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(四)
零を法とせる除法

式に誘惑せられて,例へば なる一個の「最新數」を作るときは, なる關係の, との積が如何なる數にも等しきを示すに遇ひて,狼狽せん.更に (2) に於て となさば

を得,又三に於て を共に となさば

又減法の定義より

を得.斯の如き奇異なる等式は畢竟何事をか示せる.此疑問の解釋は一言にして盡すべし.曰く,强て を法とせる除法を成立せしめんが爲に,上の如く なる一個の數を作成するときは,數に關する諸の原則は盡く其統一を失ふ.乘法の結果唯一なるべしとの法則は の爲に破壞せられ,減法の結果唯一なるべしとの法則は の爲に攪亂せらる.最も甚しきは