使徒行録1 (ラゲ訳)

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<聖書<我主イエズスキリストの新約聖書

『公敎宣敎師ラゲ譯 我主イエズスキリストの新約聖書』公敎會、

1910年発行

〔ローマ・カトリック訳〕

ラゲ訳新約聖書エミール・ラゲ(Emile Raguet,MEP)

使徒行錄1

第1章[編集]

1テオフィロよ、われさきだい一のしよつくりて、すべてイエズスのはじめよりおこなかつをしたまひしことをべ、 2そのえらたまひししとたちせいれいりてめいき、てんげられたまひしまでにおよびたりしが、 3イエズスじゆなんのちおほくのしるしもつて、かれらおのれきたることしようめいし、四十にちあひだかれらあらはれ、かみくにくわんしてものがたたまへり。 4またともしよくしつつかれらに、エルザレムをはなれずしてちちやくそくつべしとめいじ、のたまひけるは、「なんじわがくちづからそのやくそくけり、 5けだしヨハネはみづにてせんしたれども、なんじひさしからずしてせいれいにてせんせらるべきなり、と。 6ればあつまりたるひとびとひて、しゆよ、イスラエルのくにくわいふくたまふはこのごろなるか、とひければ、 7イエズスのたまひけるは、ちちそのけんのうによりてさだたまひしじこくは、なんじるべきにあらず、 8ただしなんじのぞたませいれいのうりよくけて、なんじはエルザレム、ユデアぜんこく、サマリア、はていたまでしようにんとならん、と。 9のたまててかれらうちげられたまひしが、ひとむらくもこれけてえざらしめたり。 10かれらなほてんのぼりたまふをながたるほどに、びやくえひとふたりたちまかれらかたはらちてひけるは、 11ガリレアじんよ、なんてんあふぎつつてるや、なんじはなれててんげられたまひしこのイエズスは、なんじそのてんたまふをたるごとく、またかくごとくにしてきたたまふべし、と。 12しとたちかんらんざんへるやまよりエルザレムにかへりしが、このやまはエルザレムにちかく、あんそくじつにもかるべきみちのりなり。 13りてペトロとヨハネ、ヤコボとアンデレア、フィリッポとトマ、バルトロメオとマテオ、アルフェオのヤコボとゼロテなるシモンと、ヤコボのきやうだいユダとのやどれるたかまのぼりしが、 14かれらみなふじんたちおよびイエズスのははマリア、およびイエズスのきやうだいたちともに、こころおなじうしてたへしのびつついのりじゆうじたり。 15そのころともあつまれるひとおよそ百廿めいなりしが、ペトロきやうだいうちちてひけるは、 16きやうだいひとびとよ、イエズスをとらへしものどもあんないしやとなりしユダにきて、せいれいがダヴィドのくちもつよげんたまひたるせいしよは、じやうじゆせざるべからず。 17かれわれかずりてこのせいえきあづかりたれども、 18ふぎあたひもつはたもとめ、(つるされて)うつぶしたふれ、そのただなかよりけてはらわたことごとほとばしでたり。 19このことエルザレムのじゆうみんわたりて、このはたかれらことばにてハケルダマ、すなははたばれたり。 20けだししよかきしるして、「おりれて、これひとなかるべし」、またたにんそのつとめくべし」、とあれば、 21われともあつまれるこのひとびとうちより、すべしゆイエズス、キリストがわれうちいでいりたまひしあひだ22すなはちヨハネのせんれいよりはじめ、われはなれてげられたまひしいたるまで、一しよりしものひとりわれともそのふくくわつしようにんとならざるべからず、と。 23ここおいかれら、バルサバとばれ、ぎじんあだなされたるヨゼフと、マチアとのふたりげ、 24いのりてひけるは、すべてのひとこころたまへるしゆよ、ユダのおのところかんとてしりぞきしこのつとめしとしよくとをひきうけくべく、 25このふたりいずれをえらたまへるかをらしめたまへ、と。 26かくかれらくじあたへしに、くじはマチアにあたりしかば、かれ十一にんしとくはへられたり。

第2章[編集]

1ペンテコステのいたりしかば、みないつしよあつまけるに、 2たちまちにしててんよりはげしきかぜきたるがごとひびきありて、かれらせるいへわたり、 3またごとしたかれらあらはれ、わかれておのおのうへとどまれり。 4かくみなせいれいたされ、せいれいかれらはしめたまふにしたがひて、しゆじゆげんごにてかたでたり。 5しかるにけいけんなるユデアじんの、てんかしよこくよりきたりてエルザレムにめるものありしが、 6このおとひびわたるや、ぐんしゆうあつまきたりて、いずれもしとたちめんめんこくごにてかたるをきければ、いちどうこころさわあきれて、 7おどろたんじてひけるは、かのかたひとみなガリレアじんならずや、 8いかにしてわれおのおのわがしやうごくことばきたるぞ、と。 9パルトじん、メドじん、エラミトじんまたメソポタミア、ユデア、カパドキア、ポント、[せう]アジア、 10フリジア、パムフィリア、エジプト、クレネにちかきリビアちはうめるものおよびロマきりうにんすなはち、 11ユデアじんもユデアけうきえせしひとも、クレタじんも、アラビアじんも、かれらわがこくごにてかみたいげふかたるをきたるなり。 12ればみなおどろたんじて、なにごとぞとかたりひけるが、 13あるひあざわらひて、かれらさけへり、とひとびともありき。 14ここおいてペトロ十一にんともたちあがり、こゑげてひとびとかたりけるは、ユデアじんおよすべてエルザレムにめるひとびとよ、なんじこれらざるべからず、みみかたむけてわがことばけ。 15ときなほあさだいなれば、このひとびとなんじおもへるごとひたるにあらず、 16これよげんしやヨエルをもつはれしことなり、いはく「しゆのたまはく、すゑひごろいたらば、わがれいすべてのひとうへそそがん、 17かくなんじしぢよよげんし、なんじせいねんたちまぼろしなんじらうじんゆめみるべし、 18またわがしもべはしためうへにも、かのひごろいたりてわがれいそそがん、かくかれらよげんすべし。 19われまたうへてんふしぎを、したしるしあたへん、すなはけぶりはしらとあるべし、 20しゆおほいにしてめいはくなるきたらざるまへに、くらやみり、つきらん、 21かくしゆみなよびたのまんひとみなすくはるべし」と。 22イスラエルじんよ、これことばけ。ナザレトのイエズスは、なんじれるごとく、かみこれもつなんじうちおこなたまひしきせきふしぎしるしとをもつて、かみよりなんじうちしようめいせられたるひとにして、 23かみよていおぼしめしよちとによりてわたされしを、なんじふはふじんもつこれはりつけにしてころしたるなり。 24かのよみとどめらるることあたはざりければ、かみよみきてこれふくくわつせしめたまへり。 25けだしダヴィドこれしていはく、「われえずわがまへしゆたてまつりたり、うごかざらんために、しゆわがみぎましませばなり。 26ゆゑわがこころうれしく、わがしたよろこびにへず、しかのみならずわがにくたいまたきぼううちやすまん。 27なんじわがたましひよみすてたまはず、なんじせいなるものふはいたまことなかるべければなり、 28なんじせいめいみちわれらせたまへり、またおんかほもつわれよろこびたせたまふべし」と。 29きやうだいひとびとよ、たいダヴィドにきてはばからずこれはしめよ。かれしてはうむられ、そのはかこんにちいたるまでわれうちそんす。 30すなはかれよげんしやにして、かみこれちかひて、そのしそんうちよりひとりそのくべし、とやくたまひしことたれば、 31せんけんしてキリストのふくくわつしめし、そのよみすてかれざりしことと、そのにくたいふはいざりしこととをかたりたるなり。 32かみこのイエズスをふくくわつせしめたまへり、われみなそのしようにんなり。 33ればこそかみみぎおんてもつげられ、かつちちよりせいれいやくそくけて、なんじかつけるこのせいれいそそたまひたるなれ。 34けだしダヴィドはてんのぼりしにあらざれども、みづかへらく「しゆわがしゆのたまへらく、 35われなんじてきなんじあしだいとならしむるまでわがみぎせ」と。 36ればなんじじふじかはりつけけしこのイエズスをば、かみしゆとなしキリストとたまひしことを、イスラエルのいへこぞりてもつとたしからざるべからず、と。 37ひとびとこれこときてこころされ、ペトロおよしとたちむかひ、きやうだいひとびとよ、われなにすべきぞ、とひければ、 38ペトロひけるは、なんじかいしんせよ、かつつみゆるされんために、おのおのイエズス、キリストのみなによりてせんせらるべし、らばせいれいたまものん。 39けだしやくそくなんじためにして、またなんじこどもおよすべはるかとほざかれるひとわれかみたるしゆたまへるいつさいひとためなり、と。 40ペトロこのほかなほおほくのことばもつて、ひとびとふくせしめかつすすめて、なんじこのよこしまじだいよりすくいだされよ、とたり。 41かくかれことばけしひとびとせんせられしが、そくじつでしかずくははりしものやく三千にんなりき。 42たへしのびて、しとたちをしへきようどうせいくわつと、ぱんこときたうとにじゆうじたりしが、 43やがひとみなこころおそれしやうじ、またしとたちりて、おほくのふしぎしるしと、エルザレムにおこなはれければ、いつぱんひとびとおほいにおそれをいだたり。 44かくしんかうせるひとびとすべいつしよりてなにものをもきよういうにし、 45どうさんふどうさんり、めんめんようおうじていちどうわかちつつ、 46なほまいにちこころおなじくしてちやうじかん[しん]でんり、いへいへぱんきてよろこびまごころとをもつしよくじし、 47もろともかみさんびたてまつりて、じんみんいつぱんこころたり。かくごとくに、すくはるるひとを、しゆにちにちぞうかせしめたまひつつありき。

第3章[編集]

1ごごきたうに、ペトロとヨハネと[しん]でんのぼれるに、 2ここうまれながらあしなへたるひとりをとこ、[しん]でんひとびとほどこしはんとて、まいにちもんへる[しん]でんもんかきゑられてありしが、 3ペトロとヨハネとの[しん]でんらんとするをほどこしひければ、 4ペトロ、ヨハネとともこれながめて、われよ、とひけるに、 5かれなにものをかもらはんこころがまへにてかれらみつたりしかば、 6ペトロひけるは、われきんぎんなし、れどてるものをばなんじあたへん、ナザレトのイエズス、キリストのみなによりてちてあゆめ、と。 7すなはそのみぎりてこれおこしたるに、そのすねおよあしうらただちちからづきて、 8をどりちてあゆみしが、かつあゆみ、かつをどり、かつかみさんびしつつかれらともに[しん]でんれり。 9じんみんみなかれかみさんびしつつあゆめるをしが、 10かつて[しん]でんもんしてほどこしたりしものなるをれば、これうへりしことおどろきりて、かんたんへざりき。 11かくかれペトロとヨハネとのにぎたれば、じんみんみなおどろきつつ、サロモンらうばれたるでんらうしてかれらもとはせつどへり。 12ペトロこれじんみんこたへけるは、イスラエルじんよ、なんこのことおどろくや、またなんあたかわれわれとくもしくはちからによりてこのひとあゆませしがごとくにわれながむるや。 13アブラハムのかみ、イザアクのかみ、ヤコブのかみわれせんぞかみが、そのおんこイエズスにくわうえいたまひしなり、これすなはなんじわたして、ピラトのこれゆるすべしとはんていせるを、そのめんぜんいなみしものなり。 14なんじせいなるものなるものをいなみて、ひとごろしゆるされんこともとめ、 15かえつせいめいつくりぬしころししに、かみこれししやうちよりふくくわつせしめたまへり、われそのしようにんなり。 16かれみなおけしんかうによりて、そのみななんじかつれるこのひとちからづかしめたり。イエズスにれるしんかうこそ、なんじいちどうまへかかぜんゆさせたるなれ。 17きやうだいたちよ、われいまにしてる、なんじつかさたちししにひとしく、なんじふちによりてこれししことを。 18れどかみは、もろもろよげんしやくちもつて、あらかじめキリストのくるしむべきことたまひしを、かくごとくにしてまつたうしたまひしなり。 19ればなんじつみされんために、かいしんしてたちかへれ。 20これまたしゆみまへよりすずしめのとききたりて、よていせられたまひしイエズス、キリストをなんじつかはしたまはんためなり。 21てんまずこれけざるべからず、これはじめより、かみそのせいなるよげんしやたちくちもつたまひし、ばんぶつくわいふくじだいいたまであひだなり。 22すなはちモイゼにいはく、「なんじかみなるしゆは、なんじきやうだいうちよりごとひとりよげんしやなんじおこたまはん、そのなんじかたらんほどことは、なんじことごとこれくべし、 23かくすべこのよげんしやかざるひとは、かならじんみんうちよりほろぼさるべし」、と。 24サムエルいらいかたりしよげんしやみなこのことげたり。 25なんじよげんしやたちこどもなり、またかみが、「ちじやうしよぞくことごとなんじすゑもつしゆくせられん」、とアブラハムにのたまひて、われせんぞたまひしけいやくこどもなり。 26かみまずなんじためにこそ、おんこおこしてなんじしゆくふくたまものつかはしたまひしなれ、これおのおのみづかそのふぎよりたちかへらんためなり、と。

第4章[編集]

1ペトロヨハネとじんみんかたりつつりしに、 2しさいたちしんでんつかさとサドカイのひとびときたり、かれらじんみんをしへ、かつイエズスにおけししやふくくわつくことをふかうれひて、 3かれらとらへ、すでれければ、よくじつまでこうりうしたり。 4れどことばきたりしひとびとおほくはしんかうして、だんしかず五千にんおよべり。 5あくるひしさいちやうちやうらうおよりつぱふがくし、エルザレムにしふくわいすることとなりしが、 6アンナだいしさいもカイファも、ヨハネもアレキサンデルも、まただいしさいやからことごとともりき。 7かくてペトロとヨハネとをまんなかたせて、なんじいかなるちからいかなるによりてこのことおこなひしぞ、とひかけたり。 8そのときペトロせいれいたされてかれらひけるは、けやたみつかさたちちやうらうたち9われはいしつしやたいするぜんげふき、そのなにりていやされしかをじんもんせらるるなれば、 10なんじいちどうおよびイスラエルのじんみんこぞりてこれれ、かのひとさうけんにしてなんじまへてるは、これわれしゆナザレトのイエズス、キリスト、すなはなんじこれころし、かみこれししやうちよりふくくわつせしめたまひしものみなるなり。 11これなんじいへつるものないがしろにせられたるいしにして、すみおやいしとせられたるものなる。 12そのたものによりてはたすかりあることなし、われよつたすかるべきものとしてひとあたへられしは、てんかまたこれあらざればなり、と。 13くわいしゆうかれらむがくぼんじんなることかねわきまへたれば、ペトロおよびヨハネのたいぜんたるをこれあやしみ、またかねかれらがイエズスにともなひたりしことをもり、 14いやされしひとげんかれらともてるをて、いちごんこれたいしてふことあたはず、 15めいじてかれらしゆうぎしよよりしりぞけ、ともひやうぎして、 16ひけるは、かのひとびといかしよぶんすべきぞ、けだしエルザレムのじんみんいちどうわたりたるきせきかれらによりておこなはれ、めいはくにしてわれこれこばむことあたはず、 17れど、そのいつそうみんかんひろまらざらんために、かれらおびやかして、いかなるひとにもふたたかのもつかたことなからしむべし、とて、 18かれらび、いつさいイエズスのもつかたかつをしふることなかれ、といましめたり。 19れどもペトロ、ヨハネはこたへて、なんじくはかみくよりもかみみまへせいたうなりや、なんじこれはんぜよ、 20けだしわれみききせしことかたらざるをず、とへり。 21かのおこなはれしこときてひとみなかみあがたてまつるにり、かれらじんみんたいしてしとたちばつするにすべなく、おびやかしてこれかへせり。 22けだしかのぜんゆきせきおこなはれしひとは四十さいいじやうなりき。 23ふたりゆるされてとももといたり、しさいちやうちやうらうひしほどことつぶさげしかば、 24かれらこれきてかみむかひ、いくどうおんこゑげてひけるは、しゆよ、てんうみおよそのうちらゆるものつくたまひしはしゆなり。 25しゆせいれいりて、しゆしもべにしてわれせんぞなるダヴィドのくちもつて、「なにゆゑいはうじんふりおこり、じんみんいたづらごとはかりしぞ、 26ちじやうこくわうち、しよこういつちしてしゆおよそのキリストにさからへり」、とのたまひしが、 27はたしてヘロデおよびポンシオ、ピラトは、いはうじん、イスラエルのしよぞくともこのみやこあつまりて、しゆちゆうゆたまひしせいなるおんこイエズスにさからひ、 28みておよみむねさだたまひしことせり。 29しゆよ、いまかれらおびやかしかへりみ、しもべたまふに、おんことばはばからずかたることをもつてしたまひ、 30みてばして、せいなるおんこイエズスのみなによりて、ちゆしるしふしぎとをおこなはせたまへ、と。 31いのをはれるときかれらあつまれるところしんどうし、みなせいれいたされて、はばかところなくかみおんことばかたたり。 32そもそもしんじやぐんしゆうは、どうしんどういひとりそのてるものおのものはず、なにものをもみなきよういうにし、 33しとたちまたおほいなるちからもつて、わがしゆイエズス、キリストのふくくわつしようし、おほいなるおんちようかれらいちどううへりき。 34けだしかれらうちにはひとりとぼしきものあらず、すべて、はたまたいへてるひとこれりて、そのれるものあたひもちきたり、 35これしとたちあしもときて、めんめんそのようあるにしたがひてわけあたへらるればなり。 36ここにクプロ[しま]うまれなるレヴィぞくひとヨゼフは、しとたちよりバルナバ、やくしてなぐさめ、とばれたるが、 37はたりしをりてそのあたひもちきたり、これしとあしもとけり。

第5章[編集]

1しかるにアナニアとばるるひとそのつまサフィラとともいちまいはたりしが、つまどういにてはたあたひいつはり、 2そのいくぶんもちきたりてしとたちあしもときしかば、 3ペトロひけるは、アナニアよ、なにゆゑサタンにこころいざなはれてせいれいあざむき、はたあたひいつはりたるぞ。 4そのはたりしときなんじものにして、られてのちも[あたひは]なんじけんないぞくしたるにあらずや、なんかかことこころくはだてしぞ、なんじあざむきしはひとあらずしてかみなり、と。 5アナニアこのことばくや、たふれていきえしかば、きたるひとみなおほいにおそれいだき、 6せいねんちてこれとりあげ、かきいだしてはうむれり。 7およそさんかんそのつまことおこりしをらずしていりきたるに、 8ペトロこれひけるは、をんなよ、なんじはたりしかねそれだけなるか、われげよ、と。かれしかそれだけなり、とこたへしかば、 9ペトロこれむかひ、なんじなんれぞきやうぼうしてしゆれいこころみんとしたるや、よ、なんじをつとはうむりしひとびとあしとぐちり、なんじをもかきいだすべし、とひければ、 10をんなたちまそのあしもとたふれていきえたり。せいねんいりきたりてそのせるをこれかきいだしてをつとかたはらはうむりければ、 11ぜんけうくわいおよこれことけるひとびとみなおほいにおそれいだけり。 12あまたしるしふしぎとは、しとたちによりてみんかんおこなはれ、[しんじや]みなこころひとつにしてサロモンのでんらうりしが、 13たにんあへこのうちまじはものなく、じんみんかれらしようさんして、 14しゆしんかうするだんぢよぐんしゆうますますぞうかし、 15つひには、ひとびとびやうにんちまたかきいだし、ペトロのきたらんときひとりにもあれそのかげになりともおほはれ(てやまひいやされ)んとて、ねだいもしくはかきだいこれのせくにいたり、 16またきんばうまちまちよりびやうにんあるひをきなやまさるるものどもたづさへて、ひとびとおびただしくエルザレムにはせつどたりしが、かれらことごといやされつつありき。 17ればしさいちやうおよそのともがらすなはちサドカイみなねたましさにへず、 18ちてしとたちとらへ、これかんごくれたり。 19れどしゆつかひやちゆうかんごくもんひらきてかれらいだし、 20なんじきて、[しん]でんち、このせいめいことばことごとじんみんかたれ、とひしかば、 21かれらこれき、よあけに[しん]でんりてをしへたり。しさいちやうおよこれともなへるひとびとぎゐんおよびイスラエルじんちやうらういちどうを[しゆうぎしよに]せうしふし、しとたちひききたらせんとて、ひとかんごくつかはししに、 22したやくどもいたりてかんごくひらき、かれららざるをたちかへり、げて、 23ひけるは、かんごくかたぢ、かんしゆもんぜんてることは、われこれみとどけたれども、これひらけばうちにはたれえざりき、と。 24しんでんつかさおよしさいちやうこれものがたりくや、しとたちきて、そのなりゆきいかにとたうわくせるに、 25あるひときたりて、なんじかんごくれしひとびとは、いま[しん]でんちてじんみんをしへつつあり、とげしかば、 26しんでんつかさしたやくどもしたがきてしとたちつれきたれり、れどじんみんよりいしなげうたれんことおそれて、ばうりよくくはふることなかりき。 27つれきたりてぎくわいうちたせ、しさいちやうじんもんして、 28かのによりてをしふることなかれとは、われが、きびしくめいぜしところなるに、なんじそのをしへをエルザレムにたせ、かのひとわれはしめんとするにあらずや、とひしかば、 29ペトロおよしとたちこたへてひけるは、われひとに[したがふ]よりはかみしたがはざるべからず。 30われせんぞかみは、なんじはりつけてころししイエズスをふくくわつせしめたまへり。 31かみかいしんつみゆるしとをイスラエルにたまはんために、みぎおんてもつて、イエズスをきみとしすくひぬしとしてたまひしなり。 32われこれことしようにんにして、かみすべおのれしたがひとびとたまへるところせいれいも、またこれしようたまふなり、と。 33くわいしゆうこれきていきどほりへず、しとたちころさんとおもたりしが、 34じんみんいつぱんよりたふとばるるりつぱふがくしガマリエルとへるファリザイじんぎくわいち、めいじてしとたちしばらそとたしめ、 35くわいしゆうひけるは、イスラエルじんよ、みづかかのひとびとさんとするところつつしめ、 36このあひだテオダ[なるもの]おこりて、みづかじんぶつしようし、これくみせしひとすうおよそ四百なりしも、かれころされたれば、これしんようせしひとびとことごとりてかいむとなれり。 37そののちにんべつしらべとき、ガリレアのユダおこりてじんみんいざなひ、おのれしたがはしめしが、かれほろびたればこれくみせしひとことごとりたりき。 38いまわれなんじはん、かのひとびととほざかりてこれさしおけ、そのけいくわくもしくはじげふひとよりのものならばくずるべく、 39かみよりのものならば、なんじこれくづすことあたはずして、おそらくはかみにもさからふものらるべければなり、と。くわいしゆうこれさんせいして、 40しとたちよびいだし、これむちうちてのち、イエズスのによりてかたことげんきんしてかへせり。 41しとたちイエズスのみなためちじよくくるにものられしをよろこびつつくわいしゆうまへりしが、 42にちにちしんでんにて、またいへいへめぐりてひとをしへ、キリスト、イエズスのふくいんべてまざりき。

第6章[編集]

1そのころでしかずくははるにしたがひ、ギリシアのユデアじんそのやもめまいにちほどこしらされたりとて、ヘブレオのユデアじんたいしてつぶやくにいたりしかば、 2十二しとあまたでしよびあつめてひけるは、われかみおんことばさしおきしよくたくきふじするは、だうりあらず。 3ゆゑきやうだいたちよ、なんじうちより、せいれいちりよとにちてかうひやうあるものにんえらめ、われこれこのじむつかさどらしめ、 4みづからはきたうせんけうとにゆだねん、と。 5このことばぐんしゆういちどうこころかなひしかば、しんかうせいれいとにてるステファノならびにフィリッポ、プロコロ、ニカノル、チモン、パルメナ、またユデアけうきえしたりしアンチオキアのニコラをえらみて、 6しとたちまへさしいだしたるに、しとたちきたうしつつこれあんしゆせり。 7かくしゆおんことばますますひろまり、エルザレムにおいでしかずことひじやうにして、しさいしんかうきふくしたるものまたおびただしかりき。 8かくてステファノはおんちようゆうきとにちて、おほいなるきせきしるしとをじんみんうちおこなたりしが、 9あるひとびとは、いはゆるかいはうしやくわいどうおよびクレネじん、アレキサンドリアじんおよびシリシアと[せう]アジアとのしゆつしんしやしよくわいどうよりちて、ステファノとさうろんすれども、 10かれちゑかれおいかたたまへるせいれいとにていかうすることあたはざりき。 11ればかれらあるひとびとけうさして、われかれがモイゼとかみとをばうとくすることばいだせるをけり、とはしめ、 12つひじんみんちやうらうりつぱふがくしとをせんどうして、いつせいとびかかりてこれとらへ、しゆうぎしよひきいだし、 13ぎしようにんててはせけるは、このひとせいじよりつぱふとにはんすることばかたりてまず、 14すなはわれは、かのナザレトのイエズスこのところほろぼし、モイゼのわれつたへしれいふべし、とかれふをけり、と。 15かくぎくわいれつざせるひといちどうそそぎてステファノをれば、そのかほあたかてんしかほごとくなりき。

第7章[編集]

1ときしさいちやうこれことはたしてしかるか、とひしかば、 2ステファノひけるは、かれよ、きやうだいにしてちちたるひとびとわれちちアブラハム、カランにじゆうきよするにさきだちて、メソポタミアにりしときくわうえいかみこれあらはれて、 3のたまひけるは、なんじくにしんぞくはなれて、しめさんいたれ、と。 4かくてアブラハムカルデアじんでてカランにみしが、そのちちしごかみかしこより、なんじげんめるかれうつたまひ、 5あしふみつるばかりだに、そのにてはゐさんたまものはざりき。れどそのしよいうとしてこれあたへ、そのときいまあらざりしも、あとしそんあたへんことやくたまひ、 6かみこれのたまひけるは、「そのしそんたこくみ、ひとびとこれどれいし、四百ねんあひだぎやくたいせん、 7れどもわれかれらつかへしところこくみんさばくべし、かくのちかれらそのくにでて、ここにてわれれいはいせん、としゆのたまへり」、と。 8アブラハムなほかつれいけいやくたまはりしかば、イザアクをみてやうかこれかつれいほどこし、イザアクはヤコブをみ、ヤコブ十二にんたいめり。 9たいたちねたみてヨゼフをエジプトにりたれど、かみこれともましまして、 10すべてのくわんなんよりすくひいだし、エジプトこくわうファラオンよりちようあいさせ、かつちゑたまひしにり、ファラオンはエジプトとおのいへとをげてこれつかさどらしめたり。 11しかるにぜんエジプトおよびカナアンにききんおほいなるさいなんおこり、われせんぞしょくもつもとざりしに、 12ヤコブエジプトにむぎあるをきて、まづわれせんぞたちつかはし、 13つぎたびにヨゼフそのきやうだいられ、そのやからはファラオンにられたり。 14ヨゼフひとつかはして、ちちなるヤコブおよそのかぞくすべて七十五にんよびきたらししにより、 15ヤコブエジプトにくだり、そのわれせんぞたちも、かしこして、 16シケムにおくられ、アブラハムがかつてシケムにおいてヘモルのこどもよりぎんせんもつかひうけしぼちはうむられたり。 17かくかみのアブラハムにちかたまひしやくそくときちかづきしに、たみかずしておほいにエジプトにはんしよくしたれば、 18ヨゼフをらざるわうおこるにおよびて、 19あくけいもつわれしゆぞくあたり、われせんぞなやまして、そのうまれながらへざらんためこれてしめたり。 20モイゼこのときあたりてうまれたりしが、かみうつくしくしてちちいへそだてらるることみつき21つひてられしをファラオンのむすめとりげて、おのとしてやういくしたり。 22かくてモイゼはエジプトひとがくじゆつことごとをしへられ、げんこうともちからありしが、 23まん四十さいときおのきやうだいたるイスラエルのしそんかへりみんとのこころおこり、 24あるひとがいせらるるをこれふせぎ、エジプトじんちてひがいしやあだかへせり。 25モイゼはきやうだいたちが、かみわがによりておのれすくたまふべきをかならさとるならんとおもひしに、かれらこれさとらざりき。 26よくじつかれらあひあらそへるところあらはれてわぼくすすめ、ひとびとよ、なんじきやうだいなるになんあひがいするや、とひしかば、 27そのちかものがいせるひとこれおしけてひけるは、たれなんじててわれつかさとしさばきてとせしぞ、 28なんじきのふエジプトじんころししごとわれころさんとするか、と。 29このことばによりモイゼだつそうしてマヂアンちはうたびびとり、かしこにてふたりげたり。 30四十ねんてシナイざんあれのおいて、ゆるいばらほのほうちてんしこれあらはれければ、 31モイゼそのところあやしみ、みとどけんとしてちかづきけるに、しゆこゑありていはく、 32われなんじせんぞたちかみすなはちアブラハムのかみ、イザアクのかみ、ヤコブのかみなり、と。モイゼわななきて、あへながめず、 33しゆこれのたまはく、あしはきものげ、なんじてるところせいちなればなり、 34われはエジプトにわがたみなやみかへりみ、そのなげききてかれらすくはんためくだれり、いざきたれ、われなんじをエジプトにつかはさん、と。 35かくかれらが、たれなんじててわれつかさとしさばきてししぞ、とひてこばみしこのモイゼをば、かみいばらうちあらはれしてんしもつて、つかさとしすくひひととしてつかはしたまひしなり。 36モイゼかれらみちびいだして、エジプトのうかいまたあれのに、四十ねんあひだきせきしるしとをおこなひしが、 37これぞイスラエルのむかひて、かみなんじうちよりわがごとひとりよげんしやおこたまはん、なんじこれくべし、とひしそのモイゼなる。 38これすなはかつあれのくわいせしとき、シナイざんにてともかたりしてんしおよわれせんぞともりしひとわれさづくべきせいめいことばさづかりしひとなり。 39われせんぞこれしたがふことをこばみ、かえつかれしりぞけてこころをエジプトに轉じ、 40アアロンにへらく、なんじわれさきんずべきかみがみわれためつくれ、けだしわれをエジプトのよりみちびいだししかのモイゼにきては、そのいかになりしかをらず、と。 41かくかれらそのときあたりてこうしつくり、ぐうざういけにへささげ、おのわざによりてよろこびたりしかば、 42かみかれらかへりたまはず、そのてんぐんつかふるにまかたまへり。すなはよげんしやたちしよかきしるしたるがごとし、[いはく]「イスラエルのいへよ、なんじあれのおいて、四十ねんあひだいけにへそなへものとをわれささげしか、 43なんじはモロクのまくやおよなんじかみとせるレンファのほしがたすなはれいはいせんとてみづかつくれるすがたかきまはれり、ればわれなんじをバビロンのかなたうつすべし」と。 44そもそもしようめいまくやわれせんぞともあれのりて、かみがモイゼにかたりて、みづかたりししきしたがひてこれつくれ、とめいたまひしごとくなりき。 45かくいはうじんすなはかみわれせんぞめんぜんおいはらたまひしたみくにせんいうせしときに、われせんぞこのまくやりて、ヨズエとともこれたづさりて、ダヴィドのじだいいたりしが、 46ダヴィドはかみみまへちようて、ヤコブのかみためすみかまうけんことねがひければ、 47サロモンはかみいへてたり。 48れどいとたかものは、にてつくれるところたまものあらず、 49すなはち「しゆのたまはく、てんわがなり、わがあしだいなり、なんじいかなるいへをかわれつくらん、やすところいづこなるか、 50これみなわがつくりたるものならずや」とよげんしやへるがごとし。 51くびこはくしてこころにもみみにもかつれいなきものよ、いつせいれいさからふこと、なんじせんぞししごとく、なんじまたしかす、 52なんじせんぞは、よげんしやうちいずれをかはくがいせざりし、かれらぎしやらいりんよげんせるひとびところしたるに、なんじいまこのぎしやをばかつころしたるものとなれり。 53またてんしによりてりつぱふけしも、なんじこれまもらざりき、と[べたり]。 54これこときて、ひとびとむねくるがごとく、ステファノにむかひてはがみすれども、 55かれせいれいちたれば、てんあふぎて、かみくわうえいかみみぎたまへるイエズスとをて、 56ひけるは、よ、われてんひらけて、ひとかみみぎたまへるをたてまつる、と。 57そのときかれらみみおほひ、こゑたかさけびつついちどうちかかり、 58ステファノをまちよりおひいだしていしなげうちしが、たちあいにんはサウロとへるわかものあしもとおのうはぎけり。 59かくかれらいしなげうほどに、ステファノいのりりてひけるは、しゆイエズスわがたましひたまへ、と。 60またひざまづきつつこゑたかよばはりてひけるは、しゆよ、このつみかれらはせたまふことなかれ、と。いひをはりてしゆねむりけるが、サウロはかれしけいさんせいしたりき。

第8章[編集]

1そのエルザレムのけうくわいたいしておほいなるはくがいおこり、しとたちほかみなユデアおよびサマリアのかくちはうりさんせしが、 2けいけんなるひとびとステファノをはうむり、かれためおほいなるとむらひせり。 3てサウロはけうくわいらし、いへいへりてだんぢよひきいだし、これわたしてこうりうせしめつつありしが、 4りさんせるひとびとゆきめぐりて、かみおんことばふくいんのべつたへつつありき。 5てフィリッポ、サマリアのとくわいくだりてキリストのことべければ、 6ひとびとこころそろへてフィリッポのところきすまし、そのせるしるしたり。 7すなはおほくのをきそのきたるひとびとうちよりこゑたかさけびつつで、またちゆうぶしやあしなへとのいやされたるものおほかりければ、 8かのまちおほいなるよろこびとなれり。 9ここにシモンとへるひとあり、かねかのしちゆうまじゆつおこなひて、サマリアのじんみんまどはし、みづかたいじんしようし、 10せうよりだいいたるまでひとみなこれきふくして、いはゆるだいしんりきとはこのひとなり、とたりしが、 11ひとびとかれきふくせるは、ひさそのまじゆつこころうばはれたるゆゑなりき。 12れどフィリッポがかみくにつきぶるふくいんしんじて、だんぢよともにイエズス、キリストのみなによりてせんせられければ、 13シモンみづからもしんじてせんせられ、フィリッポのかたはらはなれず、しるしもつとおほいなるきせきとのおこなはるるをきようたんたり。 14てエルザレムにしとたち、サマリアじんかみおんことばうけれたるをき、ペトロとヨハネとをつかはしければ、 15りやうにんかしこいたりてかれらせいれいけんためいのれり。 16かれらしゆイエズスのみなによりてせんせられしのみにて、せいれいいまそのひとりにもくだたまひしことなければなり。 17かくりやうにんしんじやうへあんしゆしければ、みなせいれいかうむりつつありき。 18しとたちあんしゆによりてせいれいさづけらるるをるや、シモンかれらかねさしいだし、 19いかなるひとあんしゆするもそのひとせいれいかうむやうわれにもこののうりよくあたへよ、とひしかば、ペトロこれむかひてひけるは、 20なんじかねなんじともほろびよ、なんじかみたまものかねにてらるるものとおもひたればなり。 21なんじこのことはいぶんなくあづかところなし、そのこころかみみまへただしからざればなり。 22ればこのふぎよりかいしんしてかみいのれ、なんじこころこのおもひあるひゆるさるることあらん。 23ところによれば、なんじにがたんじうふぎなはめとのうちればなり、と。 24シモンこたへてひけるは、なんじこそわがためしゆいのりて、そのかたれるところひとつわれきたことなからしめよ、と。 25かくてペトロとヨハネとは、しゆおんことばしようかつかたりて、のちエルザレムにかへりしが、みちすがらサマリアじんおほくのむらふくいんべたり。 26しゆつかひフィリッポにかたりて、なんじちてみなみむかひ、エルザレムよりガザにくだみちいたれ、さびしきみちなり、とひしかば、 27かれちてきしに、をりしもひとりのエチオピアじんすなはちエチオピアによわうカンダケのだいじんなるえんじやにしてことごとそのたからつかさどれるものれいはいためにエルザレムにたりしが、 28おのくるまして、よげんしやイザヤ[のしよ]をみながらかへりつつありき。 29そのとき[せい]れいフィリッポにむかひ、ちかづきてかのくるまけ、とのたまひしかば、 30フィリッポはしりりて、かれよげんしやイザヤ[のしよ]をめるをき、なんじそのところさとれりとおもふか、とひしに、かれ31われみちびものなくばいかでかさとることをん、とひて、りてともせんことをフィリッポにへり。 32そのみつつありしせいしよぶんつぎごとし、「かれひつじごととしよかれ、くちひらかざることこひつじそのものまへこゑなきがごとく、 33いやしめられてさいばんうばはれたり、たれそのじだいひとしよぶんぶることん、すなはけるものちじやうよりとりのぞかれたればなり」。 34えんじやフィリッポにむかひて、ふ、よげんしやへるはたれことぞ、おのことはたたにんことか、とひければ、 35フィリッポくちひらきて、せいしよこのぶんはじめとしてイエズスのふくいんべたり。 36なほみちきけるに、みづあるところいたりしかばえんじやよ、みづあり、せんせらるるになんさはりかある、とひしを、 37フィリッポ、なんじいつしんしんぜばかるべし、とひければかれこたへて、われイエズス、キリストのかみおんこたることしんず、とひ、 38めいじてくるまとどめしめ、ふたりながらみづくだりてフィリッポえんじやせんせり。 39かれらみづよりあがりしに、しゆれいフィリッポをとりさたまひしかば、えんじやふたたこれざりしかども、よろこびつつおのみちたりき。 40てフィリッポはアゾトにあらはれ、いたところまちむらふくいんのべつたへつつカイザリアにいたれり。

第9章[編集]

1サウロはしゆでしたちたいして、なほけふかつさつがいどくききつつしさいちやういたり、 2ダマスコのしよくわいどうするしよかんへり。これこのみちだんぢよみいださば、しばりてエルザレムにひきゆかんためなりき。 3かくみちすがらダマスコふきんいたりけるに、たちまてんよりひかりきたりてかれかこみてらししかば、 4かれたふれつつ、サウロよサウロよなんわれはくがいする、とこゑあるをきて、 5しゆよ、なんじたれぞ、とひけるにかのものわれなんじはくがいせるイエズスなり、とげあるむちさからふはなんじりてかたし、とへり。 6サウロおののかつおどろきりて、しゆよ、われなにさしめんとおぼしめしたるぞ、とひしにしゆのたまひけるは、きてしちゆうれ、なんじすべきことかしこにてげらるべし、と。 7このときともなへるひとびとは、こゑをばきながらたれをもざれば、あきれててたたずみたりしが、 8サウロよりきてひらけども、なにえざりしかば、ひとそのきてダマスコにみちびきしに、 9みつかあひだここりてえずいんしよくせざりき。 10しかるにダマスコにアナニアとへるでしありしが、しゆまぼろしに、アナニアよ、とのたまひしかばかれしゆよ、われここり、とひしを、 11しゆまたこれのたまひけるは、ちて、すぐへるまちき、ユダのいへにサウロとなづくるタルソじんたづねよ、かれいのるなり、と。 12このときサウロは、アナニアとなづくるひといりきたりて、しりよくくわいふくせんためおのれあんしゆするをたりしなり。 13れどアナニアこたへけるは、しゆよ、このひとがエルザレムにおいしゆせいとたちししがいいかばかりなるかは、われおほくのひときしが、 14ここにてもかれしさいちやうよりけて、しゆみなよびたのひとことごとほばくするのけんいうせり、と。 15しゆアナニアにのたまひけるは、け、けだしかれいはうじんこくわうおよびイスラエルのまへわがもちために、えらみしうつはなり、 16ゆゑわがためには、いかばかりくるしむべきかをわれこれしめさんとす、と。 17ここおいてアナニアきていへり、サウロにあんしゆして、きやうだいサウロよ、なんじきたれるみちにてなんじあらはたまひししゆイエズス、なんじしりよくくわいふくし、かつせいれいたされんためわれつかはしたまへり、とひしかば、 18たちまちサウロのよりうろこごときものちて、しりよくくわいふくし、ちてせんせられしが、 19やがしよくじしてちからづけり。すうじつあひだ、ダマスコのでしたちともりて、 20ただちしよくわいどうおいてイエズスのことすなはそのかみおんこたることのべつたへければ、 21ひとみなあきれてて、かつかのよびたのめるひとびとをエルザレムにおいはくがいたりしものにて、またかれここきたりしは、かれらほばくして、しさいちやうひきわたさんためならずや、とたれど、 22サウロはいよいよちからまさりて、このイエズスはキリストなりとだんげんし、ダマスコにめるユデアじんへいこうせしめつつありき。 23ひごろてユデアじんいちどう、サウロをころさんとけふぎせしが、 24そのはかりごとサウロにられたり。かくかれら、サウロをころさんとて、ちうや[まちの]もんまもりけるに、 25でしたちやちゆうこれひきりてかごれ、じやうへきよりつりおろしてのがれしめたり。 26サウロ、エルザレムにいたり、つとめてでしたちうちつらならんとすれども、みなかれでしたることしんぜずしてこれおそれければ、 27バルナバたづさへてしとたちつれゆき、かれとちゆうにてしゆたてまつり、しゆこれものいたまひししだいまたダマスコにおいてイエズスのみなために、はばかところなくじんりよくせししだいかたれり。 28これよりサウロ、エルザレムにりてかれらともいでいりし、はばかところなくしゆみなためじんりよくしたりけるが、 29またギリシアのユデアじんかたかつべんろんしければ、かれらこれころさんとはかりしを、 30きやうだいたちさとりてカイザリアにおくり、タルソにかしめたり。 31かくてユデア、ガリレア、サマリアにてはけうくわいいつぱんへいわしだいなりたち、かみたいするいけいすすみ、せいれいなぐさめによりてぞうかしつつありしが、 32ペトロしよはうじゆんくわいして、ルッダにめるせいとたちもといたりしに、 33ここにてエネアとへるひとの八ねんいらいちゆうぶみてとこせるにひ、 34これむかひて、エネアよ、しゆイエズス、キリストなんじいやたまふ、きてみづかとこととのへよ、とひければかれただちきたり。 35かくてルッダおよびサロンにめるひとみなこれしゆきえせり。 36てヨッペにひとりをんなでしあり、はタビタ、やくしてドルカ[すなはしか]とはれ、じゆうらいぜんかうじぜんとにみたりしが、 37このときあたりてびやうしせしかば、しかばねあらひてたかまきたり。 38かくてルッダはヨッペにちかきにり、でしたちペトロのここるをき、ふたりひとつかはして、いうよなくわれもときたれ、とはしめしかば、 39ペトロちてかれらともきたりしが、そのちやくするやひとびとこれたかまみちびき、やもめどもみなこれを圍みてうちきつつ、ドルカがおのれためつくたりしじゆばんうはぎとをしめせり。 40ペトロひとことごとそといだし、ひざまづきていのり、しかばねむかひて、タビタきよ、とひしかば、をんなひらき、ペトロをすはれり。 41ペトロしてこれたしめ、せいとたちおよやもめたちびて、いきかへりたるをかへあたへたり。 42このことヨッペにわたりければ、しゆしんかうするひとびとおほく、 43ペトロはシモンとへるかわなめしいへりて、ひさしくヨッペにとどまるにいたれり。

第10章[編集]

1カイザリアにコルネリオとばるるひとあり、イタリアたいしようするぐんたいひやくふちやうにして、 2しんじんふかく、かぞくいちどうともかみゐけいし、じんみんおほくのほどこしおこなひ、つねかみいのりつつありしが、 3いちじつごごさんごろまぼろしうちに、かみつかひおのもときたりて、コルネリオよ、とべるをあきらかにしかば、 4これそそおそれりて、しゆよ、なにごとぞや、とひしにてんしこたへけるは、なんじいのりほどこしとは、きねんとしてかみみまへのぼれり、 5いまひとをヨッペにつかはして、ペトロともばるるシモンとひとまねけ、 6かいがんめるシモンとへるかわなめしいへやどれるなり、かれなんじそのすべきことはん、と。 7おのれかたれるてんしりてのち、コルネリオはおのふたりしもべぶかしんじんふかひとりへいそつとをび、 8ことごとじじやうかたりてヨッペにつかはせり。 9よくじつかれらなほとちゆうりけるが、まちちかづけるときひるの十二ごろペトロいのらんとてひらやねのぼれり。 10しかるにゑてものほしかりければ、ひとしたくするうち、うばはるるごとくになり、 11てんひらけておほいなるぬのごとうつはくだり、よすみつるされて、てんよりおろさるるをたり。 12そのうちにはちじやうあらゆるよつあしのもの、ふもの、およそらとりあり。 13またこゑありて、ペトロきよ、ほふりてしよくせよ、とひしかば、 14ペトロ、しゆよ、しからじ、われかつけがれたるものあるひきよからぬものをしよくせしことし、とひけるに、 15またふたたこゑありて、かみきよたまひしものを、なんじきよからずとふことなかれ、とへり。 16かくごとことたびにして、うつはものたちまてんとりあげられたり。 17ペトロこころうちに、そのまぼろしいかなるこころぞとたうわくせるをりしも、コルネリオよりつかはされたるひとびと、シモンのいへたづねてもんぜんたちとどまり、 18おとづれて、ペトロともばるるシモンはここやどれりや、とたり。 19ペトロはまぼろしきてうちあんけるを、せいれいこれのたまはく、よ、さんにんをとこなんじたづぬ、 20ちてくだり、ちうちよすることなくかれらともけ、かれらつかはしたるものなれば、と。 21ペトロひとびとところくだりてひけるは、なんじたづぬるはわれなり、いかなるゆゑありてきたれるぞ、と。 22かれらひけるは、ひやくふちやうコルネリオは、かみゐけいしてユデアじんいつぱんかうひやうあるぎじんなるが、せいなるてんしより、なんじそのいへまねきてなんじことばけとのつげけたり、と。 23ここおいてペトロ、かれらしやうじてやどらしめ、よくじつもろともしゆつたつしけるが、ヨッペよりすにんきやうだいこれともなへり。 24つぎのひカイザリアにりしに、コルネリオはすでしんぞくおよしたしきほういうよびあつめて、かれらまちうけたり。 25ペトロのいりきたるや、コルネリオいでむかへてそのあしもとれいはいせしかば、 26ペトロこれおこしてひけるは、て、われひとなり、と。 27かくあひかたりつつうちり、おほくのひとあつまれるをて、 28このひとびとひけるは、ユデアじんにしていはうじんつらなあるひちかづくことおきてかなはざるは、なんじところなり。れどなにびとをも、けがれたるものきよからぬものとふべからざることを、かみわれしめたまへり。 29ゆゑわれまねかれてちうちよすることなくきたりしが、なんじはん、われまねきしゆゑんなんぞ、と。 30コルネリオひけるは、よついぜんごごさんわがいへりていのれるに、をりしもかがやけるいふくけたるひとりだんしわがまへちてひけるは、 31コルネリオよ、なんじいのりはききれられ、なんじほどこしかみみまへきねんせられたり。 32ゆゑひとをヨッペにつかはし、ペトロともばるるシモンをむかええよ、かれかいがんなるかわなめしシモンのいへやどれり、と。 33これりてただちひとなんじつかはししが、くこそたまひつれ。ればいまわれみなかみみまへりて、しゆよりなんじめいぜられたることことごとうけたまはらんとす、と。 34そのときペトロくちひらきてひけるは、かみかたよたまはず、 35いづれのこくみんにもあれ、これゐけいしておこなひとみこころかなへることわれまことこれみとむ。 36かみおんことばをイスラエルのおくり、イエズス、キリストをもつへいあんたまひしが、こればんみんしゆましますなる。 37なんじユデアいつぱんりしことれるならん、これすなはちヨハネののべつたへしせんれいのち、ガリレアよりはじまりしことにして、 38かみはナザレトよりでたるイエズスに、せいれいのうりよくとをもつちゆうゆたまひしなり。かれじぜんおこなひ、かつすべあくまおさへられたるひといやしつつすごたまへり、これかみかれともましましたればなり。 39われは、そのユデアじんおよびエルザレムにおいたまひいつさいことしようにんなるがユデアじんこれはりつけてころしたれども、 40かみみつかこれふくくわつせしめかつあらはれしめたまへり。 41ただしじんみんいつぱんにはあらで、かみよりよていせられししようにんすなはししやうちよりふくくわつたまひたるのちかれともいんしよくしたるわれあらはれしめたまひしなり。 42かつかみよりてられて、せいしやししやとのしんぱんしやたることじんみんをしかつしようめいすべしと、イエズスみづかわれめいたまひしなり。 43すべこれしんずるひとの、そのみなによりてつみゆるしくることは、よげんしやみなしようめいしたるところなり、と。 44ペトロなほこれことばかたりつつあるに、せいれいことばけるひとびといちどううへくだたまひ、 45ペトロにともなきたれるかつれいあるしんとは、せいれいおんちよういはうじんにもそそがれたるにあきれてたり。 46かれらことなることばかたりてかみあがたてまつるをけばなり。 47ここおいてペトロこたへけるは、このひとびとすでわれごとせいれいかうむりたれば、たれみづきんじてそのせんせらるるをこばんや、と。 48かくかれらがイエズス、キリストのみなによりてせんせられんことめいぜしかば、かれらはペトロがすじつこのいへとどまらんことへり。

第11章[編集]

1いはうじんかみおんことばうけれしことしとたちおよびユデアにきやうだいたちきこえしかば、 2ペトロがエルザレムにのぼるや、かつれいあるひとびとこれなじりて、 3ひけるは、なんじなんかつれいひとうちりてともしよくせしや、と。 4ペトロことしだいときいだしてひけるは、 5われヨッペのまちりていのりしに、うばはるるごとくにしてまぼろしひしが、おほいなるぬのごとうつはものよすみつるされつつてんよりくだりてわがもときたるを6つらつらそのなかながむるに、ちじやうよつあしのもの、やじうはふものおよそらとりあるをたり。 7また、ペトロきよ、ほふりてしよくせよ、とわれへるこゑをもきたれば、 8われしゆよ、しからじ、けがれたるものきよからぬものはかつわがくちりしことなし、とひしに、 9ふたたてんよりこゑありて、かみきよたまひしものをなんじきよからずとふことなかれ、とこたへ、 10たびまでかくごとくなりしが、つひそのものみなまたてんひきあげられたり。 11をりしもカイザリアより、わがもとつかはされたるものさんにんいへたちとどまりしかば、 12ちうちよすることなくかれらともけ、と[せい]れいわれのたまへり。かくこのろくにんきやうだいわれともなきたり、いつかうかのひといへりたるに、 13かれてんしおのいへちて、おのれつぎごとものいふをしだいかたれり。すなはち、ひとをヨッペにつかはして、ペトロとばるるシモンをまねけ、 14かれなんじおよなんじいつかたすかるべきおんことばなんじかたらん、と。 15しかるにかたりいづるや、さいしよわれうへくだたまひしごとく、せいれいかれらうへくだたまひたれば、 16わがしゆかつて、ヨハネはみづにてせんしたるになんじせいれいにてせんせられん、とのたまひしおんことばおもひいだせり。 17すなはかみすでにイエズス、キリストをしんかうせるわれどうやうなるおんちようかれらにもたまひしを、われそもそもたれなれば、かみきんずることべかりしぞ、と。 18ひとびとこれこときてもくぜんたりしが、またかみくわうえいたてまつりてひけるは、ればかみは、せいめいさせんために、いはうじんにもかいしんたまひしなり、と。 19そもそもステファノのときおこりしはくがいためりさんしたりしひとびとは、フェニケア[しう]、クプロ[じま]、およびアンチオキア[]までめぐりきしも、ユデアじんほかたれにもおんことばかたらざりしが、 20かれらうちにクプロおよびクレネのひとびとありて、アンチオキアにりしかば、ギリシアじんにもかたりて、しゆイエズスのことげ、 21しゆみてかれらともりければ、あまたひとしんじてしゆきえせり。 22これさたエルザレムなるけうくわいみみりしかば、バルナバをつかはしてアンチオキアまでいたらしめしに、 23かれいたりてかみおんちようよろこび、けつしんしてしゆとどまらんこといちどうすすたり。 24けだしかれぜんにんにしてせいれいしんかうとにてるひとなりければ、おびただしきぐんしゆうしゆけり。 25てバルナバ、サウロをたづねんとてタルソにいたり、これひてアンチオキアにともなき、 26りやうにんかしこけうくわいまんいちねんすごして、おびただしきぐんしゆうをしへたり。かくでしたちはアンチオキアにおいて、はじめキリシタンばるるにいたれり。 27そのときあるよげんしやたち、エルザレムよりアンチオキアにいたりしが、 28かれらうちよりひとりのアガポとへるものちて、だいききんぜんせかいおこるべきことを、せいれいによりてたりけるに、はたしてクロウヂオ[くわうてい]のじだいおこりしかば、 29でしたちおのおのちからおうじてユデアにめるきやうだいほじよおくらんことさだめ、 30ついこれげて、バルナバとサウロとのたくしてちやうらうたちおくれり。

第12章[編集]

1そのころヘロデわうは、けうくわいあるひとびとなやまさんとしてくだし、 2やいばもつてヨハネのきやうだいヤコボをころししが、 3がユデアじんこころかなへるをて、またペトロをもとらへたり。ときたねなしぱんさいじつなりしかば、 4これとらへてかんごくれ、すぎこしのまつりのちじんみんまへいださんこころがまへにて、にんぐみへいそつくみこれまもらせたり。 5かくてペトロはかんごくまもられつつあるに、けうくわいしきりかれためかみいのりをたり。 6てヘロデがかれいださんとするそのまへよる、ペトロふたつくさりつながれてふたりへいそつあひだねむり、かんしゆもんぜんりてかんごくまもたるに、 7をりしもしゆつかひかたはらあらはれ、くわうみようしつないかがやきたり。てんしペトロのわきたたきてこれまし、いそきよ、とひければ、くさりそのよりちたり。 8てんしまたなんじおびめてはきものけ、とひしに、ペトロしかししかば、またうはぎまとひてわれしたがへ、とへり。 9ペトロでてこれしたがたりしが、てんしよりらるることまことなるをらず、まぼろしここちたり。 10だいだい二のばんしよぎて、まちつうずるてつもんいたりしかば、そのもんみづかかれらためひらけ、ともでてひとすじまちきしに、てんしにはかかれれり。 11そのときペトロわれかへりて、しゆそのつかひりてわれをヘロデのおよびユデアじんたみまちまうけしすべてのことよりすくひいだたまひたるをいままことさとりたる、とひて、 12しあんしつつ、マルコとばるるヨハネのははマリアのいへいたれり。おほくのひとここあつまりていのけるを、 13ペトロもんとびらたたきければ、ロデとへるげぢよきにで、 14ペトロのこゑききるや、よろこびあまもんひらかずしておくかけり、ペトロもんぜんてり、とげしかば、 15ひとびとロデにむかひ、なんじこころくるへり、とひたれど、げぢよは、それなりとだんげんするに、ひとびとはペトロのてんしならん、とたり。 16れどペトロたたきてまざれば、ひとびともんひらき、かれおどろきしが、 17かれてまねにてひとびとしづめ、しゆおのれかんごくよりとりいだたまひししだいかたり、これことをヤコボおよきやうだいたちげよ、とひて、でてところけり。 18あけおよびて、ペトロはいかにせしぞ、とてへいそつちゆうさわぎひとかたならず、 19ヘロデはペトロをもとめてこれみいださざりしかば、かんしゆじんもんしてしざいしよし、かくてユデアよりカイザリアにくだりて、そことどまれり。 20てチロおよびシドンのひとびと、ヘロデのいかりれしにより、こころあはせてかれもといたり、わうしつじじゆうプラストのせうかいわぼくもとめたり、かれらちはうわうくにによりてここうすればなり。 21きじつあたりてヘロデわうふくちやくし、かうざきてかれらだんわしけるを、 22じんみんこれかみこゑなり、ひとこゑあらず、としようさんせるに、 23ヘロデかみくわうえいせざりければ、たちましゆつかひたれ、むしまれてせり。 24かくて、しゆおんことばさかひろがりつつありしが、 25バルナバとサウロとはせいえきへ、マルコともばるるヨハネをたづさへてエルザレムよりかへれり。

第13章[編集]

1アンチオキアのけうくわいに、すにんよげんしやおよけうしありて、そのなかにバルナバと、こくじんなづくるシモンと、クレネのルシオと、ぶんこくわうヘロデのちきやうだいなるマナヘンと、サウロとりしが、 2かれらしゆまつりかつだんじきしけるに、せいれいのたまひけるは、なんじバルナバとサウロとをわがためわかちて、かれらにんじたるげふじゆうじせしめよ、と。 3ここおいかれらだんじき