東京地下鉄株式会社法

提供: Wikisource
ナビゲーションに移動 検索に移動


第一章 総則[編集]

(会社の目的及び事業)

第一条
  1. 東京地下鉄株式会社(以下「会社」という。)は、東京都の特別区の存する区域及びその付近の主として地下において、鉄道事業及びこれに附帯する事業を経営することを目的とする株式会社とする。
  2. 会社は、前項の事業を営むほか、同項の事業以外の事業を営むことができる。

(商号の使用制限)

第二条
会社でない者は、その商号中に東京地下鉄株式会社という文字を使用してはならない。

(一般担保)

第三条
  1. 会社の社債権者は、会社の財産について他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。
  2. 前項の先取特権の順位は、民法(明治二十九年法律第八十九号)の規定による一般の先取特権に次ぐものとする。

第二章 経営の健全性及び安定性の確保[編集]

(株式)

第四条
  1. 会社は、会社法(平成十七年法律第八十六号)第百九十九条第一項に規定するその発行する株式(第十六条第一号において「新株」という。)若しくは同法第二百三十八条第一項に規定する募集新株予約権(第十六条第一号において「募集新株予約権」という。)を引き受ける者の募集をし、又は株式交換に際して株式、新株予約権若しくは新株予約権付社債を発行しようとするときは、国土交通大臣の認可を受けなければならない。
  2. 会社は、新株予約権の行使により株式を発行した後、遅滞なく、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。

(代表取締役等の選定等の決議)

第五条
会社の代表取締役又は代表執行役の選定及び解職並びに監査役の選任及び解任又は監査委員の選定及び解職の決議は、国土交通大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

(事業計画)

第六条
会社は、毎事業年度の開始前に、その営業年度の事業計画を定め、国土交通大臣に提出しなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。

(定款の変更等)

第七条
会社の定款の変更、剰余金の配当その他の剰余金の処分(損失の処理を除く。)、合併、分割及び解散の決議は、国土交通大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

(財務諸表)

第八条
会社は、毎事業年度終了後三月以内に、その事業年度の貸借対照表、損益計算書及び事業報告書を国土交通大臣に提出しなければならない。

第三章 雑則[編集]

(監督)

第九条
  1. 会社は、国土交通大臣がこの法律の定めるところに従い監督する。
  2. 国土交通大臣は、この法律を施行するため特に必要があると認めるときは、会社に対し、その業務に関し監督上必要な命令をすることができる。

(報告及び検査)

第十条
  1. 国土交通大臣は、この法律を施行するため特に必要があると認めるときは、会社からその業務に関し報告をさせ、又はその職員に、会社の営業所、事務所その他の事業場に立ち入り、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
  2. 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人にこれを提示しなければならない。
  3. 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

(財務大臣との協議)

第十一条
国土交通大臣は、第四条第一項又は第七条(定款の変更の決議に係るものを除く。)の認可をしようとするときは、財務大臣に協議しなければならない。

第四章 罰則[編集]

第十二条
  1. 会社の取締役、執行役、会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員)、監査役又は職員が、その職務に関して、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、三年以下の懲役に処する。これによって不正の行為をし、又は相当の行為をしなかったときは、五年以下の懲役に処する。
  2. 前項の場合において、犯人が収受した賄賂は、没収する。その全部又は一部を没収することができないときは、その価額を追徴する。
第十三条
  1. 前条第一項の賄賂を供与し、又はその申込み若しくは約束をした者は、三年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
  2. 前項の罪を犯した者が自首したときは、その刑を減軽し、又は免除することができる。
第十四条
  1. 第十二条第一項の罪は、刑法(明治四十年法律第四十五号)第四条の例に従う。
  2. 前条第一項の罪は、刑法第二条の例に従う。
第十五条
第十条第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した場合には、その違反行為をした会社の取締役、執行役、会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員)、監査役又は職員は、三十万円以下の罰金に処する。
第十六条
次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした会社の取締役、執行役、会計参与若しくはその職務を行うべき社員又は監査役は、百万円以下の過料に処する。
一  第四条第一項の規定に違反して、新株若しくは募集新株予約権を引き受ける者の募集をし、又は株式交換に際して株式、新株予約権若しくは新株予約権付社債をを発行したとき。
二  第四条第二項の規定に違反して、株式を発行した旨の届出を行わなかったとき。
三  第六条の規定に違反して、事業計画を提出しなかったとき。
四  第八条の規定に違反して、貸借対照表、損益計算書若しくは事業報告書を提出せず、又は不実の記載若しくは記録をしたこれらのものを提出したとき。
五  第九条第二項の規定による命令に違反したとき。
第十七条
第二条の規定に違反した者は、十万円以下の過料に処する。

附 則 抄[編集]

(施行期日)

第一条
この法律は、公布の日から施行する。ただし、附則第十八条から第二十二条までの規定は、平成十六年四月一日から施行する。

(この法律の廃止その他の必要な措置)

第二条
国及び附則第十一条の規定により株式の譲渡を受けた地方公共団体は、特殊法人等改革基本法(平成十三年法律第五十八号)に基づく特殊法人等整理合理化計画の趣旨を踏まえ、この法律の施行の状況を勘案し、できる限り速やかにこの法律の廃止、その保有する株式の売却その他の必要な措置を講ずるものとする。

(設立委員)

第三条
国土交通大臣は、設立委員を命じ、会社の設立に関して発起人の職務を行わせる。

(定款)

第四条
設立委員は、定款を作成して、国土交通大臣の認可を受けなければならない。

(会社の設立に際して発行する株式)

第五条
  1. 会社の設立に際して発行する株式に関する商法(明治三十二年法律第四十八号)第百六十八条ノ二各号に掲げる事項は、定款で定めなければならない。
  2. 会社の設立に際して発行する株式については、商法第二百八十四条ノ二第二項の規定にかかわらず、その発行価額の二分の一を超える額を資本に組み入れないことができる。この場合において、同条第一項中「本法」とあるのは、「本法又ハ東京地下鉄株式会社法」とする。

(株式の引受け)

第六条
  1. 会社の設立に際して発行する株式の総数は、帝都高速度交通営団(以下「営団」という。)が引き受けるものとし、設立委員は、これを営団に割り当てるものとする。
  2. 前項の規定により割り当てられた株式による会社の設立に関する株式引受人としての権利は、政府及び営団に出資している地方公共団体が、営団への出資の金額の営団の出資の総額に対する割合に応じて、それぞれこれを行使する。

(出資)

第七条
営団は、会社の設立に際し、会社に対し、その財産の全部を出資するものとする。

(創立総会)

第八条

会社の設立に係る商法第百八十条第一項の規定の適用については、同項中「第百七十七条ノ規定ニ依ル払込及現物出資ノ給付」とあるのは、「東京地下鉄株式会社法附則第六条第一項ノ規定ニ依ル株式ノ割当」とする。

(会社の成立)

第九条
附則第七条の規定により営団が行う出資に係る給付は、附則第十八条の施行の時に行われるものとし、会社は、商法第五十七条の規定にかかわらず、その時に成立する。

(設立の登記)

第十条
会社は、商法第百八十八条第一項の規定にかかわらず、会社の成立後遅滞なく、その設立の登記をしなければならない。

(政府等への無償譲渡)

第十一条
営団が出資によって取得する会社の株式は、会社の成立の時に、政府及び営団に出資している地方公共団体に、営団への出資の金額の営団の出資の総額に対する割合に応じて、無償譲渡されるものとする。

(商法の適用除外)

第十二条
商法第百六十七条、第百六十八条第二項及び第百八十一条の規定は、会社の設立については、適用しない。

(営団の解散)

第十三条
  1. 営団は、会社の成立の時において解散するものとし、その一切の権利及び義務は、その時において会社が承継する。
  2. 営団の平成十五年四月一日に始まる事業年度に係る貸借対照表、損益計算書及び国土交通省令をもって定める事項を記載した事業報告書については、帝都高速度交通営団法(昭和十六年法律第五十一号)第十四条ノ三及び第三十二条ノ二第二項(監事の意見書に係る部分に限る。)に係る部分を除き、なお従前の例による。この場合において、同条第一項中「管理委員会ノ議決ヲ経タルトキハ当該議決後十五日以内ニ」とあるのは、「解散ノ日カラ起算シテ三月ヲ経過スル日迄ニ」とする。
  3. 第一項の規定により営団が解散した場合における解散の登記については、政令で定める。

(権利義務の承継に伴う経過措置)

第十四条
  1. 前条第一項の規定により会社が承継する債務に係る交通債券は、第三条の規定の適用については、社債とみなす。
  2. 前条第一項の規定により会社が承継する債務に係る借入金が財政融資資金による貸付けに係るものである場合における当該借入金についての財政融資資金法(昭和二十六年法律第百号)第十条第一項の規定の適用については、会社を同項第八号に規定する法人とみなす。
  3. 前条第一項の規定により会社が承継する債務に係る交通債券が日本郵政公社法(平成十四年法律第九十七号)第二十四条第三項第四号に規定する郵便貯金資金及び同項第五号に規定する簡易生命保険資金による引受け、応募又は買入れに係るものである場合における当該交通債券についての同法第四十一条及び第四十五条第一項の規定の適用については、会社を同法第四十一条第四号ニに規定する法人とみなす。

(商号についての経過措置)

第十五条
第二条の規定は、この法律の施行の際現にその商号中に東京地下鉄株式会社という文字を使用している者については、この法律の施行後六月間は、適用しない。

(事業計画についての経過措置)

第十六条
会社の成立の日の属する営業年度の事業計画については、第六条中「毎営業年度の開始前に」とあるのは、「会社の成立後遅滞なく」とする。

(政令への委任)

第十七条
附則第三条から前条までに規定するもののほか、会社の設立及び営団の解散に関し必要な事項は、政令で定める。

(帝都高速度交通営団法の廃止)

第十八条
帝都高速度交通営団法は、廃止する。

(帝都高速度交通営団法の廃止に伴う経過措置)

第十九条
  1. 前条の規定の施行前に同条の規定による廃止前の帝都高速度交通営団法の規定によりした処分、手続その他の行為は、この法律の相当規定によりした処分、手続その他の行為とみなす。
  2. 前条の規定の施行前に同条の規定による廃止前の帝都高速度交通営団法第四十条第二項の申請がなされた場合における国土交通大臣の裁定については、なお従前の例による。
  3. 前条の規定の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
  4. 前三項に規定するもののほか、帝都高速度交通営団法の廃止に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附 則 (平成一七年七月二六日法律第八七号) 抄[編集]

この法律は、会社法の施行の日から施行する。

この著作物は、日本国著作権法10条2項又は13条により著作権の目的とならないため、パブリックドメインの状態にあります。同法10条2項及び13条は、次のいずれかに該当する著作物は著作権の目的とならない旨定めています。

  1. 憲法その他の法令
  2. 国若しくは地方公共団体の機関、独立行政法人又は地方独立行政法人が発する告示、訓令、通達その他これらに類するもの
  3. 裁判所の判決、決定、命令及び審判並びに行政庁の裁決及び決定で裁判に準ずる手続により行われるもの
  4. 上記いずれかのものの翻訳物及び編集物で、国若しくは地方公共団体の機関、独立行政法人又は地方独立行政法人が作成するもの
  5. 事実の伝達にすぎない雑報及び時事の報道

この著作物は、米国政府、又は他国の法律、命令、布告、又は勅令等(Edict of governmentも参照)であるため、ウィキメディアサーバの所在地である米国においてパブリックドメインの状態にあります。“Compendium of U.S. Copyright Office Practices”、第3版、2014年の第313.6(C)(2)条をご覧ください。このような文書には、“制定法、裁判の判決、行政の決定、国家の命令、又は類似する形式の政府の法令資料”が含まれます。