マタイ伝福音書-第七章 (文語訳)

提供: Wikisource
ナビゲーションに移動 検索に移動

<マタイ伝福音書 (文語訳)

マタイ伝福音書 第七章(マタイでんふくいんしょ だいななしょう)

  • 底本:『舊新約聖書』 神戸英国聖書協会 1927年刊

1なんぢら人をさばくな、審かれざらんためなり。 2おのがさばくさばきにておのれもさばかれ、おのがはかるはかりにておのれも量らるべし。 3何ゆゑきやうだいにあるちりて、おのがにあるうつばりを認めぬか。 4よ、おのが目にはうつばりのあるに、いかできやうだいにむかひて、なんぢの目よりちりをとり除かせよと言ひんや。 5ぎぜんしやよ、まづおのが目よりうつばりをとり除け、さらば明らかにえて兄弟の目より塵を取りのぞき得ん。

6聖なる物を犬にあたふな。またしんじゆぶたまへぐな。おそらくは足にてみつけ、かへりてなんぢらをみやぶらん。

7求めよ、らば與へられん。たづねよ、さらばみいださん。もんたゝけ、さらば開かれん。 8すべて求むる者は、たづぬるものは見いだし、もんをたたく者は開かるるなり。 9なんぢらのうち、たれかそのパンを求めんに石を與へ、 10うをもとめんにへびあたへんや。 11らば、なんぢしきものながら、たまものをそのらにあたふるをる。ましててんにいますなんぢらのちゝは、もとむるものものたまはざらんや。 12らば、すべひとられんとおもふことは、ひとにもまたそのごとくせよ。これはおきてなり、よげんしやなり。

13せまもんよりれ、ほろびにいたるもんおほきく、そのみちひろく、これよりものおほし。 14いのちにいたるもんせまく、そのみちほそく、これみいだすものすくなし。

15にせよげんしやこゝろせよ、ひつじよそほひしてきたれども、うちうばかすむるおほかみなり。 16そのによりてかれらをるべし。いばらよりぶだうを、あざみよりいちじくをとるものあらんや。 17く、すべてをむすび、しきしきをむすぶ。 18しきむすぶことあたはず、しきはよきむすぶことあたはず。 19すべてむすばぬは、られてなげいれらる。 20らばそのによりてかれらをるべし。 21われむかひてしゆよ主よといふ者、ことごとくはてんこくらず、ただてんにいますちゝみこゝろをおこなふ者のみ、これるべし。 22そのおほくのもの、われにむかひて「しゆしゆよ、われらはなんぢによりてよげんし、なんぢによりてあくきひいだし、なんぢによりておほくのちからあるわざししにあらずや」とはん。 23そのときわれあらはげん「われえてなんぢらをらず、ふはふをなす者よ、われはなれされ」と。

24さらばすべがこれらのことばをききておこなものを、いはうへいへをたてたるさとひとなずらへん。 25あめふりながれみなぎり、かぜふきていへをうてどたふれず、これいはうへてられたるゆゑなり。 26すべてがこれらのことばをききておこなはぬものを、すなうへいへてたるおろかなるひとなずらへん。 27あめふりながれみなぎり、かぜふきていへをうてば、たふれてそのたふれはなはだし』

28イエスこれらのことばかたりをへたまへるとき、ぐんじゆうそのをしへおどろきたり。 29それはがくしやらのごとくならず、けんゐあるもののごとくをしたまへるゆゑなり。