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  • 常真(じやうしん)大御所(おほごしよ)は小牧にまします。この時太閤方の先手蒲生飛騨細川越中〔山斎〕也。敵と相向ふの時、額田の東二里計に、二重堀(ふたへぼり)といふ所にて、越中は飛騨を捨ておひおろす。飛騨は路止て敵を拒(ふせ)ぎ、太閤の陣へ来きすと也。亦長湫(ながくて)と云は、此時太閤方池田勝入、額田…
    3キロバイト (22,946 語) - 2024年1月28日 (日) 14:29
  • 駿介は默然としてゐた。かうまでものの道理が通じなくて何を云つたとて無駄な氣がした。相手の理と情に訴へるといふことももはや不可能なやうな氣がした。何を云へぼ曾つて繰り返したことを云ふまでである。――が、彼は云つた。 「そりや誰だつてみんな工夫はしてゐます。私どもが想像する以上に工夫はしてゐます。しかしな…
    805キロバイト (171,063 語) - 2019年10月21日 (月) 00:52
  • 「まあ」と言った。  やがて、箒を畳の上へなげ出して、裏の窓の所へ行って、立ったまま外面(そと)をながめている。そのうち三四郎も拭き終った。ぬれ雑巾をバケツの中へぼちゃんとたたきこんで、美禰子のそばへ来て並んだ。 「何を見ているんです」 「あててごらんなさい」 「鶏(とり)ですか」 「いいえ」 「あの大きな木ですか」…
    534キロバイト (98,327 語) - 2023年10月17日 (火) 13:35