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利用者:Autumn Sky/有馬郡誌/序文

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原文

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群制を實施して以來歲を經ること二十有地方自治の風漸く發達す是に於て將に大正十二年を期し群制を發し制度を簡にし以て自治の進展を圖らむとす此の秋に方り兵庫縣有馬郡會は郡誌を編纂し以て記念となさむことを議決し乃ち委員を設けて之れに着手す今や稿成り序を余に需めらる繙て之れを閱するに部門を設けて之れ記し秩序整然として細大漏らすことなし惟ふに一群の沿革は之れに依りて明らかなるべく事績は之れに依りて顯はるべく現勢は之れに依りて詳かなるべく而して爲政の方針も亦之れに依りて立つべく其の後世を裨益する所蓋し鮮尠ならざるべし敢て卑文を省みず所懷を述べて序となす

昭和四年七月一日

元兵庫県有馬郡長従六位勲六等  長 澤 米 蔵

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群制を実施して以来歳を経ること二十有地方自治の風漸く発達す是に於て将に大正十二年を期し群制を廃し制度を簡にし以て自治の進展を図らむとす此の秋に方り兵庫県有馬郡会は郡誌を編纂し以て記念となさむことを議決し乃ち委員を設けて之れに着手す今や稿成り序を余に需めらる繙て之れを閲するに部門を設けて之れを記し秩序整然として細大漏らすことなし惟ふに一群の沿革は之れに依りて明らかなるべく事績は之れに依りて顕はるべく現勢は之れに依りて詳かなるべく而して為政の方針も亦之れに依りて立つべく其の後世を裨益する所蓋し鮮尠ならざるべし敢て卑文を省みず所懐を述べて序となす

昭和四年七月一日

元兵庫県有馬郡長従六位勲六等  長 澤 米 蔵