ソロモンの智慧 第十六章

提供: Wikisource
ナビゲーションに移動 検索に移動
Wikisource:宗教 > 聖書 > 旧約聖書続篇 > ソロモンの智慧
  • : この文書ではルビが使用されています。ここでは「ルビ」の形で再現しています。一部の古いブラウザでは、ルビが正しく見えない場合があります。

第十六章[編集]

1 かくてかれらは、かかるものによりて、そのふさはしきばつをうけ、おほくのむしによりてくるしめらる。
2 されど、なんぢたみうへには、かかるばつにかはりて、めぐみをほどこし、うづらしよくもつとしてそなたまひぬ。それはしよくよくねがひかなふよきあぢをもてり。
3 かくてなんぢてきは、しよくほつすれど、かれらおくられしものの、いとはしさのゆゑに、あるべきしよくよくさへもいとはしくなれり。されどこれらなんぢたみは、ただしばししよくけたるにくるしみたれど、いとよきあぢのものをとれり。
4 そは、ぼうぎやくをもて、たみをあしらひたるかれらに、がたけつばうあたへらるるはたうぜんことなりき。かくて、このたみにそのてきくるしめらるるを、しむるをよしとしたまひしなり。
5 やじうおそろしきいかりいかりたみきたり、またかれらが、まがれるへびみたるによりて、ほろびんとせしときなんぢいかりはいやはてまでつゞけられず、
6 ただしばしいましめのためにかれらくるしめられ、すくひのしるしをあたへられ、それによりて、なんぢおきていましめおもいだせり。
7 これに、かほけたるものは、すくはれたりしが、そはただこれをたりしがゆゑにあらず、すべてのもののすくひぬしよ、なんぢのゆゑによりてすくはれしなり。
8 かくてこのことにより、なんぢわれらてきをしへて、なんぢはあらゆるあくよりすくいだたまふものなるをらしめたまへり。
9 まことにかれらは、いなごはへみたりしによりてころされ、かれらいのちにはいやしみいださざりき。かれらはかかることによりて、ばつせらるるにふさはしきものなればなり。
10 されどなんぢこらは、どくりゆうすらもこれにざりき。そはなんぢあはれみかれらのありしところをよぎり、かれらいやたまひたればなり。
11 かれらまれたり、そはかれらなんぢめいれいおもひいださせんためなりき。されどかれらは、すみやかにすくはれたり。そはかれらわすれふちおちいり、なんぢめぐみにより、みたすけよりもらさるることなからんためなり。
12 まことにかれらいやされしはやくさうによるにあらず、またやはらぐるあぶらによるにあらず、しゆよ、すべてのものをいやす、なんぢみことばによるなり。
13 なんぢいのちと、とのうへちからをもち、またよみもんまでみちびくだり、またみちびきのぼりたまふ。
14 されどひとは、よしそのあくによりてころすことありとも、りしれいかへらしむることあたはず。よみのうけたりしたましひをふたゝときはなつことあたはず。

15 されどなんぢは、これよりのがるることあたはず。
16 ふしんのものは、なんぢうでちからによりてむちうたれたり。かくてかれらふしぎなるあめと、へうのがれがたきにわかあめとにはれ、また、によりてほろぼしつくされたり。
17 ことに、いともおどろくべきは、すべてのものをみづなかに、はなほもさかんにはたらきしことなり。かくて、このたゞしきもののためにたゝかふなり。
18 されどあるときわざはひ、そのぱげしさをうしなへり。そは、ふしんのものにむかひてつかはされしいきものことなからんがためなりき。これをたるものは、かみさばきによりてはるるなるをれり。
19 ときにはまた、みづなかにても、はそのちからえてえあがれり。そはふぎなるほろぼさんがためなりき。
20 されど、なんぢはこれらにかはりて、なんぢたみに、みつかひしよくもつあたへてくらはしめ、また、らうせずしててんよりうくるパンをそなたまへり。そは、こゝろよくさ〴〵かほりち、いづれあぢにもかなふものなりき。
21 そのほんしつなんちこらに、よきあぢしめせり。また、くらふもののねがひかなひ、すべてのひとえらぶにふさはしかりき。
22 ゆきこほりえてとけず、それによりて、ひと〴〵へうなかえ、あめなかかゞやきて、てきほろぼすをれり。
23 またそれは、たゞしきもののやしなはれんがために、おのちからをさへわすれたり。
24 そは、りくられしものは、つくりぬしなるなんぢつかへ、ふぎなるものをばつせんがためにそのちからをのばし、なんぢたよるもののためには、これをめぐまんがためにちからゆるむ。
25 されば、そのときにもまた、おのれくさ〴〵なるかたちにておほひ、すべてをやしなたまなんぢめぐみくはゝれり。かくてめぐみいのもとむるもののねがひしたがひてあたへられぬ。
26 こは、しゆよ、なんぢあいたまなんぢこらが、ひとやしなよりせいちやうせるものにあらず、ただ、なんぢみことばの、なんぢたよるものをつことをらんためなり。
27 そは、によりてやかれざりしものは、よわにつくわうによりてあたゝめらるるのみにてけたり。
28 そは、われらよりもさきにでて、なんぢかんしやすべきをり、あかつきひかりとともに、なんぢいのるべきをらんためなり。
29 かんしやこゝろなきもののたのみは、ふゆしもごとく、とけりて、もちかたなきみづごとながらん。