一般命令第一号

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一般命令第一号[編集]

聯合国最高司令官総司令部

聯合国最高司令官総司令部 指令 第一号 千九百四十五年九月二日

千九百四十五年九月二日日本国天皇及日本帝国政府ノ代表者並ニ日本帝国大本営ノ代表者ニ依リ署名セラレタル降伏文書ノ規定ニ従ヒ別添「一般命令第一号、陸、海軍」及右ヲ敷衍スル必要ナル訓令ヲ日本国軍隊及日本国ノ支配下ニアル軍隊並ニ関係非軍事機関ニ対シ遅滞ナク 発出シ之ヲ十分且完全ニ遵守セシムベシ

聯合国最高司令官ノ指示ニ依リ 参謀長 米国陸軍中将 R、K、サザーランド


添附書 一般命令第一号[編集]

陸、海軍 一 帝国大本営ハ茲ニ勅命ニ依リ且勅命ニ基ク一切ノ日本国軍隊ノ聯合国最高司令官ニ対スル降伏ノ結果トシテ日本国内及国外ニ在ル一切ノ指揮官ニ対シ其ノ指揮下ニ在ル日本国軍隊及日本国ノ支配下ニ在ル軍隊ヲシテ敵対行為ヲ直ニ終止シ其ノ武器ヲ措キ現位置ニ留リ且左ニ指示セラレ又ハ聯合国最高司令官ニ依リ追テ指示セラルルコトアルベキ合衆国、中華民国、聯合王国及「ソヴィエト」社会主義共和国聯邦ノ名ニ於テ行動スル各指揮官ニ対シ無条件降伏ヲ為サシムベキコトヲ命ズ指示セラレタル指揮官又ハ其ノ指名シタル代表者ニ対シテハ即刻連絡スベキモノトス但シ細目ニ関シテハ聯合国最高司令官ニ依リ変更ノ行ハルルコトアルベク右指揮官又ハ代表者ノ 命令ハ完全ニ且即時実行セラルベキモノトス

(イ)支那(満洲ヲ除ク)、台湾及北緯十六度以北ノ仏領印度支那ニ在ル日本国ノ先任指揮官並ニ一切ノ陸上、海上、航空及補助部隊ハ蔣介石総帥ニ降伏スベシ

(ロ)満洲、北緯三十八度以北ノ朝鮮、樺太及千島諸島ニ在ル日本国ノ先任指揮官並ニ一切ノ陸上、海上、航空及補助部隊ハ「ソヴィエト」極東軍最高司令官ニ降伏スベシ

(ハ) (一)「アンダマン」諸島、「ニコバル」諸島、「ビルマ」、 「タイ」国、北緯十六度以南ノ仏領印度支那、 「マライ」、 「スマトラ」、 「ジャヴァ」、小「スンダ」諸島(「バリ」、 「ロンボク」及「チモール」ヲ含ム)、 「ブル」、 「セラム」、「アンボン」、「カイ」、「アル」、「タニンバル」及「アラフラ」海ノ諸島、「セレベス」諸島、「ハルマヘラ」諸島並ニ蘭領「ニュー、ギニア」ニ在ル日本国ノ先任指揮官並ニ一切ノ陸上、海上、航空及補助部隊ハ東南亜細亜軍司令部最高司令官ニ降伏スベシ (二)「ボルネオ」、英領「ニュー、ギニア」、「ビスマルク」諸島及「ソロモン」諸島ニ在ル日本国ノ先任指揮官並ニ一切ノ陸上、海上、航空及補助部隊ハ濠洲陸軍最高司令官ニ降伏スベシ

(ニ)日本国委任統治諸島、小笠原諸島及他ノ太平洋諸島ニ在ル日本国ノ先任指揮官並ニ一切ノ陸上、海上、航空及補助部隊ハ合衆国太平洋艦隊最高司令官ニ降伏スベシ

(ホ)日本国大本営並ニ日本国本土、之ニ隣接スル諸小島、北緯三十八度以南ノ朝鮮、琉球諸島及「フィリピン」諸島ニ在ル先任指揮官並ニ一切ノ陸上、海上、航空及補助部隊ハ合衆国太平洋陸軍部隊最高司令官ニ降伏スベシ

(ヘ)前記各指揮官ノミガ降伏ヲ受諾スルノ権限ヲ付与セラレタル聯合国代表者ニシテ日本国軍隊ノ降伏ハ総テ右指揮官又ハ其ノ代表者ノミニ対シ為サルベシ

日本国大本営ハ更ニ日本国国内及国外ニ在ル其ノ指揮官ニ対シ何レノ位置ニ在ルヲ問ハズ一切ノ日本国軍隊又ハ日本国ノ支配下ニ在ル軍隊ヲ完全ニ武装解除シ且前記聯合国指揮官ニ依リ指定セラルル時期及場所ニ於テ一切ノ兵器及装備ヲ現状ノ儘且安全ニシテ良好ナル状態ニ於テ引渡スベキコトヲ命ズ 追テ指示アル迄日本国本土内ニ在ル日本国警察機関ハ本武装解除規定ノ適用ヲ免ルルモノトス警察機関ハ其ノ部署ニ留ルモノトシ法及秩序ノ維持ニ付其ノ責ニ任ズベシ 右警察機関ノ人員及武器ハ規定セラルルモノトス

二 日本国大本営ハ聯合国最高司令官ニ対シ本命令受領ノ後遅滞ナク日本国及日本国ノ支配下ニ在ル一切ノ地域ニ於ケル左ノ諸点ニ関スル完全ナル情報ヲ提供スベシ

(イ)一切ノ陸上、海上、航空及防空部隊ノ位置及将兵ノ数ヲ示ス表 (ロ)一切ノ陸軍、海軍及非軍用航空機ノ数、型式、位置及其ノ状態ニ関シ完全ナル情報ヲ与フル表 (ハ)日本国ノ及日本国ノ支配スル一切ノ水上及潜水海軍艦艇並ニ補助海軍艦艇ニシテ就役中ノモノ又ハ就役中ニ非ザルモノ及建造中ノモノノ位置、状態及運行ヲ示ス表 (ニ)日本国ノ及日本国ノ支配スル一切ノ総噸数百噸ヲ超ユル商船(嘗テ聯合国ノ何レカニ属シ現ニ日本国ノ権内ニ在ルモノヲ含ム)ニシテ就役中ノモノ又ハ就役中ニ非ザルモノ及建造中ノモノノ位置、状態、運行ヲ示ス表 (ホ)一切ノ機雷、機雷原其ノ他ノ陸上、海上又ハ空中ノ行動ニ対スル障害物ノ位置及施設状況並ニ右ニ関聯スル安全通路ニ関スル完全且詳細ナル地図附情報 (ハ)飛行場、水上機基地、対空防備施設、港、海軍基地、物資貯蔵所、常設及仮設ノ陸上及沿岸防備施設、要塞其ノ他ノ防備地域ヲ含ム一切ノ軍事施設及建造物ノ位置及説明 (ト)聯合諸国ノ俘虜及被抑留者ノ一切ノ収容所其ノ他ノ抑留所ノ位置

三 日本軍及民間航空所管当局ハ一切ノ日本国ノ陸軍、海軍及非軍用航空機ガ追テ其ノ処理ニ関シ通告アル迄陸上、海上又ハ艦上ニ留ルコトヲ保障スルモノトス

四 日本国ノ又ハ日本国ノ支配スル一切ノ型式ノ海軍艦艇及商船ハ聯合国最高司令官ノ指示アル迄之ヲ毀損スルコトナク保全シ且移動ヲ企図セザルモノトス航海中ノ船舶ニ於テハ直ニ一切ノ種類ノ爆発物ヲ無害ト為シ海中ニ抛棄スルモノトス航海中ニ非ザル船舶ニ於テハ直ニ一切ノ種類ノ爆発物ヲ沿岸ノ安全ナル貯蔵所ニ移転スルモノトス

五 責任アル日本国ノ及日本国ノ支配下ニ在ル軍及行政当局ハ左記ヲ保障スルモノトス

(イ)一切ノ日本国ノ機雷、機雷原其ノ他ノ陸上、海上及空中ノ行動ニ対スル障害物ハ何レノ位置ニ在ルヲ問ハズ聯合国最高司令官ノ指示ニ従ヒ之ヲ除去ス (ロ)航海ヲ便ナラシムル一切ノ施設ハ直ニ之ヲ復活ス (ハ)前記(イ)ノ実施迄一切ノ安全通路ハ之ヲ開放シ且明瞭ニ標示ス

六 責任アル日本国ノ及日本国ノ支配下ニ在ル軍及行政当局ハ聯合国最高司令官ヨリ追テ指示アル迄左記ヲ現状ノ儘且良好ナル状態ニ於テ保持スルモノトス

(イ)一切ノ兵器、弾薬、爆発物、軍用ノ装備、貯品及需品其ノ他一切ノ種類ノ戦争用具及他ノ一切ノ戦争用資材(本命令第四項ニ特ニ規定スルモノヲ除ク) (ロ)一切ノ陸上、水上及空中運輸及通信ノ施設及装置 (ハ)飛行場、水上機基地、対空防備施設、港及海軍基地、物資貯蔵所、常設及仮設ノ陸上及沿岸防備施設、要塞其ノ他ノ防備地域ヲ含ム一切ノ軍事施設及建造物並ニ一切ノ此等ノ防備施設、軍事施設及建造物ノ設計及図面 (ニ)一切ノ戦争用具並ニ軍事機関又ハ準軍事機関ガ其ノ運営ニ関シ現ニ使用シ又ハ使用セントスル他ノ資材及資産ヲ製造スル為又ハ此等ノ製造若ハ使用ヲ容易ナラシムル為計畫セラレ又ハ之ニ充当セラレタル一切ノ工場、製造場、工作場、研究所、実験所、試験所、技術上ノ要目(「データ」)、特許、設計、図面及発明

七 日本国大本営ハ聯合国最高司令官ニ対シ本命令受領ノ後遅滞ナク前記第六項(イ)、(ロ)及(ニ)ニ掲グル一切ノ項目ニ関シ其ノ数量、型式及位置ヲ示ス完全ナル表ヲ提供スベシ

八 一切ノ兵器、弾薬及戦争用具ノ製造及分配ハ直ニ之ヲ終止スルモノトス

九 日本国ノ又ハ日本国ノ支配下ニ在ル官憲ノ権内ニ在ル聯合諸国ノ俘虜及被抑留者ニ関シテハ

(イ)一切ノ聯合諸国ノ俘虜及被抑留者ノ安全及福祉ハ細心ノ注意ヲ以テ之ヲ保持スルモノトシ右ハ聯合国最高司令官ガ其ノ責任ヲ引継グニ至ル迄適当ナル食糧、住居、被服及医療ヲ確保スルニ必要ナル管理及補給ノ業務ヲ含ムモノトス


(ロ)聯合諸国ノ俘虜及被抑留者ノ収容所其ノ他ノ抑留所ハ夫々其ノ設備、貯蔵品、記録、武器及弾薬ト共ニ直ニ之ヲ右俘虜及被抑留者中ノ先任将校又ハ指定セラレタル代表者ニ引渡シ其ノ指揮下ニ入ラシムルモノトス

(ハ)聯合国最高司令官ノ指示スル所ニ従ヒ俘虜及被抑留者ハ聯合国官憲ガ之ヲ引取リ得ベキ安全ナル場所ニ輸送セラルルモノトス

(ニ)日本国大本営ハ聯合国最高司令官ニ対シ本命令受領ノ後遅滞ナク一切ノ聯合国ノ俘虜及被抑留者ノ所在ヲ示ス完全ナル表ヲ提供スルモノトス

十 一切ノ日本国ノ及日本国ノ支配下ニ在ル軍及行政当局ハ聯合国軍隊ノ日本国及日本国ノ支配スル地域ノ占領ヲ援助スベシ

十一 日本国大本営及日本国当該官憲ハ聯合国占領軍指揮官ノ指示アル際一般日本国民ノ所有スル一切ノ武器ヲ蒐集シ且引渡ス為ノ準備ヲ為シ置クベシ

十二 日本国ノ及日本国ノ支配下ニ在ル軍及行政官憲並ニ私人ハ本命令及爾後聯合国最高司令官又ハ他ノ聯合国軍官憲ノ発スル一切ノ指示ニ誠実且迅速ニ服スルモノトス本命令若ハ爾後ノ命令ノ規定ヲ遵守スルニ遅滞アリ又ハ之ヲ遵守セザルトキ及聯合国最高司令官ガ聯合国ニ対シ有害ナリト認ムル行為アルトキハ聯合国軍官憲及日本国政府ハ厳重且迅速ナル制裁ヲ加フルモノトス

十三 日本国大本営ハ聯合国最高司令官ニ対シ前記第二項、第七項及第九項(ニ)ニ要求セラルル情報ヲ提供シ得ベキ最モ速ナル日時ヲ直ニ通報スルモノトス

この文書は翻訳文であり、原文から独立した著作物としての地位を有します。翻訳文のためのライセンスは、この版のみに適用されます。
原文:

この文書は、アメリカ合衆国においては、同国の著作権法に基づき、同国の連邦政府と雇用関係にある公務員がその職務上作成したアメリカ合衆国政府の著作物17 U. S. C. §105参考和訳))に該当するため、パブリックドメインの状態にあります。また、日本国においては、同国の著作権法13条に規定するもの(憲法その他の法令、通達、判決など)に該当するアメリカ合衆国政府の著作物のみに限り、パブリックドメインの状態にあると解されます。それ以外の国では、当該国の著作権法に基づいて、著作権の対象であるか否かが判断されます。


注意: これは、アメリカ合衆国政府の著作物についてのみ効力を有します。アメリカ合衆国の各、その他の地方自治体が作成した著作物に対しては適用できません。また、日本国著作権法13条に規定するものに該当しないアメリカ合衆国政府の著作物の場合、日本国内において著作権が発生しているものとして扱われることになると解されるため、この著作権タグのみでは著作権ポリシーの要件を満たすことができません。その場合は、日本国の著作権上パブリックドメインの状態にある著作物、またはCC BY-SA 3.0及びGDFLに適合しているライセンスのもとに公表している著作物のいずれかであることを提示するテンプレートを追加してください。
翻訳文:

この著作物は、日本国著作権法10条2項又は13条により著作権の目的とならないため、パブリックドメインの状態にあります。同法10条2項及び13条は、次のいずれかに該当する著作物は著作権の目的とならない旨定めています。

  1. 憲法その他の法令
  2. 国若しくは地方公共団体の機関、独立行政法人又は地方独立行政法人が発する告示、訓令、通達その他これらに類するもの
  3. 裁判所の判決、決定、命令及び審判並びに行政庁の裁決及び決定で裁判に準ずる手続により行われるもの
  4. 上記いずれかのものの翻訳物及び編集物で、国若しくは地方公共団体の機関、独立行政法人又は地方独立行政法人が作成するもの
  5. 事実の伝達にすぎない雑報及び時事の報道

この著作物は、米国政府、又は他国の法律、命令、布告、又は勅令等(Edict of governmentも参照)であるため、ウィキメディアサーバの所在地である米国においてパブリックドメインの状態にあります。“Compendium of U.S. Copyright Office Practices”、第3版、2014年の第313.6(C)(2)条をご覧ください。このような文書には、“制定法、裁判の判決、行政の決定、国家の命令、又は類似する形式の政府の法令資料”が含まれます。