エズラ第二書 第十章

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第十章[編集]

1 しかるに、わがこんれいへやりしときたちまたふれてねり。
2 そのときわれらともしびたふしたり。わがとなりびとちてわれなぐさめぬ。かくてわれあくるひいたるまでやすめり。
3 われやすらかにせんとてわれなぐさめゐたりしものみなしづまりたれば、われそのなんぢごとくこののがきたれり。
4 われぬるときまで、たえまなくなげき、たんじきし、なにをもくらはず、なにをもまず、みやこにもかへらずして、こゝとゞまらんとおもさだらめたり。』
5 そのとき、われおもひめぐらしりしことをめ、いかりをもてかのをんなこた
6 『をんなうちもつとおろかなるものよ、われらにおこりたるわれらなやみずや。
7 すなはわれらはゝシオンおほいなるなやみうちなやみてひくくせられたり。
8 なんぢはただひとりむすこのためになげく。われらみなかなしみうちればともなげくはたうぜんなり。
9 へ。そのうへせいちやうせるおほくのもののためになげくはうべなりとこたへん、
10 よりすべてのものでたり。またほかのものもきたらん、されどよ、かれらほとんみなほろびむかひてあゆみ、そのかずきんとす。
11 なんぢといづれかおほいなげくべき、おほいなるむれうしなひしにあらずや。
12 もしなんぢ「われとのありさまことなり。そはわれおほいなるくるしみなやみとをもつみしわがたいうしなひしなれど、
13 ならはししたがふ。そのうへきたれるむれはそのきたりしがごとけるなり」といはば、われなんぢこたへん。
14 なんぢなやみみしがごとく、またはじめよりそのすなはひとを、つくりぬしのためにささげたり。
15 ゆゑおのなげきおのれこゝろのうちにたもて。なんぢおこりしくるしみいさましくしのべ。
16 もしなんぢかみいましめたゞしとせば、ときりてはまたさづけられ、をんなうちほまれん。
17 さればなんぢまちにゆき、なんぢをつとに、へるべし。』
18 かのをんなわれにこたへていふ『しかすまじ、まちにもはいるまじ、われこゝにてなん。』
19 われさらことばかさねて、かのをんなにいふ。
20 『をんなよ、なんぢこゝろのままにすな。シオンのくるしみのためにわがいふことをき、エルサレムのかなしみのためになぐさめうけけよ。
21 なんぢごとわれらせいじよて、われらせいだんこぼたれ、
22 われらみやほろび、われらさんぴこゑひくくなり、われらうたもたし、われらよろこびき、われらともしびえ、われらけいやくはこやぶられ、われらきよものけがされ、われらばるるのゝしられ、われらじしゆなるをとこなみされ、われらさいしたちはかれ、われちのレビびととりこにせられ、われらをとめたちはけがされ、われらつまたちはをかされ、われらたゞしきひと〴〵たづさられ、われらこらうらぎられ、われらわかものらはどれいとせられ、われらつよものよわくなれり。
23 しかのみならずシオンのもんしやうはそのえいくわううしなひ、われらをにくものわたされたり。
24 さればなんぢおほいなるかなしみふるひすて、おほくのなげきなんぢよりてよ。さすれば、いとつよきものふたゝなんぢあはれみ、いとたかきものなんぢらうくへてやすみやすきとをあたたまはん。』

25 われなほこのをんなかたほどに、よ、そのかほたちまかゞやき、そのすがたいなづまごとひかりたれば、われいたくかれをおそれ、こはなにごとぞとおもはせり。
26 よ、かのをんなたちまち、おそろしきおほいなるこゑはつし、そのためにふるへり。
27 われしに、よ、そのをんなすがたもはやえず、かはりにそこにみやこてられ、おほいなるはかごとところあらはれたれば、われおそれてこゑげ、しかしていへり
28 『はじめわれたりしみつかひウリエルはいづこるや。かれわれをこのおほいなるまぼろしおちいらしめぬ。わがをはりむなしきし、わがいのりこばまれたり。』
29 われこれらことかたあひだに、よ、はじめをたりしみつかひわれきたりてわれたり。
30 よ、われにしものごとしてうしなひ、わがさとりみだれたり。みつかひわがみぎりてわれつよめ、われをわがあしにてたせ、しかしてわれにいふ
31 『なんぢなんうなだるるや、なんおもまどふや。なんなんぢさとりなんぢこゝろおもひみだるるや。』
32 われいふ『なんぢわれてたるがゆゑなり。われなんぢことばごときしに、ざることたり。われいまなほこれをる。』
33 かれわれにいふ『をし々しくて。われなんぢしめさん。』
34 われいふ『わがよ、われいたづらになざるやうわれたまふな。われかたたまへ。
35 われさとらざることまたらざることきたればなり。
36 あるひはわがこゝろあやまり、あるひはわがたましひゆめるならんか。
37 ねがはくはまぼろししもべしめたまへ。』
38 かれわれにこたへていふ『われけ、いとたかものなんぢおほくのおくぎしめしたれば、われなんぢなんぢおそるることしめかつかたらん。
39 かれなんぢのみちたゞしきをたまへり。そはなんぢつねなんぢたみのためになげき、シオンのためにおほいなるかなしみをなせばなり。
40 これはまぼろしいみなり。
41 しばしまへなんぢあらはれてかなしりし、なんぢなぐさめんとしたるをんなは、
42 いまなんぢごとく、をんなすがたにあらで、てられつつあるみやことしてあらはれぬ。
43 なんぢにそのへんじかたりしかのをんなにつきてのときあかしごとし。
44 なんぢしかのをんななんぢるところのてらるるみやこシオンなり。
45 かれなんぢに、三十ねんまざりしといひしは、これシオンにおいて三千ねんあひだいけにへさゝげられざりしことをいふ。
46 その三千ねんのちに、ソロモンかのみやこて、いけにへにささげたり。これかのうまずめみしことなり。
47 かれくるしらうしてそのやしなへりといひしは、エルサレムにたみみしことをふ。
48 またかのをんな、そのこんれいへやりてに、おほいなるなやみおこりたりといひしは、エルサレムのほろびたることをふなり。
49 よ、なんぢかのをんなの、のためになげさまて、これをなぐさはじめたるとき、そのまことすがたしめされしなり。
50 いまいとたかものなんぢこゝろよりかなしみ、かのをんなのためにこゝろつくしてくるしみたりしことをみそなはし、そのえいくわうかゞやきとそのやさしきうるはしさとをなんぢしめしたまへり。
51 このゆゑに、われなんぢに、いへてられしことなきやどるべきことをめいぜしなり。
52 これいとたかかものなんぢこれらのことをしめたまふべきことをわれりたればなり。
53 さればわれなんぢに、たてものもとゐもなきくことをめいじたり。
54 いとたかものみやこあらはるるところに、ひとわざつことあたはず。
55 ゆゑおそるな、なんぢこゝろさわがすな。なんぢみうかぎり。たてものえいくわうゐだいとをよ。
56 のちなんぢは、なんぢみゝかぎりかん。
57 なんぢおほくのひとまさりてしゆくふくせらる。わづかものともにいとたかものみまへをもてばれん。
58 あすなんぢこゝとゞまるべし。
59 いとたかものまぼろしうちに、をはりに、ものになさんとすることをしめしたまはん。』われそのも、またそのつぎみつかひめいぜしごとく、そこねたり。