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春秋左氏傳/003 莊公/10

↑前年 莊公十年(紀元前684年 翌年↓巻の三 莊公春秋左氏傳

訓読文

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【經】 十年、春王の正月、公、齊の師を長勺に敗る。二月、公、宋を侵す。三月、宋人、宿を遷す。夏六月、齊の師・宋の師、郎に次る。公、宋の師を乘丘に敗る。秋九月、荊、蔡の師を莘に敗り、蔡侯、獻舞を以て歸る。冬十月、齊の師、譚を滅す。譚子、莒に奔る。

【傳】 十年(周ノ莊王十三年)春、齊の師、我を伐つ。公、將に戰はんとす。曹劌[1]、見えんことを請はんとす。其郷人曰く、『肉食の者[2]、之を謀る。又何ぞ間[3]せん。』劌曰く、『肉食の者は鄙し。未だ遠く謀ること能はず』と。乃ち入りて見ゆ。問ふ、『何を以て戰はんとする。』公曰く、『衣食の安んずる所、敢てもつぱらにせず、必ず以て人に分てり。』對へて曰く、『(公ノ衣食ヲ別ツハ)小惠にして未だあまねからず。民從はざらん。』公曰く、『犧牲玉帛、敢て加へざるなり。必ず信を以てせり。』對へて曰く、『小信せうしんにして、未だ孚ならず。

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  1. 魯人。
  2. 肉食の者は位に在るものをいふ。
  3. 間は厠(マジハ)る也、干渉するをいふ。

お断り

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