明治元訳新約聖書(大正4年)/馬太傳福音書(2)

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第十九章[edit]

…………………………
21 イエスかれいひけるハまったからんことおもハゞゆきなんぢもちものうりまづしきものほどこさすれバてんおいたからあらんしかしてきたわれしたが
22 わかきものこのことばきゝうれさりかれさんげふおほひなりけれバなり


23 イエスそのでしいひけるハまことなんぢらつげとめるものてんこくいることかた
24 またなんぢらつげとめるものかみくにいるよりハらくだはりあなとほるハかへっやす
25 でしこれきゝいたおどろいひけるハさらたれすくひうくべき
26 イエスかれらいひけるハこれひとにハあたハざるところなりされかみにハあたハざるところなし


27 このときペテロこたへイエスいひけるハわれらいっさいすてなんぢしたがへりされなにべき
28 イエスかれらいひけるハわれまことになんぢらつげわれしたがへるなんぢら
[千六百八十] あらたまりひとこえいくわうくらゐするときなんぢらもじふにくらゐしてイスラエルじふにわかれさばくべし
29 すべわがなためいへあるひハきゃうだいあるひハしまいあるひハちゝあるひハはゝあるひハつまあるひハあるひハたはたすつものひゃくばいうけかつかぎりなきいのちつが
30 おほくさきなるものあとになりあとなるものさきになるべし


第二十章[edit]

それてんこくあさはやくいでぶだうばたけはたらくものやとあるじごと
2 はたらくものにハいちにちあたへんとやくそくをなしかれらぶだうばたけつかはせり
3 またくじごろいでちまたむなしたてもの
4 なんぢらぶどうばたけにゆけさうたうあたひあたへんとかれらいひけれバすなはゆけ
5 またじふにじさんじごろいでまへごとなせ
6 ごじごろいでまたほかのたてものあひいひけるハなにゆゑひねもすこゝにむなしたつ
7 これこたへいひけるハわれらやとものなきによりてなり
8 ひくるるときぶどうばたけあるじそのいへつかさいひけるハはたらきたるものどもよびのちやとへるものどもよびのちやとへるものはじめとしさきものにまであたひはらへよ
9 ごじごろにやとハれしものどもきたりてぎんいちまいづゝをうけたり
10 さきものどもきたりてわれらおほうくるならんとおもひしにまたぎんいちまいづゝをうけたり
11 これをうけあるじうらみつぶやきけるハ
12 こののちのものはたらきたるハいちじバかりなるにひねもすくるしみをおひあつさにあへわれらひとしくこれをなせり
13 あるじそのひとりこたへいひけるハともわれなんぢにふぎをせずなんぢぎんいちまいやくそくをなしたるにあらずや
14 なんぢのものをとりゆけわれまたこののちのものにもなんぢごとあたふべし
15 わがものわがおもふごとなすよからずわがよきよりなんぢあしき
16 かくごとあとものさきさきものあとになるべしそれよバるゝものおほしといへどえらばるゝものすくなし


17 イエスエルサレムのぼるとき
[千六百八十一] みちにてひとはなじふにでしともなひてかれらいひけるハ
18 われらエルサレムのぼひとさいしをさがくしゃたちわたされんかれらこれをしざいさだ
19 またなぶりむちうじふじかつけためいはうじんわたすべしまたみっかめよみがへるべし


20 そのときゼベダイこたちはゝそのともイエスきたはいしてかれもとむることありけれバ
21 これいひけるハなにねがふかイエスいひけるハこのふたりわがこなんぢくにおいひとりなんぢみぎひとりなんぢひだりすわることをめいぜよ
22 イエスこたへいひけるハなんぢらねがふところをしらなんぢらのまんとするさかづきをのみまたわがうけんとするバプテスマをうけうるやかれらいひけるハよくすべし
23 イエスかれらいひけるハまことなんぢらさかづきのみまたがうくるバプテスマをうくべしされみぎひだりすわることハあたふべきにあらたゞわがちゝそなへられたるものあたへらるべし
24 じふにんでしこれをきゝふたりきゃうだいいきどほれり
25 イエスかれらよびいひけるハいはうりゃうしゅハそのたみつかさどりおほいなるものどもハかれらうへけんとるこれなんぢらしるところなり
26 されなんぢらうちにてハしかすべからずなんぢらのうちおほいならんとおもものなんぢらつかはるゝものとなるべし
27 またなんぢらのうちかしらたらんとおもものなんぢらしもべとなるべし
28 かくごとひときたるもひとつかためにハあらかえっひとつかハれまたおほくのひとかはりいのちあたへそのあがなひとならんためなり


29 かれらエリコいでときおほくのひとゞゝイエスしたがへり
30 ふたりめしひみちかたはらすわりをりしがイエスすぐるときゝさけびいひけるハダビデこしゅわれらあはれたま
31 ひとゞゝこれにしづまれといましむれどもいよゝゝさけびいひけるハダビデこしゅわれらあはれみたまへ
32 イエスたちどまりこれよびいひけるハなんぢらわれになにられんとねがふや
33 イエスいひけるハしゅわれらひらかんことをねが
34 イエスあはれみてそのめつけけれバたゞちみることをイエス
[千六百八十二] したがへり


第二十一章[edit]

かれらかんらんざんベテパゲいたエルサレムちかづけるときイエスふたりでしつかはさんとして
2 かれらいひけるハなんぢらむかふのむらゆきやがてつなぎたるろばそのこともにあるにあはそれときわれひききたれ
3 もしなんぢらになにとかいふものあらバしゅようなりといへさらバたゞちこれつかはすべし
4 よげんしゃことばなんぢわうにゅうわにしてろばすなハちろばのりなんぢにきたるとシヲンむすめつげよと
5 いへるにかなはせんためかくなせるなり
6 でしゆきてイエスめいぜしごとくなし
7 ろばそのこひききたりおのれころもをそのうへおきけれバイエスこれにのれ
8 ひとゞゝおほくハそのころもみちしきあるひハきのえだきりみちしき
9 かつまへにゆきあとしたがひとゞゝよびいひけるハダビデホザナよしゅよりきたものさいはひなりいとたかきところにホザナよ


10 イエス エルサレムいたれるときみやここぞりてさわだちいひけるハこれだれぞや
11 ひとゞゝいひけるハガリラヤナザレよりいでたるよげんしゃイエスなり


12 イエスかみみやいりそのうちなるすべてうりかひするものおひいだりゃうがへするものだいはとをうるものこしかけたふ
13 かれらいひけるハわがいへいのりいへとなへらるべしとしるさるしかるになんぢらこれをぬすびととなせり
14 めしひあしなへひとゞゝみやいりイエスきたりけれバこれいやしぬ
15 さいしをさがくしゃたちそのなしたまへるふしぎなわざまたこどもらみやにてよばハりダビデホザナよといふきゝいかりふくみ
16
イエスいひけるハかれらいふことをきくイエスこたへいひけるハしかをさなごちのみごくちさんびそなへたりとしるされしをいまよまざる
17 つひかれらはなみやこいでベタニヤゆきそこにやどれり


18 あくるあさみやこかへるときうゑけれバ
19 みちほとりにあるひとついちじくそのところきたりしにほか
[千六百八十三] なにみえざりしかバいまよりのちいつまでむすぶことをざれどこれいひたまひけれバいちじくたちどころかれ
20 でしこれをあやしいひけるハいちじくかるることいかはやき
21 イエスこたへかれらいひけるハわれまことになんぢらつげんもししんかうありてうたがハずバこのいちじくおけるがごときのみならずこのやまめいこゝよりうつされてうみいれよといふともまらなら
22 かつなんぢらしんじていのらバねがところことゞゝくべし
23
イエスみやいりをしへたるときさいしをさおよびたみとしよりたちきたいひけるハなにけんゐこのことをなすやたがこのけんゐなんぢあたへしや
24 イエスこたへかれらいひけるハわれひとことなんぢらにとはわれにそのことつげなバわれなにけんゐをもてこれなすといふことをなんぢらいふべし
25 ヨハ子のバプテスマハいづこよりぞてんよりかひとよりかかれらたがひにろんいひけるハてんよりといはなにゆゑしんぜざるかといは
26 もしひとよりといはわれらたみおそそはみなヨハ子よげんしゃすれバなり
27 つひこたへしらずといふイエスかれらいひけるハわれなにけんゐこれなすなんぢらかたらじ
28 なんぢらいかにおもふやあるひとふたりありしがあにきたりていひけるハけふわがぶどうばたけゆきはたら
29 こたへいないひしがのちくいゆきたり
30 またおとうとにもまへごといひけるにこたへきみわれゆくべしといひしがついゆかざりき
31 このふたりのものいづれちゝむねしたがひしかれらいひけるハあになりイエスかれらいひけるハまことなんぢらつげみつぎとりおよびあそびめなんぢらよりさきかみくにいるべし
32 それヨハ子たゞしきみちをもてきたりしになんぢらこれをしんぜずみつぎとりあそびめこれしんじたりなんぢらこれをてなほくいあらためずかれしんぜざりき


33 またひとつたとへきけあるいへあるじぶどうばたけつくまがきめぐらしそのなかさかぶねをほりものみをたてのうふかしほかくにゆきしが
34 みのりどきちかづきけれバそのみとらためしもべのうふのもとにつかはせり
35 のうふどもそのしもべたち
[千六百八十四] をとらひとりむちうひとりころひとりいしにてうて
36 またほかしもべまへよりもおほくつかはしけるにこれにもまへごとくなせり
37 わがこうやまふならんといひつひそのこつかはしゝに
38 のうふどもそのたがひいひけるハあとつぎなりいざこれをころしてそのさんげふをもとるべしと
39 すなはこれとらぶどうばたけよりおひいだしてころせり
40 されぶどうばたけあるじきたらんときにこののうふなになすべき
41 かれらイエスいひけるハこれらあしきものいたうちほろぼしときおよびてそのをさむほかのうふぶどうばたけかしあたふべし
42 イエスかれらいひけるハせいしょいへつくりすてたるいしすみおやいしとなれりこれしゅなしたまへることにしてわれらあやしとするところなりとしるされしをいまよまざる
43 このゆゑわれなんぢらにつげかみくになんぢらよりうばひそのむすたみあたへらるべし
44 このいしうへおつれバそのものくだかるべし
45 さいしをさたちおよびパリサイのひとかれのたとえきゝおのれらをさしいへるをしり
46 イエスとらへんとおもはかりしかどたゞたみおそれたりそはひとゞゝかれをよげんしゃとすれバなり

第二十二章[edit]

イエスかれらこたへてまたたとへかたりけるハ
2 てんこくあるわうそのためこんえんまうくるがごと
3 こんえんまねきおけるものむかへためしもべたちをつかはしゝかどかれらきたることをこのまず
4 またほかのしもべつかはさんとしていひけるハふるまひすでにそなはれりうしまたこえたるけものをもほふりてことゞゝそなはりたれバこんえんきたれとまねきたるものいへ
5 しかれどもかれらかへりみずしてさりそのひとりおのれはたけにゆきひとりおのれあきなひゆけ
6 ほかものどもハそのしもべとらはずかしめてころせり
7 わうこれをきゝいかぐんぜいつかはしてそのころせるものほろぼまたそのまちやきたり
8 こゝおいてそのしもべどもいひけるハこんえんすでにそなはれどもまねきたるものきゃくとなるにたへざるものなれバ
9 ちまたゆきあふほどのものこんえんまね
10 そのしもべみちいでよきものをもあしき
[千六百八十五] ものをもあふほどのものことゞゝあつめけれバこんえんきゃくじゅうまん
11 わうきゃくんとてきたりけるにこゝひとりれいふくざるものあるを
12 これいひけるハともいかなれバれいふくずしてこゝきたかれもくねんたり
13 ついわうしもべいひけるハかれてあししばりてそとくらきなげいだせそこにてかなしみまたはがみすることをあら
14 それよばるゝものおほしといへどえらばるゝものすくなし


15 このときパリサイのひといでゝいかにしてかかれいひあやまらせんとあひはか
16 そのでしヘロデともがらつかはしていはせけるハなんぢまことなるものなりまことをもてかみみちをしふまたたれにもかたよらざることをわれらしるそハかたちよりひととらざれバなり
17 されみつぎカイザルをさむるハよきあしきなんぢいかにおもふかわれらつげ
18 イエスそのあくしりいひけるハぎぜんしゃなんわれこゝろむるや
19 みつぎかねわれせよかれらデナリひとつイエスもちきたりしに
20 これいひけるハこのかたしるしたれ
21 こたへカイザルなりといふこゝおいイエスかれらいひけるハさらカイザルものカイザルかへしまたかみものかみかへすべし
22 かれらこれをきゝとしてイエスさりゆけり


23 よみがへりなしといひなせるサドカイのひとこのイエスにきたりとふ
24 いひけるハモーセいへるにひともしなくしてしなきゃうだいそのつまめとりてをうみきゃうだいあとつがすべしと
25
こゝわれらうちきゃうだいしちにんありしがあにめとりてしにこなきがゆゑそのつまおとうとおくれり
26 そのそのさんそのしちまでみなしか
27 のちつひにをんなもまたしにたり
28 よみがへるときハこのをんなしちにんのうちたれつまなるべきかこれみなかれめとりしものなれバなり
29 イエスこたへかれらいひけるハなんぢらせいしょかみちからをもしらざるによりあやまれり
30 それよみがへるときハめとらずとつがてんにあるかみつかひたちごと
31 しにものよみがへることにつきてハなんぢらつげたまひしことば
32 われアブラハムかみイサクかみヤコブかみなりとあるを
[千六百八十六] いまよまざるそもゝゝかみしにものかみあらいけものかみなり
33 ひとゞゝこれをきゝそのをしへおどろけり


34 イエスサドカイのひとをしてくちふさがしめたりときゝてパリサイのひとひとつところあつまりけるが
35 そのうちなるひとりけうはうしイエスこゝろみんためとふいひけるハ
36 おきてのうちいづれいましめおほいなる
37
イエスこたへけるハなんぢこゝろつくせいしんつくこゝろばせつくしゅなるなんぢかみあいすべし
38 これだいいちにしておほいなるいましめなり
39 だいにまたこれにおなおのれごとなんぢとなりあいすべし
40 すべておきてよげんしゃこのふたついましめよれ


41 パリサイのひとあつまれるときイエスかれらとふいひけるハ
42 なんぢらキリストについていかにおもふこれたれなるかかれらイエスいひけるハダビデなり
43 かれらいひけるハさらダビデみたまかんじてなにゆゑこれをしゅとなへしダビデいふ
44 しゅわがしゅいひけるハわれなんぢのてきなんぢあしだいとなすまでわがみぎにすべしと
45 されダビデすでこれしゅとなへたればいかでそのならん
46 たれひとことこれにこたふることあたハずこのひよりあへまたとふものなかりき

第二十三章[edit]

そのときイエスひとゞゝでしとにつげいひけるハ
2 がくしゃとパリサイのひとモーセくらゐ
3 ゆゑすべかれらなんぢらいふところをまもりおこなふべしされかれらおこなところなすことなかそはかれらハいふのみにしておこなハざれバなり
4 またかれらおもくかつおひがたきくくりひとかたおはおのれひとつゆびをもてこれうごかすことすらこのま
5 かれらおこなひすべひとみられんがためにするなりそのふだはゞひろくそのころもすそおほいにし
6 またふるまひかみざくわいだうかうざ
7 まちあいさつひとゞゝよりラビラビととなへられんことをこの
8 なんぢらハラビのとなへうくることなかそはなんぢらのひとりすなはちキリストなりなんぢらハみなきゃうだいなり
9 またにあるものちゝとなふることなかなんぢらちゝひとりすなはちてんいまものなり
[千六百八十七] 10 まただうしとなへうくることなかそはなんぢらのだうしひとりすなはちキリストなり
11 なんぢらのうちおほいなるものなんぢらしもべなるべし
12 おほよみづからたかうするものひくゝせられみづからひくゝするものたかくせられん


13 あゝなんぢらわざはひなるかなぎぜんなるがくしゃとパリサイのひとそはなんぢらてんこくひとまへとぢみづかいらかついらんとするものいるをもゆるさゞれバなり
14 あゝなんぢらわざはひなるかなぎぜんなるがくしゃとパリサイのひとそはなんぢらやもめいへのみいつハりてながいのりをなすこれよりなんぢらもっとおもさばきうくべければなり
15 あゝわざはひなるかなぎぜんなるがくしゃとパリサイのひとそはなんぢらあまねうみやまへめぐひとりをもおのしゅうしひきいれんとすすでひきいるれバこれなんぢらよりもばいしたるぢごくなせ
16 あゝなんぢらわざはひなるかなめしひなるてびきなんぢらハいふひともしみやさしちかハゞことなしみやこがねさしちかハゞそむくべからずと
17 おろかにしてめしひなるものこがねこがねきよからしむるみやとハいづれたふと
18 またいふひともしまつりだんさしちかハゞことなしそのうへそなへものさしちかハゞそむくべからず
19 おろかにしてめしひなるものそなえものそなへものきよからしむるまつりだんとハいづれたふと
20 それまつりだんさしちかものまつりだんおよびそのうへすべてものさしちかふなり
21 またみやさしちかものみやおよびそのうちいまものさしちかふなり
22 またてんさしちかものかみみくらゐおよびそのうへするものさしちかふなり


23 あゝなんぢらわざはひなるかなぎぜんなるがくしゃとパリサイのひとそはなんぢらはくかういきゃうまきんじふぶんいちとりおさめおきてもっとおもじんしんとをなんぢらすつこれおこなべきものなりかれまたすつべからざるものなり
24 めしひなるてびきなんぢらほうふりこしいだしてらくだのむものなり
25 あゝわざはひなるかなぎぜんなるがくしゃとパリサイのひとなんぢらさかづきさらそときよくしてうちにハむさぼりいんよくとをみたせり
26 めしひなるパリサイのひとなんぢらまづさかづきさらうちきよくせよさら
[千六百八十八] バそのそとまたきよまるべし


27 あゝなんぢらわざはひなるかなぎぜんなるがくしゃとパリサイのひとなんぢらしろぬりたるはかたりそとうるはしくみゆれどもうちがいこつさまゞゝけがれにてみつ
28 かくごとなんぢらもまたそとたゞしひとみゆれどもうちぎぜんふはうにてみつ
29 あゝなんぢらわざはひなるかなぎぜんなるがくしゃとパリサイのひとなんぢらよげんしゃはかをたてぎじんかざれり
30 またいふわれらもしせんぞときにあらバよげんしゃながすことにくみせざりしをと
31 されなんぢらよげんしゃころしものすゑなることをみづかあかし
32 なんぢらせんぞますめみた
33 へびまむしたぐひなんぢらいかでじごくけいばつまぬかれんや
34 このゆゑわれなんぢらよげんしゃちしゃがくしゃつかはさんにあるひこれころまたじふじかつけあるひそのかいだうにてこれむちうあるいまちよりまちおほくるしめん
35 そハなるアベルよりみやまつりだんあいだにてなんぢらころしバラキアザカリアいたるまでながしたるぎじんすべなんぢらむくいきたらんがためなり
36 われまことなんぢらつげこのことみなこのよむくいきたるべし
37 あゝエルサレムエルサレムよげんしゃころなんぢつかはさるゝものいしにてうつものよめんどりひなつばさしたあつむごとわれなんぢらのこどもあつめんとせしこといくたびぞやされなんぢらこのまざりき
38 なんぢらいへあれちとなりてのこされん
39 われなんぢらつげしゅよりきたものさいはひなりとなんぢらいはんときいたるまでハいまよりわれざるべし

第二十四章[edit]

イエスみやよりいでけれバそのでしすゝみてみやかまへかれせんとしたりしに
2 イエスかれらいひけるハなんぢらすべてこれらざるかわれまことになんぢらつげこのところひとついしいしうへくずされずしてハのこらじ
3 イエスかんらんざんたまへるときでしひそかにきたりていひけるハいづれときこのことあるまたなんぢきたしるしをはりしるしいかなるぞやわれらつげたまへ
4 イエスこたへかれらいひ
[千六百八十四] けるハなんぢらひとあざむかれざるやうつゝめ
5 そはおほくのひとわがをかしきたりわれキリストなりといひおほくひとあざむくべし
6 またなんぢらいくさいくさうはさをきかんされつゝしみおそるゝなかこれらことみなあるべきなりしかれどもをはりいまいたらず
7 たみおこりてたみをせめくにくにをせめききんえきびょうじしんところどころにあるならん
8 これみなわざはひはじめなり
9 そのときひとなんぢらをなやみわたなんぢらころすべしまたなんぢらわがなためばんみんにくまれん
10 このときおほくのものつまづきかつたがひわたたがひうらむべし
11 またにせよげんしゃおほくおこりおほくひとあざむかん
12 またふはふみつるによりおほくひとあいじゃうひやゝかになるべし
13 されをはりまでしのものすくはるゝことを
14 またてんこくこのふくいんばんみんあかしせんためあまねてんかのべつたへられんしかるのちをはりいたるべし
15 このゆゑよげんしゃダニエルよりいはれたるところあらすにくむべきもののせいしょたつバ(よむものよくおもふべし)
16 そのときユダヤにをるものやまのがれよ
17 やのうへをるものはそのいへものとらんとておるなか
18 はたにをるものそのころもとらんとてかへなか
19 そのひにははらめるもののまするをんなわざはひなるかな
20 なんぢらふゆまたはあんそくにちにぐることをまぬかれんためいの
21 そのときおほいなるなやみありかくごとなやみはじめよりいまいたるまであらざりきまたのちにもあら
22 もしそのすくなくせられずバひとりだにすくはるゝものなからんされえらばれしものためそのひすくなくせらるべし
23 そのときもしキリストこゝにありかしこにありとなんぢらにいふものあるともしんずるなか
24 そはにせキリストにせよげんしゃたちおこりおほいなるしるしふしぎなるわざおこなえらばれたるものをもあざむくことをこれあざむべけれバなり
25 われあらかじめなんぢらこれつぐ
26 もしキリストありといふものあるともしんずるなか
27 そはいなづまひがしよりいでにしにまでひらめくがごとひときたるべければなり
28 それしかばねのあるところ
[千六百九十] はわしあつまらん
29 これらなやみのちたゞちにくらつきひかりうしなほしそらよりおちてんいきほふるふべし
30 そのときひとしるしてんあらはるまたちじょうにあるしょぞくなげきかなしかつひとけんゐおほいなるえいくわうをもててんくものりきたるを
31 またそのつかひたちつかはらっぱおほいなるこゑいださしめててんこのはてよりかのはてまでしはうよりそのえらばれしものあつむべし


32 それなんぢらいちじくよりたとへまなそのえだすでにやはらかにしてはめぐめバなつちかきをしる
33 かくごとなんぢらすべこれらことときちかくかどぐちいたるとしれ
34 われまことなんぢらつげこれらことことゞゝくなるまでこのたみうせざるべし
35 てんちうせされわがことばうせ
36 そのそのときしるものはたゞわがちゝのみてんつかひたれもしるものなし
37 ノアときごとひときたるもまたしからん
38 それこうずゐまへノアはこぶねにいるまではひとゞゝのみくひめとりとつぎなどして
39 こうずゐきたことゞゝこれほろぼすまでしらざりきかくごとひとまたきたらん
40 そのときふたりはたあらんにひとりとらひとりのこさるべし
41 ふたりをんなひきうすひきおらんにひとりはとられひとりのこさるべし
42
このゆゑなんぢらしゅいづれのとききたるかをしらざればおこたらずしてまも
43 なんぢらこれをしれもしいへあるじぬすびといづれとききたるかをしらそのいへまもりやぶらすまじ
44 されなんぢらもまたそなへせよおもはざるときひときたらんとすればなり
45 ときおよびかてかれらあたへさするためあるじがそのしもべどもうへたてたるちゅうぎにしてさときしもべたれなる
46 そのあるじきたらんときかくのごとつとむるをみらるゝしもべさいはひなり
47 われまことになんぢらつげそのもちものをみなかれつかさどらすべし
48 もしそのあしきしもべおのがこゝろあるじきたるはおそからんとおも
49 そのぼうはいうちたゝきてさけゑひたるものどもととものみくひはじめなば
50 そのしもべしゅじんおもはざるのしらざるのとききたりて
51 これきりころそのむくいぎぜんしゃおなじうすべしそこにてかなしみはが
[千六百九十一] することあら

第二十五章[edit]

そのときてんこくともしびとりはなむこむかへいづじふにんむすめなぞらふべし
2 そのうちごにんかしこごにんおろかなり
3 おろかなるものそのともしびをとるにあぶらたづさへざりしが
4 かしこものそのともしびともあぶらうつはたづさへたり
5 はなむこおそかりければみなかりねしてねむれり
6 よなかばにさけびてはなむこきたりぬいでむかへよとよぶこえありければ
7 このむすめどもみなおきてそのともしびとゝのへたるに
8 おろかなるものかしこものいひけるはわれらともしびきえんとすねがはくはなんぢらあぶらわれらわけあたへ
9 かしこきものこたへいひけるはわれらなんぢらおそらくはたるまじなんぢらうるものゆきおのためかへ
10 かれらかはんとてゆきしときはなむこきたりければすでそなへたるものこれともこんえんいりしかばもんとぢられたり
11 かくのちそのほかむすめきたりていひけるはしゅしゅわれらためひらきたまへ
12 こたへわれまことになんぢらつげわれなんぢらしらずといへ
13 されおこたらずしてまもなんぢらそのそのときしらざればなり


14 またてんこくあるひとたびだちせんとしてそのしもべをよびもちものかれらあづくるがごと
15 おのゝゝちゑしたがひてあるものにはぎんごせんあるものにはにせんあるものにはいっせんあたへおきたゞちたびだちせり
16 ごせんぎんうけものゆきこれはたらかほかごせんたり
17 にせんうけものもまたほかにせんたり
18 しかるにいっせんうけものゆきほりそのしゅかねかくせり
19 ほどへのちそのしもべたちしゅかへりてかれらくわいけいせしに
20 ごせんかねうけものそのほかごせんぎんもちきたりてしゅわれごせんぎんあづけしがほかごせんぎんまうけたりといひけれバ
21 しゅかれにいひけるはあゝぜんかつちゅうなるしもべなんぢわづかなることちゅうなりわれなんぢにおほきものをつかさどらせんなんぢあるじよろこびいれ
22 にせんぎんうけものきたりてしゅわれにせんぎんまうけたりといひけれバ
23 しゅかれ
[千六百九十二] にいひけるはあゝぜんかつちゅうなるしもべぞなんぢわづかなることちゅうなりわれなんぢにおほきものをつかさどらせんなんぢあるじよろこびいれ
24 またいっせんぎんうけものきたりていひけるはしゅなんぢきびしきひとにてまかざるところよりかりちらさゞるところよりあつむることをわれしる
25 ゆゑわれおそれてゆきしゅいっせんぎんかくおけいまなんぢなんぢものたり
26 そのしゅこたへていひけるはあしくかつおこたれるしもべなんぢわがまかざるところよりかりちらさざるところよりあつむることをしる
27 しからバかねりゃうがへやあづけおくべきなりさらかへりたるときもととをうくべし
28 これゆゑかれいっせんぎんとりじふせんぎんあるものあたへ
29 それもてものあたへられてなほあまりありもたぬものはそのもてものをもとらるゝなり
30 むえきなるしもべそとくらきおひやれそこにてかなしみはがみすることあら


31 ひとおのれのえいくわうをもてもろゝゝきよきつかひひききたときはそのえいくわうくらゐ
32 ばんこくたみをそのまへあつひつじかふものめんやうやぎとをわかつごとかれらわか
33 めんやうをそのみぎやぎをそのひだりおくべし
34 かくわうそのみぎにをるものいはわがちゝめぐまるゝものきたりてよのはじめよりこのかたなんぢらのためそなへられたるくにつげ
35 そはなんぢらうゑときわれにくはかはきしときわれのまたびせしときわれをやどらせ
36 はだかなりしときわれにやみしときわれをみまひひとやありしときわれきたればなり
37 こゝおいたゞしきものかれにこたへいはしゅいつなんぢのうゑたるをくはせまたかわきたるにのましゝ
38 いつしゅたびしたるをやどらせまたはだかなるにきせしや
39 いつしゅやみまたひとやあるなんぢいたりし
40 わうこたへてかれらいはわれまことになんぢらつげすでなんぢらわがこのきゃうだいいとちいさきものひとりおこなへるはすなはわれおこなひしなり
41 つひにまたひだりにをるものいはつみせらるべきものわれはなれてあくまそのつかひためそなへたるきえざるいれ
42 そはなんぢらうゑときわれにくはせずかわきしときわれ
[千六百九十三] のませず
43 たびせしときわれをやどらせずはだかなりしときわれにきせやみまたひとやありときわれをみまはざればなり
44 こゝおいかれらまたこたへいはしゅいつなんぢのうゑまたかわきまたたびまたはだかまたやみまたひとやあるしゅつかへざりしや
45 そのときわうこたへてかれらにいはんわれまことになんぢらつげこのいとちいさきものひとりおこなはざるはすなはわれおこなはざりしなり
46 これらものかぎりなきけいばつにいりたゞしきものかぎりなきいのちいるべし

第二十六章[edit]

さてイエスこのさまゞゝことばいひをはりてそのでしいひけるは
2 ふつかののちすぎこしのいはいなるはなんぢらしるところなりそれひとじふじかつけられんためわたさるべし
3 このときさいしをさおよびたみとしよりたちカヤパいへさいしをさやしきにはあつま
4 たばかりをもてイエスとらころさんとともゞゝはかりいひけるは
5 まつりにはなすべからずおそらくはたみうちらんおこらん


6 イエスベタニヤらいびょうにんシモンいへたまへるとき
7 あるをんならふせきうつはものあたひたかきにほひあぶらもりイエスしょくするところもちきたそのかうべそそぎしかば
8 でしたちこれをいかりふくみいひけるはこのつひえのことをなすなにゆゑぞや
9 もしこれをうれおほくきんまづしきものほどこすことを
10 イエスしりかれらいひけるはなんこのをんななやますやかれわれよきことおこなへるなり
11 まづしきものつねなんぢらともにあれどわれつねなんぢらともあら
12 かれがこのひほひあぶらわがみそゝぎしはわれはうむりためなせなり
13 われまことなんぢらつげあめしたいづくにてもこのふくいんのべつたへらるゝところにはこのをんななしこともそのかたみためいひつたへらるべし


14 そのときじふにでしひとりなるイスカリオテユダいへるものさいしをさたちもとゆきいひけるは
15 われなんぢらにかれわたさばなにほどあたふるかつひぎんさんじふにてやくしたり
16 このときよりイエスわたさんとをりうかゞひぬ
17 たねいれぬぱん
[千六百九十四] のいはひはじめひでしイエスきたいひけるはわれらすぎこしのしょくなんぢためいづこそなふべき
18 イエスいひけるはみやこにいりそれがしいたりていへいふときちかづきければわれでしともすぎこしいはひなんぢいへなすべしと
19 でしイエスめいぜられしごとくしてすぎこししょくそな
20 くるゝときイエスじふにでしともせきつき
21 しょくするときいひけるはわれまことになんぢらつげなんぢらのうちひとりわれわたすなり
22 かれらいたくうれへおのゝゝイエスいひいでけるはしゅわれなる
23 こたへいひけるハわれともさらつくものすなはわれわたものなり
24 ひとおのれについてしるされたるごとゆかされひとわたものわざはひなるかなそのひとうまれざりしならバかえっさいはひなりしならん
25 かれわたユダこたへいひけるハラビわれなるやこれいひけるハなんぢいへごと
26 かれらしょくするときイエスパンをとりしゅくこれをさきでしあたへいひけるハとりくらへこれハわがみなり
27 またさかづきとりしゃかれらあたへいひけるハなんぢらみなこのさかづきよりのめ
28
これしんやくわがちにしてつみゆるさんとておほくひとためながすところのものなり
29 われなんぢらつげいまよりのちなんぢらとともあたらしきものわがちゝくにのままでハふたゝびこのぶだうにてつくれるもののま


30 かれらうたうたひてのちかんらんざんゆけ
31 そのときイエスかれらいひけるハこよひなんぢらみなわれについつまづかんそはわれかふものうたむれめんやうちらんとしるされたれバなり
32 されわれよみがへりてのちなんぢらにさきだガリラヤゆくべし
33 ペテロこたへイエスいひけるハみななんぢについつまづくともわれつひつまづかじ
34
イエスかれいひけるハわれまことになんぢつげこよひにはとりなかざるまへなんぢみたびわれをしらずといは
35 ペテロかれいひけるハわれしゅともしぬるともなんぢしらずといはでしみなかくいへり


36 そのときイエスかれらともゲツセマ子といふところいたりでしたちいひけるハなんぢらこゝにをれわれかしこゆきいのらん
[千六百九十五] 37 ペテロおよびゼベダイふたりたづさうれかなしみをもよふ
38 かれらいひけるハわがこゝろいたくうれへしぬるバかりなりこゝにまちわれともさましをれ
39 すこすゝみゆきてひれふしいのりいひけるハわがちゝもしかなハゞこのさかづきわれよりはなたまされわがこゝろまゝなさんとするにあらみこゝろまかたま
40 しかしてでしきたそのいねたるをペテロいひけるハかくひとときわれともさましをることあたハざる
41 まどひいらぬやうさましかついのれそのたましひにハねがふなれどにくたいよわきなり
42 ふたたびゆきてまたいのりいひけるハわがちゝもしわれにこのさかづきのまさではなつことかなはずバみこゝろまかたま
43 きたりてまたかれらのいねたるをみるこれかれらめつかれたるなり
44 かれらはなれてまたゆきみたびめおなじことばをもていのれり
45 つひそのでしきたりていひけるハいまいねやすときちかひとこつみびとわたされん
46 おきわれらゆくべしわれわたものちかづきたり


47 かくいへるときじふにひとりなるユダつるぎばうとをもちたるおほくひとゞゝともさいしをさとしよりもとよりきた
48 イエスわたものかれらにしるしをなしていひけるハくちづけするものそれなりこれとらへよ
49 たゞちイエスきたりラビやすきかといひかれくちつけ
50 イエスかれいひけるハともなにためきたるやつひかれらすゝみきたイエスかけとらへぬ
51 イエスともありものひとりてをのべつるぎぬきさいしをさしもべうちそのみゝそぎおとせり
52 イエスかれいひけるハなんぢつるぎもとをさめすべつるぎをとるものつるぎにてほろぶべし
53 われいまじふにぐんよつかひわがちゝこふうくることあたハずとなんぢらおもふ
54 もししかせばかくあるべきことしるしせいしょいかかなハん


55 このときイエスひとびといひけるハつるぎぼうとをもちぬすびととらふるごとくしてわれとらへにきたるわれひゞなんぢらともみやしてをしへしになんぢらわれをとらへざりし
56 されかくごとくなるハみなよげんしゃしるしたるところかなはせんためなり
[千六百九十六] つひでしたちみなイエスはなれてにげさり
57 イエスとらへたるものこれをひきがくしゃとしよりあつまれるところさいしをさカヤパつれゆく
58 ペテロとほはなれてイエスしたがさいしをさにはにまでいたりそのなりゆきんとてうちにいりしもべともせり
59 さいしをさたちおよびとしよりすべてのぎゐんともにイエスころさんとしていつはりのあかしもとむれども
60 おほくいつはりのあかしびときたれどもまたえずのちまたいつはりのあかしびとふたりきたりていひけるハ
61 このひとさきいへることありわれよくかみみやこぼちてみっかうちこれたてうべしと
62 さいしをさたちてイエスいひけるハなんぢこたふることなきこのひとゞゝなんぢたつしょうこいかに
63 イエスもくねんたりさいしをさこたへてかれいひけるハなんぢキリストかみなるかわれなんぢをいけるかみちかはせてこれつげしめん
64 イエスかれいひけるハなんぢいへごとかつわれなんぢらこののちひとこちからみぎてんくものりきたるをなんぢらみるべし
65 こゝおいさいしをさそのころもさきいひけるハこのひとけがすことをいへなんほかしょうこもとめんやなんぢらいまそのけがしたることをきく
66 なんぢらいかにおもふかれらこたへいひけるハかれあたれり
67 こゝおいかれらそのかほつばきかつこぶしにてうてりまたあるひとかれをたゝきいひけるハ
68 キリストなんぢうつものたれわれらよげんせよ


69 ペテロにはすわりゐけるにあるしもめきたりてなんぢガリラヤイエスともなりといひければ
70 ペテロすべてひとまへこのことばうけがハずしてわれなんぢがいふところをしらずといへ
71 いでかどぐちいたれるときまたほかしもめこれをそこにをるものいひけるハこのひとナザレイエスともあり
72 ペテロまたうけがハずしてちかわれこのひとしらずと
73 しばらくありてかたはらにたちたるものすゝみよりペテロいひけるハまことなんぢもそのともがらいちにんなりそはなんぢのくになまりなんぢをあらはせり
74 こゝおいペテロのゝしかつちかひわれそのひとしらずといひしがやがにはとりなき
[千六百九十七] ぬ
75 ペテロイエスにはとりなかざるまへなんぢみたびわれをしらずといハんといひたまへることおもひいだそといでかなしなけ


第二十七章[edit]

よあけになりてすべてさいしをさたみとしよりともにはかりイエスころさんとし
2 すでかれしばりひきゆきてつかさポンテオ ピラトわたせり
3 こゝおいイエスわたしゝユダかれさだめられしをくやみそのぎんさんじふさいしをさとしよりたちかへして
4 いひけるハつみなきわたわれつみをかしぬかれらいひけるハわれらおいなんあづからんやなんぢみづからあたるべし
5 ユダそのぎんみやなげすてそこさりゆきてみづかくびれたり
6 さいしをさたちこのぎんとりいひけるハあたひなれバさいせんはこいるべからずとて
7 ともはかりこのぎんをもてたびゞとはうむためやきものしはたけかへ
8 ゆゑそのはたけいまいたるまでちのはたけなづけらる
9 こゝおいよげんしゃエレミヤよりいはれたることばイスラエルたみねづもられねづもられしものあたひぎんさんじふとり
10 しゅわれめいぜしごとやきものしはたけかいぬとあるかなへり


11 さてイエスつかさまへにたつつかさイエスとふいひけるハなんぢユダヤびとわうなるかイエスこれいひけるハなんぢいへごと
12 さいしをさとしよりたちかれうったふれどもなにこたへもせず
13 こゝおいピラトかれいひけるハこのひとゞゝなんぢたつあかしのかくおほいなるをなんぢきかざる
14 つかさいとあやしとするまでにイエスひとことこたへせざりき
15 このまつりにハつかさよりたみねがひまかせてひとりめしうどゆるすれいあり
16 ときバラバいへひとりなだかめしうどありけれバ
17 ピラトたみあつまりしときかれらいひけるハバラバまたキリストとなふるイエスなるなんぢらたれゆるさんとおもふや
18 これねたみよりイエスわたしたりとしれバなり


19 つかささばきすわりたるときそのつまいひけるハこのたゞしきひとなんぢかゝはることなかそはわれ
[千六百九十八] けふゆめうちかれにつきておほうれへたり
20 さいしをさとしよりたちバラバゆるイエスころさんことをねがへたみすゝ
21 つかさこたへてかれらいひけるハふたりのうちいづれわがなんぢらにゆるさんことをのぞむやかれらバラバこた
22 ピラトいひけるハさらキリストとなふるイエスわれなにをなすべきかみないふじふじかつけよと
23 つかさいひけるハかれなにのあくじなししやかれらますゝゝさけびじふじかつけよといふ
24 ピラトそのことえきなくしてたゞらんおこらんとするをしりみづとりひとゞゝまへをあらひいひけるハこのたゞしきものわれつみなしなんぢらみづからこれあた
25 たみみなこたへいひけるハそのちわれらわれらすゑかゝはるべし
26 こゝおいバラバかれらゆるイエスむちうちてこれじふじかつけためわたしたり
27 つかさへいそつイエスたづさやくしょいたくみぢゅうそのもとにあつ
28 かれころもはぎあかいろうはぎ
29 いばらにてかんむりあみそのかうべかむらしめまたよしみぎのてもたかつそのまへひざまづきてうろうしていひけるハユダヤびとわうやすかれ
30 またかれつばきそのよしとりそのかうべうて
31 てうろうをはりてそのうはぎをはぎもとのころもをきせじふじかつけんとてかれひきゆく
32 そのいでときクレ子びとシモンといふものあひければしひこれそのじふじかおはせたり


33 かれらゴルゴダとけすなはされかうべいへところきた
34 あはせてイエスのませんとたりしになめのむことをせざりき
35 かくイエスじふじかつけしのちくじとりそのころもわかつこれよげんしゃことばかれらたがひころもわけわがしたぎくじにすといひしにかなへり
36 へいそつこゝにしてイエスまもれり
37 またすてふだこれユダヤびとわうイエスなりとしるしてそのかうべうへおけ
38
そのときふたりぬすびとイエスともひとりそのみぎひとりそのひだりじふじかつけらる


39 ゆきゝものイエスのゝしかうべふりいひけるハ
40 みやこぼちてみっかこれたつものみづからすくなんぢもしかみならばじふ
[千六百九十九] じかよりおり
41 さいしをさがくしゃとしよりたちまたおなじくてうろうしていひけるハ
42 ひとすくひおのすくひあたはずもしイスラエルわうたらばいまじふじかよりくだるべしさらわれらかれをしんぜん
43 かれかみよりたのめりかみもしかれいつくしまバいますくふべしそはかれわれかみなりといひなり
44 ともじふじかつけられたるぬすびとおなじイエスのゝしれり


45 ひるじふにじよりさんじいたるまでそのちあまねくくらやみとなる
46
さんじごろイエスおほごゑにエリ、エリ、ラマ、サバクタニとよばゝりぬこれとけわがかみわがかみなんぞわれすてたまふいへなり
47 かたはらにたちたるもののうちあるひとこれをきゝかれエリヤよべるなりといふ
48 そのうちひとりたゞちはしゆきうみわたをとりふくまこれよしにつけてイエスのましむ
49 ほかのものいひけるハまてエリヤきたりてかれすくふやいなこゝろむべし


50 イエスまたおほごゑよばゝりていきたえたり
51 みやまくうへよりしたまでさけふたつとなりまたちふるひいはさけ
52 はかひらけてすでいねたるせいとおほくよみがへりイエスよみがへれるのち
53 はかいでみやこいりおほくのひとあらはれたり


54 ひゃくにんかしらともイエスまもりたるものぢしんおよびそのありこといたおそまことかみなりといへ


55 このところはるかのぞみゐたるおほくおんなありしかれらガリラヤよりイエスしたがつかへものどもなり
56 そのうちをりものマグダラマリアヤコブヨセはゝなるマリアゼベダイこたちはゝとなり


57 くれてイエスでしなるヨセフいへアリマタヤとめるひときたりてピラトゆきイエスしかばねこひしかバ
58 ピラトそのしかばねわたせとめい
59 ヨセフしかばねとりきよぬのつゝ
60 これいはほりたるおのあたらしきはかにおきいしはかもんまろばしてさる
61 マグダラマリアほかマリアはかむかひそこおれ


62 そなへびよくじつさいしをさとパリサイのひとたちピラトもとつどひきたいひけるハ
63 しゅわれらおもひいだせりいつはりもの
[千七百] きてありしときみっかののちよみがへらんといひ
64 このゆゑめいじてみっかいたるまではかかためしめよおそらくハそのでしよるきたりてこれぬすよりよみがへりたりとたみいはしからのちまどひさきよりもいやまさるべし
65 ピラトかれらいひけるハまもるものなんぢらにありゆきおもひのまゝにかためしめよ
66 こゝおいかれらゆきていしふういんまもるものをしてはかかためしめたり

第二十八章[edit]

あんそくにちをはりてのちなぬかはじめひよあけがたマグダラマリアおよほかマリアそのはかんとてきたりしに
2 おほいなるぢしんありてしゅつかひてんよりくだはかもんよりいしまろばそのうへ
3 そのかたちいなびかりのごとくそのころもゆきのごとくしろ
4 まもるものかれをおそれおのゝしにたるものごとくなりぬ
5 つかひこたへてをんないひけるハなんぢらおそるゝなかわれなんぢらがじふじかつけられしイエスたずぬることをしる
6 かれこゝあらそのいへごとよみがへりたりなんぢらきたりてしゅおかれしところ
7 かつゆきてそのでしつげかれよりよみがへなんぢらさきだちてガリラヤゆけかしこおいなんぢらかれをるべしわれこれをなんぢらつぐ
8 をんなおそれながらもいたよろこびてとくはかをさりそのでしつげんとはしりゆけ
9 でしつげんとてゆくときイエスかれらあひやすかれといひたまひけれバをんなすゝみそのあしいだきはいしぬ
10 イエスかれらいひけるハおそるゝなかさりきゃうだいガリラヤゆけつげかしこにてわれみるべし


11 をんなさりしのちまもるもののうちあるものどもみやこいたすべありことさいしをさたちつげしかバ
12 かれらとしよりあつまりてともはかりおほくのかねへいそつあたへいひけるハ
13 なんぢらいへわれらいねたるときそのでしよるきたりてかれぬすめりと
14 このこともしつかさきこゆるともわれらかれにすゝめなんぢらうれへなからしめん
15 かれらかねとりいひふくめられたるごとくしたりしこゝおいかくごとはなしこんにちいたるまでユダヤびとうちいひひろめられた
[千七百一] り


16 じふいちでしガリラヤゆきイエスかれらめいたまところやまいた
17 イエスはいせりされうたがへるものもありき
18 イエスすゝみかれらかたりいひけるハてんのうちうへすべてけんわれたまはれり
19 このゆゑなんぢらゆきてばんこくたみにバプテスマをほどここれちゝせいれいいれでしとし
20 かつわがすべなんぢらめいぜしことまもれとかれらをしへそれわれハをはりまでつねなんぢらともあるなりアメン


新約全書馬太傳福音書 終