ヨハネ第三書 (ラゲ訳)

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<聖書<我主イエズスキリストの新約聖書

『公敎宣敎師ラゲ譯 我主イエズスキリストの新約聖書』公敎會、

1910年発行

〔ローマ・カトリック訳〕

ラゲ訳新約聖書エミール・ラゲ(Emile Raguet,MEP)

ヨハネ第三書

第1章[編集]

1 長老ちやうらう至愛しあいなるガイオ、すなはまことあいせるものに[書簡しよかんおくる]。 2至愛しあいなるものよ、われなんぢたましひさかゆるごとくに萬事ばんじおいさかえ、かつ壯健さうけんならんこといのる。 3ある兄弟等きやうだいたちきたりて、なんぢ忠實ちゆうじつすなはなんぢ如何いか忠實ちゆうじつあゆめるかをしようしたれば、われはなはよろこべり。 4われりて、わが子等こども忠實ちゆうじつあゆめるをくにまされるよろこびはあらず。 5至愛しあいなるものよ、なんぢ兄弟等きやうだいたちしか旅人りよじんたいして、何事なにごとすにも忠實ちゆうじつこれせり。彼等かれら敎會けうくわいまへおいなんぢ愛情あいじやうしようせしが、 6なんぢなほかみ相應ふさはしからんやう彼等かれら旅行りよかうたすけんはしかるべきことなり。 7彼等かれらかみ御名みなため出立しゆつたつして、なにものをも異敎人いけうじんけざればなり。 8ゆゑわれ眞理しんり協力けふりよくせんために、よろしくかくごとひと接待せつたいすべきなり。 9わが敎會けうくわいてて一筆ひとふで書贈かきおくれり、れどそのうち頭立かしらだことこのめるデオトレフェスわれ承容うけいれざるなり。 10ゆゑいたりたらんときそのところわざそのこころ喚起よびおこさんとす。すなはかれわれ惡口あくこうして、しからざるもののごとく、みづか兄弟等きやうだいたち承容うけいれず、あはせて承容うけいれんとする人々ひとびといましめ、かつ敎會けうくわいより追出おひいだすなり。 11至愛しあいなるものよ、なんぢあくならはずしてぜんならへ、ぜんひとかみよりのものなり。あくひとかみたてまつりしことなし。 12デメトリオは衆人しゆうじんにも實際じつさいにも證明しようめいせられ、われまたこれため證明しようめいす、しかしてわれ證明しようめい眞實しんじつなるはなんぢこれれり。 13なんぢ書贈かきおくるべきことはおほかりしかども、われ墨筆すみふでもつ書贈かきおくるをこのまず。 14ねがはくは不日ふじつなんぢて、われくちづからあひかたらん。なんぢ平安へいあんあれかし。友人等いうじんたちなんぢよろしくとへり。友人等いうじんたちに、おのおのしてよろしくつたへよ。 15[14]ねがはくは不日ふじつなんぢて、われくちづからあひかたらん。なんぢ平安へいあんあれかし。友人等いうじんたちなんぢよろしくとへり。友人等いうじんたちに、おのおのしてよろしくつたへよ。