環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定

提供: Wikisource
ナビゲーションに移動 検索に移動

環太平洋パートナーシップに関する
包括的及び先進的な協定

前文[編集]

この協定の締約国は、

2016年2月4日にオークランドで作成された環太平洋パートナーシップ協定(以下「TPP」という。)の前文に規定する事項を再確認すること
この協定を通じてもたらされるTPPの利益並びにTPP及びこの協定の戦略上及び経済上の意義を迅速に実現すること
開放された市場を維持し、世界貿易を増大し、並びにあらゆる所得及び経済的背景の人々に新たな経済的機会を創出することに寄与すること
締約国間の一層の地域的な経済統合及び協力を促進すること
地域における貿易の自由化及び投資の促進のための機会を増大させること
企業の社会的責任、文化的な同一性及び多様性、環境の保護及び保全、性の平等、先住民の権利、労働者の権利、包摂的な貿易、持続可能な開発並びに伝統的な知識を促進することの重要性並びに公共の利益のために締約国が規制を行う権利を有することの重要性を再確認すること並びに
他の国又は独立の関税地域のこの協定への加入を歓迎することを決意して、

次のとおり協定した

第1条 環太平洋パートナーシップ協定の組込み[編集]

1 締約国は、2016年2月4日にオークランドで作成された環太平洋パートナーシップ協定(TPP)(第30.4条(加入)、第30.5条(効力発生)、第30.6条(脱退)及び第30.8条(正文)を除く。)の規定が、この協定の規定に従い、必要な変更を加えた上で、この協定に組み込まれ、この協定の一部を成すことをここに合意する(注)。

注 この協定の規定は、この協定の非締約国に対していかなる権利も与えるものではない。

2 この協定の適用上、TPPにおける署名の日については、この協定の署名の日を意味するものとする。

3 TPPが効力を有する場合において、この協定とTPPとが抵触するときは、その抵触の限りにおいて、この協定が優先する。

第2条 特定の規定の適用の停止[編集]

締約国は、この協定の効力発生の日に、この協定の附属書に掲げる規定の適用を停止する。締約国は、これらの規定のうち1又は2以上の規定の適用の停止を終了させることに締約国が合意する時まで、当該規定の適用を停止する(注)。

注 適用の停止を終了させるための締約国によるいかなる合意も、一の締約国の関係する国内法上の手続の完了後にのみ、当該締約国について適用する。

第3条 効力発生[編集]

1 この協定は、この協定の署名国のうち少なくとも6又は少なくとも半数のいずれか少ない方の国がそれぞれの関係する国内法上の手続を完了した旨を書面により寄託者に通報した日の後60日で効力を生ずる。

2 この協定は、1の規定に従ってこの協定が自国について効力を生じていないこの協定の署名国については、当該署名国が自国の関係する国内法上の手続を完了した旨を書面により寄託者に通報した日の後60日で効力を生ずる。

第4条 脱退[編集]

1 締約国は、書面により寄託者に対して脱退の通告を行うことにより、この協定から脱退することができる。脱退する締約国は、同時に、TPP第27.5条(連絡部局)の規定に従って指定される総合的な連絡部局を通じて、他の締約国に対して自国の脱退を通報する。

2 脱退は、締約国が異なる期間について合意する場合を除くほか、いずれかの締約国が1の規定に従って書面により寄託者に対して通告を行った後6箇月で効力を生ずる。この協定は、いずれかの締約国が脱退する場合には、残余の締約国について引き続き効力を有する。

第5条 加入[編集]

国又は独立の関税地域は、この協定の効力発生の日の後、締約国と当該国又は独立の関税地域との間で合意する条件に従ってこの協定に加入することができる。

第6条 環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定の見直し[編集]

締約国は、TPP第27.2条(委員会の任務)の規定を適用するほか、TPPの効力発生が差し迫っている場合又はTPPが効力を生ずる見込みがない場合には、いずれかの締約国の要請に応じ、この協定の改正及び関係する事項を検討するため、この協定の運用を見直す。

第7条 正文[編集]

この協定は、英語、スペイン語及びフランス語をひとしく正文とする。これらの本文の間に相違がある場合には、英語の本文による。 以上の証拠として、下名は、各自の政府から正当に委任を受けてこの協定に署名した。

2018年3月8日にサンティアゴで、英語、フランス語及びスペイン語により作成した


附属書[編集]

注 附属書の理解促進のため、締約国は、適用が停止されている規定の部分を特に示すため、コロンを使用した。

1 第5章(税関当局及び貿易円滑化)中次に掲げる規定

第5.7条(急送貨物)1(f)第2文の規定

2 第9章(投資)のうち次に掲げる規定

(a) 第9.1条(定義)中次に掲げる規定:
(i)「投資に関する合意」の定義(注を含む。)に係る規定
(ii) 「投資の許可」の定義(注を含む。)に係る規定
(b) 第9.19条(請求の仲裁への付託)のうち次に掲げる規定
(i) 第9.19条(請求の仲裁への付託)1中次に掲げる規定:
(A) 第9.19条(請求の仲裁への付託)1(a)(i)(B)(注を含む。)の規定
(B) 第9.19条(請求の仲裁への付託)1(a)(i)(C)の規定
(C) 第9.19条(請求の仲裁への付託)1(b)(i)(B)の規定
(D) 第9.19条(請求の仲裁への付託)1(b)(i)(C)の規定
(E) 第9.19条(請求の仲裁への付託)1ただし書(「ただし、申立人は、請求の対象である事項及び請求に係る損害が、関連する投資に関する合意に依拠して設立され、若しくは取得された又は設立され、若しくは取得されようとした対象投資財産に直接関連する場合にのみ、(a)(i)(C)又は(b)(i)(C)の規定に従い当該投資に関する合意に対する違反についての請求を付託することができる。」)の規定
(ii) 第9.19条(請求の仲裁への付託)2(注を含む。)の規定:
(iii) 第9.19条(請求の仲裁への付託)3(b)中「投資の許可又は投資に関する合意」の規定:
(c) 第9.22条(仲裁人の選定)5の規定:
(d) 第9.25条(準拠法)2(注を含む。)の規定:
(e) 附属書9-L(投資に関する合意)の規定:

3 第10章(国境を越えるサービスの貿易)のうち次に掲げる規定

附属書10-B(急送便サービス)中次に掲げる規定:
(a) 附属書10-B(急送便サービス)5(注を含む。)の規定
(b) 附属書10-B(急送便サービス)6(注を含む。)の規定

4 第11章(金融サービス)のうち次に掲げる規定

(a) 第11.2条(適用範囲)2(b)中「第9.6条(待遇に関する最低基準)」(注1を含む。)の規定:
(b) 附属書11-Eの規定:

5 第13章(電気通信)中次に掲げる規定

第13.21条(電気通信に関する紛争の解決)1(d)(見出し(「再検討」)及び当該見出しの注を含む。)の規定:

6 第15章(政府調達)のうち次に掲げる規定

(a) 第15.8条(参加のための条件)5(注を含む。)の規定:
(b) 第15.24条(追加的な交渉)2中「この協定の効力発生の日の後3年以内に」の規定:(注)
注 締約国は、締約国が別段の合意をする場合を除くほか、第15.24条(追加的な交渉)2に規定する交渉をこの協定の効力発生の後5年以後に開始することに合意する。当該交渉は、いずれかの締約国の要請に応じて開始する。

7 第18章(知的財産)のうち次に掲げる規定

(a) 第18.8条(内国民待遇)1の注2第3文及び第4文の規定:
(b) 第18.37条(特許を受けることができる対象事項)中次に掲げる規定
(i) 第18.37条(特許を受けることができる対象事項)2の規定:
(ii) 第18.37条(特許を受けることができる対象事項)4第2文の規定:
(c) 第18.46条(特許を与える当局の不合理な遅延についての特許期間の調整)(注を含む。)の規定:
(d) 第18.48条(不合理な短縮についての特許期間の調整)(注を含む。)の規定:
(e) 第18.50条(開示されていない試験データその他のデータの保護)(注を含む。)の規定:
(f) 第18.51条(生物製剤)(注を含む。)の規定:
(g) 第18.63条(著作権及び関連する権利の保護期間)(注を含む。)の規定:
(h) 第18.68条(技術的保護手段)(注を含む。)の規定:
(i) 第18.69条(権利管理情報)(注を含む。)の規定:
(j) 第18.79条(衛星放送用及びケーブル放送用の暗号化された番組伝送信号の保護)(注を含む。)の規定:
(k) 第18.82条(法的な救済措置及び免責)(注を含む。)の規定:
(l) 附属書18-E(第J節(インターネット・サービス・プロバイダ)の附属書)の規定:
(m) 附属書18-F(第J節(インターネット・サービス・プロバイダ)の附属書)の規定:

8 第20章(環境)のうち次に掲げる規定

第20.17条(保存及び貿易)5中「又は他の関係法令」(注2を含む。)の規定:

9 第26章(透明性及び腐敗行為の防止)中次に掲げる規定

附属書26-A(医薬品及び医療機器に関する透明性及び手続の公正な実施)第3条(手続の公正な実施)(注を含む。)の規定:

10 附属書Ⅱのうち次に掲げる規定

ブルネイ・ダルサラーム国の表の留保事項九の概要3中「この協定の署名の後」の規定(注)
注 締約国は、この規定の適用の停止の結果、「この協定の署名の後」とは、この協定がブルネイ・ダルサラーム国について効力を生じた後をいうものとすることに合意する。したがって、締約国は、当該留保事項の概要3中「採用し、又は維持する適合しない措置」とは、この協定がブルネイ・ダルサラーム国について効力を生ずる日の後に採用し、又は維持する適合しない措置を意味することを了解する。

11 附属書IVのうち次に掲げる規定

マレーシアの表の留保事項二の適合しない活動の範囲(以下この11の規定において「範囲」という。)中: 「この協定の署名の後」の規定(注)
注 締約国は、この規定の適用の停止の結果、「この協定の署名の後」とは、この協定がマレーシアについて効力を生じた後をいうものとすることに合意する。したがって、締約国は、範囲中の各規定であって次に掲げるものについては、この協定がマレーシアについて効力を生ずる日から起算する次に掲げる期間とすることを了解する。:(a)「1年目」とは、最初の1年間。(b)「2年目及び3年目」とは、2番目及び3番目の1年間。(c)「4年目」とは、4番目の1年間。(d)「5年目」とは、5番目の1年間。(e)「6年目」とは、6番目の1年間。

この著作物は、日本国著作権法10条2項又は13条により著作権の目的とならないため、パブリックドメインの状態にあります。同法10条2項及び13条は、次のいずれかに該当する著作物は著作権の目的とならない旨定めています。

  1. 憲法その他の法令
  2. 国若しくは地方公共団体の機関、独立行政法人又は地方独立行政法人が発する告示、訓令、通達その他これらに類するもの
  3. 裁判所の判決、決定、命令及び審判並びに行政庁の裁決及び決定で裁判に準ずる手続により行われるもの
  4. 上記いずれかのものの翻訳物及び編集物で、国若しくは地方公共団体の機関、独立行政法人又は地方独立行政法人が作成するもの
  5. 事実の伝達にすぎない雑報及び時事の報道

この著作物は、米国政府、又は他国の法律、命令、布告、又は勅令等(Edict of governmentも参照)であるため、ウィキメディアサーバの所在地である米国においてパブリックドメインの状態にあります。“Compendium of U.S. Copyright Office Practices”、第3版、2014年の第313.6(C)(2)条をご覧ください。このような文書には、“制定法、裁判の判決、行政の決定、国家の命令、又は類似する形式の政府の法令資料”が含まれます。