ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法

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目次[編集]

第一章 総則(第一条 - 第七条)
第二章 ポリ塩化ビフェニル廃棄物の規制等(第八条 - 第十七条)
第三章 雑則(第十八条 - 第三十二条)
第四章 罰則(第三十三条 - 第三十六条)
附則

第一章 総則[編集]

(目的等)

第一条
この法律は、ポリ塩化ビフェニルが難分解性の性状を有し、かつ、人の健康及び生活環境に係る被害を生ずるおそれがある物質であること並びに我が国においてポリ塩化ビフェニル廃棄物が長期にわたり処分されていない状況にあることにかんがみ、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の保管、処分等について必要な規制等を行うとともに、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の処理のための必要な体制を速やかに整備することにより、その確実かつ適正な処理を推進し、もって国民の健康の保護及び生活環境の保全を図ることを目的とする。
2 ポリ塩化ビフェニル廃棄物の処理については、この法律に定めるもののほか、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年法律第百三十七号。以下「廃棄物処理法」という。)の定めるところによる。

(定義)

第二条
この法律において「ポリ塩化ビフェニル廃棄物」とは、ポリ塩化ビフェニル原液、ポリ塩化ビフェニルを含む油又はポリ塩化ビフェニルが塗布され、染み込み、付着し、若しくは封入された物が廃棄物(廃棄物処理法第二条第一項に規定する廃棄物をいう。次項において同じ。)となったもの(環境に影響を及ぼすおそれの少ないものとして政令で定めるものを除く。)をいう。
2 この法律において「高濃度ポリ塩化ビフェニル廃棄物」とは、次に掲げる廃棄物をいう。
一 ポリ塩化ビフェニル原液が廃棄物となったもの
二 ポリ塩化ビフェニルを含む油が廃棄物となったもののうち、これに含まれているポリ塩化ビフェニルの割合が政令で定める基準を超えるもの
三 ポリ塩化ビフェニルが塗布され、染み込み、付着し、又は封入された物が廃棄物となったもののうち、ポリ塩化ビフェニルを含む部分に含まれているポリ塩化ビフェニルの割合が政令で定める基準を超えるもの
3 この法律において「ポリ塩化ビフェニル使用製品」とは、ポリ塩化ビフェニル原液又はポリ塩化ビフェニルを含む油若しくはポリ塩化ビフェニルが塗布され、染み込み、付着し、若しくは封入された製品(これらのうち環境に影響を及ぼすおそれの少ないものとして政令で定めるものを除く。)をいう。
4 この法律において「高濃度ポリ塩化ビフェニル使用製品」とは、次に掲げる製品をいう。
一 ポリ塩化ビフェニル原液
二 ポリ塩化ビフェニルを含む油のうち、これに含まれているポリ塩化ビフェニルの割合が政令で定める基準を超えるもの
三 ポリ塩化ビフェニルが塗布され、染み込み、付着し、又は封入された製品のうち、ポリ塩化ビフェニルを含む部分に含まれているポリ塩化ビフェニルの割合が政令で定める基準を超えるもの
5 この法律において「保管事業者」とは、その事業活動に伴ってポリ塩化ビフェニル廃棄物を保管する事業者をいう。
6 この法律において「所有事業者」とは、ポリ塩化ビフェニル使用製品を所有する事業者をいう。

(事業者の責務)

第三条 
管事業者は、そのポリ塩化ビフェニル廃棄物を自らの責任において確実かつ適正に処理しなければならない。
2 所有事業者は、確実に、そのポリ塩化ビフェニル使用製品を廃棄し、又はそのポリ塩化ビフェニル使用製品からポリ塩化ビフェニルを除去するよう努めなければならない。
3 保管事業者及び所有事業者は、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の確実かつ適正な処理に関し、国及び地方公共団体が実施する施策に協力しなければならない。

(ポリ塩化ビフェニル使用製品を製造した者の責務)

第四条
ポリ塩化ビフェニル使用製品を製造した者は、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の確実かつ適正な処理が円滑に推進されるよう、国及び地方公共団体が実施する施策に協力しなければならない。

(国及び地方公共団体の責務)

第五条
国は、ポリ塩化ビフェニル廃棄物及びポリ塩化ビフェニル使用製品(次項において「ポリ塩化ビフェニル廃棄物等」という。)に関する情報の収集、整理及び活用、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の処理に関する技術開発の推進、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の確実かつ適正な処理を確保するための体制の整備その他のポリ塩化ビフェニル廃棄物の確実かつ適正な処理のために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
2 都道府県は、当該都道府県の区域内におけるポリ塩化ビフェニル廃棄物等の状況を把握するとともに、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の確実かつ適正な処理が行われるように必要な措置を講ずることに努めなければならない。
3 国、都道府県及び市町村は、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の確実かつ適正な処理の推進に関する国民、保管事業者、所有事業者及びポリ塩化ビフェニル使用製品を製造した者の理解を深めるよう努めなければならない。

(ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理基本計画)

第六条
政府は、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の確実かつ適正な処理を総合的かつ計画的に推進するための基本的な計画(以下「ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理基本計画」という。)を定めなければならない。
2 ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理基本計画には、次に掲げる事項を定めるものとする。
一 ポリ塩化ビフェニル廃棄物の確実かつ適正な処理の推進に関する基本的な方針
二 ポリ塩化ビフェニル廃棄物の発生量、保管量及び処分量の見込み
三 ポリ塩化ビフェニル廃棄物の確実かつ適正な処理を計画的に推進するために必要な措置に関する事項
四 ポリ塩化ビフェニル廃棄物の処理施設の整備その他ポリ塩化ビフェニル廃棄物の確実かつ適正な処理を確保するために必要な体制に関する事項
五 政府が保管事業者としてそのポリ塩化ビフェニル廃棄物の確実かつ適正な処理のために実行すべき措置に関する事項
六 前各号に掲げるもののほか、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の確実かつ適正な処理の推進に関し必要な事項
3 環境大臣は、ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理基本計画の案を作成し、閣議の決定を求めなければならない。
4 環境大臣は、ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理基本計画の案を作成しようとするときは、あらかじめ、経済産業大臣に協議しなければならない。
5 ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理基本計画の案は、廃棄物処理法第五条の二第一項に規定する基本方針との調和が保たれたものでなければならない。
6 環境大臣は、第三項の閣議の決定があったときは、遅滞なく、ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理基本計画を公表しなければならない。

7:7第三項から前項までの規定は、ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理基本計画の変更について準用する。

(ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理計画)

第七条
都道府県又は政令で定める市(以下「都道府県等」という。)は、ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理基本計画に即して、その区域(都道府県にあっては、当該都道府県の区域内にある当該政令で定める市の区域を除く。次項において同じ。)内におけるポリ塩化ビフェニル廃棄物の確実かつ適正な処理に関する計画(以下「ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理計画」という。)を定めなければならない。
2 ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理計画には、環境省令で定める基準に従い、当該都道府県等の区域内におけるポリ塩化ビフェニル廃棄物の確実かつ適正な処理に関し、次に掲げる事項を定めるものとする。
一 ポリ塩化ビフェニル廃棄物の発生量、保管量及び処分量の見込み
二 ポリ塩化ビフェニル廃棄物の確実かつ適正な処理に関する事項
3 都道府県等は、ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理計画を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表するよう努めなければならない。

第二章 ポリ塩化ビフェニル廃棄物の規制等[編集]

(保管等の届出)

第八条
保管事業者及びポリ塩化ビフェニル廃棄物の処分(再生を含む。第二十六条第二項及び第三項を除き、以下同じ。)をする者(以下「保管事業者等」という。)は、毎年度、環境省令で定めるところにより、その高濃度ポリ塩化ビフェニル廃棄物の保管及び処分の状況に関し、高濃度ポリ塩化ビフェニル廃棄物の保管の場所その他の環境省令で定める事項を都道府県知事に届け出なければならない。
2 保管事業者は、前項の規定による届出に係る保管の場所を変更してはならない。ただし、高濃度ポリ塩化ビフェニル廃棄物の確実かつ適正な処理に支障を及ぼすおそれがないものとして環境省令で定める場合は、この限りでない。

(保管等の状況の公表)

第九条
都道府県知事は、毎年度、環境省令で定めるところにより、前条第一項の高濃度ポリ塩化ビフェニル廃棄物の保管及び処分の状況を公表するものとする。

(期間内の処分)

第十条
保管事業者は、高濃度ポリ塩化ビフェニル廃棄物の種類ごと及び保管の場所が所在する区域ごとに高濃度ポリ塩化ビフェニル廃棄物の処理の体制の整備の状況その他の事情を勘案して政令で定める期間(以下「処分期間」という。)内に、その高濃度ポリ塩化ビフェニル廃棄物を自ら処分し、又は処分を他人に委託しなければならない。
2 前項の規定によりその全ての高濃度ポリ塩化ビフェニル廃棄物の処分を終えた者は、環境省令で定めるところにより、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
3 次に掲げる要件のいずれにも該当する保管事業者は、第一項の規定にかかわらず、処分期間の末日から起算して一年を経過した日(以下「特例処分期限日」という。)までに、その高濃度ポリ塩化ビフェニル廃棄物を自ら処分し、又は処分を他人に委託しなければならない。
一 高濃度ポリ塩化ビフェニル廃棄物を特例処分期限日までに自ら処分し、又は処分を他人に委託することが確実であること。
二 次に掲げる事項を記載した届出書に、前号に掲げる要件に該当することを証する書類として環境省令で定めるものを添付して、都道府県知事に届け出たこと。
イ 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
ロ 処分期間内に自ら処分し、又は処分を他人に委託することが困難な高濃度ポリ塩化ビフェニル廃棄物の種類及び数量並びに保管の場所
ハ ロの高濃度ポリ塩化ビフェニル廃棄物を自ら処分し、又は処分を他人に委託することが見込まれる日
ニ その他環境省令で定める事項
4 前項第二号の規定による届出を行った者は、同号イからニまでに掲げる事項に変更があったときは、環境省令で定めるところにより、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

(指導及び助言)

第十一条
都道府県知事は、保管事業者に対し、高濃度ポリ塩化ビフェニル廃棄物の確実かつ適正な処理の実施を確保するために必要な指導及び助言をすることができる。

(改善命令)

第十二条
環境大臣又は都道府県知事は、保管事業者が第十条第一項又は第三項の規定に違反した場合には、当該保管事業者に対し、期限を定めて、当該高濃度ポリ塩化ビフェニル廃棄物の処分その他必要な措置(以下「処分等措置」という。)を講ずべきことを命ずることができる。
2 前項の規定による命令をするときは、環境省令で定める事項を記載した命令書を交付しなければならない。

(代執行)

第十三条
前条第一項に規定する場合において、高濃度ポリ塩化ビフェニル廃棄物の確実かつ適正な処理上の支障が生ずるおそれがあり、かつ、次の各号のいずれかに該当すると認められるときは、環境大臣又は都道府県知事は、自らその処分等措置の全部又は一部を講ずることができる。この場合において、第二号に該当すると認められるときは、相当の期限を定めて、当該処分等措置を講ずべき旨及びその期限までに当該処分等措置を講じないときは、自ら当該処分等措置を講じ、当該処分等措置に要した費用を徴収することがある旨を、あらかじめ、公告しなければならない。
一 前条第一項の規定により処分等措置を講ずべきことを命ぜられた保管事業者が、当該命令に係る期限までに当該命令に係る処分等措置を講じないとき、講じても十分でないとき、又は講ずる見込みがないとき。
二 前条第一項の規定により処分等措置を講ずべきことを命じようとする場合において、過失がなくて当該処分等措置を命ずべき者を確知することができないとき。
三 緊急に処分等措置を講ずる必要がある場合において、前条第一項の規定により当該処分等措置を講ずべきことを命ずるいとまがないとき。
2 環境大臣又は都道府県知事は、前項の規定により処分等措置の全部又は一部を講じたときは、当該処分等措置に要した費用について、環境省令で定めるところにより、当該保管事業者から徴収することができる。
3 前項の規定による費用の徴収については、行政代執行法(昭和二十三年法律第四十三号)第五条及び第六条の規定を準用する。

(その他のポリ塩化ビフェニル廃棄物の規制等)

第十四条
保管事業者は、ポリ塩化ビフェニル廃棄物(高濃度ポリ塩化ビフェニル廃棄物を除く。以下この条及び次条において同じ。)の処理の体制の整備の状況その他の事情を勘案して政令で定める期間内に、そのポリ塩化ビフェニル廃棄物を自ら処分し、又は処分を他人に委託しなければならない。
第十五条
第八条第一項、第九条、第十条第二項、第十一条及び第十二条の規定は、ポリ塩化ビフェニル廃棄物について準用する。この場合において、同項中「前項」とあり、及び同条第一項中「第十条第一項又は第三項」とあるのは、「第十四条」と読み替えるものとする。

(承継)

第十六条
保管事業者について相続、合併又は分割(その保管するポリ塩化ビフェニル廃棄物に係る事業の全部又は一部を承継させるものに限る。)があったときは、相続人(相続人が二人以上ある場合において、その全員の同意により当該事業を承継すべき相続人を選定したときは、その者)、合併後存続する法人若しくは合併により設立した法人又は分割によりその事業の全部若しくは一部を承継した法人は、その保管事業者の地位を承継する。
2 前項の規定により保管事業者の地位を承継した者は、その承継があった日から三十日以内に、環境省令で定めるところにより、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

(譲渡し及び譲受けの制限)

第十七条
何人も、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の確実かつ適正な処理に支障を及ぼすおそれがないものとして環境省令で定める場合のほか、ポリ塩化ビフェニル廃棄物を譲り渡し、又は譲り受けてはならない。

第三章 雑則[編集]

(ポリ塩化ビフェニル使用製品の規制等)

第十八条
所有事業者は、処分期間内に、その高濃度ポリ塩化ビフェニル使用製品を廃棄しなければならない。
2 次に掲げる要件のいずれにも該当する所有事業者は、前項の規定にかかわらず、特例処分期限日までに、その高濃度ポリ塩化ビフェニル使用製品を廃棄しなければならない。
一 廃棄した高濃度ポリ塩化ビフェニル使用製品を特例処分期限日までに自ら処分し、又は処分を他人に委託することが確実であること。
二 次に掲げる事項を記載した届出書に、前号に掲げる要件に該当することを証する書類として環境省令で定めるものを添付して、都道府県知事に届け出たこと。
イ 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
ロ 処分期間内に廃棄することが困難な高濃度ポリ塩化ビフェニル使用製品の種類及び数量並びに使用の場所及び廃棄後の保管の場所
ハ 廃棄した高濃度ポリ塩化ビフェニル使用製品を自ら処分し、又は処分を他人に委託することが見込まれる日
ニ その他環境省令で定める事項
3 処分期間内(前項に規定する所有事業者にあっては、特例処分期限日まで)に廃棄されなかった高濃度ポリ塩化ビフェニル使用製品については、これを高濃度ポリ塩化ビフェニル廃棄物とみなして、この法律及び廃棄物処理法の規定を適用する。
4 所有事業者が、第二項第二号の規定による届出を行った場合において、当該届出に係る高濃度ポリ塩化ビフェニル使用製品を廃棄したときは、当該廃棄に係る高濃度ポリ塩化ビフェニル使用製品については、第十条第三項第二号の規定による届出を行った保管事業者とみなす。
第十九条
第八条第一項、第九条、第十条第二項及び第四項、第十一条、第十六条、第二十四条並びに第二十五条の規定は、高濃度ポリ塩化ビフェニル使用製品について準用する。この場合において、第八条第一項中「保管事業者及びポリ塩化ビフェニル廃棄物の処分(再生を含む。第二十六条第二項及び第三項を除き、以下同じ。)をする者(以下「保管事業者等」という。)」とあるのは「所有事業者」と、「保管及び処分の状況」とあるのは「廃棄の見込み」と、「保管の場所」とあるのは「所在の場所」と、第九条中「保管及び処分の状況」とあるのは「廃棄の見込み」と、第十条第二項中「前項」とあるのは「第十八条第一項」と、「処分」とあるのは「廃棄」と、同条第四項中「前項第二号」とあるのは「第十八条第二項第二号」と、第十一条中「保管事業者」とあるのは「所有事業者」と、「確実かつ適正な」とあるのは「確実な廃棄及び廃棄した高濃度ポリ塩化ビフェニル使用製品の確実かつ適正な」と、第十六条第一項中「保管事業者」とあるのは「所有事業者」と、「保管するポリ塩化ビフェニル廃棄物」とあるのは「所有する高濃度ポリ塩化ビフェニル使用製品」と、同条第二項中「保管事業者」とあるのは「所有事業者」と、第二十四条中「保管事業者等」とあるのは「所有事業者(高濃度ポリ塩化ビフェニル使用製品を所有するものに限る。次条第一項において同じ。)」と、「保管する」とあるのは「所有する」と、「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の保管又は処分」とあるのは「高濃度ポリ塩化ビフェニル使用製品の廃棄」と、第二十五条第一項中「保管事業者等」とあるのは「所有事業者」と、「保管する」とあるのは「所有する」と、「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の保管又は処分」とあるのは「高濃度ポリ塩化ビフェニル使用製品の廃棄」と、「ポリ塩化ビフェニル廃棄物若しくは」とあるのは「高濃度ポリ塩化ビフェニル使用製品若しくは」と読み替えるものとする。
第二十条 
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第二条第一項第十八号に規定する電気工作物である高濃度ポリ塩化ビフェニル使用製品(以下「高濃度ポリ塩化ビフェニル使用電気工作物」という。)については、前二条の規定を適用せず、同法の定めるところによるものとする。

2 特例処分期限日までに廃棄されなかった高濃度ポリ塩化ビフェニル使用電気工作物については、これを高濃度ポリ塩化ビフェニル廃棄物とみなして、この法律及び廃棄物処理法の規定を適用する。

(事業所管大臣等に対する要請)

第二十一条
環境大臣は、ポリ塩化ビフェニル使用製品を使用する事業を所管する大臣に対し、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の確実かつ適正な処理について都道府県等がポリ塩化ビフェニル使用製品を使用する事業者の協力を得ることができるよう、必要な措置を講ずることを要請することができる。
2 環境大臣は、この法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、経済産業大臣に対し、高濃度ポリ塩化ビフェニル使用電気工作物について、資料の提供、説明その他の必要な協力を求めることができる。

(ポリ塩化ビフェニル使用製品を製造した者に対する要請)

第二十二条
環境大臣は、ポリ塩化ビフェニル使用製品を製造した者に対し、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の確実かつ適正な処理を円滑に推進するための資金の出えんその他の必要な協力を求めるよう努めるものとする。

(関係者相互の連携及び協力)

第二十三条
環境大臣、経済産業大臣、関係行政機関の長、都道府県知事、ポリ塩化ビフェニル使用製品を製造した者その他の関係者は、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の確実かつ適正な処理が推進されるよう、相互に連携を図りながら協力するよう努めなければならない。

(報告の徴収)

第二十四条
環境大臣又は都道府県知事は、この法律の施行に必要な限度において、保管事業者等又は高濃度ポリ塩化ビフェニル廃棄物であることの疑いのある物を保管する事業者その他の関係者に対し、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の保管又は処分に関し、必要な報告を求めることができる。

(立入検査等)

第二十五条
環境大臣又は都道府県知事は、この法律の施行に必要な限度において、その職員に、保管事業者等又は高濃度ポリ塩化ビフェニル廃棄物であることの疑いのある物を保管する事業者その他の関係者の事務所、事業場その他の場所に立ち入り、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の保管又は処分に関し、帳簿書類その他の物件を検査させ、又は試験の用に供するのに必要な限度においてポリ塩化ビフェニル廃棄物若しくは高濃度ポリ塩化ビフェニル廃棄物であることの疑いのある物を無償で収去させることができる。
2 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。
3 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(政令で定める市の長による事務の処理)

第二十六条
この法律の規定により都道府県知事の権限に属する事務の一部は、政令で定めるところにより、政令で定める市の長が行うこととすることができる。
2 前項の規定により同項の政令で定める市の長がした第十二条第一項(第十五条において読み替えて準用する場合を含む。以下同じ。)の規定による処分についての審査請求の裁決に不服のある者は、環境大臣に対して再審査請求をすることができる。
3 第一項の政令で定める市の長が同項の規定によりその行うこととされた事務のうち第十二条第一項の規定による処分をする権限をその補助機関である職員又はその管理に属する行政機関の長に委任した場合において、委任を受けた職員又は行政機関の長がその委任に基づいてした処分につき、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十五条の二第二項の再審査請求の裁決があったときは、当該裁決に不服のある者は、同法第二百五十二条の十七の四第五項から第七項までの規定の例により、環境大臣に対して再々審査請求をすることができる。

(環境大臣の事務執行)

第二十七条
第十二条第一項、第十三条、第二十四条(第十九条において読み替えて準用する場合を含む。以下同じ。)又は第二十五条第一項(第十九条において読み替えて準用する場合を含む。以下同じ。)の規定による環境大臣による命令、処分等措置若しくは報告の徴収又はその職員による立入検査若しくは収去は、ポリ塩化ビフェニル廃棄物が確実かつ適正に処分されないことを防止するため特に必要があると認められる場合に行うものとする。

(国の措置)

第二十八条
国は、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の処理施設の整備を推進し、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の確実かつ適正な処理の確保を図るため必要な措置を講ずるよう努めるものとする。

(事務の区分)

第二十九条
第十二条第一項及び第二項(第十五条において準用する場合を含む。)、第二十四条並びに第二十五条第一項の規定により都道府県が行うこととされている事務は、地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。

(権限の委任)

第三十条
この法律に規定する環境大臣の権限は、環境省令で定めるところにより、地方環境事務所長に委任することができる。

(環境省令への委任)

第三十一条
この法律に定めるもののほか、この法律の実施のための手続その他この法律の施行に関し必要な事項は、環境省令で定める。

(経過措置)

第三十二条
この法律の規定に基づき、命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。

第四章 罰則[編集]

第三十三条
次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第十二条第一項の規定による命令に違反した者
二 第十七条の規定に違反して、ポリ塩化ビフェニル廃棄物を譲り渡し、又は譲り受けた者
第三十四条
次の各号のいずれかに該当する者は、六月以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
一 第八条第一項(第十五条において準用する場合及び第十九条において読み替えて準用する場合を含む。)又は第十条第二項(第十五条及び第十九条において読み替えて準用する場合を含む。)若しくは第四項(第十九条において読み替えて準用する場合を含む。)の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
二 第八条第二項の規定に違反して、高濃度ポリ塩化ビフェニル廃棄物の保管の場所を変更した者
三 第十条第三項第二号又は第十八条第二項第二号の規定による届出をする場合において虚偽の届出をした者
第三十五条
次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。
一 第十六条第二項(第十九条において読み替えて準用する場合を含む。)の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
二 第二十四条の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者
三 第二十五条第一項の規定による検査又は収去を拒み、妨げ、又は忌避した者
第三十六条
法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前三条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する。

附 則[編集]

(施行期日)

第一条
この法律は、公布の日から起算して一月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(検討)

第二条
政府は、この法律の施行後十年を経過した場合において、この法律の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

(経過措置)

第三条
この法律の規定により特別区の長が管理し、及び執行することとされている事務のうち、政令で定めるものについては、当分の間、都知事が管理し、及び執行するものとする。

(政令への委任)

第四条
前条に定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。

附 則 (平成一五年六月一八日法律第九三号) 抄[編集]

(施行期日)

第一条
この法律は、平成十五年十二月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 目次の改正規定(「第五条の六」を「第五条の八」に改める部分に限る。)及び第一章中第五条の六を第五条の八とし、第五条の三から第五条の五までを二条ずつ繰り下げ、第五条の二の次に二条を加える改正規定並びに附則第四条、第六条、第十三条(産業廃棄物の処理に係る特定施設の整備の促進に関する法律(平成四年法律第六十二号)第五条第三号の改正規定に限る。)及び第二十条の規定 公布の日

附 則 (平成一七年四月二七日法律第三三号) 抄[編集]

(施行期日)

第一条
この法律は、平成十七年十月一日から施行する。

(経過措置)

第二十四条
この法律による改正後のそれぞれの法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。

附 則 (平成一七年五月一八日法律第四二号) 抄[編集]

(施行期日)

第一条
この法律は、平成十七年十月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 第一条中廃棄物の処理及び清掃に関する法律第十五条の十一、第二十二条、附則第四条及び附則第五条の改正規定、第二条の規定並びに附則第三条、第六条及び第九条から第十一条までの規定 公布の日
二 第一条中廃棄物の処理及び清掃に関する法律第六条の二第一項の改正規定(「並びに第二十四条」を「、第二十四条の二第二項並びに附則第二条第二項」に改める部分に限る。)、同法第八条第一項の改正規定、同法第二十四条を削り、同法第二十四条の二を同法第二十四条とし、同条の次に一条を加える改正規定及び同法第二十四条の四の改正規定(「、保健所を設置する市又は特別区」を削る部分に限る。)、第三条の規定並びに次条並びに附則第八条(「、保健所を設置する市又は特別区」を削る部分に限る。)、第十二条及び第十三条の規定 平成十八年四月一日

(保健所を設置する市の長等がした処分等に関する経過措置)

第二条
前条第二号に掲げる規定の施行前に第一条の規定による改正前の廃棄物の処理及び清掃に関する法律(以下「旧廃棄物処理法」という。)又は第三条の規定による改正前のポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法(以下「旧措置法」という。)の規定により保健所を設置する市(特別区を含む。以下この条において同じ。)の長がした許可、認可、指定その他の処分又は通知その他の行為は、第一条の規定による改正後の廃棄物の処理及び清掃に関する法律(以下「新廃棄物処理法」という。)又は第三条の規定による改正後のポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法(以下「新廃棄物処理法等」と総称する。)の相当規定に基づいて、都道府県知事がした許可、認可、指定その他の処分又は通知その他の行為とみなす。
2 前条第二号に掲げる規定の施行の際現に旧廃棄物処理法又は旧措置法(以下「旧廃棄物処理法等」と総称する。)の規定により保健所を設置する市の長に対してされている申請、届出その他の行為は、新廃棄物処理法等の相当規定に基づいて、都道府県知事に対してされた申請、届出その他の行為とみなす。
3 前条第二号に掲げる規定の施行前に旧廃棄物処理法等の規定により保健所を設置する市の長に対し報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項で、同号に掲げる規定の施行前にその手続がされていないものについては、これを、新廃棄物処理法等の相当規定により都道府県知事に対して報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項についてその手続がされていないものとみなして、新廃棄物処理法等の規定を適用する。
4 前条第二号に掲げる規定の施行前に旧廃棄物処理法又は旧措置法第十六条第一項の規定により保健所を設置する市の長がした処分についての旧廃棄物処理法第二十四条又は旧措置法第二十一条の規定による再審査請求については、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)

第五条
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)

第六条
附則第二条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附 則 (平成二三年八月三〇日法律第一〇五号) 抄[編集]

(施行期日)

第一条
この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 第十条(構造改革特別区域法第十八条の改正規定を除く。)、第十二条、第十四条(地方自治法別表第一公営住宅法(昭和二十六年法律第百九十三号)の項及び道路法(昭和二十七年法律第百八十号)の項の改正規定に限る。)、第十六条(地方公共団体の財政の健全化に関する法律第二条及び第十三条の改正規定を除く。)、第五十九条、第六十五条(農地法第五十七条の改正規定に限る。)、第七十六条、第七十九条(特定農山村地域における農林業等の活性化のための基盤整備の促進に関する法律第十四条の改正規定に限る。)、第九十八条(公営住宅法第六条、第七条及び附則第二項の改正規定を除く。)、第九十九条(道路法第十七条、第十八条、第二十四条、第二十七条、第四十八条の四から第四十八条の七まで及び第九十七条の改正規定に限る。)、第百二条(道路整備特別措置法第三条、第四条、第八条、第十条、第十二条、第十四条及び第十七条の改正規定に限る。)、第百四条、第百十条(共同溝の整備等に関する特別措置法第二十六条の改正規定に限る。)、第百十四条、第百二十一条(都市再開発法第百三十三条の改正規定に限る。)、第百二十五条(公有地の拡大の推進に関する法律第九条の改正規定に限る。)、第百三十一条(大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法第百条の改正規定に限る。)、第百三十三条、第百四十一条、第百四十七条(電線共同溝の整備等に関する特別措置法第二十七条の改正規定に限る。)、第百四十九条(密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律第十三条、第二百七十七条、第二百九十一条、第二百九十三条から第二百九十五条まで及び第二百九十八条の改正規定に限る。)、第百五十三条、第百五十五条(都市再生特別措置法第四十六条、第四十六条の二及び第五十一条第一項の改正規定に限る。)、第百五十六条(マンションの建替えの円滑化等に関する法律第百二条の改正規定に限る。)、第百五十九条、第百六十条(地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法第六条第二項及び第三項の改正規定、同条第五項の改正規定(「第二項第二号イ」を「第二項第一号イ」に改める部分に限る。)並びに同条第六項及び第七項の改正規定に限る。)、第百六十二条(高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律第二十五条の改正規定(同条第七項中「ときは」を「場合において、次条第一項の協議会が組織されていないときは」に改め、「次条第一項の協議会が組織されている場合には協議会における協議を、同項の協議会が組織されていない場合には」を削る部分を除く。)並びに同法第三十二条、第三十九条及び第五十四条の改正規定に限る。)、第百六十三条、第百六十六条、第百六十七条、第百七十一条(廃棄物の処理及び清掃に関する法律第五条の五第二項第五号の改正規定に限る。)、第百七十五条及び第百八十六条(ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法第七条第二項第三号の改正規定に限る。)の規定並びに附則第三十三条、第五十条、第七十二条第四項、第七十三条、第八十七条(地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第五百八十七条の二及び附則第十一条の改正規定に限る。)、第九十一条(租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)第三十三条、第三十四条の三第二項第五号及び第六十四条の改正規定に限る。)、第九十二条(高速自動車国道法(昭和三十二年法律第七十九号)第二十五条の改正規定を除く。)、第九十三条、第九十五条、第百十一条、第百十三条、第百十五条及び第百十八条の規定 公布の日から起算して三月を経過した日

(罰則に関する経過措置)

第八十一条
この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)

第八十二条
この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附 則 (平成二六年六月一三日法律第六九号) 抄[編集]

(施行期日)

第一条
この法律は、行政不服審査法(平成二十六年法律第六十八号)の施行の日から施行する。

(経過措置の原則)

第五条
行政庁の処分その他の行為又は不作為についての不服申立てであってこの法律の施行前にされた行政庁の処分その他の行為又はこの法律の施行前にされた申請に係る行政庁の不作為に係るものについては、この附則に特別の定めがある場合を除き、なお従前の例による。

(訴訟に関する経過措置)

第六条
この法律による改正前の法律の規定により不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為を経た後でなければ訴えを提起できないこととされる事項であって、当該不服申立てを提起しないでこの法律の施行前にこれを提起すべき期間を経過したもの(当該不服申立てが他の不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為を経た後でなければ提起できないとされる場合にあっては、当該他の不服申立てを提起しないでこの法律の施行前にこれを提起すべき期間を経過したものを含む。)の訴えの提起については、なお従前の例による。
2 この法律の規定による改正前の法律の規定(前条の規定によりなお従前の例によることとされる場合を含む。)により異議申立てが提起された処分その他の行為であって、この法律の規定による改正後の法律の規定により審査請求に対する裁決を経た後でなければ取消しの訴えを提起することができないこととされるものの取消しの訴えの提起については、なお従前の例による。
3 不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為の取消しの訴えであって、この法律の施行前に提起されたものについては、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)

第九条
この法律の施行前にした行為並びに附則第五条及び前二条の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)

第十条
附則第五条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附 則 (平成二八年五月二日法律第三四号) 抄[編集]

(施行期日)

第一条
この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次条及び附則第四条の規定は、公布の日から施行する。

(施行前の準備)

第二条
政府は、この法律の施行前においても、この法律による改正後のポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法(以下「新法」という。)第六条の規定の例により、ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理基本計画を定めることができる。
2 前項の規定により定められたポリ塩化ビフェニル廃棄物処理基本計画は、この法律の施行の日において新法第六条の規定により定められたものとみなす。

(罰則に関する経過措置)

第三条
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)

第四条
前二条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

(検討)

第五条
政府は、この法律の施行後五年以内に、新法の施行の状況等を勘案し、ポリ塩化ビフェニルが使用されている製品に関する施策の在り方を含め、新法の規定について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

=== 附 則 (令和四年六月一七日法律第六八号) 抄 ==-

(施行期日)

1 この法律は、刑法等一部改正法施行日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 第五百九条の規定 公布の日

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