
20 イエスふみまきそのかゝりのものあたへてしけれバくわいだうあるものみなとめなせり
21 イエスかれらいひけるハこのしるされたることこんにちなんぢらのまへなれ
22 みなかれをほめそのくちよりいづところめぐみことばあやしいひけるハヨセフあらず
23 イエスかれらいひけるハなんぢらかならずわれことわざひきいしゃみづからをいやわれらきゝところカペナウンにてなしことみづからふるさとなるこのところにもなすべしといは
24 またいひける
[千七百四十八] ハわれまことになんぢらつげよげんしゃそのふるさとにてハたふとまるゝものあら
25 われまことなんぢらつげエリヤときさんねんろく げつてんとぢてくにぢゅうおほいなるきゝんなりしそのときイスラエルうちおほくやもめありしかど
26 エリヤそのひとりだにつかはされずたゞシドンサレパタひとりやもめつかはされたり
27 またよげんしゃエリシャときイスラエルうちおほくらいびゃうにんありしかどそのひとりだにきよめられずたゞスリアナーマンのみきよめられたり
28 くわいだうありものこれをきゝおほいいきどほり
29 たつイエスまちそといだなげおろさんとてそのまちたちたるやまがけにまでひきゆけ
30 しかるイエスかれらなかとほりさり
31 ガリラヤカペナウンいへまちいたりてあんそくにちごとにひとゞゝをしへしに
32 そのことばけんゐありけれバひとゞゝそのをしへおどろけり


33 くわいだうけがれたるおにれいつかれたるひとありおほごゑさけびいひけるハ
34 あゝナザレイエスわれらなんぢとなにかゝはりあらんやなんぢきたりてわれらほろぼすかわれなんぢハたれなるしるすなハちかみせいなるものなり
35 イエスこれせめいひけるハこえいだすことなかそこいであくきつひにそのひとひとゞゝうちたふそこなはずしていづ
36 ひとゞゝみなおどろたがひかたりいひけるハけんゐちからもちけがれたるおにめいぜしかバいでされこれいかなることばぞや
37 こゝおいイエスきこえあまねくこのまはりひろがりぬ


38 イエスくわいだういでシモンいへいりしにシモンしうとめおもきねつびゃうわづらたりき
39 ひとゞゝこれがためイエスねがひけれバそのかたはらたちねつせめしにねつしりぞけりをんなたゞちにおきかれらつかへたり
40 いるときさまゞゝやまひわづらひたるものをもてるひとゞゝみなそれイエスつれきたりけれバいちゝゝそのうへおきいやせり
41 あくきまたおほくひとゞゝいでさりさけびなんぢかみキリストなりといへしかるこれせめものいことゆるさざりきあくきそのキリストなるをしればなり
42 あくるあさイエスいでひとなきところゆきければ
[千七百四十九] ひとゞゝたづねきたりそのさりゆくことをとど
43 イエスいひけるハわれまたほかむらゝゝにもかみくにふくいんのべつたへざるをそはわれこれためつかはさるれバなり
44 かくガリラヤしょくわいだうにてみちのべつたへたり

第五章[編集]

[1] ひとゞゝかみことばきかんとておしあひけるときイエスゲネサレみづうみほとりたち
2 いそにそうふねあるをすなどりものふねはなれあみあらひをれり
3 そのいっそうシモンふねなりしがイエスこれにのりこふきしよりわづかばかりはなれしてふねのなかよりひとゞゝおし
4 おしへをはりシモンいひけるハおきへいであみおろしてすなど
5 シモンこたへけるハよわれらよもすがらはたらきしかどえものなかりきされなんぢことばしたがひてあみおろさん
6 すでおろしてうをかこめることはなはおほあみさけかゝりければ
7 いまいっそうなるふねともまねきてきたたすけしめしにかれらきたりときそのうをにそうふねみちしづまんばかりなりし
8 シモンペテロこれイエスあしもとふししゅわれさりたまへわれつみびとなりといへ
9 これシモンおよびともありものみなすなどりところうをおびたゞしきにおどろけるなり
10 シモンともなるゼベタイヤコブヨハ子またしかイエスシモンいひけるハおそるゝなかれなんぢいまよりひとべし
11 かれらふねきしよせおきすべてのものすてイエスしたがへり


12 イエスあるむらをりしときことゞゝくらいびゃうやめものありイエスひれふしねがひいひけるハしゅもしこゝろにかなふときハわれきよくなしべし
13 イエスのべかれにつけわがこゝろにかなへりきよくなれといひけれバたゞちらいびゃういえたり
14 イエスかれいましめていひけるハひとつぐることなかれたゞゆきおのれさいしみせかつきよめられしためモーセめいぜしごとさゝげものをなししょうこかれら
15 されどもイエスきこえますゝゝひろがりておほくひとゞゝあるひおしへきかんとしあるひやまひいやされんとてあつまきたれり
16 イエスつねひとなきところしりぞきていのりたまひき
17 あるひイエスをしへせるときパリサイのひと
[千七百五十] とけうほうしガリラヤむらゝゝユダヤエルサレムよりきたりこゝしぬかれらやまひいやすべきしゅちからあらハれたり
18 あるひとちゅうぶやみたるものとこのせかききたこれいへいれイエスまへおかんとおもへども
19 ぐんじゆにてかきいるべきかたなかりけれバやねのぼかはらとりのけそのひととこのまゝひとゞゝなかつりおろイエスまへおけ
20 イエスそのしんあるをやまひのものひとなんぢつみゆるさるといひけれバ
21 がくしゃとパリサイのひとゞゝこゝろおもひいでけるハこのけがすことをいふものたれかみよりほかたれつみゆるすことを
22 イエスそのおもひしりこたへいひけるハなになんぢらこゝろうちろんずるや
23 なんぢつみゆるさるといふとおきあゆめいふいづれやす
24 それひとこちにてつみをゆるすのけんゐあることをなんぢらしらせんとてつひちゅうぶひとわれなんぢにつぐおきてとこをとりいへかへれといひけれバ
25 そのひとひとゞゝまへにてたゞちおきふしゐたるとこをとりかみあがめおのいへかへり
26 ひとゞゝみなおどろきてかみあがめかつおほいおそれいひけるハわれらこんにちふしぎなることたり


27 こののちイエスいでレビいへみつぎとりやくしょけるをわれしたがへといひけれバ
28 レビいっさいすておきたちしたがへり
29 レビおのれいへにてイエスためおほいなるふるまひまうけしにみつぎとりまたほかひとゞゝともふるまひしたるものおほかりけれバ
30 そのところがくしゃとパリサイのひとイエスでしつぶやきいひけるハなんぢらみつぎとりまたほかひとゞゝとものみくひするハなにゆゑ
31 イエスこたへいひけるはすこやかなるものいしゃたすけもとめたゞやまひあるものこれをもと
32 わがきたるハたゞしきひとまねためあらつみあるひとまねきくいあらためさせんがためなり
33 かれらイエスいひけるハヨハ子でししばゝゝだんじきまたきたうをなすパリサイのでしまたしかしかるになんぢでしのむことくらふことをすハなにゆゑ
34 イエスいひけるハはなむこともだちそのはなむこともをるうちこれだんじきなさしむることんや
35 のちはなむこわかるゝ
[千七百五十一] いたらんそのひにハだんじきすべきなり
36 たとへいひけるはあたらしきころもきりとりふるきころもつくろものあらじもししかせバあたらしきころもをもそこなかつあたらしきよりとりたるきれふるきものとあは
37 またあたらしきさけふるきかはぶくろいるものあらじもししかせバあたらしきさけそのふくろをはりさきもれいづかつかはぶくろすたるべし
38 あたらしきさけあたらしきかはぶくろいるべきものかくてこそふたつながらたもつなれ
39 ふるきさけのみたゞちあたらしきさけのぞむものあらこれふるきもっとよしいへバなり


第六章[編集]

[1] すぎこしふつかののちはじめあんそくにちイエスむぎはたけとほりしにそのでしむぎつみこれをにてもみくらひしかバ
2 あるパリサイのひとかれらにいひけるハなんぢらあんそくにちまじきことするなにゆゑ
3 イエスこたへいひけるハダビデおよびともありものうゑしときなしたることいまよまざる
4 すなはかみいへいりたゞさいしほかくらふまじきそなへもののパンをとりくらひかつともありものにもあたへたり
5 またいひけるハひとあんそくにちにもしゅたるなり


6 またほかあんそくにちイエスくわいだういりをしこゝみぎてなへたるひとありけれバ
7 がくしゃとパリサイのひとイエスこれをあんそくにちいやすならんかとうかゞひぬそはかれをうったへんとおもへバなり
8 イエスそのこゝろしりなへたるひとおきなかたてよといひけれバそのひとおきてたて
9 イエスいひけるハわれなんぢらにとはあんそくにちよきなすあしきなすまたいけるたすくるところすいづれをかなすべき
10 つひひとゞゝみまはしそのひとのべよといひけれバかれそのごとくせしにすなハちいえほかごとくなれり
11 かれらおほいいかりいかイエスなさんとたがひかたりあへり


12 そのころイエスいのりためやまゆきよもすがらかみいのれり
13 よけあイエスでしよびそのうちよりじふににんえらびこれしとなづ
14 すなはペテロなづけたまひしシモンそのきゃうだいアンデレおよびヤコブヨハ子ピリポバルトロマイ
15 マタ
[千七百五十二] トマスアルパイなるヤコブゼロデいへシモン
16 ヤコブきゃうだいユダイスカリオテユダなりこのユダイエスわたしたるものなり
17 イエスこれらともくだりたいらかなるところたちしにおほくでしおびたゞしきひとゞゝユダヤしはうまたエルサレムおよびツロシドンうみべよりきたりあつまりてあるひそのをしへきかんとしあるひやまひいやされんことねがへり
18 またあくきなやまされたるものありことゞゝいやされたり
19 ひとゞゝみなイエスさはらんとせりこれちからそのみよりいでかれらことゞゝいやせバなり


20 イエスあげでしいひけるハなんぢらまづしきものさいわひなりかみくにすなはなんぢらものなれバなり
21 なんぢらいまうゑたるものさいはひなりあくことをべけれバなりなんぢらいまなけるものさいはひなりわらふことをべけれバなり
22 ひとためひとなんぢらをにくみまたとほざのゝしなんぢらあししとしてすてなバなんぢら さいはひなり
23 そのひにハよろこおどなんぢらてんおいむくひおほいなれバなりそのせんぞよげんしゃなしたりしもかくごと
24 なんぢらとめるものわざはひなるかなすでにたのしみうくれバなり
25 なんぢらあけるものわざはひなるかなうゑんとすれバなりなんぢらいまわらうものわざはひなるかなかなしなかんとすれバなり
26 すべてひとなんぢらをほめなバなんぢらわざはひなるかなそのせんぞいつはりよげんしゃなしたりしもかくごと
27 われきくところのなんぢらつげそのあだあいなんぢらにくむものよく
28 のろふものしゅくなやむるものためきたうせよ
29 ひとなんぢのほゝかたへうたまたかたへほゝむけなんぢうはぎとらしたぎをもこばまざれ
30 すべなんぢもとめこれあたなんぢものとらそれをまたもとむなか
31 おのれひとせられんとすることまたひとにもそのごと
32 おのれあいするものあいするハなにむくいあらんやあくにんにてもおのれあいするものあいするなり
33 おのれよきなすものよきなすなにむくいあらんやあくにんもまたかくごとなすなり
34 なんぢらかへさるゝことんとおもふひとかすなにむくいあらんやあくにんそのごとくかへしんとてまたあくにん
[千七百五十三] かすなり
35 なんぢらあだあいまたよきをなしなにをものぞまずしてかしあたへさらそのむくいおほいなりかつしじょうしゃならそれたかきものおんわするゝものおよびあしきものにまでめぐみほどこせバなり
36 このゆゑなんぢらちゝあはれみごとまたあはれみなすべし
37 ひとすることなかさらなんぢらせられず
38 ひとあたへさらなんぢらあたへらるべしかれらはかりよくしておしいれゆすりいれあふるゝまでにしてなんぢらふところいれなんぢらはかところそのはかりにてまたひとはからるべし


39 またたとへかれらいひけるはめしひめしひてびきをなしるやあひともみぞおちいらざらん
40 でしハそのまさらずおほよぜんびなるものそのしごとくなるべし
41 なんぢきゃうだいにあるちりおのれにあるうつばりしらざるハなにぞや
42 いかおのれにあるうつばりずしてきゃうだいむかきゃうだいなんぢにあるちりわれとらせよといふことをんやぎぜんしゃまづおのれのよりうつばりをとれさらきゃうだいにあるちりとることあきらかにみゆべし
43 それあしきみむすぶよききあらまたよきみむすぶあしききあら
44 すべてハそのよりしらいばらよりいちじくとらまたあざみよりぶだうとら
45 よきひとこゝろよきくらよりよきいだあしきひとハそのあしきくらよりあしきいだそはこゝろみつるよりくちいはるゝなり
46 なんぢらわがいふことをおこなハずしてなんわれしゅしゅよととなふるや
47 すべわれきたわがことばきゝおこなふものたとへなんぢらしめさん
48 そのひといへたつるにつちふかほりいしずゑいわのうへおけるがごとおほみづのときながれそのいへうつともうごかすことあたはこれいしずゑいわのうへおけバなり
49 きゝおこなハざるものいしずゑなくいへつちうへたてたるひとごとながれこれをうつときハそのいへたゞちにたふそのやぶれまたはなはだし


第七章[編集]

[1] イエスこのすべてのことたみをしへをはりカペナウンいりしに
2 あるひゃくにんかしらそのあいするしもべ
[千七百五十四] やみてしぬバかりなれバ
3 イエスこときゝユダヤとしよりどもつかはしてきたしもべたすたまはんことをねがへ
4 かれらイエスきたしきりすゝめいひけるハこのこともとむひとよきひとなり
5 わがたみあいわれらためくわいだうたてたり
6 イエスかれらともゆきもはそのいへちかづけるときひゃくにんかしらともだちつかはしていはせけるハしゅみづからわづらはすことなかやねのしたいれまつるはおそれおほ
7 ゆゑわれなんぢのまへいづるまたおそれありたゞひとこといだしたまハゞわがしもべいえ
8 そはわれひとけんゐしたつけものなるにわがしたまたへいそつありてこれゆけいへゆきかれにきたれいへきたわがしもべこれなせいへすなはなすゆゑなり
9 イエスきゝこれあやししたがへるひとゞゝかへりみいひけるハわれなんぢらにつげんイスラエルうちにてもいまかゝあつきしんあはざりき
10 つかはされたるものいへかへりやみたりししもべすでぜんくわいをなせり


11 よくじつイエスナインいへまちゆきけるにおほくでしおよびおほくひとゞゝともゆけ
12 まちもんちかづきしときかきいださるゝしにんありそのはゝやもめにてひとりなりまちひとゞゝおほくこれにともな
13 しゅやもめあはれなくなかれといひ
14 ちかよりそのひつぎつけけれバかけものどもとどまれりイエスいひけるハわかきものわれなんぢにいふおきよ
15 しにたるものおきかつものいはじイエスこれそのはゝわたせり
16 ひとゞゝみなおそれかみあがめいひけるハおほいなるよげんしゃわれらのうちおこかみそのたみかへりみたまへり
17 イエスこのきこえユダヤくにぢゅうまたあまねしほうひろがりぬ


18 ヨハ子でしすべてこれらことかれつげけれバ
19 ヨハ子ふたりでしよびいひつかはしけるハきたるべきものなんぢなるかまたわれらほかまつべき
20 そのふたりイエスきたいひけるハバプテスマのヨハ子われらなんぢつかはしていはしむきたるべきものなんぢなるかまたわれらほかまつべきか
21 このときイエスおほくやまひあるひハなやみおよびあくきつかれたるものいやまたおほくのめしひみゆることをあたへたり
22 イエ
[千七百五十五] かれらこたへいひけるハなんぢらみるところきくところをヨハ子ゆきつげそれめしひみあしなへあゆらいびゃうきよまつんぼハきゝしにものいきかへされまづしきものふくいんきかせらる
23 おおよわがためつまづかざるものさいはひなり
24 ヨハ子つかひさりしのちイエスヨハ子ことひとゞゝいひけるはなにんとていでしやかぜうごかさるゝあしなる
25 さらなんぢらなにをんとていでしややはらかなるころもたるひとなるかうるはしきものおごれものわういへあり
26 さらなにんとていでしやよげんしゃなるかしかりわれなんぢらつげこれよげんしゃよりもすぐれたるものなり
27 それなんぢさきだちてみちそなふわがつかひなんぢまへおくらんとしるされたるハすなはこれなり
28 われなんぢらにつげをんなうめもののうちいまだバプテスマのヨハ子よりおほいなるよげんしゃなしされどかみくにちひさきものかれよりハおほいなるなり
29 ヨハ子きけすべてのたみまたみつぎとりそのバプテスマをうけかみたゞしとせり
30 パリサイのひとまたけうほうしそのバプテスマをうけみづかそこなひてかみむねそむきたり
31 されこのよひとゞゝなにひとゞゝなになぞらまたなにたとへんや
32 わらべいちたがひよびわれらふえふけどもなんぢらおどらかなしみをすれどもなんぢらなかずといふたり
33 そはバプテスマのヨハ子きたりてパンをもくらはさけをものまざれバあくきつかれたるものなりとなんぢらいへり
34 ひときたりてくらことをしのむことをすれバまたしょくたしなさけこのひとみつぎとりつみあるひとともなりとなんぢらいへり
35 されちゑちゑたゞしらる


36 あるパリサイのひとイエスまねきしょくせんことねがひけれバイエス、パリサイのひといへいりしょくつけ
37 まちうちあしきなせをんなありけるがイエスがパリサイのひといへせるをしりらふせきはこにほひあぶらもちきた
38 イエスうしろにたちあしもとなげなみだにてそのあしうるほかしらをもてこれぬぐひかつそのあしくちつけまたにほひあぶらこれぬれ
39 イエスまねきたるパリサイのひとこれをこゝろうちいひ
[千七百五十六] るハこのひともしよげんしゃならバさはりものたれなるまたいかなるをんななるしらこのをんなあしきなせものなり
40 イエスこれこたへいひけるはシモンわれなんぢにいふことありこたへけるハいひたまへ
41 イエスいひけるハあるかしぬしふたりかりびとありてひとりきんごひゃくひとりごじふかりしに
42 つくなひかたなかりけれバかしぬしこのふたりゆるしたりされふたりものそのかしぬしあいすることいづれおほわれきかせよ
43 シモンこたへけるハわれおもふにゆるさるゝことおほものならんイエスいひけるはなんぢおもふところたがはざるなり
44 つひをんなかへりみてシモンいひけるハこのをんなみるわれなんぢのいへいるなんぢわがあしみづあたへこのをんななみだにてわがあしうるほかしらをもてぬぐへ
45 なんぢわがかしらあぶらぬらこのをんなわがこゝにいりときよりわがあしくちつけやま
46 なんぢわがかしらあぶらぬらこのをんなわがあしにほひあぶらぬれ
47 このゆゑわれなんぢにいはこのをんなおほくつみゆるされたりこれよりそのあいまたおほきなりゆるさるゝことすくなものそのあいまたすくな
48 こゝおいそのをんないひけるハなんぢつみゆるさる
49 ともせるものどもこゝろうちいひけるハこのひとこれたれなれバつみをもゆる
50 イエスをんないひけるハなんぢしんなんぢをすくへあんぜんにしてゆけ


第八章[編集]

[1] こののちイエスむらざとへめぐりかみくにふくいんのべつたじふにでしともしたがひぬ
2 またさきあくきうれへたりしものやまひいやされたるをんなどもしたがひたりすなはなゝつあくきおいいだされたるマグダラいふマリア
3 またヘロデかれいクーザつまヨハンナまたスザンナこのほかおほくをんなありてみなそのしんだいイエスつかへたりき
4 おほくひとゞゝまちゝゝよりいでイエスもとあつまりけれバたとへをもていへ
5 たねまくものたねまかんとていでまけるときみちのほとりおちたねありふみつけられかつそらとりこれをくらへり
6 またいはのうへおちたねありはえいでかれたりこれうるほひなきがゆゑなり
7 またいばらなかおちたねありいばらともそだちこれ
[千七百五十七] をふさげ
8 またよきちおちたねありはえいでむすべることひゃくばいせりこれいひをはりよばゝりけるハみゝありてきこゆるものきくべし
9 そのでしとふていひけるハこれいかなるたとへ
10 こたへけるハかみくにおくぎなんぢらにハしることをたまへほかものにハたとへてすてもみえきゝてもさとらざるためなり
11 それこのたとへこゝろたねかみことばなり
12 みちほとりおちしハきゝのちあくまためそのこゝろよりことばとらるゝものなりかれひとしんじてすくはれんことをおそ
13 いはのうへおちしハきくときよろこびてことばうくれどもなけれバしんずることしばしのみわざはひあふときみちそむものなり
14 いばらなかおちしハきゝゆきこのこゝろづかひたからたのしみとにおほはれてみのらざるものなり
15 よきちおちしハたゞしくかつよきこゝろにてことばきゝこれをまもしのびむすものなり


16 ともしびともうつはにてこれおほあるひとこのしたにおくものなしいりきたものそのあかりためだいうへおくべし
17 かくれあらはれざるものなくつつみしられずあらはれいでざるものなし
18 これゆゑなんぢらきくことをつゝしもてものハなほあたへられもたぬものもてりとおもところものをもとらるべし


19 このときイエスはゝきゃうだいきたりけれどぐんじふよりちかづくことあたはざりしかバ
20 あるひとこれをイエスつげいひけるハなんぢはゝきゃうだいなんぢにあはんとてそとたて
21 イエスこたへいひけるハかみことばきゝおこなものすなはわがはゝわがきゃうだいなり


22 あるひイエスでしともふねのりかれらみづうみむかふわたるべしといひけれバすなはこぎいだせり
23 ふねはしときイエスいねたりおほかぜみづうみふきおろふねみづみちんとしてあやふかりしかバ
24 でしきたりてイエスさまいひけるハわれらほろびんとすイエスおきかぜなみとをいましめけれバやみおだやかになりぬ
25 イエスいひけるハなんぢらしんいづこにあるかれらおどろかつあやしみてたがひいひけるハたれなるぞかぜみづとにめいぜしかバまたしたがへり
26 かくガリラヤむかへガダラびとつき
27 きしあがりときあるひとりむらよりいで
[千七百五十八] エスあふこのものひさしあくきつかきものをきずいへすまたゞはかばにのみたりき
28 イエスさけびそのまへひれふおほごゑよばはりけるハいとたかきかみイエスわれなんぢとなにかかはりあらんやなんぢもとむわれをくるしむることなか
29 このあくきひとよりいでよとイエスめいじたるによりてなりかれつかれたることすでにひさくさりまたあしがせにてしばりまもれどもそれうちくだあくきためおはれ
30 イエスこれとふいひけるハなんぢなにいふこたへけるハレギヨンこれおほくのあくきいりたるがゆゑなり
31 あくきイエスねがひけるハめいじてそこなきところゆかしむるなか
32 こゝおほくぶたむれやまくさくひゐたりしがかれらそのぶたいらんことをゆるせとねがひけれバこれゆるせり
33 あくきそのひとよりいでぶたいりしかバそのむれはげしくかけくだがけよりみづうみおちおぼ
34 かふものどもそのありことにげゆきこれまちまたむらゝゝつげたり
35 ひとゞゝそのありことんとていでイエスもときたれバあくきはなれひときものつけたしかなるこゝろにてイエスあしもとせるをおそれあへり
36 あくきつかれたりしひとすくはれしさまたるものこのことかれらつげけれバ
37 ガダラしはうおほくひとゞゝイエスこゝさらんことをねがへこれおほいおそれしがゆゑなりイエスふねのりかへり
38 あくきはなれたるひとイエスともをらんことをねがひけるにイエスこれさらしめて
39 いへにかへりかみなんぢなしおほいなることひとつげよといひけれバつひさりイエスおのれなしたまひしおほいなることむらぢゅうつたへたり


40 イエスかへりたるときひとゞゝみなまちゐこれよろこむか
41-42 ヤイロいへひとありくわいだうつかさなりとしおほよそじふにさいなるひとりむすめありてしぬばかりなりけれバきたりイエスあしもとふしわがいへきたたまはんことをねがへイエスゆくときひとゞゝこれにおしあへり
43 をんなありじふにねんちろうわづらいしゃためしんだいことゞゝつひやしけれどたれにもいやさざりしが
44 イエスうしろきたりそのころもすそさはりけれバ
[千七百五十九] たゞちいづることとどまり
45 イエスいひけるハわれさはものたれぞやひとゞゝハみなことさはれるものなしといへペテロおよびともあるものどもいひけるハひとゞゝなんぢにおしあひせまるにわれさはものたれぞといひたまふ
46 イエスいひけるハわれさはものありちからわがみよりいづるをおぼゆれバなり
47 そのをんなみづからかくせぬをしりをのゝききたりまへふしさハりしゆゑそのたゞちにいえたることをひとゞゝまへつぐ
48 イエスいひけるハむすめこゝろやすかれなんぢしんなんぢをすくへりあんぜんにしてゆけ
49 かくいへときくわいだうつかさいへよりひときたりてつかさいひけるハなんぢむすめはやしにたりわづらハすなか
50 イエスこれをきゝこたへつかさいひけるハおそるゝなかれたゞしんぜよむすめいゆべし
51 イエスいへいるペテロヤコブヨハ子およびむすめちゝはゝほかたれにもともいることをゆるさざりき
52 ひとゞゝみなむすめためなきかなしみしかバイエスいひけるハなくなかれしにたるにあらいねたるのみ
53 かれらそのしにたるをしれこれわらへり
54 イエスひとゞゝみないだしてむすめをとりむすめおきよとよびいひけれバ
55 そのたましひかへりてたちまおきたりイエスめいじてたべものあたへしかバ
56 ふたおやおどろきイエスこのなししことをひとつぐるをいましたまへり


第九章[編集]

[1] イエスじふにでしよびあつすべてあくきいだやまひいやちからけんゐさづけたり
2 またかみくにのべつたやまひのものいやさせんため
3 かれらつかはさんとしていひけるハたびのよういなにをもとらざれつゑまたたびぶくろくひものかねふたつころもをももつことなかれ
4 いづれいへいるともそことどまりてまたそこよりされ
5 なんぢらうけぬものあらバそのまちいづときかれらにあかしのためあしよりちりはら
6 でしいでゝあまねむらゝゝにゆきふくいんのべつたへかつやまひいやせり


7 わけもちきみヘロデイエスなしすべてのこときゝまどへあるひとこれヨハ子よみがへれるなりといひ
8 あるひとエリヤあらはれたるなりといひまたあるひといにしへよげんしゃひとりよみがへれるなりいへ
[千七百六十] バなり
9 ヘロデいひけるハわれヨハ子くびきれかゝこときこゆるものたれなるかヘロデこれんとおも


10 しとたちかへりきたりてそのなししことをイエスつぐイエスかれらともなひてひそかベテサイダいへまちほとりなるしりぞきしに
11 ひとゞゝしりてしたがひけれバこれうけかみくにことかたりかつもとむものいやせり


12 ひかたぶくときじふにでしきたりてイエスいひけるハこゝなれバひとゞゝさらほとりむらざとへゆきてやどをとりしょくもとむことさせたまへ
13 イエスいひけるハなんぢらこれにしょくあたへよこたへけるハわれらたゞいつゝのパンとふたつうをあるのみこのおほくひとためゆきかふあらざれバほかしょくもつハなし
14 こゝをりをとこおほよそごせんにんなりきイエスでしいひけるハひとゞゝごじふにんづゝならせしめよ
15 でしそのごとなしかれらをみなせしめたり
16 イエスいつゝのパンとふたつうををとりてんあふしゅくしてこれをわりでしあたへひとゞゝまへおかしむ
17 みなくらひあきのこりくづじふにかごひろひたり


18 イエスひとゞゝをらざりしときいのりしたりしがでしともをれイエスこれとふいひけるハひとゞゝわれいひたれする
19 こたへいひけるハバプテスマのヨハ子あるひいにしへよげんしゃひとりよみがへれるなり
20 イエスいひけるハなんぢらわれいひたれするペテロこたへけるハかみキリストなり
21 イエスかれらいましめてこのことたれにもつぐなかれとめいじたり
22 またいひけるハひとかならずおほくくるしみうけとしよりさいしをさがくしゃどもにすてられかつころされみっかめよみがへるべし
23 またイエスひとゞゝいひけるハもしわれにしたがハんとおもものおのれかちひゞそのじふじかおふわれしたが
24 そのいのちまったうせんとするものこれうしなわがためにいのちうしなものこれまったうすべし
25 ひともしせかいぢゅうするともみづからうしなみづかほろびなバなにえきあらん
26 われわがことばはづものをバひとまたおのがえいくわうをもてきたとき
[千七百六十一] これをはづべし
27 われまことなんぢらつげこゝたつものうちかみくにみるまでハしなざるものあり
28 このこといひけるのちやうかバかりすぎイエスペテロヨハ子ヤコブともないのりせんとてやまのぼれり
29 いのれるときそのかほかたちつねとことなそのころもしろくかゞやきぬ
30 ふたりひとありてこれものいへりすなはモーセエリヤなりえいくわううちあらはれて
31 イエスエルサレムにてもはさらんとすることかた
32 ペテロおよともありものどもいたくねむりたりしがすでさめイエスえいくわうまたともたてふたりたり
33 このふたりイエスわかるゝときペテロイエスいひけるハこゝをるよしわれらにみっついほりつくらたまひとつモーセのためひとつエリヤためにせんそのいふところをしらざりしなり
34 かくいへるときくもきたりてかれらおほへりそのくもいりしときでしたちおそれ
35 こえくもよりいでいひけるハわがあいしなりこれきくべし
36 こえやみたればたゞイエスひとりたりでしたちくちとぢたりしことそのときたれにもつげざりき


37 よくじつやまよりくだりけれバおほくひとゞゝイエスむか
38 そのうちあるひとりよバはりていひけるハねがはくはわがこかへりみたまへわがひとりごなるに
39 あくきためつかれてハたちまちさけびあわをふきひきつけられてなやはなるゝことまことかた
40 われこれをおひいだことなんぢでしもとめしかどあたはざりき
41 イエスこたへいひけるハあゝしんなきまがれるよなるかなわれなんぢらうちなんぢらしのびいつまであらんやなんぢこゝつれきた
42 きたれあくきかれをたふしひきつけイエスけがれたるおにせめそのこいやちゝあたへたり
43 ひとゞゝみなかみおほいなるちからおどろイエスなしことあやしめるときイエスでしいひけるハ
44 このことばなんぢらみゝをさめよそれひとひとわたされん
45 かれらこのことばさとらざりしさとらざるやうかくされたるなりかれらもまたおそれこのこととはざりき


46 でしたちのうちたがひたれおほいならんとのあらそひ
[千七百六十二] りけれバ
47 イエスそのこゝろおもひしりをさなごをとりそばにたてゝ
48 かれらいひけるハわがなためこのをさなごうくものすなはわれうくるなりわれうくものわれつかはしゝものうくるなりすべなんぢらがうちもっとちひさきものこれおほいならん
49 ヨハ子こたへいひけるハなんぢよりおにおひいだせるものたりしがわれらともしたがハざるゆゑこれをとゞめたり
50 イエスいひけるハとゞむることなかわれらてきたはざるものわれらつくものなり


51 イエスてんのぼるのときいたりければエルサレムゆくことをかたくさだめたり
52 つかひたちさきつかはしけれバかれらゆきてイエスそなへんがためサマリヤびとむらいりしに
53 むらびとそのエルサレムむかひゆくさまなるがゆゑイエスうけざりき
54 でしヤコブヨハ子このこといひけるハしゅわれらエリヤなしごとてんよりよびくだかれらほろぼさんとすよき
55 イエスかへりみこれいましいひけるハなんぢらこゝろいかなるみづかしらざるなり
56 ひとひといのちほろぼためきたらたゞこれをすくためなりつひほかむらゆけ


57 みちゆくときあるひとイエスいひけるハしゅいづこゆきたまふともわれしたがハん
58 イエスかれいひけるはきつねあなありそらとりありされどもひとまくらするところなし
59 またあるひとりいひけるハわれしたがかれいひけるハしゅまづゆきてちゝはうむことわれゆる
60 イエスいひけるハしにたるものそのしにものはうむらせなんぢゆきかみくにひろめ
61 またあるひとりいひけるハしゅなんぢしたがハんまづゆきていへのものわかれつぐることをゆる
62 イエスいひけるハすきつけうしろかへりみものかみくにかなはざるものなり


第十章[編集]

[1] このゝちしゅまたしちじふにんたてこれふたりづゝにわかみづかいたらんとするまちゝゝしょゝゝさきつかはさんとて
2 かれらいひけるハかりいれものおほはたらくものすくなゆゑにそのもちぬしはたらくものかりいればおくらんことをねがふべし
3 ゆけわれなんぢらつかはすはこひつじおほかみのなかにいるるがごと
4 さいふまたたびぶくろくつをももつことなかみち
[千七百六十三] てひとゑしゃくをもするなか
5 ひといへいらまづそのいへあんぜんならんことねが
6 もしこゝにあんぜんあらバなんぢらいのあんぜんそのいへとゞまらんもししからずバそのいのあんぜんなんぢらにかへるべし
7 そのいへとゞまりてそなふところのものハこれのみくひせよそははたらくものそのあたひうるうべなれバなりいへよりいへうつることをざれ
8 まちいらんにむかふものあらバそのなんぢらのまへそなふものしょくせよ
9 まちうちなるやまひものいやまたひとゞゝかみくになんぢらちかづけりといへ
10 もしまちいらんにむかふものなくバちまたいでいへ
11 われらつきたるなんぢまちちりなんぢらむかひはらはされどもかみくにちかづけるをしれ
12 われなんぢらつげそのひいたらバソドムけいばつこのまちよりもかへっやすかるべし
13 あゝわざはひなるかなコラジンあゝわざはひなるかなベテサイダなんぢらうちなしことなるわざもしツロシドンなししならバかれらはやあさをきはひかむしてくいあらためしなるべし
14 さばきにハツロシドンけいばつなんぢらよりもかへっやすからん
15 すでてんにまであげられたるカペナウンまたよみおとさるべし
16 なんぢらきくものわれきくなりなんぢらすつものわれすつるなりわれすつものわれつかはしゝものすつるなり


17 しちじふにんよろこかへりていひけるハしゅあくきさへもなんぢよりわれらふくせり
18 イエスいひけるハわれいなづまごとサタンてんよりおつるを
19 われなんぢらにへびさそりふみまたてきすべてちからおさふるけんいさづけたりかならなんぢらそこなものなし
20 しかれどもあくきなんぢらふくしゝことよろこびとするなかなんじらてんしるされしをよろこびとすべし
21 このときイエスこゝろよろこびていひけるハてんちしゅなるちゝこのことかしこきものさときものとにかくしてをさなごあらはたまふをしゃちゝしかりそれかくごときハみこゝろかなへるなり
22 ちゝばんぶつわれあたちゝほかたれなるとしるものなくまたこおよびあらはところものほかちゝたれなるとしるものなし
23 イエスでしかへりみひそかいひけるハなんぢら
[千七百六十四] がみるところのことるそのさいはひなり
24 われなんぢらにつげおほくよげんしゃおよびわうなんぢらみるところのことんとせしかどもなんぢらきくところのこときかんとせしかどもきかざりき


25 こゝひとりけうほうしありたちかれこゝろいひけるハわれなにをなさかぎりなきいのちうくべき
26 イエスいひけるハおきてしるされしハなになんぢいかによむ
27 こたへいひけるハなんぢこゝろつくせいしんつくちからつくこゝろばせつくしてしゅなるなんぢかみあいすべしまたおのれごととなりあいすべし
28 イエスいひけるハなんぢこたしかこれおこなはゞいくべし
29 かれみづからをつみなきものにせんとてイエスいひけるハわがとなりとハたれなる
30 イエスこたへいひけるハあるひとエルサレムよりエリコくだるときぬすびとあへぬすびとそのいふくはぎとりこれうちたゝしぬばかりになしてさり
31 かゝときあるさいしこのみちよりくだりしがこれみすごしにしてゆけ
32 またレビのひとこゝいたすゝおなじすぎゆけ
33 あるサマリアひとたびしてこゝきたこれあはれ
34 ちかよりてあぶらさけそのきずさしこれをつゝみおのろばにのせはたごやつれゆきかいほうせり
35 つぎのひいづるときぎんにまいいだあるじあたへこのひとかいほうせよつひえもしまさらわれかへりのときなんぢにつくのふべしといへ
36 されこのさんにんのうちたれぬすびとあひものとなりなるとなんぢおもふや
37 かれいひけるハそのひとあはれみたるものなりイエスいひけるハなんぢゆきそのごとく


38 かれらみちゆけときイエスあるむらいりけれバマルタいへをんなこれをむかへみづからいへいり
39 そのはらからマリアいへものありイエスあしもとすわりてそのことばきけ
40 マルタもてなしのことおほくしてこゝろいりみだれイエスちかよりていひけるハしゅしまいわれをひとりのこしはたらかしむるをなにともおもはざるかかれめいじてわれたすけしめよ
41 イエスこたへいひけるハマルタマルタなんぢおほくのことによりおもひわずらひてこゝろづかひせり
42 されなくかなふまじきものひとつなりマリアすでよきかたえらびたりかれよりとるべからざるものなり


第十一章[編集]

[1] イエスそのところにていのりしけるにをはりしときひとりでしいひけるハしゅヨハ子そのでしをしへごとわれらにもいのることををしへたまへ
2 イエスいひけるハいのときかくいふべしてんましまわれらちゝねがはくハみなあがめさせたまみくにきたらせたまみこゝろてんなるごとくにもならたま
3 われらにちようかてひごとあたへたまへ
4 われらつみをかものすべゆるせバわれらつみをもゆるたまわれらこゝろみあはせずあくよりすくひだたま
5-6 またかれらいひけるハなんぢらうちもしあるひとよなかそのともゆきともともだちたびよりきたりしにそなふべきものなきゆゑみつのパンをかせよといはんに
7 うちをるものこたへわれわづらはすなかもはかどとぢわれとともこどもとこあれおきあたふることあたはずといふものあらん
8 われなんぢらにつげそのともなるによりおきあたへざれどもひたすらこふゆゑそのもとめしたがおきあたふべし
9 われなんぢらにつげもとめさらあたへられたづねさらばあひもんたゝけさらひらかるゝことを
10 そはすべてもとむものたづぬるものハあひもんたゝくものひらかるゝことを
11 なんぢらのうちちゝたるものたれそのこのパンをもとめんにいしあたへんやうをもとめんにそれかへへびあたへんや
12 たまごもとめんにさそりあたへんや
13 されなんぢらあしきものながらよきたまものをそのこどもあたふるをしるましててんいまなんぢらちゝもとむものせいれいあたへざらん


14 イエスおふしなるおひいだしけるにあくきいでゝおふしものいひしかバひとゞゝおどろけり
15 そのうちなるものいひけるハかれあくきかしらベルゼブルよりあくきおひいだせるなり
16 またあるひとゞゝイエスこゝろみんとててんよりのしるしもとめたり
17 イエスそのこゝろしりいひけるハたがひわかれあらそくにほろたがひわかれあらそいへたふるゝなり
18 もしサタンわかれあらそハゞそのくにいかでたゝんやそれなんぢらわれいひベルゼブルよりあくき
[千七百六十六] おひいだすとせり
19 もしわれベルゼブルよりあくきおひいださバなんぢらこどもたれよりあくきおひいだすやそれかれらハなんぢらさいばんにんなるべし
20 もしわれかみゆびをもてあくきおひいだしたるならバかみくにもはなんぢらきたれり
21 つよきものよろひやしきまもるときハそのもちものあんぜんなり
22 もしこれよりつよきものきたりてそれかつときハそのたのみとせるよろひうばかつぶんどりものわかつべし
23 われともならざるものわれそむわれともあつめざるものちらすなり


24 あくきひとよりいでかわきたるところをめぐりやすきもとむれどもずしていひけるハわがいでいへかへらん
25 すできたりしにはききよまかざれるを
26 つひゆきおのれよりもあしなゝつあくきたづさいりこゝすまへそのひとのちありさままへよりさらあしかるべし
27 このこといへるときぐんじふなかよりあるをんなこゑあげいひけるハなんぢはらみはらなんぢすひさいはひなり
28 イエスこたへけるハしかりされどかみことばきゝまもものさいはひにハしか


29 ひとゞゝおしあつまれるときイエスいひけるハいまあししるしもとむるともよげんしゃヨナしるしほかしるしあたへられじ
30 そはヨナニ子ベひとしるしなりごとひといましるしなるべし
31 みなみじょわうさばきともたちいまひとつみさだめんかれはてよりソロモンちゑきかんとてきたれりそれソロモンよりおほいなるものこゝにあり
32 ニ子ベひとさばきともたちいまひとつみさだめんかれらヨナをしへよりくいあらためたりそれヨナよりおほいなるものこゝにあり
33 ともしびともしかくれたるところあるひハますしたにおくものなしいりきたものそのひかりためしょくだいうへおくなり
34 あかりなりなんぢめあきらかならバぜんしんあかるくそのめあしけれバなんぢくら
35 ゆゑなんぢにあるひかりくらからぬやうつゝしめよ
36 もしなんぢぜんしんあきらかにしてくらきところなくバともしびかゞやきてなんぢてらごとまったあきらかなるべし


37 イエスかたれるときあるパリサイのひとともしょくせんことねがひけれバいり
[千七百六十七] しょくつけ
38 そのしょくするさきあらふことをざりしをてパリサイのひとあやしめり
39 しゅこれにいひけるハなんぢらパリサイのひとわんさらそときよくされなんぢらうちどんよくあくにてみて
40 おろかなるものそとつくりものハまたうちをもつくらざりし
41 なんぢらもてるものほどこさらなんぢらためすべてものきよまれるなり
42 わざはひなるかななんぢらパリサイのひとはくかう、いきょうおよびすべてやさいじふぶんいちとりおさめたゞしきかみあいすることをすつこれおこなふべきことなりかれまたすつべからざるものなり
43 わざはひなるかななんぢらパリサイのひとくわいだうかうざまちあいさつこのめり
44 わざはひなるかなそれなんぢらかくれたるはかごとそのうへあるひとゞゝこれをしらざるなり
45 あるけうはふしこたへていひけるハこのことばわれらをもはずかしむ
46 イエスいひけるハなんぢらわざはひなるかなけうはふしたへがたきひとおはみづかゆびひとつをもつけ
47 わざはひなるかななんぢらハよげんしゃはかたつなんぢらのせんぞこれころせり
48 なんぢらせんぞなせわざをこのむあかしなせそれかれらハこれころなんぢらそのはかたつ
49 このゆゑかみちゑいへることありわれよげんしゃおよびしとかれらつかはさんにそのうちあるものころあるものをバくるしむべしと
50 よのはじめよりこのかたながしゝすべてよげんしゃこのよおいたゞさんとするなり
51 すなはアベルよりみやまつりだんあひだころされたるザカリヤにまでいたるわれまことなんぢらつげこれこのよたゞすべし
52 なんぢらわざはひなるかなけうはふしさとりかぎとりみづかいらかついらんとするものをもこばめ
53 このこといへるときがくしゃとパリサイのひとゞゝふかいきどほりふくみさまゞゝこととひかけ
54 そのくちよりいづことばなにごととらうったへんとしてうかゞひたり


第十二章[編集]

[1] そのときすまんひとゞゝあひふみあふほどあつまれりイエスまづでしいひけるハなんぢらパリサイのひとぱんだねつゝしめよこれぎぜんなり
2 それおほはれてあらはれざるものハなくかくれしられざるものハなし
3 このゆゑなんぢ
[千七百六十八] らくらきかたりしことハあかるさきこゆべしひそかなるへやにてみゝつきいひしことハやのうへひろがるべし
4 わがともなんぢらつげからだころしてのちなにをもなしあたはざるものおそるゝなか
5 われおそるべきものなんぢらしめさんころしたるのちぢごくなげいるけんいもてものおそれわれまことになんぢらつげこれおそるべし
6 いつゝすゞめにせんにてうるあらずやしかるにかみおいてハそのひとつをもわすたまハず
7 なんぢらかしらまたみなかぞへらるゆゑおそるゝなかなんぢらおほくすゞめよりもまされり
8 またわれなんぢらつげわれひとまへしるいはものをばひとまたかみつかひまへこれしるいは
9 われひとまへしらずといはものかみつかひまへかれしらずといはるべし
10 おほよひとそしものゆるさるべけれどせいれいけがものゆるさるべからず
11 ひとなんぢらをくわいだうまたつかさおよびけんあるものまへひきつれなバいかにこたへなにいはんとおもわづらなか
12 そのときいふべきことせいれいなんぢらにしめすべし


13 ひとゞゝうちよりひとりイエスいひけるハきゃうだいゆゐもつわれわかてよといひたまへ
14 イエスいひけるハひとたがわれをたてなんぢらさいばんにんまたものわかものなせしぞ
15 イエスひとゞゝいひけるハこゝろしてたんしんつゝしめよそれひとせいめいもつものゆたかなるにハよらざるなり
16 またたとへかれらかたりいひけるハあるとめるひとそのはたけよくみのりけれバ
17 みづかおもひいひけるハつくりものをさむところなきをいかにせん
18 またいひけるハわれかくなさわがくらこぼさらおほいなるをたてすべてさくもつたからそこをさむべし
19 かくたましひむかたましひたねんすごすほどのおほくたからもちたれバあんしんしてくいのみたのしめよといはんとす
20 しかるにかみこれにいひけるハおろかなるものこよひなんぢがたましひとらるることあるべしさらなんぢそなへものものになる
21 おほよおのれためたからたくはかみついとまざるものかくごときなり
22 イエスそのでしいひけるハゆゑわれなんぢらにつげなんぢらいのちためなにくらからだ
[千七百六十九] のためなにんとておもわづらなか
23 いのちかてよりまさからだころもよりもまされり
24 からすおもひみまかからくらをもなやをももたされどもかみハなほこれらやしなましなんぢらとりよりもたふときこといくばくぞや
25 なんぢらのうちたれかよくおもわづらひてそのいのちすんいんのべえんや
26 されいとちいさきことすらあたはざるになんそのほかおもわづらふや
27 ゆりいかにしてそだつかをおもつとめつむがざるなりわれなんぢらつげソロモンえいぐわきはみときだにもそのよそほひこのはなひとつしかざりき
28 かみけふのありあすろなげいれらるゝくさをもかくよそはせたまへバましなんぢらをやあゝしんかううすきもの
29 なんぢらなにくらなにのまんともとむなか
30 すべこれらものせかいくにびともとむるものなりなんぢらのちゝこれらものなんぢらなくかなはことしる
31 たゞかみくにもとめよさらこれら