大正新脩大蔵経/第九巻法華部全・華嚴部上/妙法蓮華經/御製大乘妙法蓮華經序
御製大乘妙法蓮華經序
昔如來於耆闍崛山中。與大阿羅漢阿若憍陳如摩訶迦葉無量等衆。演説大乘眞經。名無量義。是時天雨寶華布濩充滿。慧光現瑞洞燭幽顯。普佛世界六種震動。一切人天得未曾有。咸皆歡喜讃歎。以爲是經乃諸佛如來祕密之藏。神妙叵測。廣大難名。所以拔滯溺之沈流。拯昏迷之失性。功徳弘遠莫可涯溺之沈流。拯昏迷之失性。功徳弘遠莫可涯涘。泝求其源。肇彼竺乾流於震旦。爰自西晋沙門竺法護者初加翻譯。名曰正法華。曁東晋龜茲三藏法師鳩摩羅什重翻。名曰妙法蓮華。至隋天竺沙門闍那笈多所翻者。亦名妙法。雖三經文理重沓互陳。而惟三藏法師獨得其旨。第歴世既遠。不無訛謬。匪資刋正。漸致多疑。用是特加讐校。仍命鏤梓。以廣其傳。嗚呼如來愍諸衆生。有種種性種種欲種種行種種憶想分別。歴劫纒繞無有出期。乃爲此大事因縁現世。敷暢妙旨。作殊勝方便。俾皆得度脱超登正覺。此誠濟海之津梁。而燭幽之慧炬也。善男子善女人一切衆生。能秉心至誠。持誦佩服頂禮供養。即離一切苦惱。除一切業障。解一切生死之厄。不啻如飢之得食。如渇之得飮。如寒之得火。如熱之得涼。如貧之得寶。如病之得醫。如子之得母。如渡之得舟。其爲快適欣慰。有不可言。噫道非經無以寓。法非經無以傳。縁經以求法。縁法以悟道。方識是經之旨。清淨微妙第一希有。遵之者則身臻康泰。諸種善根圓滿具足。如蓮華出水不染淤泥。即得五蘊皆空六根清淨。遄躋上善。以成於正覺者不難矣。苟或沈迷膠固。甘心墮落絶滅善根。則身罹苦趣。輪回於生死之域者。其有紀極哉。雖然善惡兩途。由人所趨。爲善獲吉。爲惡獲凶。幽明果報。不爽錙銖。觀於是經者。尚戒之哉。尚勉之哉
永樂十八年四月十七日
脚注
[編集]- ↑ http://www.ndl.go.jp/jp/news/fy2013/report140107.pdf 2018年1月19日参照
関連リンク
[編集]この著作物は、1945年に著作者が亡くなって(団体著作物にあっては公表又は創作されて)いるため、ウルグアイ・ラウンド協定法の期日(回復期日を参照)の時点で著作権の保護期間が著作者(共同著作物にあっては、最終に死亡した著作者)の没後(団体著作物にあっては公表後又は創作後)50年以下である国や地域でパブリックドメインの状態にあります。
この著作物は、アメリカ合衆国外で最初に発行され(かつ、その後30日以内にアメリカ合衆国で発行されておらず)、かつ、1978年より前にアメリカ合衆国の著作権の方式に従わずに発行されたか1978年より後に著作権表示なしに発行され、かつ、ウルグアイ・ラウンド協定法の期日(日本国を含むほとんどの国では1996年1月1日)に本国でパブリックドメインになっていたため、アメリカ合衆国においてパブリックドメインの状態にあります。