- 別名:北辰斜に(ほくしんななめに)
- 作詞者: 簗田勝三郎 (1894年生-1919年没、著作権保護期間満了済)
- 作曲者: 須川政太郎 (1884年生-1955年没、著作権保護期間満了済)
- 第七高等学校造士館(現在の鹿児島大学)の第十四回記念祭歌。寮歌。
- 註: この文書ではルビが使用されています。ここでは「単語」の形で再現しています。一部の古いブラウザでは、ルビが正しく見えない場合があります。
流星落ちて住む処、橄欖の実の熟るる郷
あくがれの南の国につどいにし
三年の夢短しと結びも終えぬこの幸を、
或いは饗宴の庭に或いは星夜の窓の下に、
若い高らう感情の旋律をもて思いのままに歌い給え、
歌は悲しき時の母ともなり嬉しき時の友ともなれば。
北辰斜にさすところ
大瀛の水洋々乎
春花薫る神州の
正気は罩る白鶴城
芳英永久に朽せねば
歴史も古りぬ四百年
紫さむる黎明の
静けき波に星数え
荒涼の気に咽ぶとき
微吟消え行く薩摩潟
不屈の色もおごそかに
東火を噴く桜島
悲歌に耳藉す人もなく
沈み濁れる末の世の
驂鸞の夢よそにして
疾風迅雨に色さびし
古城の風に嘯ける
健児七百意気高し
南の翼この郷に
三年とどまる鵬の影
行路は万里雲湧きて
雄図もゆる天つ日や
首途の昔叫びにし
理想の空に長駆せん
ああ若き日の光栄は
今年十四の記念祭
祝うもうれし向上の
旅の衣にちりかかる
樟の下露清らけく
今日南溟の秋にして
この作品は1929年1月1日より前に発行され、かつ著作者の没後(団体著作物にあっては公表後又は創作後)100年以上経過しているため、全ての国や地域でパブリックドメインの状態にあります。
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