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Page:Basho Haiku Zenshu.djvu/14

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汐干

    靑柳の泥にしだるゝ汐干哉

    淸水程流るゝ沖の汐干哉

海苔

    衰や齒にくひあてし海苔の砂

     老慵

    蠣よりは海苔をば老の賣もせで

     千里がもとにて

    海苔汁の手際見せけり淺黃椀

    箸の先に花咲かせけり櫻海苔

    ものゝ名の蛸や古鄕の烏賊幟

     住める方は人に讓りて松風が別