百詩篇第6巻

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ミシェル・ノストラダムス師の予言集>百詩篇第6巻


1

ピレネー山脈近くに大群
それは異邦人たちで、新しい王を救うためのもの
ガロンヌ川近くのル・マ[1]の大寺院によって
ローマ人の首領は水の中でそれを恐れるだろう。

2

だいたい五百八十年頃に
人々は非常に奇妙な時代を期待するだろう。
七百と三の年に、諸天は証する
1から5までいくつかの王国が変化するであろうことを。

3

ケルト人の新しく生まれた者を試す川が
帝国に大きな不和をもたらすだろう。
若い王子は教会の人々により、
王笏を和合から取り除くだろう。

4

ケルトの川が岸を変えるだろう
もはやアグリッピナの都市を流れることはないだろう。
古い言葉以外の全てが変えられる。
土星は獅子宮、火星は巨蟹宮、略奪で

5

悪疫が押し寄せて非常に大きな飢饉が
長雨によって北極沿いに。
サマロブリウァの人々は半球から100リューにて
政治から疎外されて法なしに生きるだろう。

24

マルスと王笏が交会するだろう、
巨蟹宮で。悲惨な戦争。
少し後に新しい王が油を塗られるだろう(=戴冠するだろう)。
彼は長く地上を平和にするだろう。

34

飛ぶ火による策略が
偉大な首領に攻囲された人々を混乱させに来るだろう。
(攻囲された場所の)中では暴動が起こるだろう、
打ち倒された人々が絶望するような類の。

35

リオンの近く[2]、白い羊毛のそばで
白羊宮、金牛宮、巨蟹宮、獅子宮、処女宮
火星、木星。太陽は大平原を焼くだろう。
森林と都市、封蝋がされた手紙[3]

41

デンマーク王国[4]の2番目の首領は、
フリジアブリテン島の人々によって
10万マルク以上支払わされるだろう。
無為な開拓のためのイタリア旅行。

44

夜のナントイリスが現れるだろう。
海の技術が雨を惹き起こすだろう。
アラブの湾で大艦隊が沈めるだろう。
ザクセンでは、熊と牝豚から1頭の怪物が生まれるだろう。

49

マメル[5]に属する偉大な教皇が
ドナウ川の境界を征服するだろう。
鉄(武器)を使って、何が何でも[6]十字架を追い払うだろう。
捕虜、黄金、指輪、十万点以上のルビー

54

1日の中で雄鶏が二度目に啼くとき
チュニスフェズブージーの人々。
アラブ人たちによってモロッコの王は囚われる。
千六百と七の年、典礼式の。

70

偉大なシラン[7]が世界の首領になるだろう。
より遠くへと[8]愛され、恐れ慄かれた後に。
彼の名声と称賛は天を越え行くだろう。
そして勝利者という唯一の称号に強く満足する。

74

追い払われた女性が王国に戻るだろう。
謀反者たちの中に彼女の敵が見出される。
今までよりも彼女の時代は勝ち誇ったものになるだろう。
三と七十で死に至ることが強く保証される。

77

欺かれた悪辣な者の勝利により、
二船団が一つになる。ゲルマニアの反乱。
首領は死に、その息子は天幕に。
フィレンツェイーモラロマーニャで追い回されるだろう。

85

タルソスの大都市はガリア人によって
破壊されるだろう。全員ターバンに囚われる。
偉大なポルトガル人たちによる海からの救援。
夏の最初、聖なるウルバヌスの日。

86

ある日、偉大な高位聖職者が夢見た後で
--その夢の意味は反対に解釈される--
彼をガスコーニュから来た修道士が突然訪ねるだろう。
その修道士はサンスの偉大な高位聖職者を選出させるだろう。

87

フランクフルトで行われた選挙は
なんら効力を持たず、ミラノが反駁するだろう。
彼の一番の近親者は非常に偉大で強いように見えるだろう。
ライン川を越えて、沼地に追い立てるであろうから。

97

5と40度[9]で空は燃えるだろう。
火は新しい大都市に近づく。
散乱した大きな炎が爆ぜるだろう。
ノルマン人たちに示すことが望まれるであろう時に。

愚かな批評家に対する法の警句[10]

この詩を読むであろう方々よ。とくと熟考なさい。
俗人、門外漢、無知な者に近づいてはならない。
占星術師たち、愚者、野蛮人は全て遠ざかっていなさい。
さもなくば儀式に従って呪われるがよい。

[編集]

  1. 現在のw:fr:Le Mas-d'Agenais
  2. Pres de Rion : Rionは語義未確定。都市リオン(Riom)の誤記(Brind'Amour [1993])、熊の星座(Trion, おおぐま座こぐま座)の語頭音消失(Leoni [1982], Petey-Girard [2003])、「オリオン座の近く」(Pres d'Orion)の誤記などの説がある。
  3. lettres cachés au cierge : この場合のcachésはcachetésの語中音消失(Brind'Amour [1996], Lemesurier [2003])。
  4. regne Dannemarc : 1568年版の一部の版や、それ以降の版には「アンマルクの王国」(regne d'Annemarc)となっているものがある。
  5. Mammer : 語義未確定。Mammertini(メッシーナの住人)やMamers(マルスと同一視される古代の軍神)とされることが多い。
  6. raffe ne riffe : レオニもラメジャラーも by hook or crook に対応するプロヴァンス語の慣用句 de fifla ou de raffa に由来すると捉えていることから、それに従った(cf. Leoni [1982], Lemesurier [2003])
  7. Chyren : プロヴァンス語の人名ヘンリク(Henryc)のアナグラム
  8. 1594年のシャヴィニーの注釈のように「『より遠くへ』が」と訳すほうが文脈適合的。w:ミシェル・ノストラダムス師の予言集#百詩篇第6巻70番も参照のこと。
  9. Cinq & quarante degrez : 45度と読むのが一般的。ラメジャラーは2行目の新都市をナポリ(語源は「新しい都市」)と捉え、ナポリを含む北緯40度50の可能性を示唆している(Lemesurier [2003])。
  10. タイトルも含めてクリニトゥスの詩句のパロディ。w:ミシェル・ノストラダムス師の予言集#百詩篇第6巻のラテン語詩も参照のこと。

翻訳に関する情報[編集]

  • 底本はLes Prophéties de M. Michel Nostradamus, Antoine du Rosne, Lyon, 6 septembre 1557
    • 明らかな誤植は後の版に基づいて読み替えた。誤植と断言しきれない場合は、原文どおり訳し、注記の形でブランダムールやラメジャラーの読み方を紹介した。
  • 翻訳者はウィキソースユーザーのsumaru。
  • 参考文献の一覧はミシェル・ノストラダムス師の予言集にある。