博士会規則

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朕博士会規則ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム



明治三十一年十二月九日

文部大臣 伯爵樺山資紀


勅令第三百四十五号

博士会規則

第一条 博士会ハ文部大臣ノ監督ニ属シ明治三十一年勅令第三百四十四号学位令第二条第一項第二号第三条ニ規定セル学位ノ授与褫奪ニ関スル事項ヲ審査ス

第二条 博士会ハ法学博士会医学博士会薬学博士会工学博士会文学博士会理学博士会農学博士会林学博士会及獣医学博士会ノ九種トシ当該博士ヲ以テ組織ス

第三条 博士会ハ文部大臣ニ於テ必要アリト認メタルトキ又ハ会長ヨリ具申アリタルトキ文部大臣之ヲ召集ス

博士会ハ会員ノ過半数出席スルニアラサレハ議決スルコトヲ得ス

第四条 学位授与ノ議事ハ出席会員三分ノ二以上学位褫奪ノ議事ハ出席会員四分ノ三以上ノ多数ニ依リ之ヲ決ス

前項ノ議決ハ無記名投票ヲ以テ之ヲ行フ

第五条 博士会会長ハ会員中ヨリ之ヲ互選シ文部大臣ノ認可ヲ受クヘシ

会長ハ会務ヲ総管シ議事ヲ整理シ其ノ議決ヲ文部大臣ニ具申ス

第六条 各博士会ヲ通シテ幹事一人ヲ置キ文部省高等官中ニ就キ文部大臣之ヲ命ス

幹事ハ各会長ノ指揮ヲ受ケ庶務ヲ整理ス

第七条 各博士会ヲ通シテ書記二人ヲ置キ文部属ヲ以テ之ニ充ツ

書記ハ各会長及幹事ノ命ヲ受ケ議事ノ筆記及庶務ニ従事ス

第八条 博士会会員ニハ旅費日当等ヲ給与セス

第九条 博士会ノ議事規則ハ各博士会ニ於テ之ヲ定メ文部大臣ノ認可ヲ受クヘシ

第十条 同種ノ博士七名ニ充タサル間当該博士会ノ職務ハ東京帝国大学評議会ニ於テ之ヲ行フ


  • 底本中の旧字を新字に改めた。

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この作品は1929年1月1日より前に発行され、かつ著作者の没後(団体著作物にあっては公表後又は創作後)100年以上経過しているため、全ての国や地域でパブリックドメインの状態にあります。