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Page:小倉進平『南部朝鮮の方言』.djvu/69

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第二編 語法

本編に於ては語法の根抵をなすべき諸現象に就き概括的に説明を加へようと思ふ。但し全鮮共通の現象は出來得るだけ之を省略することにした。而して活用語の代表としては한다なる動詞を用ひることゝする。

一 ᄭᅡ

疑問の助詞가は對者の如何により、自ら二種の様式に分れる。一は目上に對する場合で、가の外にᄭᅣ・ᄭᅥ・ᄭᅧの如き形をとり、一は同輩又は目下に對する場合で、가の外に강・고・공等の形をとるのである。

㋑ ᄭᅡ・ᄭᅣ・ᄭᅥ・ᄭᅧ・ᄭᅢ・ᄭᅦ。

합니ᄭᅡ・힛습니ᄭᅣ・하늬ᄭᅥ・사람이ᄭᅧ等の如く目上に對する場合の語にはᄭᅡの外ᄭᅣ・ᄭᅥ・ᄭᅧ・ᄭᅢ・ᄭᅦの如き形を以てあらはれる。其の分布の狀態は次の如くである。(語法