建國原則通吿ノ件

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茲ニ奉天吉林黑龍江河東省特別區並蒙古各旗盟ノ民衆ハ全體奮起シテ獨立政府ヲ組織シ一九三二年三月一日ヲ以テ中華民國ヨリ完全ニ分離シ滿洲國ヲ建設ス本總長ヨリ貴外總長ニ對シ此旨ヲ通吿シ得ルハ至極光榮トスル所ナリ惟フニ舊來軍閥東北諸省ニ盤踞シ人民ノ休戚ヲ顧ミス惟私利ヲ是レ圖ル內ハ苛歛誅求ヲ擅ニシテ人民ヲ塗炭ノ苦ニ陷ラシメ外ハ信義ヲ無シ各國ヲ目シテ仇敵ト爲ス加之中原ニ統一政府ナク群雄角逐シ戰禍連年同胞ヲ殺戮シ民生ヲ聊スルノ時ナシ是ニ於テ滿洲國人民ハ此ノ舊軍閥覆滅ノ機ニ乘シ同心協力シテ新國家ヲ建設シタル次第ナリ故ニ滿洲國政府ハ內ハ法律制度ノ完備ニ力ヲ竭シ以テ人民ノ安寧ヲ保證シ其ノ福利ヲ增進セシメ外ハ左ノ諸原則ヲ遵守シ以テ國交ノ親睦ヲ期シ世界平和ニ貢獻セントス

一  信義ヲ尊重シ事ノ大小ヲ論セス總テ和睦親善ノ主義ニ基キテ之ヲ處理シ以テ國際平和ノ維持增進ヲ圖ル

二  國際間ノ信義ヲ尊重シ國際法規及慣例ヲ遵守ス

三  中華民國ノ各國ニ對シテ有スル條約上ノ義務中國際法及國際慣例ニ照シ新國家ニ於テ當然繼承スヘキモノハ直ニ之ヲ繼承シ誠意ヲ以テ之ヲ履行ス

四  外國人ノ滿洲國領土內ニ於テ有スル得權利ヲ侵害スルコトナキハ勿論其ノ生命財產ニ對シテハ當然之ヲ保護ス

五  外國人ノ滿洲國ニ來住セントスル物ハ均シク之ヲ歡迎シ各民族ニ對シテ平等公正ナル待遇ヲ與フ

六  各國トノ通商貿易ハ努メテ之ヲ容易ナラシメ以テ世界經濟ノ發展ニ貢獻ス

七  門戶開放主義ヲ遵守シ外國人ノ滿洲國ニ於ケル經濟活動ニ對シテ便宜ヲ與フ

以上ノ諸原則ハ乃チ滿洲國建設ノ趣旨ナリ

茲ニ貴國政府ノ完全ナル諒察ヲ得且我滿洲國トノ間ニ正式ニ外交關係ヲ成立セラレンコトヲ切望ス

大同元年三月十二日

滿洲國外交部總長  謝介石

本通吿ハ既ニ左ノ各國外務大臣又ハ外務總長宛ニ夫々發送セリ

英      國        丁      抹        チエツコ

米      國        エストニヤ

日      本        伊  太  利

佛      國        ラ ト ビ ヤ

獨      國        リスアニヤ

蘇  聯  國        和      蘭

墺  地  利        波      蘭

白  耳  義        葡  萄  牙

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