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八、ライン共和國建設の趣旨

此一編は去七月二十一日余が獨逸ウヰスバーデンに於てライン共和國運動の中心人物たるドルテン博士に面會せし折氏の余に手交せられし同共和國建設趣意書の大意なり。

 ライン共和國建設の要求は今日に始まりしに非ず、然れども之が具體的運動となりて表はれ來りしは昨年十二月四日ケルンに於ける集會を以て嚆矢とす、蓋し昨冬獨逸に於ける革命は此運動の出現に好個の機會を與へたるものなり、而して同集會に於ける決議は左の如きものなりき。