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利用者:Gminky/自転車競技法(昭和23年法律第209号)/自転車競技法等の臨時特例に関する法律(昭和29年6月9日法律第169号)

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自転車競技法

第一条 都道府県及び人口、財政等を勘案して自治庁長官が指定する市町村(以下指定市町村という。)は、自転車の改良、増産、輸出の増加、国内需要の充足に寄与するとともに、地方財政の増収を図るため、この法律により、自転車競走を行うことができる。

[②] 自治庁長官は、必要があると認めるときは、前項の規定により市町村を指定するにあたり、その指定に期限又は条件を附することができる。

[③] 第一項に掲げる者(以下競輪施行者という。)以外の者は、勝者投票券(以下車券という。)その他これに類似するものを発売して、自転車競走を行つてはならない。

[④] 競輪施行者は、命令の定めるところにより、この法律により行う自転車競走(以下競輪という。)の実施を、当該都道府県毎に設立する、自転車振興会に、委任することができる。

第二条 競輪施行者が、競輪を開催しようとするときは、命令の定めるところにより、都道府県知事を経由して、通商産業大臣に届け出なければならない。

第三条 競輪の用に供する競走場を設置しようとする者は、命令の定めるところにより、通商産業大臣の許可を受けなければならない。

[②] 通商産業大臣は、前項の許可をしようとするときは、あらかじめ、関係都道府県知事の意見を聞かなければならない。

[③] 都道府県知事は、前項の意見を述べようとするときは、命令の定めるところにより、あらかじめ、公聴会を開いて、利害関係人の意見を聞かなければならない。

[④] 通商産業大臣は、第一項の許可の申請があつたときは、申請に係る競走場の位置及び構造設備が公安上及び競輪の運営上適当であると認めるときに限り、その許可をすることができる。

[⑤] 競輪は、第一項の許可を受けて設置された競走場(以下競輪場という。)で行われなければならない。但し、通商産業大臣の許可を受けたときは、道路を利用して行うことができる。

第四条 車券の発売又は第九条の規定による払戻金若しくは第九条の三の規定による返還金の交付(以下車券の発売等という。)の用に供する施設を競輪場外に設置しようとする者は、命令の定めるところにより、通商産業大臣の許可を受けなければならない。

[②] 通産商業大臣は、前項の許可の申請があつたときは、申請が命令で定める基準に適合する場合に限り、その許可をすることができる。

[③] 競輪場外における車券の発売等は、第一項の許可を受けて設置された施設(以下場外車券売場という。)でしなければならない。

第五条 競輪場、競輪の審判員、競輪に出場する選手及び競輪に使用する自転車の種類、規格は、命令の定めるところにより、自転車振興会連合会に、登録されたものでなければならない。

第五条の二 競輪施行者は、左の各号に掲げる事項につき命令で定める範囲をこえて、競輪を開催することができない。

 一 一競輪場当りの年間及び月間開催回数

 二 一施行者当りの年間及び月間開催回数

 三 一回の開催日数

 四 一日の競走回数

[②] 通商産業大臣は、競輪施行者に対して、各施行者間における競輪開催の日取その他競輪施行の調整に関し、必要な指示をすることができる。

第六条 競輪場で競輪を開催するときは、入場者から入場料を取らなければならない。但し、都道府県知事又は指定市町村の市町村長が、無料入場者と定めた者からは、入場料を取らなくてもよい。

第七条 競輪施行者は、一口金二十円以下の車券を、額面金額で売出すことができる。

第七条の二 未成年者は、車券を購入し、又は譲り受けてはならない。

第八条 左の各号の一に該当する者は、当該各号に掲げる競輪について、車券を購入し、又は譲り受けてはならない。

 一 競輪に関係する政府職員及び自転車振興会連合会の役職員にあつては、すべての競輪

 二 競輪に関係する都道府県の公務員若しくは指定市町村の公務員又は自転車振興会の役職員にあつては、当該都道府県又は当該指定市町村の行う競輪

 三 競輪の選手にあつては、すべての競輪

 四 前各号に掲げる者を除き、競輪の事務に従う者にあつては、当該競輪

第九条 競輪施行者は、勝者投票の的中者に対し、その競走についての車券の売上金(車券の発売金額から第九条の三の規定により返還すべき金額を差し引いたもの。以下同じ。)の額の百分の七十五に相当する金額を、当該勝者に対する各車券にあん分して払戻金として交付する。

[②] 前項の払戻金の額が、車券の額面金額に満たないときは、その額面金額を払戻金の額とする。

[③] 勝者投票の的中者がいない場合における売上金は、その金額の百分の七十五に相当する金額を、当該競走における勝者以外の出走した選手に投票した者に対し、各車券にあん分して払戻金として交付する。

[④] 第一項又は前項の規定により交付すべき金額の算出方法及びその交付については、命令で定める。

第九条の二 前条の規定により払戻金を交付する場合において、その金額に一円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる。

[②] 前項の端数切捨によつて生じた金額は、競輪施行者の収入とする。

第九条の三 車券を発売した後、当該競走について左の各号の一に該当する事由が生じたときは、当該競走についての投票は、無効とする。

 一 出走すべき選手がなくなり、又は一人のみとなつたこと。

 二 競走が成立しなかつたこと。

 三 競走に勝者がなかつたこと。

[②] 第一着及び第二着の選手をその順位で一組として勝者とする勝者投票法(以下連勝式勝者投票法という。)以外の投票法において、発売した車券に表示された選手が出走しなかつたときは、その選手に対する投票は、無効とする。

[③] 連勝式勝者投票法において、左の各号の一に該当する事由が生じたときは、その組に対する投票は無効とする。

 一 異なる連勝式番号をつけられた選手を一組とした場合にあつては、発売した車券に表示された選手のうち連勝式番号を同じくする選手のすべてが出走しなかつたこと。

 二 同一の連勝式番号をつけられた選手を一組とした場合にあつては、発売した車券に表示された選手のすべてが出走せず、又はそのうちいずれか一人のみが出走したこと。

[④] 入場者以外の者に対し発売した車券の発売金額の全部又は一部を、天災地変その他やむを得ない事由に因り、入場者に対し発売した車券の発売金額と合計することができなかつたときは、入場者以外の者の投票であつて合計することができなかつたものは、無効とする。

[⑤] 前四項の場合においては、当該車券を所有する者は、競輪施行者に対し、その車券と引換にその額面金額の返還を請求することができる。

第九条の四 第九条の規定による払戻金及び前条の規定による返還金の債権は、三十日間行わないときは、時効によつて消滅する。

第十条 競輪施行者は、車券の売上金の額から第九条の規定による払戻金の額を控除した残額を自己の収入とするものとする。

[②] 自転車振興会に、競輪を委託したるときは、競輪施行者は、命令の定めるところにより、車券の売上金の額の百分の三以内の金額を、自己の収入とすべき金額内より、自転車振興会に交付しなければならない。

[③] 競輪施行者は、車券の売上金の額の百分の四に相当する金額を、自己の収入とすべき金額のうちから、命令の定めるところにより、国庫に納付しなければならない。但し、車券の売上金の額が命令の定める一定の金額に達しないときは、政府は、命令の定める期間内に限り、命令の定めるところにより、国庫に納付すべき金額を軽減し、又は免除することができる。

[④] 政府は、毎会計年度、前項の規定による納付金に係る歳入予算額の三分の一に相当する金額以内の金額を、予算の定めるところにより、自転車の改良、増産、輸出の増加、国内需要の充足及びこれらに関連する必要な経費に充てるものとする。

第十一条 自転車振興会は、競輪の実施並びに自転車に関する事項の振興を目的とし、都道府県ごとに設立する。

2 すべての自転車振興会は、一個の自転車振興会連合会を設立し、若しくはこれに加入し、その会員となるものとする。

3 自転車振興会連合会は、競輪場、審判員、選手及び使用自転車の種類、規格の登録及び検定を行い、その他競輪の実施を効果的に統制するとともに自転車に関する事項の振興を図ることを目的とする。

第十二条 自転車振興会及び自転車振興会連合会は、民法(明治二十九年法律第八十九号)第三十四条の規定により設立される法人とする。

第十三条 競輪施行者及び自転車振興会は、競輪場内の秩序(場外車券売場を設置する場合にあつては、場外車券売場における秩序を、第三条第五項但書の規定により道路を利用して競輪を行う場合にあつては、道路その他競輪の実施に関連する場所における秩序を含む。以下同じ。)を維持し、且つ、競輪の公正及び安全を確保するため、入場者の整理、選手の出場に関する適正な条件の確保、競輪に関する犯罪及び不正の防止その他必要な措置を講じなければならない。

第十四条 通商産業大臣は、競輪場内の秩序を維持し、競輪の公正又は安全を確保し、その他この法律の施行を確保するため必要があると認めるときは、競輪施行者、自転車振興会、自転車振興会連合会又は競輪場若しくは場外車券売場の所有者に対し、必要な命令をすることができる。

第十五条 通商産業大臣は、この法律の施行に必要な限度内において、競輪施行者、自転車振興会、自転車振興会連合会若しくは競輪場若しくは場外車券売場の所有者に対し、競輪の開催、終了及び会計その他必要な事項について報告を求め、又はその職員に、これらの者の事務所若しくは競輪場若しくは場外車券売場に立ち入り、その状況若しくは帳簿書類その他必要な物件を検査させることができる。

[②] 前項の規定により立入検査をする場合には、当該職員は、その身分を示す証票を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを呈示しなければならない。

第十六条 通商産業大臣は、競輪施行者がこの法律若しくはこの法律に基く命令若しくはこれらに基く処分に違反し、又はその施行に係る競輪につき公益に反し、若しくは公益に反する虞のある行為をしたときは、当該競輪施行者に対し、競輪の開催の停止その他必要な事項を命ずることができる。

[②] 通商産業大臣は、自転車振興会、自転車振興会連合会若しくは競輪場若しくは場外車券売場の所有者又はその役員が、この法律若しくはこの法律に基く命令若しくはこれらに基く処分に違反し、又はその関係する競輪につき公益に反し、若しくは公益に反する虞のある行為をしたときは、当該自転車振興会、自転車振興会連合会又は競輪場若しくは場外車券売場の所有者に対し、その業務の停止若しくは制限又は当該役員を解任すべき旨を命ずることができる。

[③] 通商産業大臣は、前二項の規定による処分をしようとする場合には、これらの規定に掲げる者に対し、あらかじめ、その旨を通知して、自己に有利な証拠を提出し、弁明する機会を与えなければならない。但し、緊急の必要によりこれらの処分をしようとするときは、この限りでない。

第十七条 通商産業大臣の諮問に応じて、競輪場の設置の許可その他競輪の運営に関する重要事項について調査審議するため、通商産業省に競輪運営審議会を置く。

[②] 競輪運営審議会は、会長一人及び委員十五人以内をもつて組織する。

[③] 会長及び委員の任期は、二年とする。但し、補欠の会長及び委員の任期は、前任者の残任期間とする。

[④] 会長及び委員は、再任されることができる。

[⑤] 会長及び委員は、関係行政機関の職員及び学識経験のある者のうちから、通商産業大臣が任命する。

[⑥] 会長は、競輪運営審議会の会務を総理する。

[⑦] 会長及び委員は、非常勤とする。

[⑧] 前各項に定めるものの外、議事の手続その他競輪運営審議会の運営に関し必要な事項は、命令で定める。

第十八条 左の各号の一に該当する者は、五年以下の懲役若しくは五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

 一 第一条第三項の規定に違反した者

 二 競輪に関して、勝者投票類似の行為をさせて財産上の利益を図つた者

第十九条 左の各号の一に該当する者は、三年以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

 一 第八条各号の一に該当する者であつて当該各号に掲げる競輪に関し前条第二号の違反行為の相手方となつたもの

 二 業として車券の購入の委託を受け、又は財産上の利益を図る目的をもつて不特定多数の者から車券の購入の委託を受けた者

第二十条 左の各号の一に該当する者は、十万円以下の罰金に処する。

 一 第八条の規定に違反した者

 二 第十八条第一号の違反行為の相手方となつた者

 三 第八条各号の一に該当する者であつて当該各号に掲げる競輪以外の競輪に関し第十八条第二号の違反行為の相手方となつたもの又は第八条各号に掲げる者以外の者であつて第十八条第二号の違反行為の相手方となつた者

第二十一条 第七条の二又は第八条の規定に違反する行為があつた場合において、その行為をした者がこれらの規定により車券の購入又は譲受を禁止されている者であることを知りながら、その違反行為の相手方となつた者(その相手方が発売者であるときは、その発売に係る行為をした者)は、五万円以下の罰金に処する。

第二十二条 第十五条第一項の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者は、三万円以下の罰金に処する。

第二十三条 自転車振興会若しくは自転車振興会連合会の役員若しくは職員又は競輪の選手が、その職務又は競走に関して賄ろを収受し、又はこれを要求し、若しくは約束したときは、三年以下の懲役に処する。因つて不正の行為をし、又は相当の行為をしなかつたときは、五年以下の懲役に処する。

第二十四条 前条に掲げる役員若しくは職員又は選手になろうとする者が、その担当すべき職務又は行うべき競走に関して請託を受けて賄ろを収受し、又はこれを要求し、若しくは約束したときは、同条に掲げる役員若しくは職員又は選手となつた場合において、二年以下の懲役に処する。

[②] 前条に掲げる役員若しくは職員又は選手であつた者が、その在職中請託を受けてその職務又は競走に関して不正の行為をし、又は相当の行為をしなかつたことに関して、賄ろを収受し、又はこれを要求し、若しくは約束したときも、前項と同様とする。

第二十五条 前二条の場合において、収受した賄ろは、これを没収する。その全部又は一部を没収することができないときは、その価額を追徴する。

第二十六条 第二十三条又は第二十四条に規定する賄ろを供与し、又はその申込若しくは約束をした者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。

[②] 前項の罪を犯した者が自首したときは、その刑を軽減し、又は免除することができる。

第二十七条 偽計又は威力を用いて競輪の公正を害すべき行為をした者は、三年以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。

第二十八条 競輪においてその公正を害すべき方法による競走を共謀した者は、二年以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。

附 則

 この法律は、公布の日から、これを施行する。

附 則(自転車競技法の一部を改正する法律(昭和24年法律第217号))

 この法律は、公布の日から施行する。

附 則(地方財政委員会設置法(昭和25年法律第210号))

1 この法律は、公布の日から施行する。

[2~17 略]

附 則(自転車競技法等の一部を改正する法律(昭和27年法律第220号))

1 この法律施行の期日は、公布の日から起算して六箇月をこえない期間内において、政令で定める。

2 自治庁長官は、必要があると認めるときは、この法律施行後六十日以内にこの法律施行の際現に自転車競技法第一条第一項の規定により受けている指定に期限又は条件を附することができる。

3 改正後の自転車競技法第一条第二項及び前項中「自治庁長官」とあるのは、自治庁設置法(昭和二十七年法律第二百六十一号)が施行されるまでの間は、「地方財政委員会」と読み替えるものとする。

4 この法律施行の際現に自転車競技法第五条の規定により登録されている自転車競走場は、改正後の自転車競技法第三条第一項の許可を受けて設置されたものとみなす。

5 この法律施行の際現に自転車競走場の外部に設置されている勝車投票券の発売又は勝者投票券についての払戻金若しくは返還金の交付の用に供する施設であつて、この法律施行前六箇月以内に自転車競技法第二条の規定によつてした届出に係るものは、この法律施行後六箇月間は、改正後の自転車競技法第四条第一項の許可を受けて設置されたものとみなす。

6 この法律施行前に生じた勝者投票券についての払戻金又は返還金の債権の時効期間については、なお従前の例による。

7 この法律施行の際現に改正前の自転車競技法第十一条第二項の規定により設置されている自転車振興会連合会は、改正後の自転車競技法第十一条第二項の規定により設置されたものとみなす。

8 この法律施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

附 則(自治庁設置法の施行に伴う関係法律の整理に関する法律(昭和27年法律第262号))

1 この法律は、自治庁設置法(昭和二十七年法律第二百六十一号)施行の日から施行する。

[2~5 略]

附 則(通商産業省設置法の施行に伴う関係法令の整理に関する法律(昭和27年法律第276号))

1 この法律は、昭和二十七年八月一日から施行する。

[2~4 略]

附 則(自転車競技法等の臨時特例に関する法律(昭和29年6月9日法律第169号))

1 この法律は、公布の日から施行する。

2 第一条及び第四条の規定は、昭和二十九年四月一日以後に開催された自転車競走等の勝者投票券等の売上金について適用する。

3 昭和二十九年四月一日前に開催された自転車競走等の勝者投票券等の売上金については、第一条の規定にかかわらず、なお従前の例による。

4 自転車競走等が昭和二十九年三月と同年四月とにまたがつて開催されたときは、当該自転車競走等に係る国庫納付金の金額は、同年三月三十一日までの期間に対応する部分の金額とし、第一条第二項の規定により自転車振興会連合会等に納入すべき金額は、同年四月一日以後の期間に対応する部分の金額とする。

5 この法律は、昭和三十年三月三十一日にその効力を失う。但し、その時までにした行為に対する罰則の適用については、その時以後もなおその効力を有する。

6 この法律失効の際、自転車振興会連合会等に属する第二条第一項の業務に係る資産及び負債は、国に帰属する。

7 自転車競技法の一部を次のように改正する。

  [次のよう略]

8 この法律施行の際、現に存する自転車振興会及び自転車振興会連合会は、この法律施行の日に民法第三十四条の規定により設立される法人となつたものとみなす。

[9~11 略]