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Page:Iki-no-Kozo.djvu/30

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二 「いき」の內包的構造

 意識現象の形に於て意味として開示される「いき」の會得の第一の任務として、我々は先づ「いき」の意味內容を形成する徵表を內包的に識別してこの意味を判明ならしめねばならない。次で第二の任務として、類似の諸意味とこの意味との區別を外延的に明かにしてこの意味に明晰を與へることを計らねばならない。かように「いき」の內包的構造と外延的構造とを均しく闡明することによつて、我々は意識現象としての「いき」の存在を完全に會得することが出來るのである。