特定秘密の保護に関する法律の一部を改正する法律案

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   特定秘密の保護に関する法律の一部を改正する法律

 特定秘密の保護に関する法律(平成二十五年法律第百八号)の一部を次のように改正する。

 目次中「第二十七条」を「第二十八条」に改める。

 第二十二条を次のように改める。

第二十二条 削除

 第二十三条及び第二十四条を次のように改める。

第二十三条 次の各号のいずれかに該当する者は、死刑又は無期懲役に処する。

 一 外国(外国のために行動する者を含む。以下同じ。)に通報する目的をもって、又は不当な方法で、特定秘密を探知し、又は収集した者で、その探知し、又は収集した特定秘密を外国に通報して、我が国の安全を著しく害する危険を生じさせたもの

 二 特定秘密を取り扱うことを業務とし、又は業務としていた者で、その業務により知得し、又は領有した特定秘密を外国に通報して、我が国の安全を著しく害する危険を生じさせたもの

第二十四条 次の各号のいずれかに該当する者は、死刑又は無期若しくは七年以上の懲役に処する。

 一 外国に通報する目的をもって、又は不当な方法で、特定秘密を探知し、又は収集した者で、その探知し、又は収集した特定秘密を外国に通報したもの

 二 特定秘密を取り扱うことを業務とし、又は業務としていた者で、その業務により知得し、又は領有した特定秘密を外国に通報したもの

 三 特定秘密を取り扱うことを業務とし、又は業務としていた者で、その業務より知得し、又は領有した特定秘密を他人に漏らし、我が国の安全を著しく害する危険を生じさせたもの

 四 特定秘密を取り扱うことを業務とし、又は業務としていた者から取得した特定秘密を外国に通報したもの

 五 特定秘密を取り扱うことを業務とし、又は業務としていた者から取得した特定秘密を他人に漏らし、我が国の安全を著しく害する危険を生じさせたもの

 六 外国に通報する目的をもって、又は不当な方法で、特定秘密を探知し、又は収集した者で、その探知し、又は収集した特定秘密を他人に漏らし、我が国の安全を著しく害する危険を生じさせたもの

 第二十四条の次に次の八条を加える。

第二十四条の二 次の各号のいずれかに該当する者は、死刑又は無期若しくは五年以上の懲役に処する。

 一 外国に通報する目的をもって、特定秘密を探知し、又は収集した者

 二 特定秘密を取り扱うことを業務とし、又は業務としていた者で、その業務により知得し、又は領有した特定秘密を外国に通報させる目的をもって他人に漏らしたもの

 三 特定秘密を取り扱うことを業務とし、又は業務としていた者で、その業務により知得し、又は領有した特定秘密を過失により外國に漏らし、我が国の安全を著しく害する危険を生じさせたもの

第二十四条の三 次の各号のいずれかに該当する者は、無期又は三年以上の懲役に処する。

 一 不当な方法で特定秘密を探知し、又は収集した者

 二 特定秘密を取り扱うことを業務とし、又は業務としていた者で、その業務により知得し、又は領有した特定秘密を他人に漏らしたもの

 三 特定秘密を取り扱うことを業務とし、又は業務としていた者で、その業務により知得し、又は領有した特定秘密を過失により他人に漏らし、我が国の安全を著しく害する危険を生じさせたもの

 四 特定秘密を取り扱うことを業務とし、又は業務としていた者で、その業務により知得し、又は領有した特定秘密を過失により外國に漏らしたもの

(未遂)

第二十四条の四 前四条の罪の未遂は、罰する。

(過失漏洩)

第二十四条の五 特定秘密を取り扱うことを業務とし、又は業務としていた者で、その業務により知得し、又は領有し特定秘密を過失により他人に漏らした者は、六月以上十年以下の禁錮又は千万以下の罰金に処する。

(特別特定秘密取得者関係)

第二十四条の六 第四条第五項、第九条、第十条又は第十八条第四項後段の規定により提供された特定秘密について、当該提供の目的である業務により、当該特定秘密を知得し、又は領有した者も第二十三条から第二十四条の三まで及び前条の特定秘密を取り扱うことを業務とし、又は業務としていた者とみなす。

(共謀及び煽動等)

第二十四条の七 第二十三条に規定する行為の遂行を共謀し、煽動し、又は宣伝した者は、三年以上の有期懲役に処する。

(予備及び陰謀)

第二十四条の八 第二十三条の罪の予備又は陰謀をした者は、一年以上十年以下の懲役に処する。

2 第二十四条の罪の予備又は陰謀をした者は、十年以下の懲役に処する。

3 第二十四条の二の罪の予備又は陰謀をした者は、七年以下の懲役に処する。

4 第二十四条の三の罪の予備又は陰謀をした者は、五年以下の懲役に処する。

5 第二十四条に規定する行為を煽動した者は、第二項と同様とし、第二十四条の二に規定する行為を煽動した者は、第三項と同様とし、第二十四条の三に規定する行為を煽動した者は、第四項と同様とする。

(教唆犯)

第二十四条の九 第二十三条に規定する行為の遂行を教唆した者は、第二十三条の例に従う。

2 第二十四条に規定する行為の遂行を教唆した者は、第二十四条の例に従う。

3 第二十四条の二に規定する行為の遂行を教唆した者は、第二十四条の二の例に従う。

4 第二十四条の三に規定する行為の遂行を教唆した者は、第二十四条の三の例に従う。

5 第二十四条の五に規定する行為の遂行を教唆した者は、第二十四条の五の例に従う。

 第二十五条及び第二十六条を次のように改める。

第二十五条及び第二十六条 削除

 第二十七条中「第二十三条」を「第二十三条から第二十四条の九まで」に、「日本国外において同条の罪を犯した者にも適用する」を「刑法第二条の例に従う」に改め、同条第二項を削る。

 第二十七条の次に次の一条を加える。

(裁判の非公開)

第二十八条 裁判所は、第二十三条から第二十四条の八までの罪において、当該の特定秘密に関わる審判が必要な場合は、裁判所の全員一致により、公開しないで行うことができる。

 附則第三条を次のように改める。

第三条 削除

 附則第九条及び第十条を削る。

   附 則

1 この法律は、公布の日から施行する。

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  3. 裁判所の判決、決定、命令及び審判並びに行政庁の裁決及び決定で裁判に準ずる手続により行われるもの
  4. 上記いずれかのものの翻訳物及び編集物で、国若しくは地方公共団体の機関、独立行政法人又は地方独立行政法人が作成するもの
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