宮さん宮さん

提供:Wikisource
Wikipedia
Wikipedia
ウィキペディア宮さん宮さんのページがあります。

宮さん宮さん(みやさんみやさん)

歌詞[編集]

宮さん宮さん
  1. 宮さん宮さんお馬の前に
    ヒラヒラするのは何じやいな
    トコトンヤレ、トンヤレナ
    あれは朝敵征伐せよとの
    錦の御旗じや知らないか
    トコトンヤレ、トンヤレナ
  2. 一天萬乗の帝王に
    手向ひする奴を
    トコトンヤレ、トンヤレナ
    覗ひ外さず、
    どんどん撃ち出す薩長土
    トコトンヤレ、トンヤレナ
  3. 伏見、鳥羽、淀
    橋本、葛葉の戰は
    トコトンヤレ、トンヤレナ
    薩土長肥の 薩土長肥の
    合ふたる手際ぢやないかいな
    トコトンヤレ、トンヤレナ
  4. 音に聞えし關東武士
    どつちへ逃げたと問ふたれば
    トコトンヤレ、トンヤレナ
    城も氣慨も
    捨てて吾妻へ逃げたげな
    トコトンヤレ、トンヤレナ
  5. 國を迫ふのも人を殺すも
    誰も本意ぢやないけれど
    トコトンヤレ、トンヤレナ
    薩長土の先手に
    手向ひする故に
    トコトンヤレ、トンヤレナ
  6. 雨の降るよな
    鐵砲の玉の來る中に
    トコトンヤレ、トンヤレナ
    命惜まず魁するのも
    皆お主の爲め故ぢや
    トコトンヤレ、トンヤレナ
都風流トコトンヤレぶし[1][2][3]
注:原文にある変体仮名・繰り返し符号・カタカナを適宜修正した。
  1. 一(いつ)てん万乗(ばんじゃう)のみかどに 手向(てむか)ひするやつを
    トコトンヤレ トンヤレナ
    ねらひはづさず どんどんうちだす薩長土(さっちゃうど)
    トコトンヤレ トンヤレナ
  2. 宮(みや)さま宮さま御馬(おんま)の前(まへ)に びらびらするのはなんじゃいな
    トコトンヤレ トンヤレナ
    ありゃ朝敵征伐(てうてきせいばつ)せよとの 錦(にしき)の御旗(みはた)じゃしらなんか
    トコトンヤレ トンヤレナ
  3. ふしみ鳥羽(とば)淀(よど)はし本くずはのたたかかひは
    トコトンヤレ トンヤレナ
    薩土長(さつどちゃう)とのなしたる手(て)ぎわじゃないかいな
    トコトンヤレ トンヤレナ
  4. おとに聞(きこ)へし関東(くわんとう)ざむらひ どっちゃへにげたと問(と)ふたれば
    トコトンヤレ トンヤレナ
    城(しろ)もきがいも捨(すて)てあづまへにげたげな
    トコトンヤレ トンヤレナ
  5. 国(くに)をおふのも人(ひと)をころすも 誰(だれ)も本意(ほんい)じゃないけれど
    トコトンヤレ トンヤレナ
    薩長土の先手(さきて)に手向(てむか)ひするゆゑぞ
    トコトンヤレ トンヤレナ
  6. 雨(あめ)のふるよなてつぽの玉(たま)のくるなかに
    トコトンヤレ トンヤレナ
    命(いのち)もおしまずさきがけするのも みんなお主のためゆゑじゃ
    トコトンヤレ トンヤレナ

脚注[編集]

  1. 不明 (n.d.). “都風流トコトンヤレぶし(早稲田大学図書館所蔵)”. 不明. 2015年3月13日閲覧。
  2. 不明 (n.d.). “都風流トコトンヤレぶし (国立国会図書館所蔵)”. 不明. 2015年3月13日閲覧。
  3. 片岡志道ほか (1935年). “越奥戦争見聞録”. 北信郷土叢書刊行会. 2015年3月13日閲覧。

この作品は1929年1月1日より前に発行され、かつ著作者の没後(団体著作物にあっては公表後又は創作後)100年以上経過しているため、全ての国や地域でパブリックドメインの状態にあります。