一年詩集の序
生(ア)れいでて
舞ふ蝸牛(デデムシ)
觸角(ツノ)のごと
しづくの音󠄁に
驚かむ
風の光に
ほめくべし
花󠄁も匂はゞ
醉ひしれむ
ある日
あまり
太陽(ヒ)の
高く
白く
てれゝば
さびしくなりて
あわわと
あくびし
淚しぬ