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Page:Basho Haiku Zenshu.djvu/200

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の題に傚ふ

    一露もこぼさぬ菊の氷かな

     甲州郡內といふ瀧にて

    勢あり氷化しては瀧津魚

    すくみゆくや馬上に氷る影法師

霜枯

    霜枯に咲くは辛氣の花野哉

冬枯

    冬枯や世は一色に風の音

    冬枯の磯に今朝見るとさか哉

枯野

    旅に病んで夢は枯野をかけめぐる

     元起和尙より酒を贈りけるかへ