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Page:Danpen Hagiwara KyojiroShishu.djvu/19

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胸をかきむしる歡びのどつと上がる歡び
怖ろしいオーガンのやうな男の叫び
ゼンマイのやうに目ざましい女の叫び
どよめく歌と歌
つき上る盛り上る人間の咽喉喇叭
腕を握る 踊る ころげる
歡喜の球となつてころげる
感極まつて泣く朗らかに喜びの燃える朝日のやうに爆發する放射する解放の光りの中に
我等は過去の一切の身を洗つてさらさら
我々はその日を忘れまい
我々はその日の來るのを決して忘れまい。


斷 片 11


無言は重砲の如くうなれ