利用者:Gminky/2008憲ガ10

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青少年保護法第54条違憲提請

審判対象条文[編集]

青少年保護法(2004.1.29. 法律第7161号により改正されたもの)第54条(両罰規定)法人・団体の代表者,法人・団体又は人の代理人,使用人その他の従業員がその法人・団体又は人の業務に関して,第49条の2ないし第49条の4及び第50条ないし第53条の罪を犯したときは,行為者を罰するほか,その法人・団体又は人に対しても各本条の罰金刑を科する。

主文[編集]

青少年保護法(2004.1.29. 法律第7161号により改正されたもの)第54条中,「個人の代理人,使用人その他の従業員がその人の業務に関して,第51条第8号の違反行為をしたときは,その人に対しても,本条の罰金刑を科する。」とする部分は,憲法に違反する。

理由[編集]

1. 事件の概要及び審判の対象[編集]

イ. 事件の概要[編集]

当該事件の被告人Xは,2007.12.17.仁川地方裁判所に2007ゴ合683青少年保護法違反で公訴提起されたが,その公訴事実の要旨は,「被告人は,仁川西区佳佐洞にある「○○」と称する一般飲食店を運営する者であるところ,2007.8.17.01:20頃,被告人の従業員であるAが,被告人の業務に関して,顧客として訪れてきた青少年であるY(当時18歳)に対し,青少年有害薬物である焼酎3瓶を9,000圓に販売した。」というのである。右当該事件の訴訟継続中,提請裁判所は,2008.3.10.職権で青少年保護法第54条中,「従業員が人の業務に関して,第51条第8号の罪を犯したときは,人たる事業主に関して,従業員に対する処罰条項に規定された罰金刑を科する。」という部分が責任主義に反するから憲法に違反するとして,その違憲与否の審判を提請した。

ロ. 審判の対象[編集]

本件審判の対象は,青少年保護法(2004.1.29.法律第7161号により改正されたもの)第54条中,「人の代理人,使用人その他の従業者がその人の業務に関して第51条第8号の罪を犯したときは,その人に対しても本条の罰金を科する」とする部分(下の下線を引いた部分,以下「本件法律条項」という)が憲法に違反するか否かであり,その内容及び関連条項は次のとおりである。

[審判対象条項][編集]

青少年保護法(2004.1.29. 法律第7161号により改正されたもの)第54条(両罰規定)法人・団体の代表者,法人・団体又は人の代理人,使用人その他の従業員がその法人・団体又は人の業務に関して,第49条の2ないし第49条の4及び第50条ないし第53条の罪を犯したときは,行為者を罰するほか,その法人・団体又は人に対しても各本条の罰金刑を科する

第51条(罰則)次の各号の一に該当する者は,2年以下の懲役又は1千万圓以下の罰金に処する。

1∼7. 省略
8.第26条第1項の規定に反して青少年に「酒税法」の規定による酒類又は「たばこ事業法」の規定によるたばこを販売した者
[関連条項][編集]

青少年保護法(2004.1.29.法律第7161号により改正されたもの)第26条(青少年有害薬物等からの青少年の保護)① 何人も,青少年を対象として,青少年有害薬物等を販売・貸与・配布してはならない。この場合において,自動機械装置・無人販売装置・通信装置により販売・貸与・配布した場合を含む。但し,学習用・工業用又は治療用として販売されるものであって,大統領令で定めるものはこの限りでない。

②∼④ 省略

酒税法(1999.12.28.法律第6055号により全部改正されたもの)第3条(定義)この法律において使用する用語の定義は,次のとおりとする。

1.「酒類」とは,酒精(薄めて飲料とすることのできるものをいい,不純物が含まれていて直接飲料とすることはできないが,精製すれば飲料とすることのできる粗酒精を含む)及びアルコール分1度以上の飲料(溶解して飲料とすることができる粉末状態のものを含むが,薬事法による医薬品であって,アルコール分6度未満のものを除く)をいう。
2∼9. 省略

2. 提請裁判所の違憲提請理由[編集]

本件法律条項は,人の代理人,使用人その他の従業員(以下「従業員等」という)が青少年保護法第51条第8号に違反する場合の個人営業主に対する処罰要件として,従業員等の犯罪行為に対する営業主の帰責事由又は免責事由に対して規定していないから,従業員等が青少年保護法第51条第8号に違反した犯罪事実が認められれば,個人営業主は,そのような従業員等の犯罪行為に対して非難を受けるに足る行為をしたか否かとは関係なく,直ちに,本件法律条項により青少年保護法第51条第8号で定める罰金刑により処罰される。一方,本件法律条項を「従業員の犯罪行為に対して営業主の選任監督上の過失(その他営業主の帰責事由)が認められる場合」という要件を追加して解釈することも文言上可能な解釈の範囲を超えるものであるから,困難である。

従って,本件法律条項は,刑事法の基本原理である責任主義に反するから,法治国家の原理及び憲法第10条の趣旨に違反し,憲法に違反する。

3. 判断[編集]

イ. 本件法律条項の沿革及び意味[編集]

青少年保護法は,日に深刻化しているわいせつ・暴力性の青少年有害媒体物及び有害薬物等の青少年二対する流通並びに有害な事業所への青少年の出入り等を規制し,もって成長過程にある青少年を各種の有害な社会環境から保護・救済し,ひいては青少年が健全な人格体に成長することができるようにしようという目的で,1997.3.7.法律第5297号により制定・公布された。本件法律条項と関連して,営業主に対する両罰規定は,制定当時から存在し,青少年有害薬物販売禁止等に関する第26条第1項及びその罰則条項である第51条第8号に自動機械装置等による販売行為が追加される等,若干の改正がなされたほかに,現在までその法定刑の変動なく持続されてきている。

本件法律条項は,人が雇用した従業員等が,業務に関連して青少年保護法(以下「法」という)第51条第8号に違反した犯罪行為を犯した事実が認められれば,直ちにその従業員等を雇用した営業主個人も従業員等と同一に処罰するよう規定している。また,本件法律条項は,従業員等の犯罪行為に対する営業主の加担与否や従業員等の行為を監督すべき注意義務の違反与否を営業主に対する要件として規定しておらず,他に営業主が免責されるべき可能性についても規定していない。 従って,従業員等が法第51条第8号に違反した犯罪事実が認められれば,営業主は,その従業員等の犯罪に加担し,又はその犯罪を知りながら黙認したのか,或いはその犯罪を知らず,知ることもできなかったのか等のような,営業主自身に関連する事情とは何の関係もない場合にまで直ちに本件法律条項により従業員等と同一の刑により処罰される。 仮に本件法律条項が従業員等の犯罪が「営業主の業務に関して」なされるべきものと規定してはいるが,従業員等が営業主の業務に関して犯罪を犯したという事情もまた「従業員等の行為」と関連する事情であるだけに,営業主自身の事情と解することはできない。 結局,本件法律条項は,従業員等の一定の犯罪行為があれば,営業主自身がそのような従業員等の犯罪についてどのような過失があるかを全く問うことなく,直ちに営業主を従業員等と同じく処罰するよう規定しているのである。

ロ. 本件法律条項の違憲性[編集]

(1)刑罰は,犯罪に対する制裁であって,その本質は,法秩序により否定的に評価された行為に対する非難である。一般的に,犯罪は,法秩序により否定的に評価される行為,すなわち行為反価値と,それによる否定的な結果の発生,すなわち結果反価値ということができるが,ここで,犯罪を構成する核心的徴表であるとともに,刑罰を通じて非難の対象とするのは,「法秩序が否定的に評価した行為に至ったこと」,すなわち行為反価値にある。

もし,法秩序が否定的に評価した結果が発生したとしても,そのような結果の発生が,どの誰の過ちによるものでもないならば,否定的な結果が発生したという理由だけで,誰かに刑罰を加えることはできない。もちろん,結果の除去及び原状回復のため,その結果発生に何の誤りもない個人や集団に対し,民事的又は行政的に不利益を加えることが公平の観念に照らして見たとき許容される場合もありうる。しかし,法秩序が否定的に評価するに足る行為を行っていない者に対して刑罰を賦課することはできない。何故ならば,刑罰の本質は,非難可能性であるが,非難を受けるに足る行為を行っていない者に対する非難が正当化できないことは,自明の理であるためである。

このように,「責任なき者に刑罰を賦課することはできない」という刑罰に関する責任主義は,刑事法の基本原理であって,憲法上の法治国家の原理に内在する原理であると同時に,国民が誰でも人間としての尊厳及び価値を持って自らの責任によって行動を決定することを保障している憲法第10条[1]の趣旨から導き出される原理である。

(2)ところで,本件法律条項は,営業主が雇用した従業員等がその業務に関して違反行為を行った場合において,そのような従業員等の犯罪行為に対して営業主が非難を受けるに足る行為があったか否か,仮に従業員等の犯罪行為を指示し,又はこれに実質的に加担し,若しくは手助けをしたか否か,或いは営業主の業務に関する従業員等の行為を指導し,監督する努力を怠ったか否かとは全く関係なく,従業員等の犯罪行為があれば自動的に営業主も処罰するよう規定している。

一方,本件法律条項を「営業主が従業員等に対する選任監督上の注意義務に違反した過失その他の営業主の帰責事由がある場合にのみ処罰するよう規定したもの」と解釈することにより,責任主義に合致するよう合憲的法律解釈をすることができるかが問題となり得るが,合憲的法律解釈は,どこまでも法律条項の文言及び目的に照らし可能な範囲内での解釈を前提とするものであるから,右のような解釈は,文言上可能な範囲を逸した解釈として許容されないと解すべきである。

従って,本件法律条項は,いかなる非難を受けるに足る行為も行ったところのない者に対してまで,他人の犯罪行為を理由として処罰するものであって,刑罰に関する責任主義に反するものであると言わざるを得ない(憲裁2007.11.29.2005憲ガ10,判例集19-2,520)。

ハ. 小結[編集]

結局,本件法律条項は,他人が行った犯罪に対して,その選任・監督上の責任有無を問うことなく刑罰を賦課することにより,責任主義に反するから,憲法上の法治国家の原理及び憲法第10条に違反すると言える。

4. 結論[編集]

そうすると,本件法律条項は,憲法に違反するから,主文のとおり決定する。この決定には,裁判官イ・コンヒョンの別個意見及び裁判官チョ・テヒョン,裁判官イトンフプの反対意見があるほかには,残り関与裁判官の一致した意見によるものである。

5. 裁判官イ・コンヒョンの別個意見[編集]

イ. 刑罰に関する責任原則[編集]

刑罰に関する刑事法の基本原理である責任原則は,2つの意味を含む。1つは,刑罰の賦課自体を正当化するものとして,犯罪に対する帰責事由,すなわち 責任が認められて初めて刑罰を賦課することができるというもので(「責任なき刑罰なし」),もう1つは,責任の程度を超える刑罰を科することはできないというものである(責任・刑罰間の比例の原則)。

従って,一定の犯罪に対し,刑罰を賦課する法律条項が正当化されるためには,犯罪に対する帰責事由を意味する責任が認められなければならず,その法定刑もまた,責任の程度に比例するよう規定されなければならない。

帰責事由としての責任が認められる者に対してのみ刑罰を賦課することができるということは,法治国家の原理に内在する原理であると同時に,人間の尊厳及び価値並びに自由な行動を保障する憲法第10条から導き出されるものであり,責任の程度に比例する法定刑を要求することは,過剰禁止原則を規定している憲法第37条第2항項から導き出されるものである。

ロ. 責任なき者に対する処罰として違憲か否か[編集]

(1)本件法律条項は,「人の代理人,使用人その他の従業員がその人の業務に関して,第51条第8号の罪を犯したときは,その人に対しても本条の罰金刑を科する。」と規定している。一方,本件法律条項が引用している青少年保護法第51条第8号は,青少年を対象として,青少年有害薬物等を販売・貸与・配布することができないものとしている同法第26条第1項に違反して青少年に酒類又はたばこを販売した者を2年以下の懲役又は1千万圓以下の罰金に処するものとしている。

従って,本件法律条項は,個人営業主の業務に関して,従業員(代理人,使用人等を含む)が青少年有害薬物販売行為をすれば,個人営業主の責任有無とは関係なく,その従業員とともに個人営業主も処罰するよう規定している。

(2)個人営業主가 종업원의 청소년유해약물 판매행위에 대해 공모,가담하거나 조장,묵인함으로써 個人営業主에게 종업원과의 공범관계 등으로 그 책임이 인정되는 경우에는 本件法律条項에 따라 個人営業主를 처벌한다 하더라도 本件法律条項이 책임 없는 자를 처벌한다고 볼 수 없음은 물론이다.

나아가 個人営業主가 종업원의 청소년유해약물 판매행위 자체에 공모,가담하거나 조장,묵인하지는 않았지만,종업원을 고용하여 業務를 수행하는 個人営業主에게 일반적으로 요구되는 선임감독의 주의의무 등,즉 종업원이 個人営業主의 業務 수행과 관련하여 위법한 행위를 하지 못하도록 관리감독할 주의의무 등을 위반함으로써,종업원이 청소년유해약물 판매행위를 한 경우라면,종업원의 그와 같은 범죄행위에 대해 個人営業主도 함께 일정한 책임을 물어 적절한 刑罰을 부과한다고 해서 그것이 責任原則에 반하는 것으로 보기는 어렵다고 할 것이다. 한편,법인 영업주는 법적으로 구성된 가상의 실체로서 현실적으로는 자신의 종업원을 통하여 행위하므로 종업원 중 법인과 동일시할 수 있는 자가 그 법인의 業務에 관하여 한 행위는 그 법인의 행위로서 当該법인에게 형사책임을 귀속시키더라도 責任原則에 반하지 않지만,個人営業主는 스스로의 인격적 의사결정에 따라 행위하므로 이와 같이 볼 수 없다. 따라서 비록 종업원이 個人営業主의 業務에 관하여 범죄를 저지른 경우라 할지라도,個人営業主로서는 그 종업원에 대한 선임감독상의 주의의무 등을 다하여 個人営業主에게 아무런 잘못을 인정할 수 없는 경우에까지 本件法律条項을 들어 그 個人営業主를 처벌하는 것은 범죄의 발생에 대해 아무런 책임 없는 자에게 刑罰을 부과하는 것이어서 責任原則에 위반된다고 보아야 할 것이다. (3)그런데 本件法律条項은 종업원의 청소년유해약물 판매행위에 대한 個人営業主의 관여나 선임감독상의 과실 등과 같은 책임을 구성요건으로 규정하지 않은 채 종업원의 일정한 범죄행위가 인정되면 그 종업원을 처벌하는 동시에 자동적으로 個人営業主도 처벌하는 것으로 규정하고 있어,종업원의 범죄에 아무런 귀책사유가 없는 個人営業主에 대해서도 처벌할 수 있는 것처럼 규정하고 있다.

ハ. 責任・刑罰間比例原則違反与否[編集]

個人営業主が従業員等と共謀し,又はその違反行為を助長,黙認する行為を行い共同犯の法理により処罰される場合には,その行為者及び個人営業主に対する法定刑が同一であっても,責ひれいせ意比例性原則に適合するという評価を受けうるであろう。

しかし,同一の結果を発生させた行為であるとしても,その行為態様によっては,保護法益及び罪質죄질에 비추어 범죄와 刑罰 간의 비례의 원칙상 수긍하기 어려운 경우가 있을 수 있다. 예컨대 그 행위가 고의에 의한 것과 과실에 의한 것 사이에는 비례의 원칙상 그에 따른 책임의 정도를 다르게 판단하여야 할 것이므로,가사 本件法律条項을 종업원에 대한 선임감독상의 과실 있는 個人営業主를 처벌하는 규정으로 보는 경우라 해도 과실밖에 없는 個人営業主를 고의의 본범(종업원)과 동일한 법정형으로 처벌하는 것은 각자의 책임에 비례하는 刑罰의 부과라고 보기 어렵다.

ニ.[編集]

そうすると,本件法律条項は,憲法に違反すると言える。

6. 裁判官チョ・テヒョン,裁判官イ・トンフプの反対意見[編集]

私たちは,本件法律条項は,次のような理由から「責任なき者に刑罰を賦課することはできない。」という責任主義原則に違反しないから,憲法に違反しないと考える。

本件法律条項において,青少年に有害な酒類やたばこを直接販売した者以外に営業者をその者と同一の罰金刑で処罰するものとしているのは,従業員のそのような違反行為が,利益の帰属主体である営業主の黙認又は放置により発生又は強化される可能性が高く,営業主に対する非難可能性が高いにも拘らず,공범으로서의 입증가능성은 오히려 낮을 수 있다는 점을 감안하여 건전한 인격체로 성장해야 할 青少年을 유해한 물질 및 환경으로부터 보호・구제한다는 중대한 법익에 위험을 초래할 行為에 대한 예방 및 처벌의 실효성을 제고하고자 한 것으로,이는 영업주의 선임감독상의 주의의무違反行為에 대하여 강력한 처벌을 하려는 입법자의 의지를 반영한 것이다.

一方,最高裁判所は,営業主の両罰規定と責任主義原則に関して,「従業員等の行政法規違反行為に対して,両罰規定で営業主の責任を問うことは,従業員等に対する営業主の選任監督上の過失責任を根拠とするものであり……」(最高裁判所1987.11.10.言渡87도1213判決),「両罰規定による営業主の処罰は,禁止違反行為者である従業員の処罰に従属するものではなく,独立して彼自身の従業員に対する選任監督上の過失により処罰されるものであるから……」(最高裁判所2006.2.24.言渡2005도7673判決参照),又は「……事業主が人であるときは,その人の代理人,使用人その他の従業員の違反行為がある場合において,その事業主にその行為者の選任,監督その他違反行為を防止するために必要な注意を尽くさなかった過失があると推定し,これを処罰するものであると解されるから,その事業主は,このような注意を尽くしたことを証明しない限り,その刑事責任を免れることができない。」(最高裁判所1982.6.22.言渡82도777判決参照),“…… これは,法人に無過失責任ではないとはいえども,立証責任を賦課することにより,業務主体に対する過失の推定を強く行おうとするところにその目的があると言えるから……”(最高裁判所2002.1.25.言渡2001도5595判決参照)と各判示しているところである。右のように,両罰規定による営業主の処罰と関連した最高裁判所判例を総合してみると,最高裁判所は,一貫して営業主の従業員에に対する選任監督上の注意義務違反,すなわち過失責任を根拠として営業主の責任を問うが,但し,従業員の違反行為に対する営業主の選任監督上の過失が推定されるという立場であると解するのが相当である。

わが国と同一に特別行政刑法に営業主処罰のための両罰規定を設けている日本でも,両罰規定に関して,「その代理人,使用人その他の従業員の違反行為に対して,事業主として行為者の選任,監督その他違反行為を防止するため必要な注意を尽くさなかった過失の存在を推定するものであって,事業主として右のような注意を尽くした旨の証明がない限り,事業主も刑事責任を免れることはできない。」と解することが通説及び最高裁判所の立場である。

案ずるに,本件法律条項は,「人の代理人,使用人その他の従業員がその人の業務に関して,第51条第8号の違反行為をしたときは,その人に対しても本条の罰金刑を科する」というのであって,その文言によっても,従業員の犯罪行為により処罰される営業主の範囲は,従業員の犯罪行為に対して何の関係もない営業主まで含まれるのではなく,自らの「業務」に関して,従業員の「違反行為」がある場合に限定されるものであって,最高裁判所判例でいう「営業主の従業員に対する選任」というのが営業主の「業務」及び従業員の「違反行為」を連結する主観的構成要件要素として推断されうるものであり,このような主観的構成要件要素は,文言上明示されなくとも右のように解釈されうるものであるから,このような解釈を前提とするとき,本件法律条項は,刑罰に関する責任主義原則に違反しない。

従って,本件法律条項の文言上「営業主の従業員に対する選任監督上の過失」が明示されていなくとも,そのような過失がある場合にのみ処罰するものと解釈することは,文言解釈の範囲内にあるものであって,合憲的法律解釈の原則にも符合すると判断される。

そうすると,本件法律条項は,「責任なき者に刑罰を賦課することはできない。」という責任主義原則に違反すると解することはできない。

裁判官 イカングク(裁判長) イコンヒョン チョテヒョン キムヒオク キムチョンデ ミンヒョンギ イトンフプ モクヨンジュン ソントゥファン

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