朝鮮語文法/第二編第一章

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第一節 語の文法的単位[編集]

意味の面においてみるとき,許多の語は,いくつかの部分に分割することができ,そのそれぞれの部分は,一定の意味を持っている。

ここで「그 사람은 지금 저울질을 하고 있다.」の「저울질을」という語に表現された意味を検討してみると,そこに3個の部分があることが分かる。

1. 저울―の部分は,個別的概念に対応する実在的,対象的意味を表現し,その個別的概念は,また再度現実において,個別的事物又は個別的現象に対応する。―これは,実質的意味である。
2. ―질―の部分は,独立的には考えられないが,それが同伴する実質的意味を限定し,精密化する標識の意味を表現する。―これは,派生的意味である。
3. ―을の部分は,事物と概念の標識となり得ず,ただ語と語の間(正確に言えば文章成分と文章成分の間)に,話者とその言語行為の間に,設定された関係を表す抽象的意味を表現する。―これは,関係的意味である。

派生的意味は,実質的意味と結合して語の派生をなし(저울→저울질),語彙的意味の一部となる。(저울が一つの語彙的意味であり,저울질も例えば,派生的なものとして저울に連結されてはいるが,これまた一つの語彙的意味である。)

派生的意味と関係的意味は,これを合わせて文法的意味といい,実質的意味に対立させる。

以上の各意味の間の互相関係を図解すれば,次の通りである。

語彙的意味
(저울)
(저울질)


実質的意味(저울)
派生的意味(질)
文法的意味(질을)
関係的意味(을)

実質的意味、派生的意味、関係的意味は、その意味を破壊せずにはそれ以上さらに分割することができない。意味を持った最小の単位、言い換えれば、その言語を使用する者の意識に照らし、一定の意味の担当者として分割し出すことのできる語音連続体の中の最小の単位を形態部という。

実質的意味を表す形態部を語根、文法的意味を表す形態部を接辞という。

저울は語根、及びは接辞である。)

各種の派生的意味を表す接辞を語詞造成の接辞(질)、各種の関係的意味を表す接辞を形態造成の接辞(을)という。

語根の前に付く接辞を接頭辞、語根の後ろに付く接辞を接後辞という。(「풋잎사귀로」においては接頭辞、は語根、사귀及びは接後辞である。)

朝鮮語において,接頭辞は,常に語詞造成の接辞であり,接後辞は,語詞造成の接辞の場合もあり,形態造成の語詞の場合もある。接後辞において,語詞造成の接後辞を接尾辞,形態造成の接後辞を吐と言い,語において吐を除いた部分全体を語幹という。

以上の各概念を図解すれば,次の通りである。


語幹
接頭辞 語根 接尾辞
語詞造成 語詞造成 形態造成
派生的意味 実質的意味 派生的意味 関係的意味
저울
사귀
여름
여름
여름


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 겠다


거ᇫ
거ᇫ
거ᇫ



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「여름에」,「온여름을」,「여름New-daw.svg다」のように,互相連結され,形成された語を同族語という。語根は,同族語において共通的に把握しうる最小の実質的意味となる。従って,語根は,その語の語源とは必ずしも一致しはしない。

語幹は,ただ一つの語根のみによって成立することもあり(여름에),語根のほかに接頭辞,接尾辞を含むこともある(온여름을, 헛거ᇫ음을)。前者を単純語幹,後者を派生語幹という。

第二節 語の文法的形態[編集]

一定の語彙的意味を担う同族語の中から,一語の文法的形態を選び出すことが必要である。

語の文法的形態とは,一つの語からただ関係的意味(吐)によってのみ互いに区別される各種形態を言う。

例えば,여름-이여름-의여름-에は文で名詞が担う役割を示す各種形態であり,먹-는다먹-었다먹-겠다は動詞の時称を示す各種形態である。

それぞれの語の関係的意味を知るためには,これを同一の語の他の形態と対照して考えるとよい。여름이여름의여름에を互いに対照することにより,がそれぞれの関係的意味を表す吐であり,それがそれぞれ主格の吐,属格の吐,位格の吐であることを知ることができる。また,먹는다먹었다먹겠다を互いに対照することにより,-는다-었다-겠다が関係的意味を表す吐であり,それらがそれぞれ現在形,過去形,未来形を表す吐であることを知ることができる。

従って,同族語は,その語彙的意味により,互いに区別され,一語の文法的形態は,ただ吐によってのみ互いに区別される。

時には,語幹に吐がない場合もある。例えば,「밥 먹어라.」において「밥」には吐がない。しかし,このとき「밥」には,吐がないとは言わず,ゼロ吐があると言う。

〔附記〕語の概念に関して,従来,体言や用言の語幹と吐を別々に独立した語と解したり,又は体言においては語幹,用言においては語幹+吐を一語と解し,体言の吐のみを独立した語と考える見解があった。しかし,言語行為の基本的単位である文から出発するとき,1語と言えば,必ず語幹に吐まで付いたものを考えざるを得ない。例えば,「아이가 학교에 간다」において,語は아이가학교에간다の三つであり,아이가はまた語幹아이と吐학교에は語幹학교と吐간다は語幹と吐ㄴ다に分割することができる。すなわち,言語を個別的形態部の累積と考えるのではなく,文から出発して,これを科学的に反省するとき,初めて最初の形態部に分割されるものと考えるべきである。従って,用言の場合はもちろん,体言の場合も아이가학교에のように吐まで付いたものを一語と考えて,吐のない場合には,ゼロ吐があるものと考える。

辞典等では,体言の場合には,ゼロ吐の付いた語形を(아이학교),用言の場合には語幹に不定形の吐「」が付いた語形(가다)をそれぞれ語彙の見出しと見なし,配列・説明することが慣例となっている。

この団体著作物又はその原文は、ウルグアイ・ラウンド協定法の期日(北朝鮮の場合は2003年4月28日)の時点で公表の翌年から起算して50年を経過しており、北朝鮮においてパブリックドメインの状態にありました。


この団体著作物又はその原文は、本国若しくは著作物の最初の発行地又は日本国の著作権法において保護期間が満了しているため、日本国においてパブリックドメインの状態にあります。(北朝鮮著作権法第24条及び日本国著作権法第58条参照。)


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