拝啓候。 然ニ昨日 鳥渡申上候 彼騎銃色〻手を尽し 候所、何分手ニ入かね候。先 生の御力ニより候ハずバ 外ニ術なく御願の為 参上仕候。何卒御 願申上候。彼筒の代金 ハ三十一両より三十三両 斗かと存候。うち今一所 より申来候もの四十金 申候。あまり法外に 高金と存候まゝ無余 儀先生を労し奉候。 宜しく御聞込可被下候。 十六日 頓首。 才谷梅太郎 溝渕広之丞先生 左右