或女房に示されける法語

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あるによばうしめされけるほふ

〈勅傳第二十五巻に載す。或女房とは法性寺左京の太夫信實朝臣の伯母なりとあり。〉


【一】ねんぶつぎやうじやのぞんじさふらふべきやうは、ごせををそれわうじやうをねがひてねんぶつすれば、をはるときかならずらいかうせさせたまふよしをぞんじて、ねんぶつまをすよりほかのことはさふらはず。さんじんまをしさふらふもふさねてまをすときは、たゞいつぐわんしんにてさふらふなり。そのねがふこころのいつはらずかざらぬはうをばじやうしんまをしさふらふ。このこころじつにてねんぶつすればりんじうにらいかうすといふことをいちねんもうたがはぬはうじんしんとはまをしさふらふ。このうへわがもかのへむまれんとおもひ、ぎやうごふをもわうじやうのためとむくるをかうしんとはまをしさふらふなり。このゆへにねがふこころいつはらずしてげにわうじやうせむとおもひさふらへば、をのづからさんじんはぐそくすることにてさふらふなり

【二】そもちうぼんしやうらいかうさふらはぬことはあるまじければ、とかれぬにてはさふらはず。ほんわうじやうにをのみなあるべきことのりやくせられてなきことさふらふなりぜんだうおんこころさんじんほんにわたりてあるべしとみえてさふらふほんごとにおほくのことさふらへども、さんじんらいかうとはかならずあるべきにてさふらふなり。わうじやうをねがはんぎやうじやはかならずさんじんををこすべきにてさふらへば、じやうぼんじやうしやうにこれをときて、ほんをもこれになずらへてしるべしとみえてさふらふ

【三】またわれらかいほんのふねいかだもやぶれたれば、しやうだいかいをわたるべきえんさふらはず。ちえのひかりもくもりて、しやうのやみもてらしがたければ、しやうだうとくだうにももれたるわれらがためにほどこしたまふりきまをしさふらふだいじふらいかうぐわんにてさふらへば、もんにみえずさふらふとても、かならずらいかうはあるべきにてさふらふなり。ゆめおんうたがひさふらふべからず。あなかしこ


げん  くう    

この著作物は、ウルグアイ・ラウンド協定法の期日(回復期日を参照)の時点で著作権の保護期間が著作者(共同著作物にあっては、最終に死亡した著作者)の没後(団体著作物にあっては公表後又は創作後)50年以下である国や地域でパブリックドメインの状態にあります。


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