冬󠄁〈C〉
樹(き)がねじくれ、
道󠄁の背(せ)ぼねが白い。
いっても、いっても、河床(かわどこ)のはだかに
鳥の死がいや
茶(ちや)わんのかけら。
風がびゅうびゅうと
ふきならし、
まんとをまとい、
手ぶくろをはめても
さむい。
ああ、またこんな
こころの季節(きせつ)になった。