日本軍部指導者諸君 (ビラ)

No. 2090

日（ニッ）本（ポン）軍（グン）部（ブ）指（シ）導（ドウ）者（シャ）諸（ショ）君（クン）

諸（ショ）君（クン）は、日（ニッ）本（ポン）の國（コク）土（ド）、海（カイ）域（イキ）及（オヨ）び上（ジョウ）空（クウ）を防（ボウ）衞（エイ）し得（ウ）ると日（ニッ）本（ポン）國（コク）民（ミン）を信（シン）服（プク）させる事（コト）が出（デ）來（キ）るだらうか。

是（コレ）等（ラ）の質（シツ）問（モン）は、ハリー・エス・ツルーマン米（ベイ）大（ダイ）統（トウ）領（リョウ）の日（ニッ）本（ポン）國（コク）民（ミン）宛（アテ）勧（クワン）告（コク）に於（オイ）て發（ハッ）せられた。諸（ショ）君（クン）は曽（カツ）て、東（トウ）京（キョウ）への最（サイ）後（ゴ）の障（ショウ）碍（ガイ）たるグアム・テニアン・比（ヒ）島（トウ）・硫（イ）黄（ワウ）島（トウ）・沖（オキ）縄（ナワ）を防（ボウ）衞（エイ）すると断（ダン）言（ゲン）したではないか。米（ベイ）機（キ）をして断（ダン）じて日（ニッ）本（ポン）上（ジョウ）空（クウ）を犯（オカ）さしめないと確（カク）約（ヤク）したのも諸（ショ）君（クン）ではなかったか。諸（ショ）君（クン）は果（ハタ）してこの約（ヤク）束（ソク）を履（リ）行（コウ）し得（エ）たか。

米（ベイ）國（コク）はこの戰（セン）爭（ソウ）を最（サイ）後（ゴ）まで戰（タヽカ）ひ拔（ヌ）く決（ケツ）意（イ）であり、勝（ショウ）利（リ）を達（タッ）成（セイ）するに要（ヨウ）する多（タ）大（ダイ）なる困（コン）難（ナン）や絕（ゼツ）大（ダイ）なる犠（ギ）牲（セイ）を厭（イト）ふ者（モノ）の存（ソン）在（ザイ）しない事（コト）を兹（コヽ）に反（ハン）復（プク）確（カク）言（ゲン）するものである。

諸（ショ）君（クン）の將（ショウ）來（ライ）は君（キミ）達（タチ）自（ジ）身（シン）の手（シュ）中（チュウ）に在（ア）り、諸（ショ）君（クン）は多（オウ）くの兵（ヘイ）を無（ム）駄（ダ）で醜（ミニク）い死（シ）に投（トウ）じるか、或（アルヒ）は　又（マタ）名（メイ）譽（ヨ）ある平（ヘイ）和（ワ）を採（ト）るか、その孰（イズ）れかを選（エラ）び得（ウ）るのである。