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  • 聞こえ侍りし。又いだし車十輛なれば、四十人の女房おもひおもひに裝ひども心を盡して、けふばかりは制もやぶれてぞ侍りける。あるは五つにほひにて、紫紅、もえぎ、山吹、すはう廿五重ねたるに、うちぎぬ、うはぎ、裳、唐衣、皆かねをのべて紋におかれ侍りけり。あるは柳さくらをまぜかさねて、上はおりもの、うらはうち…
    398バイト (106,040 語) - 2022年10月18日 (火) 09:02
  • 房のいだしぐるまのうちいで、しろがねこがねにしかへされたり。女院の御車のしりには、みなくれなゐの十ばかりなるいだされて、くれなゐのうちぎぬ、さくらもえぎのうはぎ、あか色のからぎぬに、しろがねこがねをのべて、くわんのもんおかれて、地ずりの裳にも、かねをのべて、すはまつるかめをしたるに、裳のこしにもし…
    473キロバイト (109,801 語) - 2023年8月17日 (木) 14:23