このページは検証済みです
金魚
或る晩󠄁君は君の小さい世
さかさまに見えるのでびつくりする
つまり君は仰向きに
こいつは少々
全󠄁くさうなのさ
君の配偶者が見
どうしたんだどうしたんだと君の體に
觸つて見る
そのうち君の
美味いことを發見する
何しろ長い間何も喰べなかつた
彼はすまないと思ひながら
君の
夜があける
君はすつかり
君はもう走りまはる必要もない
えらさへ動かす必要󠄁がない
僕が石
君はもうすつかり葬ひの用
もうお
かうして君は麻󠄁雀の駒のやうな形で
どぶの中へはふり込󠄁まれる
金魚
或る晩󠄁君は君の小さい世
さかさまに見えるのでびつくりする
つまり君は仰向きに
こいつは少々
全󠄁くさうなのさ
君の配偶者が見
どうしたんだどうしたんだと君の體に
觸つて見る
そのうち君の
美味いことを發見する
何しろ長い間何も喰べなかつた
彼はすまないと思ひながら
君の
夜があける
君はすつかり
君はもう走りまはる必要もない
えらさへ動かす必要󠄁がない
僕が石
君はもうすつかり葬ひの用
もうお
かうして君は麻󠄁雀の駒のやうな形で
どぶの中へはふり込󠄁まれる