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Page:Basho Haiku Zenshu.djvu/19

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     瀨田夕照

    遲き日にかはかぬ蜑の左袖

春の駒

    鹽尻の尻も据はらず春の駒

猫の戀

    猫の妻竃の崩れより通ひけり

    猫の戀やむ時閨のおぼろ月

     田家にありて

    麥飯にやつるゝ戀か猫の妻

    まどふとな天踏みつけて猫の戀

     膳所へゆく人に

獺祭魚

    獺の祭見て來よ瀨田の奧