[二千八十九]
新約全書使徒ヨハ子第三書
長老愛するガヨス即ち我が誠に愛する所の者に書を贈る
二
愛する者よなんぢが靈魂の隆んなる如くなんぢすべての事につきて隆んに又康強ならんことを我ねがふ
三
兄弟來りて爾の眞理を有ること即ち爾が眞理に行むことを證したれば我甚だ喜べり
四
わが子等の眞理を行むを聞に愈れる大なる喜樂は我になし
五
愛する者よ爾は賓旅なる兄弟にまで凡て行ふに忠信をもて行へり
六
かれら教会の前に在て爾の愛を證せり爾もし神に合ふべく彼等の行路を助ば其行ふところ善なり
七
彼等は主の名の爲に出て異邦人より何をも受ざれば也
八
是故に我儕かくの如き人を助くべし蓋われらも彼等と偕に眞理に働く者とならん爲なり
九
われ曩に書を教會に贈りしが彼等の内に於て長たらんことを欲むデヲテレペス我を納ざりき
十
我もし往ば其行る所を心に記置ん彼は惡言をもて妄に我儕を論じ且これを以て足りとせず自ら兄弟を接ず其を接んとする者をも防げて教會より黜けたり
十一
愛する者よ惡に效ふ勿れ即ち善に效へ善を行ふ者は神より出惡を行ふ者は未だ神を見ざる也
十二
デメテリヲは衆人と眞理とに證をせらる我儕も證をす我儕の證の眞實なるを爾知り
十三
我なほ多の事を爾に書贈らんと爲ども筆と墨とを以て書おくるを欲ず
十四
速かに爾を見て口を對へ語らんことを望む願くは爾安かれ多の友なんぢの安を問り請なんぢ我に代て諸友おのゝゝに安を問